「はあ、はあ、はあ…」
基地を出発して1時間ほど経ち、ほとんどの女生徒は、すっかり息があがってしま
っている。もし、基地に来たのが体育科の生徒たちなら、隊員たちに同行しての行
軍訓練にも耐えられたかもしれないが、生徒会は圧倒的に普通科の生徒が多く、
本格的にスポーツをやった者もあまりいない。
そのうえ、南国の夏は過酷なまでの暑さだった。出発した時はそれほどでもなか
ったが、時間を追うごとに日差しが強くなって、肌をじりじり焼いていく。頭から水を
かぶったかのように汗が噴き出し、容赦なく体力を奪っていく。ブラジャーをつけて
いない体操服は汗でぴったりと肌に貼りつき、乳房の形はおろか、乳暈までもくっき
りと浮かび上がっているが、もはやそれを気にする余裕すらない。
隊員たちのように重い資材を担いでいるわけではなく、スクール水着と身の回り
の物だけを入れたナップサックしか持っていないのだが、女生徒たちの多くは既に
体力の限界に近かった。足がもつれて、まっすぐ走ることさえ難しい。
|