テニス少女・果てなき闘い 第7章

 千春は、手に持ったロープを美奈の胸の上下に巻いていく。テニスウエアが捲られ、露わになった胸の膨ら
みが、ロープに絞られてプクッと押し出された。
 美奈を先頭にして、テニス部員たちはペアになって一列に並び、片方の一人が相手の身体をロープで縛って
いく。縛られる少女たちは唇を噛みしめ、身体に巻きついていくロープの感覚に耐えていた。ロープの先には
タイヤが括りつけられている。部員たちは、タイヤ引きの準備をしているのだ。
「腰にロープを回しただけだと、ダッシュを始めたらずり落ちてしまう。それだと体の軸を支える筋肉が鍛え
にくく、前傾しすぎて身体が九の字になって負荷が逃げる」
 指導にあたる曽根の声がコートに響く。
「そこで、胸や腰をロープで縛ってタイヤをつけるんだ」
 少女たちの柔らかな肌にロープが食い込んでいく。張りつめた乳房が呼吸に合わせて波打っていた。コート
に燦々と降り注ぐ陽光の中で、白い乳房が眩しい。膨らみをきつく縛られているせいか、ピンク色した乳首が
常よりも存在感を増して、大きくせり出して見える。
「足を開いて…」
 千春の指示を受けて、美奈が脚を肩幅に開いた。スコートの裾を両手に持って、捲りあげる。アンスコはす
でに脱いでおり、性奴隷の証ともいえるツルツルに処理された下腹部と割れ目が、集まった客たちの前に晒さ
れる。脱毛処理が施され、今は産毛すら生えていない。テニス部員の下腹部は全てが丸見えで、歩くたび陰唇
が左右にクニュクニュと動く様子が、卑猥で客受けが良いと評判だ。
 胸の間を通したロープが股間を潜り、背中の方からぐっと引き上げられる。
「あっ…」
 美奈は思わず声を漏らし、背伸びをするように無意識に腰を浮かせた。恥丘の膨らみを割って、ロープが割
れ目に食い込んでいく。ロープには、少しずつ距離を置いて大きな結び目が3つ作られており、結び目の瘤が
陰裂を押しひさいでいく。
「なんだ、こんなゆるゆるでどうするんだ!」
 コーチの曽根が怒鳴り声をあげた。部員たちの間を回っていた曽根の前には、胸と股間を縛られた明穂が立
っている。曽根はロープの間に指を入れ、縛り具合を確認している。横に立って小さくなっているのは、岡崎
里穂だ。明穂とペアになった彼女は、編入生としての遠慮もあって、明穂の身体をきつく縛れなかったのだ。
「全然ダメだな」
 じろりと睨まれて、里穂は全身を震わせ、今にも泣き出しそうになっている。曽根は一旦ロープを解くと、
自らの手で明穂の身体を縛りあげた。
「いた…、痛い…、痛いっ!」
 男の腕で力いっぱいロープを引っ張られ、明穂が悲鳴をあげた。さっきとは比べ物にならないくらいに引き
絞られたロープは、柔肌に激しく食い込んでいく。痛みで涙を浮かべる明穂の横で、里穂はおろおろと身を揉
んでいる。
「いいか、縛った痕が残る程にきつく締めてこそ、気合が入るのだ。ほらほら、もっとしっかり締めろ!」
 そう言いながら、曽根は美奈のところにやって来きた。そして、千春からロープを奪うと、容赦なくグイグ
イと股間のロープを引き締めていく。
「ううっ…」
 明穂の時とは比べ物にならないぐらい、曽根は全力で縛りあげる。さすがの美奈も、あまりの痛みに呻き声
を漏らした。ロープに作られた結び目の瘤が、美奈の亀裂を押し広げ、ギリギリと粘膜に食い込んでいく。肉
ビラがはみ出し、きれいなピンク色の媚肉が見える。美奈はいっそう強く唇を噛みしめ、辛そうに眉根を寄せ
た。
「しっかり締めておかないとな…」
 曽根は薄笑いを浮かべながらそう言うと、股縄が通して腰に回したロープとしっかり結びつけた。
「ああっ!」
 美奈が声をあげた。曽根の指先が割れ目に潜り込み、結び目の位置を調整する。
「あうっ…」
