国防省附属「星園・癒しの館」・外伝
 
テニス少女・遠征 第11章

 制服に着替えた千春は、森島の車に乗り込んだ。
「ほんなら、行こか…」
 そう言って、森島がエンジンをかけた。千春とのデートに浮き立つはずの心が、なぜか沈んでいるのを、森島は感じて
いた。美奈との試合を経験したことで、彼の中で様々な疑問が渦巻くようになっていたのだ。
 基地を出た所で、老人がハンドマイクを手に何かしゃべっているのに出くわした。周りで数人がビラを撒いている。し
かし、そもそも基地の周囲は人通りが少ないうえ、たまに通る基地関係者も、誰もビラを受け取ろうとしない。
 ビラを撒いていた年配の女性が、こちらに向かって手を振っている。
「ちょっと止めて…」
 千春に言われて森島が車を止めると、彼女は車の窓を開け、ビラを受け取った。質素な紙で作ったビラには「平和憲
法を復活させよう」と書いてある。
「そんなん捨てえや、労働党のビラやで」
 森島は露骨に不愉快そうな顔をした。
 完全小選挙区制の導入で、小さな政党が排除され、国会での議席をほぼ失った労働党は、有事体制に反対したた
め、現在は一層立場が悪くなっていた。最近では「反愛国的政党」として非合法化まで囁かれる状況だ。防衛隊の幹部
候補生である彼としては、当然の反応であった。
「ええんです。基地の外がどうなってるか、ちょっとでも知りたいから…」
 千春はビラを大事にしまい込んだ。どんなに細い糸であっても、反撃の可能性はできるだけ集めておきたかった。
 森島もそれ以上は何も言わなかった。先入観を捨てて、様々なことを考え直す必要があるのではないか…。そんな考
えが頭をもたげてきたからである。

 その夜、岩口基地では、講堂を使ってのパーティとなった。昨日のような実行委員会と幹部中心の集まりではなく、基
地にいる全隊員に参加の案内があり、実際に1000人以上が集まった。
 テニス部員たちは全員、体操服とブルマに着替えていた。白い体操服の胸に薄っすら乳輪が透けて見えている。薄
手でやや小さめのブルマは股間とお尻にピッタリと食い込み、その形を生々しく現していた。
「乳首、見えてるぞ」
「おいおい、乳首が立ってるんじゃないか!」
「アソコの食い込みも凄いぜ」
 テニス部員が隊員の近くを通る度、そんな声が聞こえてきた。男たちの目が好色な色にぎらついている。
 ちょうど夕食時とあって、講堂にはいつもより豪勢な料理が並べられている。それを味わいながら、女の子たちをじっ
くり鑑賞しようという趣向だ。
「こんばんは!」
 講堂前方の壇上に、今夜の司会をつとめる清水香奈枝が現れた。このところ、こうした役割が定着してきた感があ
る。
「私たちのテニスはいかがでしたか、楽しんでいただけましたか?」
 マイクを握った香奈枝の問いかけに、会場から「おぉーっ!」という大歓声が答えた。
 アイドル並みのルックスを持つ香奈枝は、街で芸能関係のスカウトから声をかけられたことが何度もある。しかし、興
味がないので、いつもあっさり断っていた。それなのに、こういう状況でタレントのような役回りが回ってくるというのは、
皮肉なことであった。
「ありがとうございます、一生懸命練習してきた甲斐がありました」
 まさにアイドルタレントのように、香奈枝はニッコリ微笑んだ。
 千春は森島と一緒に外出し、朋美は今夜の慰安について指示を受けている。壮絶なたたかいを繰り広げた美奈は、
試合の後もずっと医務室で休んでいる。
 ここは、香奈枝を初め、残った部員たちの奮闘が求められていた。

