国防省附属「星園・癒しの館」第2部
 
第2章 男子の帰還 6

 豪華な待合室は例外として、慰安嬢の寮はいかにも学生寮らしく作られている。廊下の壁には、女子高生らしい可愛
い文字で書かれた当番表やスケジュール、落し物の張り紙、寮長からの連絡事項などが掲示されていた。
「このスケジュール表、見てみろよ。」
 藤本がニヤニヤ笑いながら指さした。町田と仲の良い、2年生優等生グループの一人だ。彼が示したスケジュール表
には、3日後の日付とともに「19時〜、混浴ソーププレイ講習会、大浴場にて、寮生全員参加」と書かれている。当番
表も「コンドーム集配係」など怪しげな係が多い。
 藤本と一年生の菊地、二人の仲間を誘って、町田は亜弓の部屋に向かっていた。自分では認めたくなかったが、亜
弓と二人きりになると思うと、つい気後れしてしまったのだ。
 実のところ、町田だけではなく、一人で行くより、数人で女子の部屋を訪問する男子が多かった。1人40分という持ち
時間を合計できるメリットもあったし、戦場での輪姦でセックスを覚えた彼らは、集団で女を犯すことに、より興奮を覚え
るように、嗜好が歪んでしまっているのだ。
「へへっ、この落とし物…」
 菊地が指さした張り紙には、卑猥な淫具と幼な顔の愛らしい女生徒の顔写真が並んで載り「愛用の超極太イボ付三
点同時責め電動コケシを落としました。毎日使う物なので、なくなって困っています。見つけた人は、305号室の田代
奈々までご連絡ください」と書かれていた。
「奈々ちゃん、可愛い顔して、こんなのを毎日アソコに入れてるんだ…」
 クラスメートの自慰の場面を想像して、菊地が興奮した声をあげた。
 女子の部屋があるフロアは、廊下に扉が並ぶ、ごく普通のマンション風の構造だ。並んだ部屋のドアには、手書きの
ネームプレートが貼られている。町田は、同級生の女子たちの名前が並んでいるのを端から確認していった。いくつか
の部屋のドアノブには、いかにも女の子らしい、可愛いメッセージボードがぶら下がっている。
「おい、見てみろよ!」
 町田は、その一つを指さした。「ただいま、琴美はセックスしてます。入らないでね」と丸っこい字で書かれていた。琴
美の似顔絵までついている。
 ドアには中の様子を確認できるのぞき窓がついている。慰安中は目隠しされているのだが、見られたほうが興奮する
という客の場合は、開けたままにしておくのだと、さっき前川が説明していた。
 のぞき窓が開いているのに気がつき、町田が覗いてみた。部屋の奥の方で、琴美が騎上位で男と交わっているのが
見えた。相手は大谷だろうか。激しく腰を上下させる動きに合わせて、琴美の豊かな乳房が波打っている。
「こうして、覗き見するのも、なかなか興奮するもんだな。」
 町田に替わって、室内を覗きながら藤本が言った。
 2階の一番奥に、彼らが目指す部屋があった。ネームプレートには、達筆で「森脇亜弓」と丁寧に書かれている。
 慰安嬢が一人でいる時はのぞき窓が開いている。菊地が覗き、「おおっ!」と声をあげた。ちょうどシャワーを浴びた
後らしく、全裸の亜弓がバスタオルで体を拭いているのが見えた。
「すげぇ!」
「ラッキー!」
 交互に覗きながら男子たちがはしゃぐ。
(…来たようね…)
 室内を覗く視線を感じながら、気づかないふりをして、亜弓はパンティを穿いた。これも館から指示された演出のうち
なのだ。
 町田が玄関のチャイムを鳴らすと、「ハーイ」と返事があり、少ししてからドアが開いた。急いで制服に着替えた亜弓
が、優しい笑顔を浮かべて町田たちを部屋に迎え入れる。どんなに辛くても、喜んで男を迎える接客態度は、厳しく仕
込まれた教育の成果だ。
(意外と広いな。)
