国防省附属「星園・癒しの館」
 
外伝・3 チアリーディング部−親睦野球大会−
 


 3年前に国家公務員T種試験に合格し、国防省経理局に配属になった江口陽一郎の端末に庁内メールが届いた。
開いて見ると、庶務課からのメールだった。

「3月23日(土) 午後2時から 幹部候補職員と防衛隊司令部若手士官の親睦野球大会を開催しますので、参加して
ください。」

「何だ、これ?」
 大声をあげた陽一郎に、部屋にいた部下たちは一斉に冷ややかな視線を向けたが、特に声を掛けることもなく、仕
事を再開した。すべて、陽一郎より年長のノンキャリア公務員である。公務員の世界で、キャリア官僚とノンキャリアの
職員では処遇に雲泥の差があり、歴然とした階級社会になっている。ノンキャリアの職員が薄給に耐えて必死で仕事を
し、上司に取り入って、やっと退職直前に得られるポストを、採用3年目の陽一郎は何の苦労もなく割り当てられ、高額
の給与を支給されていた。そして、陽一郎はと言えば、そういう部下の心情など全く気にかけず、下僕か何かのように
考えるタイプの男だったのである。
 今も、部下の視線など気づく様子もなく、鼻歌混りに決裁書類に盲判を押していると、内線電話が架かってきた。
「よう、陽一郎、メール見たか?」
 陽一郎の大学の先輩で、庶務課長の立花伸志であった。
「野球大会ですかぁ?オレ、パスですよ。」
「そう言うなよ。俺が企画したんだ。きっと楽しんでもらえるから、来いよ。きっとだぞ。」
 押しつけるようにそう言うと、伸志は陽一郎の返事も聞かないまま電話を切った。後輩が断ることなど考えてもいない
のだ。
 ふっとため息をついて、陽一郎は電子手帳に「野球大会」と入力した。同じ学閥・人脈に属するキャリア官僚同士の上
下関係は絶対なのである。
 


「ここは学校ですか?」
 更衣室でジャージに着替えた陽一郎は、ベンチに腰掛けてメンバー表をチェックしている伸志に尋ねた。野球大会の
会場になったのは、防衛隊横木基地近くの城跡に立つ施設のグラウンドだったが、ここはどう見ても学校にしか見えな
い。陽一郎は、更衣室で着替えていて、高校時代のことを思い出していた。
「何だ?お前、国防省経理局にいて「癒しの館」を知らないのか?」
「いやし…?」
「お前、ちゃんと仕事してないだろう。まあいいや、しばらくすれば、わかるさ。」
 伸志は意味ありげな笑いを浮かべてそう言った。
 やがて、国防省の他のメンバーも揃い、防衛隊の若手士官達もやってきた。今日は、国防省チームと防衛隊チーム
との対抗試合になっていると言う。
「日頃から鍛えている防衛隊相手に、文系の俺たちがかなうはずないでしょう。」
「そうでもないさ、あいつら、前線に出て行くことのない司令部付きだからな。すっかりなまっちまってるよ。それに、勝て
ば勝ったで良いことはあるが、勝たなくてもそれなりに楽しめるぜ。ほら…」
 伸志が指さす方を見ると、教師らしき男に引率されて、二、三十人、制服姿の女子高生の一団がやってくるのが見え
た。
 グラウンドの描かれたダイヤモンドの一塁側、三塁側にはそれぞれベンチが作られ、その後ろに応援のための仮設
スタンドが作られている。参加者は練習もそこそこに、ベンチやグラウンドの隅でビール片手に談笑していたが、女生
徒たちに気がつくと皆、そちらに注目した。
 女生徒たちのうちの20人が、10人ずつ二手に分かれて一塁側と三塁側の応援スタンドに上った。
「ようし、ここで着替えろ。」
 引率の教師が命じると、少女たちはその場で服を脱ぎ始めた。
「おおっ!」
「これは、いい眺めだ。」
 ベンチに座ってスタンドを見上げると、女生徒たちが着替える様子を鑑賞するのにちょうど良い。参加者たちは一斉
にベンチに腰掛ける。
 陽一郎の目の前で、スカートがすとんとスタンドに落ちた。視線を上げると、ポニーテールの可愛い女の子と目が合っ
た。彼女は真っ赤になって視線を逸らす。ブラウスの裾の下から、ちらちらと白いのパンティが見えるのが、たまらなく
セクシーだった。
「この子たちに、着替えるところは用意されていないんだ。許可なしに更衣室を使うことは禁止されている。」
 ポカンと口を開けて着替えを見つめている陽一郎に、伸志が説明する。その間にもポニーテールの少女は、セーラー
カラーのブラウスを脱いで、下着姿になっていた。
 少女が背中に手をまわす。ブラジャーを止めていたホックが外され、ずり落ちてきたブラジャーの下から柔らかそうな
乳房が顔を覗かせた。
「それに、ほら、下着まで脱いでるだろう。ここの規則でね。着替える時には、全裸になってからでないと、ユニフォーム
を着てはいけないんだ。」
 目の前の少女も、陽一郎たちの視線に晒される中、泣き出しそうな顔で最後の一枚を脱ぎ終えた。
 全裸になった少女たちは、胸や下腹部をできるだけ見られないように隠しながら、持って来たバッグから着替えを取り
出した。それは、チアリーダの衣装であった。
 チアリーダーたちは、ユニフォームを着けると、スタンドの上に一列に並んだ。

