受賣神社の巫女
 
第1日目 禊

 
 那美と美沙子を乗せたベンツは、満天の星空の下、曲がりくねった山道を登って行く。
「もうすぐ、亜真の村に着きます。」
 美沙子がそう言って間もなく、細い川を中心とした谷間の集落に出て来た。ここが、那美が巫女になる宇受賣神社が
ある亜真村である。田舎の農村風景そのままに、200戸程の民家が立っている。
 車はゆっくりと村を抜けた。集落の外れ、小高い山の上に神社はあった。
「すごい、立派な神社。」
 山深い村の神社とは思えない立派な社殿が、頂上付近に見えていた。山のふもとに大鳥居があり、車が通れる広さ
の参道が続いている。どうやら、この山全体が神社になっているらしい。
 自動車で行ける道の終点に社務所が建っていた。時計を見ると、すでに日付が変わっている。那美は美沙子に案内
されて社務所に入った。
「奥の部屋に寝床を敷いてあります。明日からは、巫女になる儀式が始まります。朝は早いので、今夜はゆっくりお休
みください。」
 美沙子がそう言って、部屋を出て行った。
(儀式って、どんなことをするんだろう?)
 用意されていた和服の寝間着に着替え、ふとんにもぐりこむと、そんな疑問が頭をかすめた。少し不安になったが、
ずっと車に乗っていて疲れたせいか、いつの間にか、那美はぐっすり眠っていた。

