第8話 体験レポート「処女喪失」

「それじゃあ、撮影、いきまーす!」
 ディレクターの合図でスタジオのライトが煌々と光を放った。
 毎晩「ニュース・タイム」が放送されているいつものスタジオ。ディレクターをはじめスタッフたちは、島津の指示でオン
エアがない時間帯に集められた。
「さて、これから撮影するのは、当番組でレポーターをつとめる人気アイドル、水沢汐理ちゃんのロストヴァージンで
す。」
 スーツ姿の島津がカメラに向かってそう言った。キャスターとしてニュースを伝える時と変わらないクールな表情と渋い
声だ。
 何から何まで「ニュース・タイム」そのままに作られたこの映像は、けっして公開されることはない。島津のプライベート
なコレクションとなるものである。
 テーブルから立ち上がり、いつものセットを通ってスタジオの中を移動する島津をカメラが追っていく。
 そして、スタジオの真ん中に、ベッドが置かれているのが映し出された。大人二人がゆったりと寝られるダブルベッド
だ。そこに、痴漢電車のレポートで着ていた制服のまま、汐理がベッドに腰掛けていた。
「さあ、汐理ちゃん。準備はいいかな?」
「え…、あ…、はい…。」
 汐理が口ごもりながら答えた。彼女はヘッドマイクをしている。

 電車の中で身体を弄られながら、汐理は島津に処女を捧げることを約束させられた。
「もちろん、タダでとは言わない。」
 島津はそう言った。
 一つのコーナーではなく「ニュース・タイム」全体のレギュラー・アシスタントに抜擢すること、今後も島津が後ろ盾にな
ること、さらにいくつかの番組への推薦を約束して、島津は迫った。
「レイプするのは私の趣味ではない。君が自分から身体を開くんだ。」
「いやですっ!」
 汐理は激しく頭を振った。
「そんなことまでしたくないです。」
 泣き声になりそうなところを堪えて、しっかりした口調で言う汐理を見て、島津は苦笑いを浮かべると、ポケットから携
帯電話を取り出した。
「もしもし、島津だ。ああ、そうだ。…だがね、本人はしぶってるぞ。そう…、じゃあ説得したまえ。」
 そう言うと、島津は汐理に携帯を差し出した。
「もしもし、汐理。私よ。」
 電話の相手はマネージャーの池尻美津子だった。彼女は全てを了解していた。いや、むしろ、彼女の方から持ちかけ
た取引きではないかと疑わせる言い振りだった。
「でも、そんな…、私、できません…」
 汐理が泣きべそをかいて断るのを、美津子は語気を荒げて説得する。
「いい加減になさい。こんなこと、芸能界ではあたりまえなのよ!誰でもやっていることだわ!」
「でも…。」
「私の趣味ではないが、この場でやってしまってもいいんだよ。」
 汐理の身体に触れながら、島津が意地の悪い声で言った。
「その場合、後ろ盾になってあげられるかどうかは、保障の限りではないが。どうする?」
「どうするのよ!」
「どうするんだ!」
 二人に追い詰められて、もはや汐理に選択肢はなかった。彼女は目を閉じ、力無く首を縦に振った。
「よし、それじゃあ、スタジオでやろう。処女喪失の様子を一部始終実況中継してもらう。一流のレポーターになるため
の特訓だ。」
 珍しくはしゃいだ口調で島津が言い、汐理は目の前が真っ暗になるのを感じた。

