国防省附属「星園・癒しの館」・外伝
 
テニス少女・遠征 第8章

「おっぱいはどの子がいい?」
「あの子かな。少し小ぶりだけど、張りのあるオッパイが、いかにも女子高生ぽくっていい。」
「俺はあの、さっきから乳首が立ってくっきり見えてる子、興味あるね。」
 トーナメントが行われる第2コート。フェンス際に星園のテニス部員が一列に並んで立っている。トーナメント参加者
は、彼女たちの肢体を鑑賞しながら、一回戦の相手を探していた。
 選手が着ているのは身体のラインが丸分かりのテニスウエアに、立っているだけで太腿の付け根ギリギリまで見えて
しまうスコートだ。普通なら直視するのが躊躇われるほどのものである。
「太腿、見放題だな。」
「それにしてもみんなエロいケツしてんな。お尻プルンって感じで…」
「あの子なんか食い込みすげえよ。」
 男たちは、テニスの相手を探すというよりは、まるで街頭でナンパしているような目で少女たちの身体を見ていた。い
や、それは、もっと露骨にセックスの相手を物色している目だ。
「俺はあの子を押すね、さっきからアンスコ直すたびに食い込んでいくんだぜ。絶対にわざとだな。可愛い顔して、誘っ
てるよあれは…」
 隊員の一人が指をさす。正面に立った少女のアンスコに包まれた恥丘がぷっくりと膨らんでいる。その中央に、縦に
刻まれた亀裂が走っていた。
「よし、決めた!」
 男は仲間に手を振って少女に近づいて行った。
「やあ…」
「こんにちは。」
 隊員が声をかけると、彼女は幼さの残る可愛い笑顔で答えた。
「正木裕一だ。第一試合の相手をしてもらおう。」
「ありがとうございます。私、長畑明穂と言います。」
 そう言うと、明穂は裕一の胸に飛び込み、身体を押しつけてきた。少女の体温と甘い香りが彼を包む。裕一は、その
背中に手を回した。顔を上げた明穂は裕一の瞳をのぞき込み、目を閉じると、唇を重ねてきた。対戦相手の男性と抱
き合い、キスをすること、それが彼女たちの「礼儀」なのだ。
 濃厚なキスを交わした後、二人はコートに向ったが、コートではまだ前の組が試合をしていた。
 コートが空くのを待つ間、対戦相手とは恋人同士のように抱き合い、キスをしていても構わない。望めばそれ以上の
ことも可能だ。
「こっちへ来いよ…」
 裕一は明穂を自分の膝の上に座らせ、ウエアの裾を捲った。バストへと続くカーブを味わうように掌を動かし、乳房を
裾野からすくう。柔らかく盛り上がった隆起の下で、心臓が熱い鼓動を打っている。
「あ…あうっ…」
 裕一が柔らかな乳房を揉みしだき、甘い呻き声が明穂の唇から漏れる。隆起した薄桃色の乳首を太い指で弾かれ、
明穂は身をのけぞらせた。
 裕一が太腿に手を這わせる。すらりとしたスポーツ少女の引き締まった脚だが、膝から上は徐々にむっちりした肉づ
きを示している。
「明穂のオ××コ…、触っていただけますか…」
 恥ずかしげにそう言うと、明穂はアンスコの中に男の手を導き入れた。
「なんだ…、ヌルヌルしてるぞ。」
 裕一はからかうように言いながら、無毛の大陰唇を押し広げ、濡れた肉びらの縁をなぞる。
「あうッ、あン、ううゥゥ…」
 明穂がくぐもった喘ぎを漏らした。膨らんできた肉芽に軽い振動を与えると、ほんのり上気した顔を振って悶える。艶
のある髪がサラサラと揺れ、少女の甘い香りが漂ってくる。
 その時、試合終了のホイッスルが鳴った。
「…さあ、コートが空きました。」
 明穂は立ち上がってウエアやスコートをきれいに整えた。どんなに凌辱されても、それが終われば衣服をきちんと整
え、着崩れがあってはならない。それが、星園で叩き込まれるマナーである。
「よろしくお願いします。」
 にっこり笑ってあいさつをするその姿は、清純な女子高生そのもので、今までの淫らな戯れが嘘のようだ。ただ、明穂
の紅潮した頬が、その名残りをみせていた。