 町田は部屋を見渡してそう思った。10畳ぐらいだろうか、大きめのベッドと机を置いて、なおスペースがある。その奥
にユニットバスとトイレがあるようだ。壁や天井も明るい上品な色で仕上げられていて、どう見ても普通の女の子の部屋
である。坂巻隊の誰かが「慰安嬢はきれいな部屋を与えられて、恵まれた暮らしをしている」と言っていたのを、ふと思
い出した。
 見ると、部屋の中には賞状や盾がいっぱい飾ってあった。全国模試何番とか英語スピーチコンテスト優勝など、亜弓
の優秀さを示すものばかりだ。
 その横で、亜弓がばつの悪そうな表情を浮かべていた。本当の彼女の部屋にはそんな嫌味な事はしていない。これ
は演出として飾っておくようにと強制されているもので、本当は外したくて仕方ないのだ。
 菊地が、英語や数学の教科書に混じって本立てに並んでいる本に目を止めた。
「『フェラチオ実技教本』『淫語辞書』『性体位四十八手裏表実践解説』…、森脇先輩、こんなの読んでるんですか?」
 丁寧な口調は崩さないものの、菊地の表情にはあからさまな嘲笑が浮かんでいる。 
「それは、慰安嬢の教科書よ。今は、英文解釈より男の人の性癖を理解して、古文の代わりに男の人が感じるエッチな
言葉を覚え、数学の解法じゃなくて男の人が喜ぶ方法を学んでるの…」
「こんな勉強ばっかりで、英語や数学なんか、忘れちゃったんじゃないか。」
 町田が意地悪く突っ込むのを哀しい思いで聞きながら、亜弓は決められたシナリオどおりに答える。
「…ええ、今はセックスのことで頭がいっぱい…」
 椅子に座った亜弓は、さりげなく下着が見えるギリギリまでスカートを上げた。足を組み直すたびに、白いものがチラ
チラ見えている。町田の視線が釘付けになった。
「ホントだ。町田、これを見ろよ。」
 藤本が手にした教科書を見せる。中をパラパラめくると、人物の写真には卑猥な落書きや怪しいマーク、余白には
「セックスしたい」「ちんぽしゃぶりたい」など卑猥な言葉がびっしり書かれている。もともと教科書やノートにはマーカー
ペンや赤線だけできれいにまとめる亜弓がそんなことをするはずもなく、落書きは全て訪問客のいたずらだ。
 机の引き出しを開けて、中を見ていた菊地が声をあげた。
「何だ、これ?」
 男の怒張そっくりの玩具を取り出し、他の二人に見せる。三人が覗き込んだ机の中には、様々な大きさや形をしたバ
イブレーターが入っていた。奥の方にはSMプレイで使う縄や鞭まである。町田らが興味津々の様子で机を探る横で、
亜弓の顔がみるみる真っ赤になっていく。
「先輩、これ、どうやって使うんですか?」
 菊地が、にやにや笑いながら、ピンクローターのスイッチを入れて見せた。ブーンッと唸る音が室内に響く。
「一人でエッチしたり、お客様に使っていただいたりするの…」
「これもか?」
 町田がペニスを模った太い紫色のバイブレーターを手に取った。グロテスクな形と色で、幹の周りには無数のイボイ
ボが付いている。真っ赤になって俯いている亜弓を見ながら、町田は藤本と顔を見合わせて、ヒヒヒ…と笑った。
「じゃあ、勉強した成果を見せてくれよ。」
 町田がそう言うと、菊地が言った。
「女の子のアソコのこと、知りたいな。」
「はい…、わかりました…」
 亜弓はパンティを脱ぎ、ひじ掛けに膝を掛ける格好で股を開いた。町田たちの目の前に秘所が晒け出される。3人が
亜弓の股間に集まってきた。
 夢にまで見た亜弓の性器をじっくりと鑑賞できるのだ。町田は、小躍りしたいほどの喜びを隠し、平静を装った。町田
の横で、藤本と菊地の顔も綻んでいる。三人はお医者さんごっこをしているような興奮を覚えていた。
「私のオ××コを、よく見てください。」
 恥辱とたたかいながら発せられる亜弓の声が震えている。
