リレー小説「星達の時間〜アナザー・ガールズ〜」
 
第4章 (By petapen)
 
 ランジェリーショップを出た2人は食事の時間も近かった為レストランに向かって歩いていった。
「見てみてー。麻未ー。ほら。食事券よ。」
 梨紗はにこにこしながら麻未に数枚の食事券を見せつけた。
「どうしたの?それ?」
「へへーさっきの店でオーナーさんに貰ったんだ。」
「えっ。貰ったって?」
「ほら。下着を盗まれたって表沙汰になったら信用問題にかかわるでしょ。」
「じゃあ、それって...」
「まあ、口止めみたいなもんね。うーん。麻未のおかげで得した得した。」
「梨紗ったら...」
「見てよ。これ。ここの券のレストランって雑誌でそこそこ有名なとこなのよ。」
「一流レストランなの?」
「うーんと..ちょっと違うけど有名なのは確かよ。」
「そうなんだ...」
 数分後、麻未と梨紗は目的のレストランの前まで行くと男性客が大勢行列を作って待っていたのであった。
「ちょっと麻未。あれじゃ数時間待ちじゃないの?」
「じょぶじょぶだいじょぶ。オーナーさんがこれを見せればすぐに入れてくれると言ってたから平気よ。」
「でも、それって割り込みじゃないの。」
「まあまあ麻未は後ろをついてくればOKよ。」
 梨紗は行列の中、平然として店の前に行き客整理をしている店員に食事券を見せたのであった。
「あっ。村地さんから連絡のあった方たちですね。どうぞ。予約席が空いていますので。」
「だって。麻未。ほら入ろ入ろ。」
「う・・うん...」
 店内はほぼ男性客で満員でウェイトレスが慌しく動き回っていた。
「えっ。梨紗...ここのウェイトレスってなんか凄くない?」
 ウェイトレスは皆、上は臍が見える薄い生地のブラウス、下は軽い素材で出来た捲れやすいミニスカートを着用して
いた。
「そうね。これがここの売りみたいだよ。」
「何か危ない店みたい...」
「そんな事ないよ。味も結構美味しいので評判のお店よ。」
「そうなの?」
「そうよ。早く美味しいのを食べようよ。あそこが予約席の様ね。」
 梨紗は真ん中の丸々空席になっている席を見つけ移動したのであった。そこは確かに予約席で間違いなかったが、
店内で1番目立つ席で麻未は顔を真っ赤にしながら座った。
「うん?何、顔を真っ赤にしてるの?」
「だってーみんなに見られてる感じがするんだもん。」
「それは自信過剰と言うんだよ。」
「そんなぁーーー」
「そういや?下着の履き具合はどう?」
「ちょっとー梨紗!こ・こんなとこでそういうの聞かないでよ。」
「そんなに真っ赤になんないでよ。変に思われるよ。」
「梨紗が変なこと聞くからよ!!」
「はいはい。」
「ぅぅぅ・・・・・・・・」
「それよりもメニューまだかな?お腹減っちゃったよ。」
「まだ来ないんじゃない?こんだけ混んでじゃ..」
「うーん。こういう時は思い切って大声で呼ぶべし。」
「ちょっと梨紗!!」
 梨紗は大声でウェイトレスを呼びつけたのだった。
 その声に店内の客は皆、注目し始めてしまった。
「梨紗!!やめてよ。みんな見てるよぉぉー」
「いいじゃない。それよりも、ほら来たじゃない。」
 ウェイトレスは少し駆け足で梨紗と麻未の所に注文を取りに来たのであった。
「す・すいません。遅くなってしまって。」
「そうよ。こっちは予約席なんだから早く注文にこないとね。」
「梨紗..そういう事言っちゃだめよ..」
「あ・あの何を注文しますか?」
「まずは喉が渇いたからオレンジ2つね。とりあえず飲み物、来るまでメニュー考えておくから。」
「オレンジ2つですね。直ちに持ってきます。」
「速攻でね。」
「梨紗ったら...」
 ウェイトレスは慌てて戻っていきすぐにオレンジを持ってきたのだが...
 スルッ。
「ああっっっ!!」
 ウェイトレスは慌ててきた為に床に足を滑らせ手に持ってたお盆をひっくり返してしまった。
 ばしゃぁーーんん。
「きゃあぁぁーーつ・冷たいっっっ!!」
 何とオレンジジュースが思い切り麻未の洋服に降りかかってきてしまった。
「麻未!!大丈夫?」
「ああぁぁーーー服がびしょびしょだよ。」
「す・すいません。お客様!!」
「ちょっと、どうしてくれるのよ。麻未の服が台無しじゃん。」
「い・いいのよ。梨紗..それよりもタオルを..」
「駄目よ。シミになっちゃうわよ。タオルでこすったら。」
「あのお客様。良かったら着替えがありますのでそちらの方へ。」
「えっ?着替えって?」
「お客様が食事している間に近くのクリーニング屋ですぐにシミ取りしますので。」
「よかったじゃない。麻未。」
「あの...でも...」
「あのでもじゃないわよ。早く着替えた方がいいよ。」
「是非、そうしてください。私も責任がありますので。」
「・・・わ・わかりました。」
 麻未は結局、ウェイトレスの強引な説得によって更衣室へ連れていかれた。
 
 10分後。店員専用口のドアが開くとそこには麻未の姿があった。
 何とウェイトレスが用意した代わりの服はここの店の制服であり麻未は顔を真っ赤にして胸と腰を手で抑えながら急
いで席に戻ってきた。
「わぁー麻未。似合うじゃない。」
「似合わないわよ。こんな派手な服...」
「そうかなぁ?結構、似合ってると思うけど..」
「ともかく梨紗ちゃん..早く食事して出ようよ..」
「でも、そんな早くシミは取れないと思うけど..」
「私は早く出たいのよ...」
「そんな事でどうすんのよ。今度Super・Dackのヒロキがプロデュースするオーディションに出るんでしょ?」
 梨紗のその声に店内が少しざわめき始めた。
「もー梨紗のばかっ。そんな事ここで言わないでよ。」
「いいじゃない。それぐらい。」
 2人がいろいろ話している中、1人のウェイトレスが話し掛けてきたのであった。
「あのーすいません。お話し中いいですか?」
「はあ..」
「あのーなんですか?」
「先ほどはうちの店員がとんだ無礼をかけてすいません。ここのチーフの伊井薫と言います。」
「チーフなんですか。格好いいですねー。」
 梨紗は明るく薫に向かって答えてきた。
「先ほどオーディションに出ると小耳に挟んだけど本当かしら?」
「は・・はい..」
「そうなんですよ。その内、大スターになる子なのでよろしくお願いしますね。」
「梨紗やめてよ...」
「そうなんだ。丁度良かったわ。今日はね。ここで月1の催しものがあるけど、もし良かったら出てくれないかしら?」
「催しもの?」
「なんなんですか?それって。」
 梨紗は相変わらず気軽に薫に話し掛けていった。
「ここで月1にやるウェイトレスコンテストってとこよ。一応、一般参加もOKだから出てみない?」
「コンテスト?」
「麻未ーいい機会じゃない。場慣れするいいチャンスよ。出ようよ。」
「で・でも時間がほらっ...」
 何とか麻未は断わろうと考えてたが..
「大丈夫よ。あと20分後に始まるから。」
「ラッキー。薫さん。是非お願いします。」
 梨紗は平然とウェイトレスコンテストに承諾してしまった。
「り・梨紗ぁぁぁぁーー」
 麻未は梨紗に訴えたがもう手遅れでありコンテストに出るはめになってしまった。
 
 


 
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