「何をするか、わかってるね。」
 ベッドに並んで腰掛けた島津が尋ねる。
「はい…。」
 そう言うと、汐理はカメラに向けてフリップを示した。そこには汐理の字で「キス→ペッティング→セックス」と書いてあ
った。撮影前に書かされたものだ。
「うーん、このペッティングというのは曖昧だな。もっと具体的に書かなきゃ。」
「はい…。」
「まず、『オッパイを揉む』、ほら、フリップに書いて。」
 汐理が書き込むと、島津が言葉を続けた。
「つぎに『オッパイをなめる』、それから『オ××コをいじる』、そして『オ××コをなめる』…、さあ、書いて。」
 汐理が頬を赤く染めながら書いていく。それは、これから自分がされることのメニューなのだ。一旦覚悟は決めたもの
の、そうやって露骨に示されると、急に生々しい実感を伴ってきて、決心が鈍る。それでも、逃げ出すことは許されない
のだ。
 そうしてフリップが書きあがると、島津はベッドから見える位置にそれを置き、汐理に言った。
「さあ、最初は何からするんだい。」
「キス…です。」
「ダメダメ、『キスしてください』って言いなさい。」
 島津は厳しい口調でそう言った。汐理に恥ずかしい行為をおねだりさせるつもりなのだ。
「キス…、してください…」
 すると、島津は、いきなり汐理の唇を奪った。両手で汐理の頬を押さえ、柔らかい唇を楽しむかのように舌を這わせ
て、遂には舌で唇を割っていく。汐理は舌の進入を防ぐかのように固く歯を合わせた。島津は、汐理の歯茎を味わうよ
うに舌を這わせながら、ブラウスのボタンに手をかける。
「うっ、うう…。」
 息が苦しくなって、汐理の口が一瞬開いた。その隙を逃さず、島津は舌を差し込み、汐理の舌に絡めていった。汐理
の唾液と自分の唾液を混ぜ、汐理の口の中に注ぎこんでくる。
「ンッグン…ンッグン…」
 汐理は飲み干すしかなかった。つばを飲むことが、とても卑猥なことに感じられ、汐理は顔を真っ赤にした。
「さあ、どういうことをしたのか、レポートしなさい。」
「…キスをしました。…舌を絡ませて、島津さんの…、唾液を飲み込みました…」
 感情を押し殺して必死にレポートする汐理。その間にも、島津は彼女の服を脱がしていく。ブラウスが剥ぎ取られた。
胸の中央にピンクのリボンのついた可愛らしいブラジャーが見える。抜けるように白い肌のバストが、大切そうにブラジ
ャーに包まれている。
「次は、どうするんだった。」
「お…、オッパイを…、揉んで…、ください…」
 背後から伸びてきた手が、ブラジャーの上から胸を揉んだ。
「いやっ…」
 テレビカメラの赤いランプが目に入り、汐理は身をよじって島津の手から逃れた。ADが二人、こちらを見て何か話し
ている。日頃からよく知っているスタッフが大勢見ている前で、裸にされ、体を触られ、島津とセックスするのだという現
実が、ひしひしと胸に押し寄せてくる。赤いランプは、そのカメラが捉えた映像が流れている合図だ。オンエアこそされ
ないものの、一部始終が映像として記録され、島津やスタッフの鑑賞の用に供されるのだ。
「何をしている、実況中継だ。私がしていることをレポートしていきなさい。」
 そう言って、島津が汐理を引き寄せる。やはり、覚悟を決めるしかないのだ。
「…胸を揉まれています。あっ、島津さんの手が背中に回って、ブラジャーのホックを外しました。…ブラジャーを脱がさ
れてしまいました。ああ…、恥ずかしい…」
 胸の膨らみがこぼれ出る。かつてパーツモデルをつとめたCMで、美乳が話題になっただけあって、大きくはないが
理想的な形をしていた。
「直接、胸を揉まれました。ああん…、ち…、乳首を、触られています…」
「汐理は胸が感じやすいんだな。乳首がこんなにしこってる…」
 島津は乳首を摘み上げた。
「だ、だめっ…、そっ、そこは…」
 汐理の声が艶っぽくなる。乳首を責められるのが弱いようだ。
「どんな感じかレポートしなさい。」
「あっ、あうっ…、は…、恥ずかしい…」
「感じるんだろ?」
 島津は手をネチネチと厭らしく蠢かせ、淡いピンクに色づいた乳首をコリコリといたぶっている。
「そっ、そんなことありません…」
「ウソを言ってはいけないよ。報道は正確さが命だ。」
「ああ…、感じます…」
「よし、次はどうするんだ?」
「オッパイを、なめてください…」
 島津は、舌を首筋から胸へと滑らしていった。白磁のような白い肌の上を唾液の筋が光っていく。舌が汐理の乳頭を
捕らえた。
「あっ…、ああん、だめ…」
 島津の手はスカートのファスナーを下ろし、ホックを外す。スカートが汐理の足元に落ちた。手がパンティの中に入り
込み、下腹部の茂みを捕らえる。汐理は思わず太股を合わせる。それは、処女の大事な部分を守ろうという防衛本能
であった。
「脚を開きなさい。そして、次は何をするんだったか、言いなさい。」
 島津が冷酷に命令する。
「…お、オ××コを、…弄ってください…」
 消え入りそうな声で言いながら、汐理は太股をわずかに開いた。そこに、島津の手が潜り込んでくる。
「あっ…」
「感じてるんだな。濡れてるぞ。」
 島津は暖かい媚肉の中に、指を1本潜り込ませる。
「いっ、痛っ…」
 指を動かそうとすると、汐理が小さな悲鳴をあげた。
「どうしたんだ?」
「指を動かすと、痛いです。」
「じゃあ、どうすればいい?」
「………。」
「さっきフリップに書いただろう。」
「…オ××コ、なめてください…。」
「よし、パンティを脱いで、ベッドに横になりなさい。