 美奈が身悶えするように腰をくねらせた。曽根の指が陰裂の上部を乱暴に弄ってクリトリスの包皮を剥き、
最も敏感な突起にロープの瘤が当たるようにした。あとの二つは、膣口と肛門に半ば埋め込まれている。
「うっ…くぅっ…」
 歯を食いしばって締め付けに耐えている美奈を、曽根は嬉しそうな表情で見つめた。
 中学校までの曽根は「天才少年」と呼ばれるジュニアのテニスプレーヤーだった。ある出来事が起きるまで
は…。
 それは、テニス連盟が主催したエキジビション・マッチ。曽根の相手は、小学校低学年の可愛らしい少女だ
った。「子ども相手だ」という軽い気持ちで試合に臨んだ曽根だったが、ゲームを進めるうちに、相手がとん
でもないモンスターだということがわかってきた。じりじりと劣性に立たされた曽根は、試合後半ではほぼ全
力でたたかう羽目になり…、そして、負けた。
「なんだ、曽根。あんな子供に負けるなんて、お前、根性が足りんのじゃないか?」
 当時のコーチに言われたその言葉がトラウマになり、それ以後、すっかり自信を失った曽根は、プロテニス
プレイヤーの道を断念した。テニスは続けたものの、街のテニススクールでコーチ兼スタッフとして、暇を持
て余した主婦たちを相手に適当にテニスを教え、口に糊する生活を送っていた。
 別に相手の少女が悪いわけではない。たかが余興と割り切っても良かったし、その敗北を反省材料に精進す
ればそれでもよかった話だが、プライドが異常に高かった曽根は、そのいずれの道も選ばなかった。それ以
降、上手くいかないことを、ことごとくエキシビジョン・マッチの敗北に結び付け、自らの成長を放棄してし
まったのだ。自分の対戦相手だった少女への逆恨みを抱きながら。
(有岡美奈…)
 その時の対戦相手の少女が今、美しい娘になって自分の手中にある。そう考えるだけで、曽根の興奮が高ま
っていく。しかし、美奈の方は、自分とのいきさつなど、全く覚えていないようだ。そのことに強い不満を覚
えながら、曽根は美奈の傍を離れて、コートの中央に立った。
「よーい、スタート!」
 曽根が合図を送ると、少女たちが一斉に走り始めた。
「うっ…」
 美奈が呻き声を漏らす。前進しようとすると、タイヤの重さが乳房を引き絞り、股間の割れ目にグッと力が
かかってくる。股間を走るロープが、敏感な箇所をギリギリ締め付けるのだ。

「ほらほら、歩くんじゃない。駆け足だぞ!」
 曽根の叱咤が飛び、少女たちは走り出そうとするが、すぐに動きが鈍ってしまう。走るごとに、肌にロープ
が食い込んでくる。タイヤを引いて前に進むということは、自らの身体をきつく縛りあげていくことと同じな
のだ。
 スタンドに詰め掛けた観客たちの視線は、タイヤを引いてコートの周りを回っている少女たちに注がれてい
た。捩りのついたロープを乳房と下半身に巻き付かせ、時折、喘ぎや呻き声を漏らし、ふらつきながらも懸命
に駆けていく。目の前を通っていく彼女たちにと、客たちは卑猥な歓声や野次を投げつけた。
「はぁ…、はぁ…、はぁ…」
 少女たちは全身、汗びっしょりになり、その呼吸も荒くなってきた。タイヤの重量を引いて、駆け足をして
いるせいだけではない。割れ目の上部にめり込んだ瘤が、一歩進むごとにクリトリスを擦っているのだ。最初
はむしろ、敏感な粘膜を擦られる痛みしかなかったのだが、それに耐えていると、次第に別の感覚が股間から
全身に広がるようになってきた。膣口と肛門からの刺激も我慢できない程に強まっていく。
「あうぅぅ…、あんっ…」
 少女たちが腰をもじもじさせ、艶めかしい声を漏らす。何しろ、女の子がもっとも感じる性感帯である。一
旦、性感に火がつくと、緊縛された乳房も下腹部も熱く火照り、ロープで擦れる痛みが性感に変わってくるの
だ。
「ああっ…」