「そのローター、俺に入れさせてくれよ。不正がないか、確認しながらな…」
 そう言って美奈に手を差し出したのは、恭子の対戦相手である。川端という名の、30歳代後半と見えるスポーツマン
タイプの男だ。
 恭子が不安げな表情で美奈を見ている。アンスコを脱いで地面に座り、大きく脚を開いた姿が痛々しい。
 美奈が主審の石堂の顔を見る。石堂は頷いて答えた。
「結構ですよ。どうぞ、よーくオ××コを確かめながら、入れてやってください。」
 ローターを受け取った川端が股間を覗き込み、恭子の唇が震えた。尊敬する美奈に挿入されるのだからと覚悟を決
めていたのだ。男の鼻息が陰部にかかり、全身に鳥肌が立った。太い指先がゆっくりと割れ目を押し開き、ひんやりし
た空気を粘膜に感じる。思わず逃げようとする腰を見て、石堂の指示が飛んだ。
「有岡さん、押さえて…」
「ごめんね、恭子…」
 そう言いながら地面に座った美奈は、恭子の太股の下に両手を入れ、抱えるように両足を持ち上げた。恭子の身体
が、下半身を完全に開ききった状態で固定される。川端がローターのスイッチを入れた。ブーンとローターが振動する。
「ああん、いや…」
 恭子が身を捩った。川端が手にしたローターで恭子の股間を弄り始めたのだ。振動が恭子の柔肉を震わせ、小陰
唇、尿道口、膣前庭、膣口…と、秘所の構造を一つ一つ確かめるように動き回る。
「ああっ、だめぇ…、もうやめて…」
 喘ぎ声をあげ、涙を流しながら哀願しする恭子を尻目に、川端は執拗に性器を責め続ける。美奈は見ているのが耐
えられなくなり、思わず目をつぶった。
「気持ちいいんだろ。ビショビショのオ××コがヒクヒクしてるぞ。」
 川端が嘲笑するように言った。溢れ出る愛液が剃り上げられた恥丘を汚している。
「ひ、ひいいっ…そ、そこは、いやっ!」
 ローターが尖り始めた陰芽を嬲り始める。恭子が激しく身体を震わせた。
 しかし、恭子が絶頂に登り詰めることはなかった。刺激するだけ刺激した後、ローターはあっさり膣に挿入され、試合
開始が告げられた。
「うっ…」
 恭子が呻き声をもらした。グリップを股間に当てるいつもの姿勢を取っただけで、背中に電流が走るような性感に襲
われた。絶頂寸前で止められた身体は、わずかな刺激にも反応してしまう。
 仕組まれた罠にはっきりと気づいたのは、ローターが振動を開始した時であった。
「はあ、はあ、はあ…」
 苦しげな表情で恭子が喘ぐ。試合前に嬲られて火照ったままの身体が、卑猥なローターの動きに激しく反応する。
 身体の動きがぎごちなくなり、頭がボーッとするのを感じた恭子は唇を噛み、痛みで気を引き締めなおす。そして、ボ
ールになんとか食らいついた。
「よしっ!」
 スマッシュが入ったと確信した川端が声をあげた。しかし、次の瞬間、ボールはしなやかに打ち返されて、ラインぎりぎ
りのところに決まった。
「フィフテーン、ラブ!」
 審判のコールが響き、川端は唖然とした表情で恭子を見た。肩で息をしながら、腰を揺らし、今もローターの刺激に
耐えている。
「あれだけ重心が安定していれば、どんなにバランスを崩していてもミートし損ねることはないわね。」
 朋美が感心したように呟いた。美奈が思わずニッコリする。
「それに、あの手首のスナップは、相手が決まったと思っても、そこから逆襲できる鋭さを生み出せる…」
 自然な感じの体重移動と手首のスナップを利かせた鋭いフォームは、間違いなく「才能」を感じさせる。その分、勘と
センスでテニスをやっているように思われがちな恭子だが、隠れてこっそりと猛練習をするタイプだということを美奈は
知っている。
 美奈は、1年生の後半にレギュラーを決める試合に出場した恭子が、当時レギュラーだった3年生を完璧に打ち負か
した姿を思い出していた。
「私、好きなことなら、がんばれるんです…」
 みんなが驚く中、照れたように言った姿が印象的だった。
 自分が卒業した後の恵聖学園のエースは恭子だろう…、そう思いながら育ててきた後輩を苛酷な運命に巻き込んで
しまったことに、美奈は今更のように胸の痛みを感じていた。

