「でも、それだけじゃ、この短期間で逆転は難しいよな」
玉置がそう言うと、遼平が答えた。
「どうでしょう、初体験をオークションするっていうのは?」
「オークション?」
「お客さんを集めて、処女検査をやって、入札してもらうんです。一番高い値段で競
り落とした人が、優奈の初体験の相手になるんですよ」
「それは、いいな!」
男たちが盛り上がる中、優奈は少し不安になってきた。自分の身体が競りにかけ
られるというのも抵抗がある。
「あの、それは…、ちょっと…」
口を挟もうとした途端、男たちの厳しい視線が飛んできた。
「それしか起死回生のチャンスはないよ」
遼平が言うと、他の同期たちも頷いた。
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