 先頭に立って走っていた美奈だったが、ふと足を踏み出した瞬間、どういう加減か、緊まったロープでクリ
トリスを思い切り擦られ、鋭い快美感が背筋を貫いた。美奈は思わず足をとられ、よろけてしまう。
「どうした、有岡?ロープがマ×コに食い込んで、感じてるのか?」
 すかさず曽根の声が飛び、観客から卑猥な笑い声が起きる。悔しさで美奈の顔が真っ赤になった。気を取り
直して、再び走り出そうとした時のことだ。
「あうっ!」
 美奈が思わず声を上げた。タイヤがいきなり重くなり、ロープがきつく引っ張られた。胸と股間を力いっぱ
い絞め上げられて美奈の上半身が仰け反り、一瞬呼吸が止まったように感じた。思わず振り返ると、コーチの
曽根がタイヤの上に乗っている。
「どうした?」
 怒りを含んだ美奈の表情を見て、曽根がニヤニヤ笑いながら尋ねた。
「………」
「さあ、さっさと走れ!」
 ロープで割られた双臀を音を立てて平手打ちし、そう指示すると、曽我の両手が美奈の肩を掴む。彼をタイ
ヤに乗せたままで、コートを回れと言うのだ。
「…はい」
 唇をグッと噛みしめながら、美奈は一歩ずつタイヤを引きずるようにして進み始めた。柔肌を抉るばかりに
ロープがギュッと食い込み、真っ白な双乳が痛々しいぐらいに絞り出される。
「下半身より後ろに下がらないように上体を前に出すようにし、体の軸が頭のてっぺんから足元まで一直線で
いることをキープするように意識しながら走る」
「…は、はいっ…」
 何とか返事をしたものの、タイヤの上に大の男を乗せているのだから、そう簡単には前に進まない。美奈は
歯を食いしばり、全身に力を込めて地面を踏みしめた。ジリッジリッ…、とタイヤが動き始めた。
「ほらほら、しっかり走れ!」
「うっ…、くっ…」
 額や顎から汗を滴らせながら、美奈がゆっくりと足を踏み出す。タイヤの重さが、一歩ごとに身体を緊縛す
るロープにかかり、美奈の柔肌を締め上げていく。
「あうっ…、ううぅ…」
 砲弾型にプックリと搾り出されている乳房は、根こそぎの上下のロープに絞られ、これ以上ない程、膨らみ
を尖り出させる。血流が止められているせいか、少し紫がかった色になってきている。股間のロープは陰裂を
引き裂くのではないかと思うぐらいに深く食い込み、結び目の瘤はすっかり花芯にめり込んで、姿を消してい
た。
「うぐっ…」
 ギリギリと身体を締め上げられる痛みに、少し前に進んでは美奈の顔が歪み、全身から汗が噴き出す。もと
もと凛とした気品を感じさせる美貌だけに、その苦悶の表情は艶めかしい美しさを見せ、男たちの嗜虐心を刺
激する。
「ぐっ…、ぐうっ…、ううぅ…」
 喉の奥から呻き声を漏らし、顔を真っ赤にして、一歩また一歩と進んでいく美奈を、テニス部員たちが心配
そうに見ていた。

 松川は新宮から渡された票読みリストを眺めていた。投票権を持つ各都道府県の理事が一覧表になってお
り、名前の前に符号がついて、さらに色分けされている。
「×がついているのは、そもそも説得が難しい理事。Aは支持が固く、Bはどちらかと言えば支持してもらえ
そうなところ、Cが浮動票で、Dは難しいが説得の余地あり…、ということだ」
 そんな新宮の説明を思い出しながら、松川は不機嫌そうな顔をした。
(選対本部長とか言って毎日やってきて慰安接待を受けておきながら、このリストを作っただけで、後は俺に
丸投げなんだからな。いい気なもんだ…)
 心の中で憎々しげにそう呟くと、改めて新宮とのやりとりを反芻してみる。
「…結構、厳しいですね」
「君の年齢で常任理事になれば、理事長が見えてくるからね。それに、ほら、君の評判もあるからね…」
 遠慮なくそう言う新宮に、松川は苦笑いを浮かべた。
「説得対象のうち、赤色は館に招待すればいいが、黄色はこちらから行く必要があるね。緑色は理事個人の力