「そろそろ行こうか、この近くにオシャレなカフェがあるんや」
「うん…、もうちょっと読んでから…」
 そう答えて、千春は雑誌を読み耽っていた。女の子らしいファッション雑誌でも、愛読していたテニス雑誌でもない。い
ずれも、最近の社会の動きを扱った、新聞社発行の硬派な雑誌である。
 森島は少し戸惑っていた。彼が考えたロマンチックなデートコースをたどるより、千春は書店で雑誌類を読み、電器店
でインターネットやテレビを見るのを望んだ。この間、世間の情報から隔絶した状態にあったというのは、本当らしい。
加えて、何か切羽詰まった様子が見える。
 ちょっと寂しさを覚えながらも、森島は千春の気に済むようにさせていた。基地を出た二人の関係は、以前の兄妹の
ような関係に戻ったようであった。
「お待たせしました…」
 思いつく限りの雑誌を読んだ後、感謝の表情でそう言うと、千春は森島と腕を組んだ。
 二人が書店を出たその時、それが千春の目に飛び込んで来た。駅前の広場に設置された大型ディスプレイに映し出
された映像である。
「がんばって、お国のために優勝したいと思います」
 聞き慣れた声が、記者の質問にそう答える。クリアだがやや低めの声、落ち着いた、強い意志を感じさせる話し方
…。
「…那珂さん…?」
 ディスプレイには、海外トーナメントに出発する冴子の姿が映し出されていた。それを見る千春の表情が、みるみるう
ちに硬くなっていく。千春はまだ、冴子がトーナメントの選手に選ばれたことを聞いていなかった。「裏切り」という言葉
が、千春の脳裏に浮かぶ。
「なんで?…どういうことやの…」
 珍しく怒りの表情を浮かべている千春の顔を見ながら、森島は一つの確信にたどり着いていた。

 基地でのパーティは大いに盛り上がり、星園テニス部員たちの紹介コーナーが始まった。
「昼間は、テニス少女の私たちをお見せしましたが、このパーティでは、慰安嬢としての私たちをご覧いただきたいと思
います」
 香奈枝に紹介され、最初に登場したのは、長畑明穂だ。部員の中では小柄に見える姿が、壇上に上がる。
 背中まである髪を二つに括り、肩に垂らしているのが、明穂のトレードマークだ。その髪型は小さな顔立ちにとてもよく
似合っていた。美奈に憧れて恵聖学園に入学した彼女は、入部以来、メキメキと腕を上げ、持ち前の明るい性格もあっ
て、1年生の中では中心的な存在だった。
「いつも明るく前向きなテニス部一の元気少女。もちろんエッチも積極的で、元気いっぱい。可愛い口にオチ×チ×を
頬張り、縦横無尽に舌で舐めまわします」
 香奈枝が読み上げる恥ずかしいコメントに、隊員たちがぐっと身を乗り出す。煌々としたライトに照らされた明穂は、
白い頬をほんのりとピンク色に染めて、男たちの視線に耐えていた。
「それじゃあ、明穂、よろしく!」
 香奈枝が壇上から降りると、明穂は隊員たちに一礼して、体操服の胸を捲り上げた。初々しい双乳がこぼれ出る。場
内から一斉に「おおっ!」と声があがった。明穂の顔一面にカーッと朱色がきざしていく。
「私のフェラテクをお見せします。どなたかご協力いただける方、手をあげて下さい!」
 一瞬ためらう空気が流れたが、すぐに何人かが手を挙げた。一番早く手を挙げた隊員が、指名されて壇上に上が
る。その表情は、期待と興奮で少し強張っているようだ。
「よろしくお願いします」
 そう言って丁寧にお辞儀をし、明穂はフェラチオ奉仕を始めた。仁王立ちする男の前に正座し、脈打つ怒張に愛しげ
に頬ずりした後、白い指先を根元にからめる。
「失礼します…」
 そう言うと、丹念に砲身全体を舌先で舐めさすり、亀頭を唇でキューッと吸い上げては、エラのまわりを舌でコリコリさ
せる。そうしながら、片手で玉袋を撫でさすり、指は休みなく砲身をしごきたてる。
 館に来てから、来る日も来る日も練習させられて、明穂の口唇奉仕は、否が応でも巧みになっていた。
「ううっ…」
 柔らかな唇でキュッキュッと粘っこくしごかれ、男が声を漏らした。口の中でたっぷりしごいてペニスを十分に屹立させ
た明穂は、裏筋に舌腹を押しつけて舐め上げる。
「胸を揉んでください…」
 上目使いに明穂が言うと、男は彼女の胸に手を伸ばし、捲られた体操服から覗く白い隆起をユサユサ揉みたててい
く。
「う、ううん…」
 明穂は肉茎を口にふくみ、自らすすんで激しく首を振った。最深部までディープスロートしてみせ、悩殺的なピストン運
動を開始する。クチュクチュ、クチュクチュと淫らに唾液のはじける音が、舞台にセットされたマイクに伝わる。
「いいぞっ、長畑。スポーツ店のセガレのチ×ポだと思って、しっかりしゃぶれ!」
 そうヤジを飛ばしたのは、松川だ。その途端に明穂の眉が八の字になり、泣きそうな顔になった。
 明穂が思いを寄せていたのは、学校近くの小さなスポーツ店の一人息子だ。彼女が初めて参加した新人戦当日の早
朝、ラケットのガットが切れるアクシデントがあり、店に飛び込んだことで知り合った。部活帰りに、彼の店に寄るのが日
課となっていた明穂は、次の大会の応援に来てもらい、その時に思いを告白しようと心に決めていたのだ。



