第6章 屈辱のボイストレーニング
 
「清香、起きる時間だよ。」
 いきなり男の声で起こされて、清香は一瞬、自分がどこにいるのかわからなかった。
 眠い目をこすりながら起きると、ベッドの横にマネージャーの伊吹が立っていた。
「昨日、今朝のスケジュールをきちんと伝えなかったからね。合い鍵で入ってきたんだ。」
「はい…」
 あいまいに答えながら、清香はちょっとムッとしていた。いくらマネージャーとは言え、男性に勝手に部屋に入って来ら
れるというのはあまり愉快ではなかった。
 ふくれっ面をしながら食事を済ませ、身支度を整えた清香に伊吹は言った。
「特訓も一週間を経過して、今日から折り返し点だ。デビューを控えて、健康管理も重要になってくる。そこで、これから
毎朝やることがあるんだ。」
「ラジオ体操か何か、やればいいんですか。」
 清香がちょっとつっかかるような口調で言った。レッスンと称して、毎日いろいろな男と引き合わされ、陰茎をしゃぶら
される辛さに、毎晩泣きながら眠るというのに、まだ、何かさせようと言うのだろうか。
「いや、これだよ。」
 伊吹が手に持って見せたのは、なんとイチジク浣腸だった。
「えっ!」
 清香はなぜ伊吹がそんなものを取り出したのかわからなかったが、この一週間の訓練を思い返して見ると、また恥ず
かしいことをさせられるのではないかと、不安が高まってくる。
「規則正しいお通じが健康管理の基本だ。しかも、便の様子で健康状態も良くわかる。そこで、これから毎朝、レッスン
に出かける前に浣腸してもらう。」
「わ、私…、か…、浣腸しなくても、大丈夫ですっ!」
 清香は慌てて言った。男に向かって「浣腸」という言葉を口にするだけで、耳まで赤くなっている。彼女はあまりお通じ
で悩まされたことがなく、浣腸など使ったことがなかった。
「ダメダメ、きちんと出るようにするには浣腸がいいんだ。君は、プロとして通用するように、何でもやってがんばろうと決
意したんじゃなかったのか。」
 伊吹に厳しく言われて、清香は力無く立ち上がった。
「じゃあ、私、トイレに行って、やってきます。」
 そう言って、浣腸を受け取ろうと手を伸ばした清香に向かって、伊吹は厳しい表情を崩さないまま首を横に振った。
「いや。自分でするんじゃない。私が浣腸してあげるんだ。」
 清香は一瞬凍りついたような表情をし、次には、泣きべそをかいたような顔をして頭を振り、後ずさりした。
「…いやです、そんな…」
「わがままもいい加減にしなさい。」
 そう言いながら伊吹は、抵抗する清香を抱きすくめるようにして、うつぶせに押し倒した。
「キャアッ!やめてぇ!」
 悲鳴をあげて逃れようとする清香の背中に乗ると、伊吹はパンティもろともスカートをずりおろした。白桃のような双臀
が露わになる。
「じっとしているんだぞ!」
 そう言いながら、伊吹は形の良い尻たぶを押し開く。ピンクに褐色を混ぜたようなエロティックな色合いのアヌスが、菊
の花のように口をすぼめているのが露わになった。
(いやっ…、恥ずかしい!)
 他人に肛門を見られているという恥辱に、清香は泣きたくなってきた。
「いくぞ!」
 伊吹は掛け声とともに、イチジク浣腸の先を清香の菊座に突き刺した。
「あう…、いやぁああっ!」
 伊吹はチュッと浣腸を押して、薬液を清香の中に送り込んでいく。液体が流れ込む異様な感触がアヌスを襲った。
「う…」
 伊吹が浣腸を引く抜くと、清香は小さな悲鳴をあげ、漏らすまいと必死に括約筋を閉める。
「そうだ。そうやって、漏れないように肛門を締めておくんだよ。これからスタジオに出かけるからね。」
「あの…、その前にト、トイレに…」
 スカートを直しながら、下半身をもじもじさせて、清香は恥ずかしげにつぶやいた。ところが、伊吹は真面目な顔で彼
女に向かって、こう切り出した。
「いいかい、清香。浣腸したのは、もう一つの意味があるんだ。腹から声を出すためには、腹筋だけでなく回りの筋肉も
必要だ。お尻の穴やアソコの穴は八の字筋という筋肉で繋がってる。これを締めるのは、声量を出すために大切なこと
なんだ。」
「でも…、ああ…」
 高まってくる便意に困惑しながら、清香が消え入りそうな声を洩らした。
「スタジオまで渋滞していなきゃあ約30分だ。漏らさないで我慢することで、お尻の穴をしっかり締める訓練になるんだ
よ。」
 伊吹は腕時計を見ながらそう言うと、苦しそうに床にうずくまっていた清香を抱きかかえるようにして歩かせ、マンショ
ンの駐車場に停めてある車に乗り込んだ。
 助手席に座った清香は、グルグル鳴るお腹をかばうように押さえ、真っ青な顔で脂汗をたらしている。
「い、痛い、おながが痛い…」
「苦しくても、スタジオまで、しっかり我慢するんだ。」
 すでに顔をしかめ、腹痛を訴えている清香に対して、伊吹の声は哀れむようすはなく、むしろ楽しそうであった。
「ううっ…、くうっ…」
 半開きになった清香の口から、自然と呻き声が洩れる。便意と腹痛は来ては引き、引いてはまた来る波のように彼女