「これから、試合を開始します。私は放送部の小森美緒です、どうぞよろしくお願いします。」
 可愛らしい女の子の声がスピーカーから流れた。チアリーダー以外の女生徒が、大会のスタッフを受け持つようであ
る。有名なビール会社の販促スタッフのように体にぴったりフィットした服を着て、ベンチにビールやおつまみを運んでく
れる少女もいる。
「主審はソフトボール部のエース、野口遥ちゃんです。」
 紹介されて、ホームベースの所に立った少女の姿を見て、参加者から拍手と歓声が起こった。キリッとした顔立ちの
ボーイッシュな美少女が、日焼けした小麦色の裸身にプロテクターだけをつけた格好で登場したのだ。
 キャッチャーの後ろに中腰で立った遥に、バックネット裏に回った男たちが声をかけた。
「おい、もっと足を広げて、低い姿勢にならないと、球筋が見えないんじゃないか。」
「そうだそうだ、公正に審判してもらわないと駄目だからな。」
 遥は仕方なく、肩幅に足を開き、上半身を前に倒した。
「おっ、いいぞ!」
「もう、ちょっとだ!」
 日焼けした足とのコントラストを見せる白い尻の間から、陰毛の生えたビーナスの丘がのぞく。
「まだまだ!」
「もっと尻を突き出せ!」
 屈辱に耐えながら、遥は男たちに尻を突き出して見せた。ふっくらした大陰唇が露わになり、尻の割れ目がわずかに
開いて、肛門の位置までわかる状態になった。
「おい、見てみろよ。アソコが丸見えだぜ。」
「あのケツいいな、もう何人にヤラレたのかな。」
 聞こえよがしに、自分の秘所を批評する男たちの声を聞きたくなかった遥は、思い切り大きな声で試合開始を告げ
た。
「プレイボール!」
 その掛け声で試合が始まった。
 もともと、素人の懇親目的のレクリエーションである。エラーしても笑ってごまかし、プレー中の私語雑談も多い。その
中で、チアリーダーだけが必死の応援を繰り広げている。
「あの子、可愛いな。」
「こっちもいいぜ。」
「へえ、さすが美少女揃いだな。」
 あちこちでそんな会話が聞こえる。参加者の楽しみは試合そのものより、もっぱらチアリーダーたちの鑑賞にあると言
ってよかった。
 3回表の攻撃が始まる前に、チアリーダーが、一斉にグラウンドに降りて来た。
「3回、6回、9回の表の攻撃に入る前に、応援合戦があります。負けているチームのチアが、味方チームの奮起を促
すため、スペシャルチアリーディングを披露します。ただし、今はまだ0対0ですし、最初の応援合戦ですので、全員で
の演技をご覧いただきます。」
 美緒の説明に続いて、華やかな音楽が鳴り始めた。
 国防省チームは赤の、防衛隊チームは白のユニフォームを着て、チアリーダーたちが華麗な演技を披露していく。見
る者が見れば、なかなかレベルが高いことに気づいただろうが、ここにいる観客の関心はもっと別のところにあった。
 短いスカートが翻るたびに、健康的な太腿とアンスコがチラチラ見える。ノーパンでアンスコをはいているため、目をこ
らして見ると陰毛の陰りらしきものも見えるようだ。
 ユニフォームの下でノーブラの胸が大きく揺れる。胸のポッチがユニフォームに映っている。特に白いユニフォームを
着ている防衛隊チームの胸には、乳暈がうっすらと映って見えていた。
 陽一郎は、防衛隊チームの中心で演技をしている少女に目を奪われた。
「あの子、胸でかいな。」
「ふふふ、ロリ顔に巨乳、ずばりお前のタイプだろ。」
 陽一郎の心を見透かしたように伸志が言う。
「芦辺琴美って言うらしいぜ。チアリーディング部のキャプテンだってさ。」
 伸志が手にもっている冊子を示した。一見、アイドルのブラビア雑誌のように見えたが、どうやらここにいる少女達が
載っているらしい。
「俺はこの子がいいな。」
 伸志はそう言って、写真を指さした後、実際の少女の方を指さす。
「紺野希ちゃんだな。」
 赤いユニフォームを着た希は、とびきりの美少女というより、目のパッチリした、どこにでもいそうな可愛い女の子であ
る。いつもクラスで2番目に可愛い子のことを好きになったという伸志らしい趣味だと、陽一郎は思った。仕事でも、自ら
志望して庶務課に配属になった彼は、陽一郎にとって、自らが出世競争に乗り出して行く時の後方支援部隊になってく
れるであろう得難い先輩であった。
 演技がクライマックスを迎えた時、一列になったチアリーダーたちは、左端から順にアンスコを膝までずらしていった。
隣とのタイミングをはかって動いているので、その動作はきれいなウエーブになる。
「おおっ!」
 グラウンドの参加者たちにどよめきが起こった。
 次は、右から順にユニフォームのスカートを持ち上げて行く、白いデルタ地帯に、逆三角形あるいは小判型の茂みが
次々に露わになっていく。
「いいぞっ!」
「いけ、いけ!」
 男たちが興奮して声をあげる中、チアリーダーたちは左端から順にアンスコを脱ぎ、手に握ったアンスコを振りなが
ら、スタンドに戻ってきた。
 チアリーダーを目で追っていた陽一郎は、琴美が防衛隊チームにいることに気が付いて、つまらなそうにぼやいた。
「チェッ、ついてないなぁ。琴美ちゃん、相手チームの応援ですよ。」
「そうでもないぜ。」
 伸志がニヤッと笑って答える。
「勝ったチームは、負けたチームの応援団から、サービスが受けられるんだ。」
「サービス?それって、もしかして…」
「もちろん、セックスの相手だよ。」
「それじゃあ、ここが…」
「やっとわかったか。ここが噂の、国防省附属慰安施設、『星園癒しの館』さ。」