 スタジオのカメラがベッドの周りに集まっていく。
 全裸で仰向けになる汐理の映像が、各カメラから送られてくる。副調整室の技術スタッフたちは、複数のモニター画
面に様々な角度から映し出される汐理の美しい裸身を、食い入るように見つめていた。一糸まとわぬ姿なのに、ヘッド
マイクをしているのがアンバランスで、ある種のエロティックさを醸し出している。
「チクショー、島津さん、これから、この体を抱くんだ。」
「汐理ちゃんのヴァージンを奪うんだぜ。」
「うらやましいなぁ…」
 嫉妬を含んだスタッフのため息が漏れた。
「いいのかい、お美津さん。」
 プロデューサーの山本が尋ねた。そこには、冷静な表情でモニターを見つめる池尻美津子がいた。
「ええ、もちろんよ。島津キャスターなら、約束を破ることはないでしょう。汐理を自分のペットにすることしか考えていな
い西郷と違ってね。」
 それが、美津子の出した結論だった。両天秤もそろそろ限界、勝負をかける時だと判断したのだ。
「そうか…」
 感情を隠した声で山本は言ったが、その表情は、残念そうな色を隠せない。
(もう少し力があれば、オレが島津の代わりになれたのに…)
 しかし、その思いを口にすることは、ついになかった。