が弱いから、その都道府県の連盟に行って、幹部クラス全員を説得した方がいいだろう」
 説得と言っているが、理を尽くして話をするわけではない。テニス部員たちの肉体を使い、セックスや性的
サービスで接待することで、票を獲得しようというのだ。新宮のリストによると、浮動票や説得の必要がある
相手はかなりおり、支持を固めておくことも必要だ。都道府県連盟内の幹部までとなると、その慰安は相当大
掛かりなものになるだろう。とても、コーチの松川の権限でやれるものではない。
 選挙のために館を使い、理事たちを接待することについては諸藤の了解を得ているものの、慰問試合に匹敵
する館外での慰安を実現するためには、改めて彼の協力を取り付ける必要がある。松川はコートで見かけた諸
藤の表情を思い出し、少し不安を感じた。

 練習が終わった美奈は、体育館付属のシャワー室にいた。
「つっ…」
 思わず声を漏らした後、顔を顰めて乳房の上あたりを撫でてみる。小さな擦り傷ができていてシャワーのお
湯が沁みるのだ。見ると、白い胸のあちこちに赤いロープの痕が残っている。腰の周りや下半身も同じだ。
 曽根を乗せたタイヤを引いてコートの周りを一周し終えた時は、さすがの美奈もクタクタになり、地面に座
り込んで、しばらく動けなかった。しかも、きつく縛りあげられたロープのせいでゴールした時には双乳が引
き絞られ、股間もジンジンと痺れて、しばらくは股をピッタリ閉じることができなかった。この程度の擦り傷
で済んでよかったぐらいだ。美奈は、壁に設置された鏡を見て、フーッと深いため息をついた。
 普段、体育科の女子は練習後、グラウンドに設置されたシャワー・スペースを使う。そこは、仕切りもドア
もなく丸見えになっていて、集まった観客は、女生徒たちが全裸でシャワーを浴びる姿を存分に鑑賞すること
ができる。
 一方、体育館にあるシャワー室は、個室になっており、窓も曇りガラスで外から覗かれることはない。ここ
は、別の目的があるからだ。
 ドアの向こうに誰かがやってきた気配がした。入口の脱衣スペースで美奈が脱いだ、汗に濡れたユニホーム
をごそごそと探っている気配がする。
「テニス部3年、有岡美奈です…」
 美奈がそう声を掛けると、服を脱ぐ気配がしてドアが開き、40歳代ぐらいのがっしりした体格の男が入っ
て来た。
 地元の県テニス連盟理事長の高村だ。選手時代に日比谷とも親交があり、反松川とみなされていたにもかか
らず、新宮を通じて説得され、館の金バッジと引き換えに松川支持を表明したらしい。
「いらっしゃいませ、高村様…」
「今日のプレーは一段とエロかった。おかげでこの通りだ」
 そう言いながら、男はニヤリと笑って股間を突き出す。大きめの肉棒が天を衝いてそそり立っていた。
「ありがとうございます…」
 恥ずかしそうに笑ってそう言うと、美奈は自らの全身にボディソープを塗り、アワ立てる。
「さっきの練習を見て気になったんだが、お前、フォームを変えたのか?」
 高村の視線を気にしながら、股間に石鹸を塗っていた美奈の手が止まった。
「あんなふうに構えたら…」
「オ××コにアンダースコートを食い込ませて股間を強調し、インパクトの瞬間はスコートが完全に捲れ上が
るようにフォームを修正しました。見られていると集中力が増して普段以上の力が出ます」
 高村の言葉を遮るように、美奈はコーチたちに言われたとおりの説明をした。松川に買収されて館に入り浸
っている品性はともかく、現役時代は一流の選手だった彼には、このフォームの変更が百害あって一利なしだ
ということがわかっているのだ。それを、彼の口から指摘されたくはなかった。
「…そうか。お前はもはや、星園の慰安嬢なのだな…」
 ぽつりと呟いた高村の言葉が、美奈の胸を抉る。美奈は泣きたくなるのをグッと堪え、高村の背後に回る