「これが大陰唇。触ってみてください、ふかふかしていますよ。」
 男子たちは、代わる代わる指先でなぞって、柔らかな盛り上がりの感触を味わう。
「これが小陰唇…」
 亜弓が自らの両手で摘まんで、ムニュッと引っ張った。引っ張り出されたビラビラは、小ぶりで生き生きしたピンク色
をしていた。小陰唇の奥のほうで、肉襞がヒクヒクと蠢く。
「クリトリスはどれ?」
「これです…」
 亜弓が割れ目の上部に指を触れた。きれいなピンクの豆粒のようなものが、肉襞に隠れるようにして息づいていた。
ちょうど包皮に包まれた蕾のようだった。
「女の子の身体の中で一番敏感な所です。とても感じるので、優しく触ってください。」
 柔らかい包皮を剥くように、町田はクリクリと指先を動かした。
「はあっ、ああ…」
 長い黒髪を揺すって、亜弓が首筋をそらす。
「そんなに感じる?」
 言いながら、町田は肉粒を恥骨に擦り付けるように転がした。
「ああん、感じます…、ああ…」
 藤本が蜜をたくわえた小陰唇の中に人差し指を挿入し、膣口を探り当てた。指を入れると、リング状の筋肉が第二関
節のあたりをキュッと締め付ける。
「ふ…藤本君、そこが膣よ…、ああ…」
 藤本が何度も指を抜き差しして感触を楽しむ。
「はああぁ…、ああん…、気持ちいい…」
 藤本は亜弓の身体の中で、くいくいと指の関節を曲げ、肉襞を引っ掻いてみる。切なそうなため息を漏らしながら、亜
弓が陰部をぐいぐいと藤本の手に押しつけてくる。
「恥ずかしくないのか?」
「…恥ずかしいわ…、でも…、私たちは、このオ××コを自らお国に捧げて、慰安嬢になったの…」
 女生徒たちは事あるごとに自ら志願して慰安嬢になったと説明させられる。その最大の目的は彼女たちを辱めるた
めであったが、同時に、将来この施設が問題にされた時に「強制はしなかった」と言い逃れする目的もあることに、亜弓
は気づいていた。この館も「国防省附属慰安施設」であり、名実ともに国防省が運営するにもかかわらず、形式的には
「国防振興会」なるペーパー・カンパニーと彼女たちが売春契約を結んだ形になっている。
「私たちのオ××コはもうお国のもの…。お国のために働いていらっしゃる皆さんに見て、触って、オチ×チ×を入れて
いただくためにあるの…」
 亜弓は、自らに言い聞かせるように屈辱的な宣言を続けた。
「そして、私たちはオ××コそのものになりきって、男の人に奉仕しなければならない。それが慰安嬢なの…」

「おおっ!」
「やったぁ!」
 待合室で時間を潰していた男子たちが歓声をあげた。部屋に入ってきた茉莉は、全裸にエプロンだけをつけた格好
だったのだ。
「いいなぁ、茉莉ちゃん。」
「やっぱ、ハダカにエプロンって、男の夢だよ!」
「そんなに見つめないでください…、恥ずかしい…」
 茉莉が頬を染めて俯いた。初々しいその姿は、男たちの興奮を煽る。
「どうぞ…」
 床に跪いて、ドリンクをサービスする茉莉。エプロンの隙間から乳房の膨らみが覗く。ソファに腰掛けた男子の目線か
らは乳首も見えていた。
 今度は中腰になって軽食をテーブルに出す。後ろに座っている男子たちが、茉莉のお尻を眺めている。理想的な丸
みを持った形の良い双臀が、目の前でクリクリと動いている。滑らかな背中の白い肌も美しい。
 男子の一人が手を伸ばして、お尻を撫でた。
「きやっ!」
 思わず悲鳴をあげて、腰を引く茉莉。身体が逃げてしまいそうになるのをなんとか止めると、男子の手がエプロンの
横から胸へ差し込まれる。
「こうして、安藤のナマ乳揉めるなんて思わなかったぜ。しかし、オッパイでかくなってないか?」
 茉莉の乳頭をコリコリと指で転がしながら言う。
「毎日客に揉まれてれば、大きくもなるさ。」