 しかし、試合は順調には運ばなかった。
 テニスの腕前は恭子が確実に勝っているのだが、思い切って卑猥なプレーができないため、なかなかポイントが認め
られないのだ。そうこうしているうちに、テニスの調子も崩れてしまい、すでに川端に2セットを連取されてしまっている。
「ちゃんと食い込んでる?」
「しっかりお尻を見せてーっ!」
 星園側のベンチから声援が飛ぶ。出場選手の他に数人の部員が試合のサポートのためにベンチに入っているの
だ。
「もっと激しく、いやらしく腰をふって!」
 キャプテンの美奈も今は真剣に、恥ずかしいアドバイスを口にする。
「タイム!」
 コーチの松川が立ち上がり、恭子を呼び寄せた。
(何だかんだと言っても、ピンチにはきちんとアドバイスするのね。)
 そう思って、美奈が少しだけ松川を見直した。しかし、それは勘違いだった。
「恭子、お前、親和学院の男とつきあってただろう?」
「えっ?」
 驚いた顔で松川を見る恭子の頬が赤くなっていく。かつて恵聖学園にいた松川だからこそ知り得る情報だ。
「そいつの顔を思い浮かべながら、そいつにしてやるつもりでサービスすればいいんだ。」
 恭子の表情が見る見るうちに泣き顔になっていく。思春期の女の子にとって、プラトニックな恋とセクシャルな行為は
対極にあるのだ。キスさえしたことのないボーイフレンドの顔を思い浮かべることは、せつなく辛いだけだ。
(わかってて言ってるんだ…)
 松川はニヤニヤ笑いながら恭子の顔を見ている。美奈の体は怒りに震えた。 
「試合の時は雑念を捨てて、試合に集中してがんばる!いつも、言ってるでしょ!」
 美奈は恭子の肩を叩いて励まし、憎しみを込めた目で松川を睨む。それが美奈ができるせめてもの抵抗だった。
 コートに戻りプレーを再開した恭子に、またもやピンクカードが掲げられた。松川の言葉も影響しているのだろう。立ち
すくむ恭子の肩が落ち、悄然としてくる。
 美奈が眉を潜めた。失敗を引きずってしまい、どんどん調子を落としていくのは、メンタル的に弱い恭子の欠点であ
る。「好不調の波が激しい」と言われるのも、そのせいだ。
(恭子の悪いところが出ちゃってる…)
 美奈は声をはりあげ、祈るような思いで応援した。
「頑張って、恭子ーっ、自信を持って!」
 その甲斐があったのだろうか。倍ほどの時間をかけて、恭子はやっと3セット目のゲームを奪取した。
 観客が居並ぶスタンドの前に立ち、恭子が手拍子に合わせてスコートを捲りあげた。1ゲームを取ったら、客席に向
かって恥ずかしいパフォーマンスをしなければならない。観客と喜びを共有するアピールで、観客を満足させなければ、
ゲーム取得が認定されない。
 しかし、そこで、恭子の動作が止まってしまった。
(…どうしたらいいの…?わからない…)
 これまでにも、必死で恥ずかしい格好をしてみせたつもりなのに、何度もアピール不足をとられて、ゲームを認定され
なかった恭子の頭は、真っ白になってしまっていた。
「まずいわ…」
 ベンチで見ていた美奈はそう呟くと、スッと立ち上がり、恭子の側に駆けて行く。そして、立ちすくむ恭子のウエアを捲
り上げ、胸の膨らみを大きくゆっくり揉みしだいた。
「…せ、先輩…」
 愛らしい顔を真っ赤に染め、恭子が羞恥に喘いだ。
「力を抜いて、私に任せて…」
 美奈が唇を重ねると、恭子の腕から力が抜けていく。キスを受け入れた恭子のゆるんだ歯列から、美奈は舌をしの
ばせ、ねっとりと絡ませて吸い上げる。
 甘く鼻を鳴らして口を吸い合いながら、美奈は太腿も露わに、股間をグリグリと恭子の太腿に擦りつけた。
「うっ…、ううう」
 繊細なタッチで乳房を愛撫され、指先で乳首を転がされた恭子の喉奥から、確実に性感の高まりをあらわす声が漏
れてくる。むっちりした太腿を擦り合わせ、悩ましく腰を振っている。
「すげえっ、強烈だぜ!」
「刺激的過ぎる!」
 二人の美少女が抱き合い、舌と舌をヌラヌラと絡め合う姿に、興奮しきった観客の声が飛び交う。
「他の選手の助けを借りるっていうのは、いいんですかね?」
 審査員席の横で平沼が言う。
「反則の恐れがあるんじゃないですか。」
 審査員を務める基地幹部も、もっともらしく眉をひそめた。いつも部下の査定で見せる意地の悪さが、こんな時にも顔
を見せる。
「だが…、色っぽいですな…」
 基地代表の岩谷大佐がポツリと漏らすと、二人は顔を見合わせて黙り込んだ。
「ここでストップさせると、観客からブーイングを受けそうだ。とにかく、最後まで見せてもらいましょう。」
 審査員長の富士が、その場をとりなすように鷹揚に言った。
 美奈の手が恭子のアンスコを膝までずらす。指が下腹部をさぐり、クレバスに入り込んだ。
「ああんっ…」
 じわりじわりと押し寄せてくる官能が背筋を駆け抜ける。恭子は、優しい美奈の愛撫が穢れた身体を清めてくれるよう
に感じた。
「恭子、濡れてるわ…」
 にっこり笑った美奈は、指を出し入れする。ヌチャヌチャと音を立てて、指を濡らす愛蜜が恭子の太股を伝い落ちてい
く。
「ああっ、恭子、いいのね。感じるのね」
「…いい、いいです…先輩、気持ちいい…」
 恭子は熱に浮かされたように、身悶えしながら答える。女の悦びを示す喘ぎが、喉元を衝いてあふれ出ている。
「ああ、恭子、私のも触って…、オ××コぬるぬるなの」
 美奈も興奮した様子で恭子の手を握り、自らのアンスコの中に導き、花肉を触らせた。ためらっていた指が、愛蜜で
あふれかえる陰裂を撫で摩る。
「アアン、そうよ…、感じちゃう…」
 美奈は双臀をうねらせながら、胸を露わにし、恭子の乳房に擦りつける。ミルクのような白い乳肌が密着し、先端の
蕾が触れ合った。
 二人は喘ぎながら乳房を押し付け合い、お互いの性器を弄り合う。コートの周りを埋め尽くした観客は固唾を呑んで、
その刺激的なレスビアン・ショーを見つめていた。



