国防省附属「星園・癒しの館」
 
第4章 非日常の中の日常 2
 
「これは、目の保養だなぁ…」
 アロハシャツを着た小太りの中年男は、思わず身を乗り出して、感動の声をあげた。彼だけではなく、プールサイドに
並んだデッキチェアに座っていた十数名の男達は、それぞれに興奮した声を洩らしたり、ゴクリと生唾を飲み込む。授
業開始のチャイムと同時に、水着を着た二十人程の女生徒がプールサイドに現れて、彼らの前で準備体操を始めた
のだ。
 「癒しの館」のプールは、ドーム屋根の温水プールに改築されたものの、設備そのものは、星園高校当時の設備をそ
のまま使っている。レジャープールのようにしてしまうと、学校らしさが消えてしまうという、諸藤館長の強いこだわりがあ
ったからだ。
 諸藤の意図は完全に成功したと言えるだろう。素っ気ないコンクリートと真四角のタイル、ちょっと赤サビが浮いた水
道管、ところどころペンキが剥げかかった手摺り…、無粋なプールにスクール水着の少女達がいるのを見ていると、男
達の胸には、少年の頃、女生徒の水着姿にドキドキした、せつなく甘酸っぱい思いが蘇ってくるのだ。そんなセンチメン
タルな思いが、いっそう男達の卑猥な欲望をかき立てるスパイスとなっていく。
 「授業」に参加した男達は、女生徒たちの水着姿を食い入るように見つめていた。彼女たちが着ているのは、普通の
女子高生が授業で着る紺色のスクール水着だ。ただし、水着には裏地がついておらず、下にサポーターなども着けて
いない。もともと高校生になると、小学生のようなしっかりした布地の水着ではなく、薄手の競泳タイプのものを着るの
だが、裏地もサポーターもない状態で着ているために、乳首こそ透けていないが、胸の形がはっきり浮き出ている。さら
に視線を下ろしていくと、柔らかな布越しに細長いお臍の窪みを見ることができていた。サイズも少し小さくなっているた
め、ぴちぴちに張りつめ、下は股間に食い込んでしまっている。
「どうです?たまらんでしょう、西沢先生。」
 自慢げにそう言ったのは国防省の施設長の伊東功二だ。西沢と呼ばれた小太りの中年男は、その声も聞こえない様
子で、水着姿の少女達の躍動する体を食い入るように見ている。明らかにサイズの合っていないその水着は、締め付
けるように女生徒達の身体に張り付いている。
「次は軽くジャンプします。」
 そう言いながら、少女達の前に立ってお手本を示しているのは、2年生の委員長であるとともに、いまや生徒会長も
兼ねている森脇亜弓だ。他の女生徒と比べてもさらにきついサイズの水着を着ているため、身体中が締め付けられる
状態で、胸元が大きく広がり、乳房の半分近くが露出してしまっている。男達に向けられた尻たぶは半分以上剥き出し
になっており、尻の割れ目に水着がピッチリと食い込んでいた。体を揺するようにジャンプするのに合わせて、その丸い
尻がプリンプリンと波打つ。
 プールサイドで食い入るように見つめる男達が生唾を飲み込む音が聞こえた。水着姿の少女達が跳ねるたびに胸が
大きく揺れ、白い太腿や尻の肉が震えるのが分かる。いやがうえにも興奮が高まってくる情景だ。西沢も、今にも涎を
垂らさんばかりの様子で見つめている。
(ふふふ、さすがの政友党の論客も、見る影もないな…)
 伊東はほくそ笑んだ。野党議員の西沢が、アルメイアから新型ミサイルを購入する予算について、『攻撃型の兵器は
防衛隊には必要なく、無駄だ』という国会質問を予定しており、大手商社と国防省が癒着している証拠を出すとの情報
に接した国防省は、質問をやめさせるために様々な手を尽くした。しかし、頑固者の西沢は、国防省が工作をすればす
る程、頑なになっていく。困り果てた時、西沢の身辺調査をしていた情報部が、彼がブルセラショップの常連客であるこ
とを突き止めたのだった。
 プールでは準備体操を終えた女生徒達が、50メータープールをクロールで往復している。中には二、三人、一緒に
泳ぎながら、気に入った女生徒にいたずらしている男もいたが、泳ぎに自信のない西沢は、伊東から差し出されたカク
テルを飲みながら、その様子を見ていた。
 少しして、亜弓が鳴らすホイッスルの音ともに、女生徒達が再び男達の前に整列した。
「おおっ!」
「これはイイ!」