と、後ろから抱きつくようにして背中に乳房を擦りつける。膨らんだ乳首が男の肌を心地よくくすぐった。
「お前、すっかり慰安嬢になったな。胸といい尻といい男の性欲処理のためにあるような体だ…」
 軽薄さで知られた高村が上機嫌で言う。耳を覆いたくなる衝動にかられながら、高村と向かい合うようにし
て立った。
「失礼します」
 そう言うと美奈は高村に正面から抱きついて背中に両腕を回し、胸を押し付けるようにして男の身体を洗い
始めた。
 美奈の背中に手を回し、滑らかな肌の感触を楽しんでいた高村だったが、その手が徐々に下におりていく。
「アスリートらしく引き締まった、いい尻だ」
 高村は掌で双臀の弾力を楽しみながら、指先を柔肉に食い込ませる。美奈は、固くなった肉棒を股間に挟み
込むようにし、内腿や割れ目で刺激する。すでに勃起状態にあった陰茎はさらに固くなり、角度を持ち始め
る。
「入れますね…」
 高村の耳元でそう囁くと、男の肉棒を膣口に合わせ、自らの体内に導いた。石鹸まみれの亀頭がぬるりと滑
り込んだ。
 美奈の両手が愛おしむように、高村の背中や臀部を撫で回した。厚い胸板には官能的な柔らかさで双乳が擦
りつけられる。そうして男の体を全身で洗いながら、器用に腰を振り、下半身をくねらせて、男の肉棒を粘膜
で扱いていく。
「あんっ、あぁ…ああん…」
 腕の中で甘い喘ぎ声が聞こえ、高村は射精しそうになるのを何度も堪えた。美奈は、男の身体に縋るように
抱きつくと、ゆっくりと腰を動かし、挿入を浅くしたり深くしたりして巧みに官能を刺激していく。
「現役時代の…、お前は…、本当に強かったよな…」
 気を逸らそうとして喋り始めた高村の言葉に、美奈の動きが止まる。「現役時代の」という一言がが、彼女
の心を波立たせる。
「今年の選手権の日本代表は確実だと言われて…」
「キス…、してください…」
 美奈が高村を見上げた。これ以上、彼の話を聞きたくなかったのだ。
「………」
 高村は、見上げるように自分を見つめる美奈の顔を覗き込んだ。やはり目を見張るほどの美少女だと改めて
実感する。長い睫毛の大きな目が潤み、幼さを残した頬のラインが紅潮して、ピンクに染まっていた。普段の
キリっとした凛々しさが、セックスによる性感で蕩けるような甘さに変わっていて、ドキッとするほど美し
く、愛らしい。高村は無我夢中で唇を重ねた。
 美奈は、高村の首に腕を廻し、彼の唇に唇を強く押し当てる。高村はボディソープの泡を纏った美奈の乳房
を片手で揉みしだき、もう一方の手で太股からお尻にかけての柔らかな曲線を撫で回した。
「ううん…、う、ううん…」
 美奈の腰が緩やかに動き、高村のペニスを柔らかな濡れた粘膜が擦りあげる。二人の結合部からクチュクチ
ュと淫らな音が漏れ、シャワールームにエコーを響かせた。
 高村の舌が美奈の口の中に差し込まれ、美奈も積極的に舌を絡めていく。舌と舌が絡み合った瞬間、とうと
う我慢しきれなくなり、高村は彼女の中で射精した。

「館長は、ご多忙につき、お会いになれません」
 礼儀正しく、しかし、にべもない口調でそう答えたのは、工藤真澄だ。2年生で、生徒会の書記を務めてい
る。
 どういう意図があるのか、このところ諸藤は、生徒会との関係を強めている。いつしか、身の回りのこと
は、教師や館のスタッフではなく、生徒会の面々にさせるようになった。重要事項以外の、こうした場合の取
次ぎも生徒会役員が担うことが多くなっている。
「では、いつスケジュールが空くんだ?」
 苛立った様子で松川が尋ねた。面会を断られたのは、これで3度目である。どうやら拒否されていること
は、明らかなようだ。
「さあ、何もおっしゃっておられませんでしたので…」
 真澄は平然とした口調でそう言った。キリっとした涼しい目の奥に、少し面白がる様子が浮かんでいる。松