(ふふふ…、西郷のやつめ、このことを知ったら、地団駄を踏んで悔しがるぞ…)
 ふいに西郷のことが脳裏に浮かび、島津は勝利の笑みを浮かべた。二人が競り合った美少女は、今、自分に処女を
捧げるべく体を開いている。西郷に内緒にすることを美津子と約束したために、奴に自慢してやることができないのが
残念だが、それは、まあ仕方ないところだ。
(さあ、オ××コをじっくり見せてもらおう…)
 股間を飾る淡い翳りは、肌を透かしその下の亀裂まで見せていた。男を知らない汐理のその部分は、ピッチリととじ
あわさっている。島津は、両手を汐理の肉門に添えて、ゆっくりと開いた。きれいなピンク色の粘膜が剥き出しになっ
た。
「さあ、リクエストどおり、なめてやるぞ。きちんとレポートするんだ。」
 そう言うと、島津はめいっぱい舌を伸ばし、ベロンと汐理の肉の合わせ目を舐めあげた。
「いやあっ…」
 汐理は本能的にグイッと腰を引いて逃げようとした。しかし、ざらついた舌は腰を追いかけ、追いついたかと思うと、ベ
ロベロと中心部を掬うように舐め回す。
「ああっ、あっ、ああぁ…、し、島津さんの舌が…、舌が私の恥ずかしいところを舐めています…、へんな感じです。くす
ぐったいような、ゾクゾクするような…、あ、あんっ、あぁ…」
 ヘッドマイクが、汐理の喘ぎ声や吐息まで生々しく拾う。
 秘孔の周りは、島津の唾液と汐理の愛液が交じり合ってヌラヌラと光り、いかにも、準備が出来ていることを告げてい
るようだ。
「最後は何だ?」
「セックス…、してください…」
「よし!」
 そう言うと、島津も着ているものを全て脱ぎ、汐理の両膝に手をかけた。恐怖を感じ、ブルブルと唇を震わせる汐理。
咄嗟に働いた自衛本能が、両足を固く閉ざしていく。
「力を抜きなさい。」
 そう言いながら島津は、汐理の両脚をこじ開け、そこへグイグイと己の下半身を割り込ませた。そして、汐理の秘部に
陰茎をあてがう。
「ああっ!いやっ!」
 いよいよという段になって、汐理は激しく抵抗した。島津は逃げられないよう汐理の両腿を掴んだ手に力を込めて言っ
た。
「『いや』じゃない。きちんと実況中継しなさい!」
「し、島津さんのオ×ン×ンが、今、私のアソコに当てられています。」
「アソコじゃなくて、オ××コと言いなさい。」
「オ××コです…」
「さあ、汐理は私の女になるんだ…」
 とうとう汐理の純潔を散らせるのだ。島津の声は歓喜に満ちている。汐理に目をつけてから、何度も夢想してきたこと
が今現実になるのだ。
 島津がゆっくりと腰を突き出す。膨張した亀頭が、汐理の清楚な花びらをかき分けていった。
「だめっ…、やっ、やめて…、入らない…」
 汐理は痛みで顔をしかめたが、かまわず下半身をもっと奥に預けた。先がすこし入る。
「痛ッ…、痛い…」
 汐理の身体が反射的にのけ反った。
「まだ、先端が入っただけだ。さあ、次は処女膜を破ってやるぞ。」
 島津がグイッと腰を突き入れると、輪ゴムが切れたようなプツンという感覚とともにペニスの侵入を拒む抵抗がなくな
り、スルッと肉棒が奥まで入った。
 汐理の眉が歪み、太腿がピーンと引きつった。生まれて体験のしたことのない痛みが汐理の中心部を襲った。
「いっ、痛いっ!」
「実況中継!」
「し…、島津さんのオ×ン×ンが、私のオ××コに入ってきました。とっても、痛いです…」
 島津が腰を前後に動かす。
「ウウッ、い、痛いです。うっ、動かさないで…」
「何言ってるんだ。動かさないと、気持ち良くならないだろ。ゆっくり動かすから、ちゃんとレポートしなさい。」
 島津は、ゆっくりとゆっくり腰を引く。
「あぁ…、ゆっくりオチ×チ×がオ××コから抜けていきます。今度は、ゆっくり入って来ました。また、出て行きます…、
だんだん早くなってきて、うっ!…あまり早くすると痛いです。」
 しかし、島津はだんだんピストン運動のスピードを速めていく。
「だっ、だめぇ、動いちゃ…だ…め…」
 とうとう汐理の声が泣き声に変わった。島津はズシン、ズシンと容赦なく肉棒を埋め込んでいく。汐理は腰を右に左に
振って逃れようとするが、そんなことはお構いなしに怒張を送り込んでいった。
「ひっ…、ひぃっ…、くっ…、あっ…あぁっ!」
 規則的に挿出が行われると、汐理の腰も機械的に前後する。かたく閉じた睫の間から涙があふれ、シーツの上に落
ちていく。もはや実況中継どころではなくなった。
 その様子をスタジオのカメラが様々な角度から撮影していく。

 

 島津の方は少女の体が与えてくれる快感を味わいつくそうと、すっかり夢中になっていた。腰を激しく振り、汐理の胸
を鷲づかみにして捏ね回し、乳首を摘まんでは押しつぶす。その度に汐理の子宮はキュッ、キュッと収縮する。
 島津は汐理の腰を掴み、たてつづけに揺さぶった。
「いいぞ、汐理…、最高だ…」
 そう言いながら、さらにピッチを速めて腰を前後させる。
「あ…、いやっ…、あっ…、あぁっ…」
 汐理の身体が弓なりにのけ反った。うめきがひときわ大きくなる。二人が合さった部分からは、グチュッ、グチュッと淫
らな音が聞こえている。
「うっ、…出るっ!」
「ううっ、いっ…、いや…」
 島津の変化を感じて、汐理の眉が歪んだ。
 次の瞬間、汐理の中で熱いものが爆ぜた。

 副調整室はシーンと静まり返っていた。スタッフ全員、固唾を呑んでモニターに見入っていた。
「凄かったな…」
「興奮しちゃったよ…」
 スタッフが感想を漏らした。
「おい、見ろよ!」
 正面のモニターは二人の結合部分をアップで映している。
 島津が怒張を抜くと、カメラが汐理の股間をアップで捉えた。一瞬の間があって、白く濁った液体が汐理の秘孔からタ
ラリと零れ落ちる。後から後から流れ落ちる白濁液、汐理の鮮血が混じった精液で、真っ白なシーツに淫媚な染みが
広がった
「終わったか…」
 山本がポツリと呟いた。



 
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