 口々に声をあげる男達の目は、濡れた水着姿で立っている女生徒達の股間と胸に釘付けになった。胸の頂点には
冷たい水で硬く尖ってしまった乳首がポッチリと浮かび上がり、股間には、薄い草むらが透けて見えている。サポーター
を着けないで薄い生地の水着を着ているので、恥ずかしいところがくっきりと透けているのだ。それは、いっそ全裸でい
るよりもずっとエロチックな格好だった。
「先生、いかがですか、女生徒の身体に触れてみては?」
 ポカンと口を開けて見ている西沢に、伊東が声をかける。
「い、いいのか?」
「どうぞ、どの子でも、お気に入りの子の体を思う存分触ってみてください。」
 伊東がニッコリ笑って答えると、西沢は興奮した様子でデッキチェアから立ち上がり、一人の女生徒に近づいていっ
た。
 授業が始まった時から、西沢が目をつけた美少女だ。どちらかというと幼造りの顔にふと、はっとするようなコケティッ
シュな表情を浮かべる瞬間がある、未成熟な可憐さの中に一人前の女の美へと成長の兆しを見せている少女だった。
 西沢は少女に近づき、じろじろと身体中をなめ回すように見つめた。シンプルな紺色のスクール水着がその白い肌を
際だたせ、目にまぶしい。濡れた水着の胸の膨らみには乳暈までもが透けて浮き出ており、股間にも、さほど濃くはな
い恥毛が透けていた。粘つくような視線に耐えるように少女はうつむいている。



「君、名前は何というのかね?」
「し…、嶋田麻衣です…」
 透き通った鈴の音のような声だと、西沢は思った。
 西沢が少女の背後に回る。水に濡れた上にサイズの小さい水着が形の良いお尻にピッタリと貼りつき、小さなお尻が
はみ出るように割れ目にくい込んでいる。西沢は麻衣の後ろに立って剥き出しの丸い肩を撫でた。
「あ、…あの…」
 戸惑いの声をあげる麻衣を、西沢は背後から抱きすくめ、クロスして前に回した手で二つの胸のふくらみを掴んだ。
「あっ…」
 小さく叫んで、反射的に麻衣はその腕から逃げようとする。髪の毛から漂うシャンプーの香りが鼻をくすぐった。アロハ
シャツを脱いで体を押しつけると、しなやかな背中や球のような尻の感触がある。西沢は自分の腰をぐいぐいと麻衣の
尻に押しつけていく。固くなった男根の存在に、少女が体を硬くするのを感じて、西沢はこの上ない興奮を覚えた。
「あ、いや…、ちょっと…」
 うろたえた声をあげる麻衣を無視して、西沢の掌が水着越しにその身体を撫でていく。二つの乳房も腹も、柔軟性に
富んだ薄布地に包まれた肉体の手触りがたまらない。彼は夢中で、水着ごと弾力のある乳房を揉みしだく。もともと大
人しい性格なのか、慰安嬢として教育されているためなのか、麻衣は抵抗することができない様子で、西沢の腕の中で
必死に耐えている。
「や…、やめてください…」
 西沢の手が太股の間に潜り込んだ時、さすがに麻衣が小さな声で哀願した。その声は今にも泣き出しそうに震えてい
た。
「よーし!」
「オレ達も!」
 西沢が水着の少女を抱きすくめている様子を見て、男達は次々に立ち上がって、気に入った女生徒のところに駆け
寄り、その身体を愛撫し始めた。
「きゃっ!いやっ!」
「やめてぇ!」
 体のあちこちを弄られて、プールサイドに少女達の悲鳴が響く。
「ああっ!ダメッ!」
 麻衣も悲鳴をあげて、男の手から逃れようと、必死で身をよじった。西沢が水着の胸元から手を突っ込んできたの
だ。その反応を楽しむように、西沢は笑い声をあげながら、丸く柔らかな乳房をぎゅっと握りしめた。
 命令すれば、その場で全裸にすることも可能だと聞いていたが、水着の中に手をいれて、麻衣の体を弄る方が何倍
も淫靡で、興奮を誘う。手の甲に濡れた水着の圧迫を感じながら、押しつけられた掌で、胸から腹へときめ細かく滑ら
かな肌の感触を楽しんでいくのだ。
 西沢の指が乳首を捉え、親指と人差し指でこりこりっと摘んだ。
「あんっ!」
 敏感な乳首をいじられ、思わず麻衣が声をあげる。
「ふふふ、可愛い声を出すじゃないか。」
 そう言いながら、今度は、水着の股間の狭い部分から右手を滑り込ませた。その指先が恥丘の翳りをシャリシャリと
撫で回す。麻衣の総身の皮膚が粟立った。
「あっ!そこは…」
 麻衣の抵抗が激しくなる。掌を股間にあてがわれ、中指が直接割れ目に触れたのだ。西沢は中指をかすかに立てて
麻衣の割れ目にじわじわと押しつけていく。指先に暖かく湿った感触があった。