「今サイズいくつだ?毎月測ってるんだろ。」
 そう言いながら、男子たちはテーブルに茉莉の手をつかせ、腰を自分たちの方に引き寄せた。茉莉は、お尻を突き
出すような格好になる。
「脚、開けよ。そんなに太股閉めてたら、オ××コが見えないだろ。」
「…は、はい…」
 開いた太腿の間から大陰唇がまる見えになった。花唇が突き出され、わずかに開いている。お尻の割れ目の間に、
肛門の窄まりも見えていた。
「きれいなビラビラといい、土手の盛り上がりに、ヒクヒク動いてるお尻の穴まで、さすが我が校のアイドル。どこも可愛
いな。」
「このケツの張り具合にアソコの良さだって、素材に加え館の授業の成果だろ。」
 そう言いながら、男子たちの手がお尻のを撫で、股間の茂みを弄り、縦裂に指を這わせる。
「おい、安藤!」
 前川が茉莉に声をかけた。
「こいつら、次の相手を誰にしようか迷ってるそうだ。アドバイスしてやれ。」
「どの子がフェラが上手い?」
 男子の一人が尋ねた。
「フェラチオはみんな上手です…、毎日オチ×チ×を舐めて研究してますから…」
 茉莉が恥ずかしい答えを返した。訪問客に慰安嬢のことを説明する場合に備えて、館では詳細なマニュアルが作ら
れており、女生徒たちはそれをたたき込まれている。
「柴崎由香って、アソコの具合はどうなの?」
「………」
 茉莉が口ごもっていると、前川がじろりと彼女の方を睨む。
 (コメンネ…、由香ちゃん…)
 心の中で親友に謝りながら、茉莉が答えた。
「由香ちゃんは陸上をやってたから、筋肉が発達して、オ××コも良く締まるって評判です。」
「芦辺は?」
「琴美ちゃんは、福マンがオチ×チ×を包んで、気持ちいいって言われてます。」
 三年生の男子が、『星の園』の美里のページを指さした。
「樫村って真面目そうだけど、セックスはどう?マグロじゃないよな?」
「樫村さんは『大人しそうに見えて、セックスは激しいね』って、よく誉められてます。イッた時の声もすごく大きいそうです
…」
「じゃあ、樫村にしようかな…」
 三年生はそう言うと、テーブルに置かれたリクエスト・カードに何かを書き込む。それを見た前川が、内線電話を茉莉
に渡す。
「樫村は今、ちょうど休憩中だ。樫村に電話して、リクエストを伝えるんだ。」
 渡されたカードを見て、茉莉の表情が強ばる。それでも指示に従うしかなかった。
「もしもし樫村さん、安藤です…、はい…、和田さんがお部屋を訪問されます。玄関で正座して『お帰りなさいご主人様』
って迎えながら、そのまま即尺で射精、セックスは制服のままベランダで外を見ながらしたいそうなので、うまくベランダ
に誘ってあげてください。最低2発がノルマです…」
 その様子を見ていた他の男子が、リクエスト・カードを手に慰安の相手を物色し始めた。
「芦辺は現在、使用中か…。じゃあ、柴崎にしようかな。」
 豊川がそう言うと、2人の男子が声をあげた。
「おい、由香は、俺が次に行こうと思ってたんだぞ。」
「あっ、先を越された!」
 悔しそうに言う2人を見ながら、豊川がニヤニヤ笑って提案した。
「どうだ、3人一緒に、柴崎の所に行かないか?」
「それはいい!」
「構わないよな、安藤。」
 豊崎が意地悪く茉莉に尋ねる。
「はい…」
 返事はそれしかあり得ない。辛そうな表情で返事をすると、茉莉は由香の部屋に電話を架けた。
「豊川君と宮本君と谷口君の三人が一緒の慰安を希望してるの。由香、4Pはもう何度も経験あるよね?」
「だいたい、女が少ないんだよな!」
 男子の一人が不満そうに言う。他の兵士の慰安もある中で、人気の美少女5人を確保しているだけで破格の優遇な
のだが、十代の底無しの性欲を満たすには、とても十分とは言えない。数人が頷いて茉莉を見た。