「あ、ああっ、あん…」
 くびれた腰をクネクネと振り、全身で快感を表す恭子。
「そこよ、そこ…、ああッ!」
 形のよい美奈のヒップが物欲しげにうねる。
「あぁ…、イクッ…イッちゃう…」
 恭子の太腿が激しく痙攣した。甘えるようによがり泣き、とうとう絶頂へと導かれていった。
「いいぞっ!」
「最高だ!」
 観客から熱狂的な拍手と歓声が起こる。このパフォーマンスに対して、審査員たちも最高点をつけるしかなかった。
「いい?恥ずかしいと思うこと、やりたくないって思うことを思い切ってやるの。でなきゃ。負けちゃうわ。」
 美奈が耳元で囁く。女神からの啓示を受ける思いで、恭子はそれを聞いた。

「いやあ…、スゴイ、たまらないなぁ…」
 「PRESS」の腕章を付けた鈴木は股間を膨らませ、無我夢中でシャッターを切り続けた。写真仲間の隊員たちも、グ
ラウンドや第2コートに分かれて、撮影に励んでいるはずだ。
 どんなにがんばっても、この2泊3日で十数人の少女たちが相手にする男の数は限られている。岩口基地の規模か
らすれば、ごく一握りのラッキーな男たちだ。
 しかし、他の隊員にとっても、スターのごとき美少女が瑞々しい身体を惜しげもなく晒している姿を脳裏に、そして映像
に記録出来さえすれば、それをオカズに楽しむことが出来る。それがまた、戦場に向う隊員たちへの餞別にもなるの
だ。
 撮影班を任された鈴木の役割はプロ並の撮影技術を駆使し、そんな隊員たちに、最高の贈り物を生み出すことにあ
った。
 そして同時に、彼にはもう一つ写真を撮る目的ができていた。
 鈴木のカメラは試合中であっても、時折、星園ベンチに向けられる。それに気がつくと、美奈は胸を強調するようにム
ギュっと寄せたり、お尻を突き出してアピールしてみせる。
「慰問試合の記念に、いっぱい写真を持って帰りたいんです。」
 朝練の途中、二人きりになった時、鈴木は美奈にそう頼まれていた。
「持ち物にはうるさい規則がいろいろあるので、こっそりデータをくださいね。」
 約束のキスをし、そう言って微笑んだ美奈の顔を思い出して、鈴木は思いっきり鼻の下を伸ばしていた。