 キスすらまだだった唇を、エラの張った赤黒い亀頭が出入りしている。自分のこんな惨めな姿を彼が見たら、どう思う
だろう。閉じた瞼から大粒の涙がひとしずく流れ落ちた。
「おおぅ!」
 我慢できなくなった男が唸り声をあげ、動きが止まった明穂の頭を抱え込んだ。
「うぐぅっ…」
 明穂が苦しげな声を漏らす。男は両手で明穂の頭上をがっちり押さえつけ、容赦なく腰を前後に動かし始めた。縮れ
た剛毛が、明穂の鼻をくすぐり、喉の奥までズブズブと肉棒が押し込まれていく。
「ううっ、もうイキそうだ!」
 男は、明穂の頭を前後に揺さぶりながら、怒張を繰り出す。お下げ髪が激しく揺れた。
「…ううっ、ぐうっ…」
 喉奥にまで突き立てられた肉棒が、さらに大きくなり、ビクンビクンと波打つ。
 明穂は真っ赤になりながら、粘りつく男の体液を必死に嚥下した。

「星園におる子は、自分で志願した子と、非行をして更生のために送られた子がおって、防衛隊員の身の回りの世話
や、精神的なケアを手伝うボランティアをやってる…、っていうのが世間で知られてる話や」
 ホテルの部屋に入った森島は、千春と向き合ってソファに腰掛け、そう切り出した。ラブホテルではなく、きちんとした
ホテルのスイートルームだ。
「そやけど、防衛隊に入って、幹部候補になったり、海外派遣部隊に配属されると、星園でやってる中身が、世間で言
われてるのとは違うことを知る機会がある」
 森島はそう言って、千春から目を逸らした。彼女が「世間で言われているのと違う」役割を果たしている姿が、脳裏に
浮かんだのだ。昼間のキスと乳房の感触が思い起こされる。
「それでも、そのことで、慰安嬢を可哀想やと思うのは間違いやし、本人たちに対して失礼やと教えられる。会ったらセ
ックスしたらなあかんし、好きなように身体を玩具にしてもかめへん、それが、本人らが選んだ国への貢献や、と言われ
るんや」
 吐き出すように一気にそう言った後、森島は千春をじっと見つめた。
「…けど、違うんやな!」
 怒りを抑えた森島の口調に、千春はハッと顔を上げた。
「有岡美奈は、一流選手にかかるプレッシャーに負けて非行に走り、海外遠征の時に知り合ったテロリストに協力する
ようになったけど、それを反省して、更生のために星園に行ったと言われてる。千春ちゃんの名前は出てへんかったけ
ど、一緒に星園に行った女子テニスの選手がおることもニュースになってた」
 自分の考えを整理するように、森島は言葉を続けた。
「そやけど、美奈…、有岡さんと対戦して、何かが違う、俺はいろいろと考えなあかんと思たんや」
 森島の言葉を聞くうちに、千春の目に涙が込み上げてきた。館に連れて行かれてからの悪夢のような日々が次々に
思い浮かぶ。森島に真実を理解してもらえた喜びが、胸の奥に封印してきた思いを溢れさせたのだ。
 泣きじゃくる千春の肩を、森島が優しく抱いた。
「抱いて…」
 突き上げるような思いにとらわれて、千春は森島の胸で囁いた。
「あかんよ、望んでやってるわけやないんやろ…」
 そう答える森島の顔を見上げて、千春が言った。
「私、森島さんに抱いて欲しい。慰安嬢やなくて、一人の女の子として…。そうして、私の汚れた体を清めて!」
「千春ちゃん…」
 改めて彼女の瞳をのぞき込んだ時、森島の意志は固まった。