川がテニス部員たちをどんな風に苛めているか、亜弓を通じて百も承知なのだ。
「わかった、また来る!」
 怒りを抑えてそう答えながら、さすがの松川も焦りを覚えていた。
 理事選に向けた勝負所で、松川の最大の持ち駒は美奈たちテニス部員だ。しかし、彼女たちは館の慰安嬢な
ので、いくらコーチだからと言って、松川が自分の利益のために思うように使うわけにはいかない。ここはど
うしても諸藤の協力が必要だと言うのに、どうやら諸藤の不興を買ってしまったらしい。しかも、その原因に
特に心当たりがないだけに、とにかく諸藤と会わないことには、打開の道もみつからないのだ。
 踵を返して部屋に戻ろうとしたその時、館長室から南原が出てくるのが見えた。さすがにこの館のナンバー
2である事務長の南原は取次ぎを気にすることなく、自由に館長と会えるらしい。
「そうだ…」
 松川はそう呟いた。
 事務長の南原と体育科主任の石堂は、館の運営方針をめぐって対立関係にあった。一言で言えば、南原は防
衛隊の慰安施設であることにこだわり、石堂は政財界を相手にした高級コールガール路線を主張する。そし
て、それは、館内にある国防省派と文教省派との対立でもある。人脈的に見れば、文教省派と見られていた松
川だったが、持ち前のバランス感覚でうまく立ち回り、国防省派の中心人物である南原との関係も良好なもの
であった。
「南原さん、実はご相談したいことが…」
 松川はそう言いながら、初老の事務長に近づいていった。

 夕食前のわずかな時間を使って、美奈、朋美、千春の3人は備品倉庫に集まった。
 このところ美奈は、仲間たちの力を借りながら日比谷を探すための情報収集に励んでいた。このタイミング
での彼の行方不明に、松川が絡んでいないわけがない。
「おそらく、その人は、この館にいるんじゃないか」
 3人を待っていた良宏が口火を切った。
「館の物資の流れはすべて、俺のところで把握できる。もしやと思って、食料や日用品の流れを読んでみる
と、この3週間ほど、どう見ても登録されている人数より一人を多く、この館に無届で滞在し続けていること
が読み取れる。しかも、その時期はちょうど、その人が有岡さんと顔を合わせ、直後に姿を消した頃と一致す
る」
「しかし、すごいですね。良宏さん、そんなことまでわかるんですか?」
 報告を聞いて、美奈は心から感心した。千春も驚いた様子で、頷いている。
「注意深く見ていればね」
 事もなげにそう言うが、大量な物資の流れから、それを読み取るには相当な解析能力が必要なはずだ。もし
も館に出向してこなければ、この人はきわめて優秀な官僚になっただろう。「いつも、そんなふうにチェック
してるんですか?」
「そうだね、君たちにとって、何か有利な情報を掴むことができるかもしれないからね」
 良宏がニッコリと笑いながらそう言うと、少しはなれた場所から朋美が頼もしげな視線を彼に向けた。それ
に気づいて、良宏も優しく微笑む。美奈は少し、朋美のことを羨ましく感じた。
「しかし、問題は館のどこにいるかだ…」
 良宏が表情を引き締めて、そう呟いた。
「なんとかして探し出します。これからのテニス界にとって、先生は本当に必要な方なんです」
 美奈が力強く言った。常任理事会後のパーティに入って、赤坂理事長をはじめ理事の面々が本当に恐れてい
るのは誰かがはっきりした。日比谷のような気骨もあり、社会的な地位もある大人が動くことで、館に囚われ
た美奈たちの現状も打ち破ることができるかもしれない。
「亜弓にも協力してもらいます」
 少女たちにとっては地獄のような館だが、美奈はけっして一人ではない。ここには、彼女に協力する多くの
仲間がいるのだ。

 スチール製のベッドに手錠が固定されていることを確かめると、少女は全裸になり、仰向けになった男の上