「申し訳ありません。皆さんがここで待っておられる間、私の身体で時間を潰してください…」
 屈辱と恐怖に耐えるように、茉莉が俯いたままそう言った。
「そうこなくっちゃ!」
「さすが、学園のアイドル!」
 大喜びでそう言うと、男子たちは一斉に茉莉の方へ手を伸ばした。何本もの手が双乳を掴み、ヒップや太腿を撫でさ
する。数え切れない指が二枚の花弁に触れ、肉層に指を突っ込み、敏感な肉芽をつねる。
「ううっ、ああ、あああ…。ううう…」
 茉莉の悲鳴とも呻きともつかない喘ぎ声が待合室に響いた。

 町田はさっき見た太いバイブを手に持ち、その先端を亜弓の膣口にあてがった。グイッと押し込むと、クチュッという
音をたてて、秘孔がバイブを飲み込んだ。
「うっ、い…や…、あっ…」
 亜弓は顎を仰け反らせ、喘ぎ声をあげた。
「入っていきますね。難なく飲み込んでいきますよ…」
 菊地が秘孔を凝視して言う。
「すげぇ。こんな太いのが入るのかよ。」
 藤本も驚いている。町田がバイブをさらに押し込んだ。中に溜まっていた蜜が溢れだし、太腿を伝う。
「うっ、ああ…、もう、ダメぇ…」
 3人の男子に執拗に弄りまわされ、各種のバイブレーターで刺激され続けた亜弓の性器は、グチョグチョに濡れてい
た。町田が手にしたバイブを引っ張ると媚肉がめくれ、愛液で濡れたピンクの肉が顔を出す。クリトリスは赤く充血し
て、尖りきっている。
「亜弓の…、オ…オ××コに…、オチ×チ×を入れて…。」
 恥ずかしい言葉でおねだりするのも、教え込まれたとおりだ。どんなエッチで不本意な事であっても、教えられた事は
きちんと覚えようとするのが、優等生の彼女らしかった。
「よ…、よしっ!」
 町田は興奮しきった様子で、ズボンとパンツを脱いだ。黒々とした茂みから包茎気味の肉棒が天井を向いて屹立して
いる。
 椅子から立ち上がって、ベッドに横たわった亜弓は、ゆっくりと脚を開いていった。股が大きく開かれると、閉じ合わさ
れていた亀裂が開いた。真っ赤に充血した柔肉が覗く。
「さあ、入れてやるぞ。森脇…」
 町田は、一気に怒張を突き刺した。暖かくヌルッとした感触が肉棒を包み込み、それだけでイキそうになる。
「ううっ…」
 呻き声を漏らし、なんとか持ちこたえた町田だったが、腰を数回振っただけで限界を迎えた。
「ああん…」
 腕の中で亜弓の喘ぎ声を聞き、リンスの甘い香りが鼻孔を満たした途端、町田の陰茎はビクンビクンと脈打って、亜
弓の膣内にザーメンをぶちまけた。
「あーあ…、出ちまった…」
「よし、交替だ!」
 名残惜しそうな町田を押しのけて、藤本がベッドに上がってきた。亜弓を四つん這いにさせ、掲げられたお尻を両手
で掴んで左右に割る。割れ目の間から白濁液が溢れ出し、ツーッと糸を引いて、ベッドに滴り落ちた。
「あっ、あううっ…」
 藤本が腰を突き出すと、亜弓の割れ目が再びこじ開けられる。亜弓が腰を揺すり、怒張を飲み込んでいく。藤原の肉
棒に押し出された町田のザーメンが、亜弓の太股を伝い白い筋を作る。
「うふんっ、いっ、いい…、ああああ…」
 男心をくすぐる声をあげて亜弓が身悶えする。きめ細かな白い肌が、ねっとりとピンク色に上気していた。艶のあるき
れいな黒髪がサラサラと背中を滑る。
 藤本が腰を前後させて、ピストン運動を開始すると、暖かな粘膜がキューッと密着して、肉棒を快美に絞り上げた。
「気持ちいいっ!最高だ!」
 藤本が歓喜の声をあげる。それを見ていた町田が、不満げな顔をして再びベッドに上がり、亜弓の前で膝立ちになっ
た。
「きれいにしてくれよ。」
 町田は、亜弓の顔に精液まみれの陰茎を押し付けた。
「ごめんなさい…」