 明穂に続いて、青山千花が壇上に上がった。
「クラスで二番目に可愛い女の子」、かつて千花のことをそう評した男子がいた。どちらかと言えば大人しく、目立つ存
在はでないが、実は結構可愛く、「彼女にするなら千花」だと言うのだ。
 高校から本格的にテニスを始めた千花は、練習熱心で、誰よりも先にコートに来て、最後まで練習をしていた。その
努力を認められ、近々練習試合に出る予定だった矢先に、館に連れて来られた。
「…読書が趣味の彼女は、内気なところがありましたが、慰安嬢になって、たくさんの男性とセックスするうちに、すっか
り積極的になり、3P、4Pと複数の男性を同時に満足させる技を身につけました」
 恥ずかしい紹介を受けながら、千花がブルマをおろしていく。眉がギュッと歪み、微かに両太腿が震えているのが見
えた。
「これから…千花の…オ、オ××コをご覧にいれます…」
 下半身裸になった千花が舞台の縁に腰掛け、太腿を開いていく。隊員たちが一斉に舞台にかぶりついた。
 千花は脚の外側から手を回して、大陰唇に触れた。そして、思い切って大きく左右に広げる。ピンク色の内壁が、開く
ところまで開かれた。男たちの視線はパックリと開いた濃紅色の肉に集中する。
 千花はさらに小陰唇の指先で広げた。クリトリスが覗き、膣口まで露わになる。
「ご覧いただきありがとうございます。私たちは皆さまのおもちゃです。どうぞ、お好きなように、可愛がってください」
 細い指で花弁を押し開き、つっかえつっかえしながら言う千花。正面にいた男が、つるつるに剃り上げられた千花の
股間に手を伸ばしてきた。
「ああ…」
 千花が切なげな声を漏らした。それを聞いた男はさらに大胆になり、二枚の花弁に触れ、肉層まで指を突っ込む。中
に溜まっていた愛液が男の指を伝い、滴り落ちる。
「きれいなオ××コしてるな」
「ヒクヒクしているぞ!」
「濡れてきた、濡れてきた…」
 パーティの淫らな雰囲気に煽られて、男たちは代わる代わる手を伸ばし、千花の大事な部分に卑猥ないたずらを繰り
返す。
「はぁあっ…、あぁん…」
 千花が声をあげ、M字に開いた内腿をひきつらせる。クレヴァスから粘膜の入口を指でこねくると、トロリとした蜜が
次々にあふれ出してくる。
「痛いっ!」
 男の指が敏感な肉芽をつねり、千花が思わず叫んだ。その声がまた男たちの興奮をそそった。男たちは欲望を剥き
出しにし、柔肌を求めて一斉に手を伸ばした。いくつもの手が千花の双乳を掴み、ヒップや腿を撫で摩る。館に来た時
に集団凌辱された恐怖がフラッシュバックし、千花がとうとう悲鳴をあげた。