(あ…、ゆ、指が恥ずかしいところに…)
 うごめく西沢の指が陰部をまさぐるのを感じて、麻衣が身震いする。
「おっ、濡れてきたんじゃないか。」
 指を押しつけている麻衣の割れ目が、ヌルッとしてくるの感じた西沢は、うれしげにそう言いながら、中指をぐいぐいと
押しつけ、恥ずかしい割れ目に沿ってスライドさせるように動かした。
「んっ…、あっ…、うぅ…」
 指先は割れ目をなぞり、その上端の突起を弄ぶ。時折、股間から背中にしびれるような感覚が走るのを感じながら、
麻衣は洩れそうになる声を押し殺して、懸命に耐えていた。
 その時、ホイッスルが鳴った。
「平泳ぎの練習をします。女子も男子もプールサイドに座って下さい。」
 飛び込み台に座りながら、亜弓が言った。号令に合わせて、女生徒達はプールサイドに体育座りで座る。男達も少し
名残惜しそうに少女達の体から離れると、彼女たちと向かい合ってコンクリートに腰を下ろした。
「仰向けになって、カエル脚です。」
 そう言いながら、飛び込み台の上で、亜弓が大きく脚を開いた。
 女生徒達は全員仰向けになり、男達の方を向いて、大きく脚を開いていく。
「おおっ!」
 女生徒達の股間を食い入るように見つめていた男達が一斉に興奮した声をあげる。目の前で開かれた股間の、ぐっ
しょりと濡れた水着越しに、割れ目がくっきりと浮かび上がっているのだ。
「大きく、いっぱいいっぱいの所まで脚を開いて…」
 亜弓自身、これ以上開けないところまで脚を開きながら、号令をかける。
「うおおっ!」
 男達が再び歓声を上げた。左右に大きく開いた少女達の股間には、大陰唇の形が浮き上がり、水着に押しつぶされ
た恥毛までもがハッキリとわかる。
「いち、に、さん、し…」
 亜弓の号令に合わせて、女生徒たちはカエルのように脚を開き、男に股間を見られる恥ずかしさを耐えながら、脚を
開いたり閉じたりしていた。
「へへっ…、こうして、練習するといいぞ。」
 防衛隊の制服のままプールサイドに来ていた若い男が、向かい合って座った女生徒の股間を覆っている紺色の布地
を摘んだ。卑猥な笑みを浮かべながら、男はそれを細い紐状にすると割れ目に食い込ませた。楚々とした若草の生え
た、ぷっくりと丸みを帯びたヴィーナスの丘が露わになる。
「い、イヤッ!」
 女生徒が悲鳴をあげ、表情がみるみる羞恥に歪む。小柄で丸顔の、中学生でも十分通りそうなほどあどけなさを残し
た女生徒である。
 それを見ていた西沢は、透けた割れ目から目を離さずに、麻衣のスラリとしたふとももを掴んだ。そのまま水着の股
間の生地をつまんでめくり、横にずらして、性器を露わにする。
「あっ、やめてっ!」
 麻衣が大きく腰をひねり、男の指をはねのけた。
 パシンという音がプールサイドに響いた。西沢が麻衣の頬を叩いたのだ。麻衣は頬を手で押さえ、瞳に恐怖の色を浮
かべて西沢を見つめる。
「じっとしているんだ。お前のオ××コをじっくり見せてもらうんだからな。」
 西沢は厳しい口調でそう叱りつけると、呆然としている麻衣の秘所を指で開いていく。ハート型に広がった陰唇の色は
初々しく綺麗な薄桃色で、光沢を持つほど張りがあった。股間を大きく開いているため、割れ目の中の襞まではっきり
と見ることができた。西沢の指はその肉襞をまさぐり、細かな襞に囲まれた膣口まで容赦なく露わにする。
 西沢が陰部をたっぷり時間をかけて鑑賞している間、麻衣はプールに仰向けになったまま、立て膝にして脚をM字に
開き、顔を真っ赤にして目を閉じていた。長い睫毛の間から涙が一筋こぼれ落ちている。
 プールサイドのコンクリートに座り込んで、美少女の性器を執拗に弄っていた西沢が、指先に触れた粘膜に舌を這わ
そうとしたちょうどその時、チャイムが鳴って、水泳の授業が終わった。
 
「お楽しみいただけましたか?」
 デッキチェアに戻ってきた西沢に、伊東が尋ねる。いよいよという時にタイムオーバーとなり、欲求不満気味なのを承
知のうえで聞いているのだ。
「うむ、まあな…」
 案の定、西沢は不満そうな表情で答えた。
「ふふふ…、今のは「館」のサービスで言えば、前菜のようなものですから。もし明朝までご滞在いただけるなら、まだま
だ、存分にお楽しみいただけますよ。」
「そうか、そうだな。」