 そう言うと、亜弓は瑞々しい唇を開き、舌を伸ばして町田の怒張に絡めていく。セックスの後始末は慰安嬢の仕事
だ。鈴口を舌でつつき、カリの裏側へと舌を這わせ、べっとりと付いた二人の体液をきれいに舐め取っていった。青臭
い臭いが鼻をつくの耐えながら、亜弓は肉棒を口に咥えた。
「ううっ!」
 町田が呻き声を漏らす。亜弓は上気した頬をへこませ、尿道に残っている精液を吸い取った。その間も、藤本のお腹
が亜弓の双尻を叩いている。



「ああん、ああん、ああん…」
 亜弓は汗で髪が頬に張り付いた顔を揺すりながら、喘ぎ声をあげた。
「うっ、出そう…」
 腰を激しく動かしながら、藤本は感極まった呻き声を放つ。潤んだ膣肉がキュッキュッと締まる。それがたまらない快
感をもたらす。
「あふん、イクっ、イクう…」
 亜弓が叫んだと同時に、胎内の肉茎が脈打ち、2人目の精液が注ぎ込まれる。
「次は、俺ですね!」
 待ち切れない様子で、菊地がベッドに上がってきた。

 窓の外が明るくなってきた。亜弓は結局、眠れないまま一夜を過ごした。
 時刻は午前5時。男子の慰安にあてられた時間はこれで終わりだ。亜弓は、横で寝ている男子に気づかれないよう
ベッドから起き出し、制服に着替えて寮を抜け出した。まだ薄暗い通学路を小走りに駆け、校門をくぐって体育館へと急
ぐ。
 体育館のドアを開けて、亜弓はため息をついた。
 体育館の中は、昨夜の歓迎会のまま、食べ散らかした料理や壊れた飾り付けが放置されていた。床には使用済みテ
ィッシュが散乱し、女生徒たちが凌辱された後の生々しい体液があちこちにこびりついて、生臭い臭いが漂っている。
 今日の授業が始まるまでには、元通りの状態にして返すと約束して借りた体育館だ。どんな理由があろうと、授業開
始までに後片付けをし、きれいにして返さなければならない。
 亜弓は、女生徒たちが一生懸命用意した飾りつけを取り外した。おそらく男子は誰も、ろくに見もしなかっただろう。
 せっかくの料理も半分以上残っており、テーブルや床にも食べ残しが散らばっていた。彼の好物なんだと楽しそうに料
理をしていた女生徒の笑顔が浮かんだ。
 ふいに亜弓の顔がくしゃくしゃになる。そのまま両手で顔を覆い、その場にしゃがみこんだ。嗚咽がこみ上げ、指の間
から涙の滴がポトポトと床に落ちる。
「う…うう…」
 しゃくり上げるようにひとしきり泣いた後、のろのろと立ち上がり、食べ残しをゴミ袋に入れていく。こんなペースでは、
とても時間までには終わりそうにない。惨めでくやしくて、また涙が溢れてきた。
 その時、ふいに後ろから肩を抱かれた。
「覚えてる?昨日、あいつらが言ってた話…」
 振り返ると、由香が立っていた。
「戦場に残された男子たちがいるのよ。」
 言いながら、由香の頭には富田悠斗の顔が浮かんでいた。
(きっと、キミは変わってないよね…)
 ボーイフレンドとも呼べない淡い想い、でも、彼は心から信頼できる友達だ。
「立花君や遠山君が帰って来たら、今度こそちゃんとした歓迎会をするんだ!」
 そう言いながら、床の汚れを拭いているのは琴美だった。
「もちろん、那須君もね!」
 琴美がそう言って視線を向けた先で、茉莉がティッシュを拾っていた。一人また一人と女生徒がやって来て、後片付
けを手伝い始める。
「朝の集合時間までに片付けないといけないのよね。急ぎましょう。」
 肉便器扱いされ、待合室で玩具にされて、昨夜一番酷い扱いを受けていた茉莉が、にっこり笑って亜弓に声をかけ
る。
「みんな…」
 亜弓の声が再び涙に詰まる。しかし、それはさっきまでの絶望の涙ではなかった。



 
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