 森島は逸る気持ちを押さえ、千春のパンティに手をかけた。
「恥ずかしい…」
 千春はそう呟いて、両手で顔を隠した。その顔は真っ赤になっている。
 千春のそこはすでに蜜が溢れ、受け入れ態勢ができあがっている。森島はベッドに仰向けになった千春の太腿を割
った。
 濡れた割れ目に肉棒の先端をあてがう。ぬるっとした感触を感じながら、森島は大きく息をつき、千春の腰を掴んだ。
「いくで…」
「うん…」
 千春が頷く。
 森島は腰をグイッと落とし、肉棒を埋め込んだ。千春が白い喉を反らして、小さな呻き声を漏らす。森島はその身体
に上体を被せ、千春を抱き締めた。
「千春ちゃん、ステキやで…」
 肉棒を根元まで埋め込み、森島は感動に浸っていた。千春と出会ってから、ずっとこの瞬間を待ち望んでいたような
気がする。
(これが、初めてだったら、どんなによかったか…)
 胸に込み上げるそんな思いに、千春の双眸から大粒の涙がこぼれ落ちた。
 森島は狂おしくキスを求めた。千春は花びらのような唇を開き、甘い口腔を森島に委ね、愛しげに舌を絡ませてくる。
 腰を律動させながら森島は、千春の膣の感触を味わった。この心地よさはどうだろう。深く刺し貫くにつれ、幾重にも
折りたたまれた肉襞が複雑に蠢いて、えもいわれぬ快感をもたらす。
「あうん…、ああ…」
 激しいピストン運動を受けて、千春の日本人形のような色白の顔が紅く染まり、切なげに喘ぐ。たまらなくなった森島
は、渾身のストロークで柔らかな女陰を貫いていく。
「ああっ、森島さんっ…」
 森島の動きに合わせて、千春も腰を動かす。甘美な膣肉でキリキリ絞りあげられているうえに、相手の腰の動きで肉
茎を濃厚にしごかれて、森島は一気に限界に達した。
「うっ、もう、あかん…」
「きてっ、私も、私も一緒に…」
 千春が言いおわる前に、森島は最後の一撃を打ち込んだ。
 ドクンッと肉茎が脈動し、森島の体液が千春の中に注ぎ込まれた。それを受けて、千春も絶頂を迎えた。

「次にレギュラー陣を紹介します。まずは、第二試合に出場した2年、鳥居仁美選手です」
 仁美が前に立つ。パーティの直前まで基地テニス部の面々の玩具にされていた彼女は、いつになく疲れた表情を浮
かべていた。
「彼女は何にでも全力で取り組む努力家です。『練習は自分を裏切らない』が信条の彼女の持ち味は、何と言っても、
その練習量から来るプレーの安定性。とにかく確実にサーブもショットも決めてくれるので安心して見ていられます」
 ここまでは、普通の選手紹介だ。
「それに、彼女は面倒見が良く、優しい性格なので、どんなプレイでも安心して楽しめると評判なんです。恋人や奥さん
に頼めないエッチなプレイを、この機会に彼女で試してください。すごく気持ち良くて、癒されますよ」
 続いて、恭子が前に立った。
「彼女は最近メキメキ腕を上げてきた期待の選手です。ただ、調子の波が激しいのが欠点です。一年生に簡単に負け
てしまうこともありますが、逆に調子が良いと、キャプテンの美奈ですら追い詰められるプレーをする、素晴らしい素質と
可能性を秘めた選手です」
 そこまで紹介文を読み上げた香奈枝は、心の中で恭子に謝罪しながら、続きを読む。
「もちろんテニスの才能だけではありません、ルックスもスタイルもこのとおり抜群。オ××コの締まり具合も申し分な
く、慰安嬢としても見事な成長を遂げつつあります」
 仁美の手に、男根をかたどった黒い双頭バイブが渡された。
「恭子と言えば、今日の慰安試合で見せた、美奈とのレスビアン・ショーが圧巻でしたね。今度は仁美を相手に、女の
子同士仲の良いところをご覧いただきます」
 仁美と恭子が全裸になり、お互いを励ますように視線を交わす。
 抱き合った二人の唇と唇が重なり、仁美の舌先が恭子の口腔に入り込む。本格的なディープキスだ。
「おおーっ!」
 男たちのどよめきが響く。
 恭子もみずから舌をくねらせ、流し込まれる唾液を飲みくだしつつ、仁美の口腔へペロペロと積極的に愛撫のお返し
をする。少女と少女の愛らしいピンクの舌先がお互いの口腔でねちっこく出し入れされる。 
 恭子がその場に仰向けになった。その上に仁美が覆い被さり、自らの双乳を相手に重ねた。二人は乳首と乳首を擦
り合わせる。
「あ、ああ…」
 喘ぎ声をあげながら、恭子の指先が仁美のクレヴァスを弄り始めた。花びらを割り、ピンクの肉層を露呈させ、指をズ
ボズボ抽送する。仁美のしなやかな全身がガクガクと震える。
 仁美が双頭バイブの片方を自らの陰部に挿入した。
「恭子ちゃん、いくわね…」
 かすれた声で言うと、仁美は恭子の中に押し入った。恭子が黒髪を揺すってのたうつ。淫らなバイブが二人を連結
し、とろけた媚肉をかき回す。
「…うっ、うう…」
 仁美の腰がクイクイと卑猥に上下した。禍々しいバイブが出入りするのが見え、恭子が白い歯をのぞかせて喘ぐ。二
人の肌は汗にまみれ、乳房を擦り合わせるたびに、汗の滴が一つに溶けて流れていく。
「ああん…」
「うふふん…」
 少女二人の甘く悩ましい喘ぎ声が、マイクに乗って場内に流れてる。二人がイクより先に、会場の男たちの多くが、ズ
ボンの中に射精していた。