 西沢の表情がみるみる緩んでいき、差し出された携帯電話で秘書に連絡を取った。今夜は国会の委員会審議があ
るのだが、もはや出席する気など毛頭なくなっていた。
(他の議員だって、いつもほとんど出席しちゃいないし、出席しても、居眠りばかりしている奴だっているしな。一回ぐら
いいいだろう…)
 西沢は心の中でそう呟いて自己を正当化する。
「女生徒を抱いてみますか。今、授業に出ていたのは1年生ですが、お気に入りの娘がいれば、お相手させますよ。」
「そうだな。」
「さっき先生が肌の感触を楽しんでおられた嶋田麻衣などは、いかがでしょう?」
「うむ。」
 西沢は少し考え込んだ。脳裏に羞恥に震える麻衣の姿が浮かぶ、あの美少女も捨てがたかったが、西沢にはある欲
望があった。
「なあ、伊東君。ここでは、何だ…。初体験の娘の相手ができると聞いたことがあるんだが、本当かなぁ。」
 質問が質問だけに、さすがに少し言い淀む西沢に、伊東は官僚に似合わぬ見事な営業スマイルで答えた。
「はい。先生のような、特別なお客様だけに。」
 言われて西沢の頬がだらしなく緩む。
「誰か、いい娘はいるかね。」
「ですから、嶋田麻衣をお奨めしているんですよ。」
 伊東はそう言うと、ニヤリと笑った。
 最初に受け入れたフサイン派遣部隊によって一斉に処女を奪われた2年生、3年生と違い、1年生はまだ処女のまま
の娘がいた。それは、「館」にやってきて、「処女買い」を希望する幹部防衛隊員、政治家、官僚の注文に応えるためで
ある。それでも、本格稼働し初めてから2か月程で、すでに処女は残り少なくなっており、麻衣は、ここ一番の時のため
に取っておいた美少女であった。
「なんと、あの娘が、まだ処女なのか!」
「安売りはできません。しかし、西沢先生でしたら、お相手をしていただくのにふさわしいかと存じます。」
 それを聞いた西沢は喜色満面の表情を浮かべる。
(よし、これで落ちたな。さすが、情報部だ。)
 伊東は、西沢の情報をもたらした滝川という名の情報将校の顔を思い出していた。
「自政党も政友党も、同じ穴のムジナだな。」
 財界から献金を受け取り、官僚から利益を引き出し、国民に犠牲を押しつける…、批判している与党と何ら変わらな
い野党の姿に、皮肉混じりにもらした伊東の一言に対して、滝川は淡々と答えた。
「与党の自政党も、野党の政友党も、そもそも政策にそう違いはないのです。二大政党になれば、政策が近づいていっ
て差がなくなるというのは、二大政党制をとっている国のほとんどで見られる現象です。いろんな政党に国民の多様な
意見を反映させたり、政権につかない小さな政党にキャスティングボードを握らせることで、政策を微調整する柔軟さ、
安全弁を、わが国の国民は放棄してしまったのですよ。」
「なんだ?「反愛国者」のようなことを言うなぁ。」
「思想信条は関係ありません。そもそも、政治は道具です。上手く使いこなすのは国民か、権力者か?あなたも、野心
があるならせいぜい使いこなしなさい。」
 そうだ、目の前に俗物議員もこれはこれで使い勝手があるかもしれない。そう思いながら伊東は、すっかり鼻の下を
伸ばしている西沢を心の中で軽蔑しながら、阿諛追従の笑みを浮かべた。
「もし、先生が性病検査を受けていただけるのでしたら、ゴムなしでセックスしていただくこともできますよ。」
「何かね、私が性病を持っていると言うのかね!」
 西沢が不快そうな表情で気色ばむ。
「いえいえ、先生に限ってそんなことはないと思っておりますが、何しろ、ここの館長というのが、融通が利かない男でし
て。」
 伊東は慌ててそう言い、西沢の怒りの矛先を諸藤に押しつけることにした。実際、性病や妊娠へのチェックを厳しく行
うことにしたのは諸藤の意見なので、けっして、見当違いのことを言っているわけではない。それに、フサイン派遣部隊
を受け入れた時、自政党幹事長須崎晋次とのコネを作ることに成功した諸藤は、今や伊東と同格となり、その発言力
ははるかに彼をしのぐものとなった。防衛隊内の階級も大尉に昇進している。伊東にしてみれば、それが面白くない。
(ふん!たかが売春宿の主人じゃないか…)
 伊東は心の中で吐き捨てるように言った。
 


 
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