に覆いかぶさった。
「…ダメだ…」
 ベッドで仰向けになった男が身を捩った。かすれた声で「ダメだ…」と何度も呟いている。両手は上にあげ
た状態で手錠に繋がれ、身動きの自由が効かない。彼もすでに全裸にされていた。
「女の子たちとは、もう何度もセックスしたでしょう…、日比谷先生」
 ベッドの脇の椅子に腰かけた原田晴亜は、そう言うと、楽しそうな笑い声をあげた。その手にビデオカメラ
を持ち、日比谷たちを撮影している。
 日比谷の胸や腹を舐めていた少女が、彼の陰茎に口づけをする。
「やめなさい…」
 日比谷が絶望的な様子で、そう呟いた。
 少女は食事を運んだり、監禁状態にある彼の身の回りのことをするために配置されているらしいが、夜にな
るとこうして彼の所にやってきて、濃厚なセックスをしていく。まだあどけなさを残す可愛らしい美少女だ
が、日比谷が拒否し、たしなめても叱っても、全く意に介する様子をみせず、信じられない程の淫らなふるま
いで彼の身体に抱きつき、性交する。時折、恥ずかしそうな表情を見せるところからすると、頭がおかしいわ
けではなく、それも彼女の任務なのだろう。
 少女が肉棒を横に咥え、舌を這わせていく。カリの裏側に舌を押しつけ、サオを力強く舐めあげた。怒張が
唾液でヌラヌラになっていく。ついには、怒張を口いっぱいに頬張った。
「あっ、ううっ…」
 日比谷が思わず声を漏らした。少女の唇が、彼の怒張の根元まで呑み込んでいく。強く柔らかく、日比谷の
肉棒が少女の唇で扱かれながら出入りしていく。
「先生のオ×ン×ン、私のオ××コに入れてください…」
 囁くようにそう言うと、少女は日比谷の腰を跨ぎ、割れ目に怒張をあてがって一気に腰を落とした。
「うっ、いい…」
 少女はゆっくりと腰を上下させる。愛液でヌメッた日比谷の怒張が、少女の身体に出入りする様子を、晴亜
はビデオに収めていった。もし、ここを解放されたとしても、この映像がこの先ずっと日比谷を縛り付け、そ
の自由を奪うのだろう。
「ああ…、い、いいの…」
 少女は喉を伸ばし、声をあげる。汗で光る頬に張り付いた髪が色気を増し、少女の年齢を忘れさせる表情
だ。
「どうかしら、先生。女の子の身体って、気持ち良いでしょ?」
 晴亜が日比谷の耳元で囁く。少女の膣の収縮が強くなる。襞肉が日比谷の怒張に絡み付いてくる。それは、
理性ではなく本能を直接刺激する快感であった。
「ううっ…」
 意思とは関係なく、反射的に日比谷は腰を突き上げた。日比谷の下腹部が少女の股間に強く当たり、バコ
ン、バコンと音を立てる。
「いいわ、先生、気持ちいい…、お願い…もっと、突いて…」
 そう言うと、少女は日比谷と重なり合うように上半身を倒し、日比谷に抱き付いてきた。
「ううっ、ダメだ、やめなさい、こんなこと…」
 そう言いながらも、もはや官能を抑えることはできなかった。日比谷が激しく腰を動かし、それに合わせて
少女の腰がうねる。バコン、バコンっとお尻を打つ音が部屋の中に響き渡る。
「ああ…、い、いいの、いっ、いい…」
「ううっ…」
 日比谷の動きが止まり、少女の中で何度も射精を繰り返した。同時に少女も絶頂を迎え、全身を軽く痙攣さ
せる。
「あらあら、日比谷先生ったら、この子の中に出しちゃったんですか?妊娠させちゃったら、責任をとってく
ださいよ」
 そう言うと、晴亜はけたたましい程の高笑いをあげた。
「嫌だ嫌だと言いながら、かなり気持ちよさそうでしたわね」
 晴亜の嘲笑が続く。社会的に成功した、取り澄ました人格者など、彼女は大嫌いなのだ。それは、美奈に対
する嫉妬と同じ根を持って晴亜の心に暗く蔓延る感情であった。




小説のトップへ
小説のトップへ
戻る
戻る



動画 アダルト動画 ライブチャット