「夏だ!!芸能人スポーツ大会」 NO.6
 
ターザン・ロープ
 
「ターザン・ロープ!」
 司会の草柳しげるの声が響いた。
 競泳プールの横にある高飛び込み用プールの前に司会の3人が並んでいる。3人の後ろには高さが3段になった飛
び込み台がある。その一番高い所から長いロープが吊されていた。そして、プールには、子供が水遊びに使うビニール
プールが十数個浮かんでいる。
 この競技の参加者は、飛び込み台の一番低い所から、このロープをターザンの様に使ってプールに飛び込む。そし
て、ビニールプールに乗る事ができれば得点が入るのだ。
「ビニールプールはすべて大きさが違いますが、小さいプール、遠いプール程、点数が高くなっています。プールに乗れ
なかったら失格です。」
 神崎亜弓が基本的なルール説明をし、続いて、草柳が言った。
「ビニールプールの中に番号札が入っています。うまく乗ることができた人は、競技終了後、番号札と引き替えに水着
を渡しますので、それを着けてください。裸でいるのが恥ずかしい娘は、ぜひ、積極的に参加してくださいね。」
「上手くいったら、水着をもらえるらしいぞ。誰か出たいやつはいるか?」
 白組キャプテンをつとめる、「演歌の帝王」西郷公彦は、ギョロリとした目をスタンドにいる女性陣に向けた。
「わ、私、出ますっ!」
 いち早くそう名乗り出たのは、開会式で恥ずかしい御神輿にされた栗田麻由だった。身体を隠しながら、すでに立ち
上がり、一刻も早く着る物が欲しいという様子だ。
 それに触発されたように、無理矢理、全裸にされた新人の女の子達が次々に名乗り出た。
「私も出ます。それから、水沢汐理ちゃんも出るわよね?」
 松本沙由里はこういう状況になっても、ハキハキした口調で名乗りをあげ、西郷の隣で身体を丸くして座っている汐理
の顔を見た。水着を奪われ裸にされた時も、彼女は顔を真っ赤にして怒りはしたが、決してメソメソすることはなかっ
た。
「うん。私も出ます。」
 汐理は沙由里に向かってうなづいてから、西郷に言った。しかし、西郷はゆっくりと首を横に振る。
「汐理はダメだ。おまえは、このスポーツ大会の間中ずっと素っ裸でいて、儂の目の保養をさせてくれんとな。」
 
 紅組からも、清香と朱美を含む新人タレントが全員参加を希望した。結局、新人の中で参加しなかったのは、西郷に
参加を許されなかった汐理1人だけだった。
「それじゃあ、順番に飛び込み台に上がって下さい。」
 草柳の声で参加者が一列に並び、一番目になったが栗田麻由が飛び込み台に上がった。
「あっ、恐いっ…」
 一番低い所とは言っても、水面まで2、3メートルの高さだ。実際に飛び込み台に登ってみると、結構、恐い。なんとか
ロープを掴んで、台の端まで行くが、思い切って跳ぶことができず、そこで立ち止まってしまう。
 何度かそういうことを繰り返していた麻由だったが、何度目かのチャレンジの時、不意に背中を押された。ロックバン
ド・ハーケンのメンバーが飛び込み台に登ってきて、麻由を押したのだった。
「キャーッ!」
 悲鳴をあげながら彼女の身体は、そのままズルズルとロープから滑り落ちるように、飛び込み台の真下に落ちた。
「おおっと!栗田麻由、失格、失格であります!栗田麻由、水着をゲットすることはできませんでした。」
 新山の実況中継がプールサイドに響いた。
「ビニールプールに乗ろうと思ったら、もっと勢いをつけて飛び込まないと駄目ですね。」
 草柳が合いの手を入れる。
「そうです。両手をパッと放して、走り幅跳びの要領で、身体を大きく開いてバネにしないといけません。」
「でも新山さん、そうすると女の子たち、オッパイやアソコが丸見えになっちゃうんじゃありませんか。」
「とは言っても、一瞬のことですからね。それにがんばってビニールプールに乗ることが出来たら、ちゃんと水着を着れ
るんですよ。」
(そうよね。恥ずかしいのは一瞬だけだもの…)
 飛び込み台に登った松本沙由里は、自分にそう言い聞かせて、ロープを抱え込むと、思いきり後ろに下がり、勢い良
く台を蹴った。振り子のように大きくロープが振れる。
 一番遠くにロープが振れた時、沙由里はタイミング良くパッと手を離して両手を高く上に振り上げ、身体を弓なりにし
た。次に、ビニールプールに下りる態勢をとるため、空中で身体を曲げたが、その際に脚が大きく開いてしまい、乙女
の秘所がチラリとのぞいた。
 大胆にジャンプしたおかげで、沙由里は見事に一番遠くて小さいビニールプールに乗ることに成功し、会場は拍手と
歓声に包まれた。
「素晴らしい!見事に高得点をゲットした松本沙由里であります。ところで草柳君、今、沙由里ちゃんのアソコが見えま
したよね。」
「そうですね。もう一度、スローモーションで確認してみましょう。」
 草柳がそう言うと、モニターに沙由里のジャンプのシーンがスロー再生されていく。両手を高く振り上げた彼女の乳房
が、ジャンプした勢いでゆっくり上に持ち上がり、またゆっくり下がっていく様子がはっきりと映し出された。
「やめて!ちょっと、いやぁ!やめてよぉ!」
 ビニールプールの上で、沙由里が絶叫した。
 画面では、上体を前に倒し、空中で開脚ジャンプをする彼女の姿が映っている。
「見えてる、見えてる。」
「ちょっと、静止画像にしてもらえませんか。そして、アップにしてください。」
「やめてっ!映さないで、お願いっ!」
 司会の男達が『静止画』、『アップ』と言うのを聞いて、沙由里が悲鳴に近い声をあげる。
 しかし、モニター画面には容赦なく、恥毛に飾られた彼女の性器が大きく映し出した。
 その後も新人アイドルたちが、次々にチャレンジしていく。水着を手に入れようと大胆に飛び込む者、最後まで恥ずか
しがって失格する者、飛び込み台の高さを恐がって棄権する者など様々だった。
 清香は身体を露わにするのを恥ずかしがって思いきりジャンプすることができず、危うく失敗するところだったが、か
ろうじて一番近くの大きなビニールプールに乗ることができた。比較的運動神経の良い朱美は、少し遠い所にあるビニ
ールプールに飛び込んだ。
 