「さあ、お目覚めの時刻ですよ。」
 美沙子の声で起こされた那美は、まだ少しボーッとした頭で周囲を見回した。広い畳敷きの和室は、見慣れた自分の
部屋ではない。一瞬間を置いて、昨日自分の生活に大きな変化が起きたことを思い出した。
「おはようございます。」
 美沙子があいさつするのに答えて、時計を見る。時刻は早朝、日が昇ってすぐに、美沙子は自分を起こしに来たよう
だ。
「最初にまず、禊をしていただきます。私について来てくださいませ。着物はそのままで結構でございます。」
 禊とは、水垢離(みずごり)とも呼ばれ、神道や仏教で自分自身の身に穢れのある時や重大な神事などに従う前、又
は最中に、自分自身の身を氷水、滝、川や海で洗い清めることである。
 那美は美沙子に導かれるまま、社務所を出て、長い石段を下って行った。
 石段を下り切った所に幅2メートル程の小川が流れており、河原には大勢の人が集まっていた。みんなが一斉に那
美を見る。寝間着のままでいることが恥ずかしくて、那美は会釈をしながら、思わず襟元と裾を整えた。
「村の衆が、祭礼に加わるために集まって来ております。」
 言われて那美はあらためて一礼した。人々の間に小さなざわめきが起こり、一斉に頭を下げる。
「那美さまがとても美しくて、お優しい様子なので、皆、喜んでおりますわ。」
 美沙子がにっこり笑って言う。那美がはにかんだような表情を浮かべ、その頬がピンクに染まった。
「さあ、着ている物を全て脱いで、川にお入りください。」
「えっ、ここで?!」
 美沙子は事もなげに言うが、那美はおおいに狼狽えた。何しろ河原には数十人の人がいて、彼女を見ているのだ。し
かも、見れば、そのほとんどが男性である。
「別に難しい作法はありませんよ。座って腰まで水の中に入ったら、体に水をかければいいのです。」
「でも…、みんな見てます…」
「それは、そうですよ。大昔から、巫女になる儀式の時の禊には、村の各家の代表に立ち会ってもらうことになっていま
す。」
「でも…」
 それでも、もじもじしている那美に、美沙子が厳しい口調で言った。
「これは神事なのですよ。いやらしいこと、恥ずかしがることではありません。」
「は…、はい!」
 返事をしながら、那美は耳まで赤くなった。そう言われてしまうと、恥ずかしがっている自分の方が恥ずかしくなってき
て、慌てて着物を脱いだ。寝間着の下はパンティをはいているだけなので、すぐに一糸まとわぬ姿になる。
「おう…」
「これは、美しい…」
 村人たちの声が漏れた。
 白い肌を桃色に染めて立っている那美は、片手で自分の体をきつく抱き締め、もう片方の手を下腹部にあてている。
なよやかで美しい肩先や、腕に抱かれてかえって強調されている胸の谷間が、男心をくすぐる。くびれたウエスト、腰か
らヒップにかけての曲線やスラリと伸びた長い脚が美しい。まばゆいばかりの裸身を目にしっかり灼きつけようと、村人
たちは食い入るように見つめていた。
 那美は静かに水に入った。深さは膝あたりまでしかない浅い川だ。水底が透けて見える清流は、春と言ってもまだ冷
たい。それでも、下半身を見られたくないと思った那美は素早く川底に腰を降ろして、片手で胸を隠したまま、空いた方
の手で水を掬って肩からかけた。
 しばらくそうしていると、美沙子が声をかけてきた。
「さあ、こちらにお掛けください。」
 彼女が指さしたのは、川岸にある高さ50センチぐらいの石だった。那美が石に腰掛けた。左手で胸を隠し、右手は
股間の茂みを覆い隠して、下を向いたまま、頬を赤く染めている。
 村人の中から5人の男が進み出た。いずれも壮年から老年にかかる男たちで、狩衣を着て、烏帽子をかぶった神主
のような服装だ。
「村長の大伴でございます。では、剃毛させていただきます。」
 中央に立った男がそう言うと、もう一人が三方を持って前に出た。
「てい…、もう…」
「禊の仕上げに、あなたの陰毛をきれいに剃らせていただくんですよ。」
 美沙子が説明した。
「えっ…!」
「さあ、脚を開いてください。」
「で…、でも…」
 脚を開けずにいる那美の周りに、狩衣姿の男たちが集まった。
「では、失礼いたします。」
 男の一人が石の前に座って両足の膝頭を掴み、残りが左右2人ずつに分かれて力づくで、那美の脚を開かせてい
く。
「ちょ…、ちょっと待って…、待ってください!」
 那美が狼狽えた声をあげるが、男たちは粛々として、彼女の足を目一杯開かせた。白く美しい内腿の狭間には、淡
い繊毛に縁どられた割れ目が隠されていた。小さめの花弁はまだ発達しきっておらず、清らかなピンク色に澄んでい
る。
「ああ…」
 那美の恥ずかしげな声が漏れる。乙女の秘所が露わにされたのだ。しかも、男性に覗き込まれている。
「では、私から…」
 そう言うと、村長は土器の壷に入れた水に手を浸し、那美の股間を撫でるようにして濡らしていく。指先が割れ目をな
ぞり、花唇をそっと撫でる。指先が折り重なった肉門をこじ開け、奥の方まで確認される。
「あっ…、ダメ、です…」
 見ず知らずの男に陰部を弄られ、撫でられて、逃れようともがく那美。それを男たちががっちりと押さえていた。
「さあ、剃りますぞ。動かれると、危ないですぞ。」
 剃刀を手にした村長が言うと、他の男たちは、より一層力を込めて、那美の腰や太腿をしっかりと押さえ込む。村長
は、下腹部の端の方から陰毛を少し剃り落とすと、懐紙に包んで懐にいれた。
 村長は膝を押さえている男と交替した。男は土器の水で那美の女陰を濡らすと、村長が剃った部分から続けて剃刀
を入れる。そうして、狩衣姿の5人が終わると、美沙子が村人たちに声をかけた。
「それでは、皆さん方も順に剃ってください。巫女になられる儀式は、とりわけ霊験あらたかなもの、那美様の女陰に触
り、陰毛は家内安全のお守りとされるが良いでしょう。」
 美沙子の言葉を聞いて、那美は泣きたくなってきた。どうやら、集まった村人たちに交替で性器を触られ、陰毛を剃ら
れることになっているらしい。
 村人たちは一列に並んだ。そして、順番に進み出て、那美の前に正座すると、手を合わせて一礼し、壷で手を濡らす
と、彼女の陰部を撫でさすり、慎重な手つきで陰毛を剃っていく。
(ああ…、恥ずかしい…)
 神聖な儀式として行われているものの、那美にしてみれば、見ず知らずの人々に秘所に触れられ、恥毛を剃られる
行為に変わりはない。
 最後に再び村長が剃刀を手にした。ジョリジョリと那美の股間を剃刀が動き、股間をつるつるに剃り上げた。
「ご覧ください、このように清めてございます。」
 村長が丸い鏡を取り出して、那美に見せる。思わず顔を背けようとして、美沙子に叱られた。
 しぶしぶ見た鏡の中に、幼女のような無毛の割れ目が映っていた。わずかに盛り上がる恥丘に、亀裂がまっすぐに走
っている。脚を大きく開いているため、大陰唇がわずかに口をあけ、ピンク色の小陰唇が覗ける。
「これで禊は終わりました。さあ、本殿に参りましょう。」
 美沙子がそう言うと、村人たちが石段に向かい、各段の両端に一人ずつずらりと並んだ。
「あの…、着物は…?」
「巫女装束は全ての儀式が終わったら、お渡しいたします。それまでは、何も身につけてはいけません。」
「全ての儀式って…。」
「これから、三日三晩続きます。」
「三日三晩…」
 那美は泣きそうな顔になった。これから三日間、どうやら全裸で過ごさなければならないらしい。
「さあ、早く参りましょう。」
 美沙子に先導されて、那美は胸と股間を庇いながら、ずらりと並んだ村人の列の間を通って、百八段続く石段を登っ
て行った。