「第一の目的は予算消化だな。」
「なるほど。」
 なぜ、こういう野球大会が開かれたのか尋ねた陽一郎だったが、伸志のその一言で、経理局にいる彼には十分だっ
た。民間企業では経費を削減すると評価されるが、役所では予算を余らせると、来年の予算が削られて苦労をさせら
れる。本当に予算が必要になっても、つけてもらえないのだ。そして、そういう事態を招いた者は部内で冷ややかな視
線を浴び、冷や飯を食わされる仕組みになっている。
「まあ、それだけでもないがね。日頃の業務への労い、何かと対立の多い制服組と事務方の親睦…」
「そして、最大の理由は、今日予定されていた国防省の議員接待がドタキャンされたことだね。」
 伸志がそんな説明をしている間にも試合は進んでいた。
 5回裏が終わった時点で、3対2で国防省チームがリードをする展開となっている。
「それでは、2回目の応援タイム。防衛隊チームのみなさん、準備はいいですか。」
 美緒が言い終わるか終わらないうちに、スピーカーから音楽が鳴り始めた。
 最初の演技で脱いだアンスコを手に握り締め、スタンドに待機していた防衛隊チームのチアたちは、掛け声と同時に
一斉にアンスコを放り投げ、グランドポジションへダッシュしてきた。白い軌跡を描いてヒラヒラと宙を舞う布に、防衛隊
の男たちが群がり、大騒ぎで奪い合う。
 チアリーダー達は、ベンチで見つめている男たちに背中を向けると、上半身を倒して両手で膝を押さえ、尻を突き出し
た。剥き出しの白い臀部がミニスカートの裾から露わになる。足はぴっちりと閉じているので、秘部は見えないが、それ
でも、十分に扇情的なポーズであった。
 剥き卵のような白く形のいい尻が一列に並び、リズムに合わせて振られる様子を見て、男たちは歓声をあげた。
「勝ったチームは、負けたチームの応援団の女の子と…、セックス…、することができます。」
 美緒がアナウンスする。「セックス」という言葉だけが含羞んだように小さな声になるのが初々しい。それを合図に、列
の中心に立った小柄な少女がこちらを向いた。琴美である。
 彼女は頭の後ろで両手を組んで、腰を中心に体をくねらせた。それは、雄を挑発する雌の、淫らなポーズだった。幼
いと言ってもいい顔立ちに、見事な巨乳とくびれたウエスト、ひきしまったヒップという男心をくすぐる体を持った美少女
だけに、その仕草は背徳的で、このうえなくエロチックなものであった。男たちは息をするのも忘れたかのように、琴美
の動きに見入っている。
 自らの体を愛撫するかのような動きを見せながら、琴美の手がゆっくりとユニフォームの裾を捲り上げていく。
 その動作の意図するところを悟って、男たちの歓声があがる。
 ユニフォームは既に胸の上まで捲られたが、琴美の腕は胸の前で交差し、男達の視線から乳房を守っていた。腕の