 競技終了後、特設ステージの上で水着の引き渡しが行われた。
「なに…、これ?」
 朱美は怪訝な顔で渡された水着を見つめた。それは、ホタテ貝の貝殻を紐でつないだだけのものだった。
「おっ、これは貝殻水着ですねぇ。某グラビアアイドルの写真集で有名になったものですよ。」
 草柳が解説する。
「これ…、着けるんですか?」
 朱美は困った顔で尋ねた。
「もちろん。せっかく獲得した水着ですから、必ず着けてください。今ここで着けて、みなさんに披露しなきゃ駄目です
よ。」
 草柳に迫られ、朱美は見られないようスタンドに背を向けて貝殻水着を身に着けた。背中と腰回りに細い紐が一本巻
きついているだけで、後ろから見ると全裸と変わらない。
 朱美が前を向くと、「ほーっ」とため息とも歓声ともつかない声が、スタンドの男性陣からあがった。
 抜群のスタイルを誇る朱美だけに、某グラビアアイドルに勝るとも劣らないぐらい、よく似合う。豊かな両の乳房と下腹
部をわずかに貝殻で隠したその姿は、全裸でいるよりもセクシーだ。
「いやあ、これはいいわぁ!」
 新山が思わず声をあげた。
 これに比べると清香は、さらに悲惨だった。
「えっ、これって…」
 清香が渡されたのは、手ぬぐいのような白い布だった。草柳がニヤニヤ笑いながら答える。
「もちろん。男の古式ゆかしい水着、褌です。」
「そんなぁ…」
 清香は泣きそうな顔をしている。
「遠くて小さいビニールプールほどチームに入る得点は多いわけですが、近くて大きいプールほどもらえる水着は恥ず
かしいものになるんですよ。清香ちゃんは一番近くて大きいプールに乗ったから、褌一丁でこれからのゲームに参加し
てもらいます。もちろんブラはありません。」
 しばらくモジモジしていた清香だが、それでも全裸よりはマシだろうと、スタッフに手伝われながら褌をしめた。しかし、
モニターに映し出された自分の姿を見て、全身から火が出そうな感じがした。
(裸の方がマシだったかもしれない…)
 そう思いながら、清香は逃げるように紅組スタンドに帰って行った。



 番号札を持ってきたアイドルたちは、次々と恥ずかしい水着を渡され、ステージ上はさながら羞恥水着のファッション
ショーになった。しかし、最後に、もっとも遠く小さいビニールプールに乗ることができた沙由里が渡されたのは、ごく普
通の白いビキニだった。
 沙由里は他の仲間に悪いような気がする半面で、正直にホッとした表情を浮かべて、ビキニを身に着けた。
「ほう、やっぱり優勝者には、普通の水着が渡されるんですね。」
 半ば感心したように、そして半ばつまらなそうに新山が言うと、ニヤリと笑った草柳がポケットから小さな黒いプラスチ
ックの箱を取り出した。
「うっ…、ううぅ…、ああぁ…」
 沙由里が急に股間を押さえ、呻き声をあげながらステージの上にうずくまった。
「実は、この水着は、乳首とクリトリス、それに肛門に当たる部分にバイブレーターが仕込んであるのです。このリモコン
でスイッチを入れたり、強さを変えたりできますので、白組の男性陣にこれをお渡しします。」
 モニターの中で身悶えする沙由里を眺めながら、白組の男性陣は大きな歓声をあげた。
 


 
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