 禊のあと、朝食を挟んで、那美は美沙子から渡された教典を読み、昼になると、指定された社や祠を順番に巡って祝
詞を捧げていくよう指示された。
 社や祠は山のあちらこちらに点在している。登山というほどではないが、結構きついハイキングといった感じだ。まだ
暑いという気候ではなかったが、素肌が汗でびっしょりになる。もちろん、一糸まとわぬ姿のままだ。時折、木々の間を
抜けて行く風が胸や恥部にひんやりと触れ、自分が素っ裸であることを再確認させる。
(えーっ…、結構、人がいるじゃない…)
 那美は泣きたくなってきた。この神社、辺鄙な所にあるにもかかわらず、意外に参拝者がある。観光地というには程
遠いが、それでも地元の氏子だけではなく、旅行客が立ち寄ることが稀ではないらしい。中にはツアーらしい団体まで
いる。
 境内にいる人と出会いそうになると、逃げたり隠れたりしながら、那美は出来るだけ人目のない所を選んで、参道を
進んで行く。
 山腹の少し開けた所に社がある。規模は本殿に次ぐ大きさだが、主祭神の社で、宗教的な意味合いは、本殿よりも
高いと言う。
 そこに向かう寸前で、那美は足を止めた。
 社の方から大勢の人の声が聞こえる。団体が参拝しているらしい。ここで出て行ったら、その人たちに全裸姿を晒す
ことになる。
(お願い、早くどこかに行って!)
 那美は祈るような気持ちで社を見た。しかし、那美の願いも空しく、ガイドらしい老人が神社の由来か参拝の作法か、
何かを講じている様子で、団体は一向に動く気配がない。
(どうしよう…)
 那美が木立の陰でもじもじしていると、団体のうちの一人が、ふとこちらに視線を向けた。
「おい、見ろよ!」
「あの娘、素っ裸だぞ!」
 社に向かって、ガイドの老人の話を聞いていた人たちが、那美に気づいて、一斉に騒ぎはじめる。好奇の視線を向
け、ニヤニヤしている者もいれば、驚いた表情で騒ぎ立てる者もいた。
 もはや那美は、進むしかなかった。両手で胸と股間を庇い、全身を真っ赤にさせながら、一歩ずつ社の方へ向かって
行く。まぶしい日差しが那美の一糸まとわぬ素肌に降り注ぐ。
「これは、これは、巫女修行の乙女でいらっしゃいますな。」
 ガイドの老人が、那美に深々と頭を下げた。
「みなさん、いやらしい目で見てはなりなせんぞ。この御方は、この神社の巫女になられる御方であらせられますぞ。」
 老人が大声で仰々しく講釈を始めた。それを耳にして、付近にいた人たちも、何ごとかとばかりに集まってくる。
「この神社の主祭神は、古事記にも見られる彼のアメノウズメノミコトであらせられます。この神社の巫女はただ一人。
アメノウズメノミコトの血脈にして、その生まれ変わり…」
 老人の説明を聞きながら、参拝客らは全裸の美少女に好奇の視線を浴びせる。それは、必ずしも神聖なものを崇め
る視線とは言い難かった。
「…このように一糸まとわぬ赤裸にて、全山の社と祠を巡り、世俗の汚れを祓い清めた末に、アメノウズメノミコトの転
生として…」
 老人の講釈は一向に終わらない、その間にも、ぞくぞくと人が集まって来て、那美は自分が珍獣か何かになったよう
な気がした。
「お参りいたします!」
 老人の講釈を遮るように、大きな声をあげてそう言うと、那美は玉串を手にして、祝詞をあげ始めた。
 無遠慮な参拝客に見られないよう胸や下半身を押さえていたかったが、作法がきちんと決められており、祈っている
最中、それは許されない。
 手を離すと、眩いような白い胸の膨らみと、幼女のようにつるつるに剃り上げられた下腹部が露わになった。参拝客
は瑞々しい裸体を固唾を飲んで見つめている。
「…祓いたまえ、清めたまえ…」
 集まった人々が見つめる中、体を晒しながら、祝詞をあげ、玉串を捧げた。
 那美の祝詞に合わせて参拝する者もいたが、見世物でも見るように眺めている者が多く、中にはカメラを向ける不謹
慎者もいるが、誰も咎め立てする者はなかった。撮影禁止になっているわけではないらしい。

 ほぼ一日中かかって、那美は山を歩き回ることになり、夕暮れに全ての社を回り終えた時には、足が棒のようになっ
て、くたくたに疲れていた。全裸で、人目を気にしながら歩いたので、余計に疲れてしまったようだ。
 風呂に入り、夕食をとって、寝床に横たわると、那美はあっと言う間に眠ってしまった。



 
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