隙間からこぼれ出る白く豊かな膨らみに、突き刺さるような視線が集まるのを感じて、琴美の頬が熱くなってきた。同時
に、割り切って演技をしようという決意が揺らぐ。
 胸の前で固く交差していた腕をおろしたものの、男たちの目に乳房を晒す踏ん切りがつかず、琴美は左右の掌をそ
れぞれ左右の乳房に当てた。しかし、たわわな胸は、小さな掌ではとても覆い隠すことはできない。はみ出した膨らみ
や胸の谷間がむしろ豊かな乳房を強調し、男たちの興奮をいっそう煽っていく。
「おい、焦らすな!」
「早く見せろ!」
 男たちが口々に叫ぶ。ふと見ると、引率の教師が恐い顔で睨んでいるのが目に入った。いつまでもこうしているわけ
にはいかない。琴美はおずおずと手を下ろし、男たちは食い入るように、露わになった乳房に見入った。
 童顔で小柄な体には不釣合いな大きさだが、そのアンバランスさは男の性欲を強くかき立てる魅力に溢れていた。巨
乳と言っても成熟した女のそれではなく、美しい釣り鐘型をし、少女らしい硬さを残した張りを見せている。頂上には小
指の先ほどの大きさの、きれいなピンク色をした乳首が乗っている。 男なら誰でも、思う存分揉みしだき、吸いつきたく
なる乳房だった。
 音楽に合わせて、琴美が踊り始めた。ステップに合わせて、剥き出しの瑞々しい肉塊がぷるんぷるんと震えるのは、
たまらない眺めである。
「いいぞ、巨乳ちゃん!」
 男たちの卑猥な声援を浴びた琴美は、次第に惨めな気持ちになってきて、涙で視界がにじんでくるのを感じた。
「もっとおっぱいを揺すれ!」
 琴美は泣きべそをかきながらも、激しく体を上下に揺すった。その動きに伴って、剥き出しの乳房が激しく上下に揺れ
る。
 そして、全体でのフォーメーションを中心にした演技が展開されていく。1回目の演技とは明らかに違い、オナニーや
セックスを思わせる淫らな動きがふんだんに取り入れられたものだ。しかも、スカートの下には何も身につけていないた
め、裾が翻る度に、陰毛で飾られた下腹部や桃を思わせる尻が露わになる。足を開いたり、上げたりする動作では、
股間の割れ目さえ、チラチラ見えてしまっている。
「Oh Fuck!」
 チアリーダーが連呼する掛け声を聞いて、伸志は陽一郎に言った。
「これは、勝てばセックスが出来ると演技でアピールしてるんだ。」
 見ると、他の少女たちが輪になって踊る中心で、琴美は音楽に合わせて体をくねらせていた。自らの手で乳房を下か
らすくい上げるように揉みしだき、指先で乳首を弄る。それは、チアリーディングの演技と言うよりは、淫らな公開オナニ
ーだった。
「みんな、…お、オ××コを濡らして、あなたのオチ×チ×を待ってます。両チームともがんばってください。」
 美緒は耳まで真っ赤になりながら、恥ずかしさに震える声でそうアナウンスした。