 恭子がスマッシュを決めた。その場でバレリーナのようにクルリと回り、スコートを広げてアンスコを見せる。逆転のゲ
ーム奪取だ。
 観客が拍手に続いて、淫らなパフォーマンスを催促する。恭子はアンスコを脱ぎ捨て、審査員席の正面まで駆けて行
くと、いきなり前転をした。
 そして、回り切る直前で下半身を止め、大きく脚を開く。
「おおっ!」
 それは、自らのお尻を高く掲げて恥部を晒け出す、いわゆるマングリ返しの格好だった。観客の前に完全に剥き出し
になっている割れ目に両手をあてると、恭子はゆっくり左右に開いていった。
「恭子のオ××コ、奥の方までよーく見てぇ!」
 大声で叫ぶ恭子に拍手と歓声が起こり、文句なしにゲーム取得が認定された。
「恭子のやつ、なかなか頑張ってるじゃないか。つるつるのオ××コやケツの穴までうれしそうに見せて、すっかりホン
モノの露出狂だなぁ。」
 松川がニヤニヤ笑いながら美奈に話しかけてきた。美奈はムッした表情で黙っている。女の子として見られたくない、
恥ずかしい部分を見世物にしなければならない恭子の心情を思えば思うほど、松川たちに対する怒りが込み上げてく
る。
「そう言えば、お前が出場したいって言ってた海外のトーナメント、出場メンバーが決まったぜ。」
 聞こえないふりをしようとした美奈だったが、思わずピクっと反応してしまう。松川はそれを見逃さなかった。
「当然、お前は落選だ。」
 そう言いながら松川は、美奈の太腿を卑猥な手つきで撫で摩る。美奈は思わず両手をギュッと握り締めた。彼女が日
本選手の最有力だと言われていたトーナメントだ。出場していれば、世界的なテニスプレイヤーの仲間入りができたか
もしれない。
「残念だったなぁ、ずいぶん前からの夢だったんだろう?」
 美奈はもちろん、千春も朋美も、そして冴子もいないとすれば、日本代表はランク下の選手たちで占められたのだろ
う。息苦しさを感じ、大きく吐息を吐いた美奈に、松川はさらに衝撃的な情報を伝えた。
「ちなみに、那珂冴子は代表入りしたぞ。」
 凍りついた美奈の顔を覗き込むようにしてそう言うと、松川はアンスコの上から割れ目をなぞって食い込ませ、満足そ
うな表情を浮かべた。
「代表選手が世界を目指してがんばっている間、お前は淫らな格好で男の性欲を処理し続けるんだ。お前がさっき、恭
子にやらせたみたいにな。」

 千春は、トーナメントが行われている第2コートにやって来た。少しでも下級生たちの負担を減らそうと、フェンス際に
並ぶ。
 スコートから半ば以上剥きだしになった太腿、足を動かす度にチラチラ見えてしまうアンダースコートに、男たちの視
線が集まっている。いやらしい目で鑑賞される羞恥と屈辱を感じながらも、千春はなんとか頑張って笑顔を絶やさずに
いられた。
「千春ちゃん!」
 ふいに声をかけられて顔を上げると、見知った顔が驚きの表情でこちらを見ていた。
「森島さん…?」
 大阪のテニス強豪校を卒業し、関西の大学リーグで活躍していた森島とは、ずっと前からの知り合いだった。森島も
千春のことを応援し、練習相手になってくれたりしていた。
「なんで、こんなことを…」
 森島の質問に、答える言葉を持たない千春は目を閉じ、顔を逸らした。
「あっ、森島中尉!」
 隣で対戦相手を物色していた男が、森島に気づいて敬礼した。
「中尉…」
 森島の階級を聞いて、千春の表情が動いた。
(那珂さんが謹慎になったのは、きっと何か行動したからや…、有岡さんもがんばってるし、今度は私の番やわ!)
 決意を秘めた視線をあげて、千春は森島の手を取った。
「森島さん、私の相手してくれません?」
 そう言うと、千春は男の腕に身を投げた。

 試合終了のキス・ハグを終えた恭子が、観客からの拍手に包まれ、駆け足でベンチに帰って来た。
「おめでとう!」
「やったね!」
 朋美やベンチにいる部員が祝福の声をかけた。
 着ていたユニフォームを川端に渡して全裸になっている恭子は、胸と下腹部を手で隠しながら、美奈にニッコリ笑い
かけ、深々と頭を下げた。美奈を信頼し、全てを任せた者の表情だ。
 美奈は一瞬、胸を衝かれた。
 はっきりした見通しもなく、自らも絶望と不安を抱えながら、その信頼を受け止めることは、押し潰されそうなぐらいの
重荷だ。
 それでも美奈は、受け止めるだけの力が自分に残っていることを確認しながら、恭子に笑顔で手を振った。



 
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