 森島と千春がロビーに降りて来ると、見知らぬスーツ姿の男たちが近づいて来た。人数は4人、見覚えのない顔だ
が、いずれもガッシリした体つきで、姿勢の良さから、防衛隊員だと予想できた。
「森島中尉ですね」
 チーフらしき男が声をかけてきた。
「そうです。今はオフですが、何か?」
「横木に配置されている、情報部の近松少尉であります。申し訳ありませんが、身分証を拝見させていただいてよろし
いですか」
 森島の方が階級が上であるせいか、近松の態度は慇懃ではあった。ただ、その瞳の奥に不気味な色をたたえてい
る。怪訝な顔で森島が身分証を渡すと、近松は、いつのまにか裏に貼り付けられていた、黒いフィルムのようなものを
剥がした。
「それは?」
「これですか、紙のような薄さですが、情報部が製作した最新式の集音装置。平たく言えば、盗聴機ですよ」
 森島は愕然とした。デートの様子は全て聞かれていたのだ。千春との性交も、その前の会話も…。
「さあ、森島中尉、一緒においでいただけますね」
 近松がニヤリと笑う。いつの間にか、残りの3人が森島を取り囲んでいた。

「気がついた?」
 美奈に声をかけたのは、3年生の植田陽子だった。穏やかな陽子の表情を見て、美奈はホッと一息ついた。
「試合は…」
 美奈の尋ねる声に、陽子は静かに「終わったわ…」とだけ答えた。卑劣な松川の仕掛けに、試合中に失神してしまっ
たのだと、美奈は理解した。
 気がつくと、淫具は身体から外され、体操服に着替えさせられていた。身体の汚れも清潔にされている。陽子がつき
っきりで介抱してくれたらしい。
「陽子、ありがとう…」
「どういたしまして」
 陽子が微笑んだ。
 テニスの技術が高いわけでも、人目を引くほどの美人でも、強烈な個性を持っているわけでもない。それでも陽子は
星園テニス部の中で、独自の存在感を持っていた。
 誰もが星園で生活していくうえで彼女を頼りにし、石堂や平沼ですら、彼女には若干の遠慮があるように見えた。それ
は、彼女が、星園がごく普通の高校だった頃からいる女生徒、「一期生」と呼ばれる少女たちの一人だからだ。
「みんなは…?」
「講堂でパーティが開かれていて、そこに参加してるわ」
「私も行かなきゃ」
 そう言って、美奈はベッドから起き出し、背筋を伸ばして立ち上がった。
「大丈夫?」
「うん、試合に負けた責任は私が取らなきゃ…」
 心配顔でついてくる陽子にそう答えながら、美奈は速足で部員たちのいる場所に向かった。



 
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