 試合はその後、国防省チームが1点を追加したものの、文官に負けるのを良しとしなかった防衛隊チームが奮起して
8回表に2点を連取した。勝利の報酬が明らかになったことで、参加者のやる気が違ってきたのだ。
 そして、8回裏の国防省の攻撃が無得点で終わったところで、最後の応援タイムとなった。
 最初の時と同じように両チームのチアがグラウンドに降りてくる。そして、チアリーディングの動きの中で、防衛隊チー
ムと国防省チームの組み合わせで二人一組になっていった。
 国防省チームのチアたちは黒い棒のような物を手にしている。良く見るとそれは、棒の両先端が隆々とした男性器が
かたどられた双頭の張型だった。少女たちが、手に持った張型を、音楽に合わせてしゃぶり始めた。見ている男を欲
情させる目的もあるが、唾液を十分絡ませておかないと、股間に挿入する時に、相当な痛みに耐えないといけないから
だ。自分はもちろん、ペアとなる相手のためにも、たっぷり唾液をつけておかなければならない。
 少女たちは、自分の唾液が滴り落ちるその物体を、またもウエーブのタイミングで自らの局部に挿入していく。再び
「気を付け」の姿勢になった時には股間の部分に張型が装着され、スカートを押し上げて、張型の亀頭が露出してい
た。
「ピーー、ピッ!」
 音楽が消え、スピーカーからホイッスルの音が響くと、白いユニフォームの防衛隊チームが地面に仰向けになった。
その上に赤いユニフォームが覆いかぶさっていく。
 琴美のペアは希であった。国防省のベンチで、陽一郎と伸志は、2人の動きを食い入るように見つめていた。
 希は左手で張型を支えると、琴美の花弁に張型をあてがい、そのまま彼女の股間に腰を沈めていった。
「ああっ!」
 琴美の悲鳴が響く。
 同様に、他の国防省チームの少女たちも、股間に装着した張型をそれぞれ相手の性器に挿入する。
「あっ!」
「あうんっ!」
 あちこちで少女の喘ぎ声が聞こえた。
「せ…、正上位!完成!」
 放送担当の美緒が恥ずかしそうに口ごもりながら言うと、男たちの中から拍手と歓声が湧き起った。
 再び音楽が流れ始めた。それに合わせて、男役の少女が一斉に腰を動かしていく。
 希は、前後左右に、あるいは大きく円を描いて腰を動かした。深さも、間口ぎりぎりまで抜いた場所でしばらく遊ばせ
てから、深く貫いていく。それは、予め決められた動きであり、効果的に女の快感を高めていくよう計算されたものなの
である。
「う…、ううっ、はっ…、はあぁぁん…」
 性感に耐えようと漏らしていた琴美の呻き声が、いつしか甘えを含んだ喘ぎへと変わっていく。希が腰を動かしている
うちに、潤滑油が溢れ、張型が身体に馴染んでいくようだった。
「あっ…、はぁんっ…」
 琴美は両脚を希の腰に回し、あるいはブリッジをするような姿勢で腰をグラインドさせ、希の背中に爪をたてる。やが
て、全身に力がみなぎり、ぶるぶると身体が痙攣し始める。
「戻れ!」
 美緒の声とともに、突然、張型が抜かれる。絶頂に登り詰めようとしていた少女たちは、高ぶりを中断されて、切なげ
なため息を漏らした。
「次は、立ちバック!」
 今度は立ち上がって男役が後ろに立ち、女役が前で腰を屈める。
「ピーー、ピッ」
 次の笛で希は、尻を向けた琴美の女陰に狙いを定めていた張型を一気に突き入れ、左右のペアとタイミングを合わ
せ同時に腰を動かす。
「立ちバック!完成!」
「あはぁ…ん…」
 悩ましいよがり声を上げたのは希である。双頭の張型は、ピストン運動をすると、突き入れられている少女だけでな
く、男役の少女にも振動が伝わり、膣内やクリトリスを刺激する仕組みになっているのだ。
「あ…、あぁ…、も…もっと…」
 一旦、官能に火がついた琴美の方もうわ言のようにそう言って、再び挿入された張型の動きに、せがむように自らも
腰を振って動きを合わせてきた。羞恥心がちらりと心のどこかをかすめたが、今はただ欲情を満たすことしか考えられ
なかった。しかし、今度もまた満たされることはなかった。美緒の声が、琴美の耳に無情に響いた。
「戻れ!」
 ふと見ると、さすがに用意のいい伸志は、オペラグラスを手に、淫らなパフォーマンスを鑑賞している。
「ちょっと、貸してくださいよ。」
 陽一郎は伸志に頼み込んでオペラグラスを覗き込む。途端に、琴美の性器が大きく拡大されて目に飛び込んで来
た。
 柔らかな繊毛は、すっかり濡れて秘肉にぴったりと張りつき、煽情的な色っぽさを見せていた。少し開き加減の肉の
合間から、淫らに赤く色づいた粘膜が、微妙な収縮を見せている。溢れ出た愛液が、小さくすぼまったアヌスにまで伝っ
て、濡れ光っていた。
「こいつはすごいや…。いやらしく濡れて、男に早く入れてくれと催促してるようだ。」
 陽一郎は思わず驚嘆の声をあげた。
「次は、騎乗位!」
 笛の号令のもと、少女たちは次々に体位を披露していく。
 その度に、張型が挿入され、ピストン運動で快感が高まってくると、計ったようにホイッスルが鳴り、張型が引き抜か
れる。昇り詰めようとすると、中途半端なところで現実に引き戻されてしまうのだ。その繰り返しは、少女たちにとって、
拷問以外の何物でもなかった。
 それが20体位ぐらい繰り返され、終わった頃には、少女はみな息も絶え絶えの状態になっている。
「俺、やりたくなってきましたよ。ちょっと本気、出しましょう。」
 チアリーダーの淫らな演技を食い入るように見ていた陽一郎は、興奮した様子で伸志に言った。

 9回表に防衛隊チームが1点をリードし、その裏、2アウト、ランナー1塁で、陽一郎の打順となった。
「おーい、頑張れよ。元高校球児!」
 伸志の声援が飛んだ。
「はるか昔の話ですよ。」
 苦笑いして見せる陽一郎の表情には、満更でもない様子が浮かんでいる。どこまでも自惚れの強い男なのである。
 1球目で球筋を見、2球目はストライクゾーンをわずかに外れてきたのを見切る、次の低めのストライクは見送った。
(よし、勝負だ!)
 狙いどおりのコースに来たボールに対して、フルスイング。陽一郎が打った打球は高く上がっていった。



 横木市にある高級クラブは貸し切りで、国防省チームの残念会の会場となっていた。
「残念だったなぁ。あのボールがファールにならなかったら、今頃、琴美ちゃんの胸に顔を埋めてたのに…」
 シャンパンを伸志のグラスに注ぎながら、陽一郎が悔しそうに言った。
 負けた彼らも、自分のチームのチアガールの口で性欲を処理したのだが、勝った防衛隊チームが癒しの館に一泊し
て、酒池肉林のサービスを受けていると思うと、悔しさを押さえ切れないのだ。
「そうがっかりするなよ。2、3年もすれば、幹部職員になるお前だ。毎日でも通える身分になるさ。」
 企画運営側の一人でもある伸志は、行事が終わった解放感を滲ませながら、そう言った。
「でも、それまで戦争が続いていれば、の話でしょう。」
「続いてるさ。戦争ってやつは、一旦始めちまえば、なかなかやめられないもんだ。歴史を見ろよ、100年続いた戦争
だってあるぜ。ましてや、自分の国が戦場にもなっていないし、アルメイアの指示どおりに出掛けて行く戦争だ。できる
だけ長引かせて、うまい汁を吸いたいって連中は五万といるさ。」
「なるほど、軍事産業を持つ会社など、戦争で得をする連中もいますからね。」
「おいおい、俺達国防省の官僚もそうだよ。平和な時代には、日陰の身だったって話、先輩から聞いてるだろう。」
「そうですね。ゆっくりと、この黄金の日々を楽しませてもらうことにしましょう。」
 そう言うと、陽一郎は黄金色のシャンパンで満たされたグラスをかざして見せた。


 
 「国防省附属「星園・癒しの館」目次へ
 
 「Novels」へ
 
 「ぷろとこーる・ラボ」トップぺージへ 
動画 アダルト動画 ライブチャット