を襲う。必死に括約筋を引き締めるが、その波は次第に強く、間隔も短くなり、だんだんと耐え難いものになってきた。
「もうダメ…、ああ…、トイレ、トイレに行かせてぇ…」
 荒れ狂う便意に、清香は息も絶え絶えに哀願した。
「よし、着いたぞ。」
 もう我慢できないと思ったちょうどその時、車がスタジオのあるビルに着いた。
 伊吹が降りるのも待たずに、清香は1人で車を飛び出し、よちよちと歩いてビルに入った。一刻も早くトイレに行きた
いのだが、走ったりしたら、その場で漏れてしまいそうだった。
「やあ、清香ちゃん。」
 ビルのロビーに土本創児と、ボイストレーナーの白石明道がいた。しかし、清香には返事をしている余裕すらない。
「ちょっと待ちなさい。」            
 土本が清香の腕を掴んだ。
「ご、ごめんなさい…、ちょっとトイレ…」
 清香は、あいさつをしなかったことを土本が咎めているのだろうと思って謝った。しかし、彼は腕を放そうとしない。
「…、お腹が…、痛いの…」
 清香は哀願する眼差しを土本に向けた。ちょうど激しい便意の波が襲ってきて、死にものぐるいで括約筋に力を入れ
る。
「清香は、トイレに行きたいらしいんですよ。」
 背後から伊吹の声がした。振り返って見ると、その手は大きめのステンレスボウルを持っている。
「トイレに行きたいのか?」
「ああ…、はいっ、お願いですっ…トイレに行かせてください!」
 土本の問いに、清香は必死で哀願した。すると、カランと音を立てて、伊吹がロビーの床にステンレスボウルを置い
た。
「これがお前のトイレだ。さあ、思う存分やりなさい。」
 清香は愕然とした。ここまで我慢して、まさかトイレに行かせてもらえないとは思わなかったからだ。伊吹たちは、他に
人通りはないとは言え、3人が見ている前で、清香にステンレスボウルに排泄しろと言うのだ。
(そんなこと、できないわ!)
 恥辱と、そして怒濤のように押し寄せる便意に清香は涙声で哀願した。
「お願い…、トイレに行かせてぇ…」
 その間にも、便意と腹痛が確実に彼女を追いつめていく。
「どうした?せっかく、伊吹さんが良いトイレを持って来てくれたんだ。
「漏れそうなんだろ?早くトイレを跨いだらどうだ?」
 土本と白石が、ニヤニヤ笑いながら、口々に言う。
(もうダメ…、でも、できない…)
 限界が迫っているが、男達が見ている前で排泄するのは耐えられない。だが、いつまでもガマンし続ける事は不可能
だ。極限まで追いつめられた清香の頭の中で、とうとう何かが弾け飛んだ。
「ああぁ…、もうダメぇっ!」
 清香はそう叫んで、ステンレスボウルを跨いだ。
「見ないでぇっ!お願いだから見ないでぇっ!」
 必死で声をあげる清香だったが、男達はボウルの上でしゃがんでいる彼女を取り囲むと、卑猥な笑みを浮かべて見
つめている。
「いやぁぁぁっ!!」
 清香の絶叫がロビーにこだまし、同時に長い排泄が始まった。
 
 恥辱の排泄を終えた清香は、スタジオの隅で、しくしくとしゃくりあげていた。
「いつまでめそめそしているんだ。発声練習を始めるぞ。」
 そう言いながら白石は、清香を立たせてピアノの前に連れてきた。ボイストレーナーの白石明道は30代半ばぐらい
の、少し小柄で太った男だ。風采はあがらないが、素晴らしいテノールの歌声の持ち主で、アメリカの音楽学校を首席
で出た英才である。
 白石が丸々とした指で鍵盤を叩いた。清香に対して、何度もピアノに合わせて声を出すように促すが、あまりの恥辱
を味わわされたショックで、泣きじゃくって練習にならない。
「ちゃんと発声練習しないと、スケジュールが間に合わないぞ。」
 ピアノの横に座っていた土本が声をかけた。
「今日の練習が終わったら、デビュー曲のデモテープを渡すつもりなんだ。レコーディングはちょうど一週間後だ。」
 清香が涙に濡れた目で土本を見た。
「だから、がんばらなきゃね。」
 土本はニッコリ笑って、優しい声で清香にそう言った。
 清香はやっと気を取り直した。さっきまで、こんな恥ずかしい思いをするなら、歌手になるのなどやめてしまおうと思っ
たが、やはり夢をあきらめることはできない。そう言えば、両親と喧嘩同然で出てきた以上、成功するまでは家に帰れ
ないという意地もあった。
「アー、アー、アー、アー、アー…」
 清香がピアノに合わせて発声する。最初は泣いた名残りの鼻声だったが、しばらく声を出しているうちに、本調子にな
ってきた。そのタイミングを見計らったように、白石がピアノから立ち上がると、清香の背後に回った。
「発声のタイミングに合わせて、ここを締めるんだ。」
「キャッ!」
 発声練習の時は、両足を肩幅に開いて立っている。白石はそのスカートの中に手を入れ、パンティの上からアヌスを
指でつついたのだ。清香は悲鳴をあげて、とっさ太股をとじ合わせる。
「八の字筋を締めるのは声量を出すために大切なことだと、浣腸してもらった時に伊吹さんに言われただろう。」
 白石がニヤニヤ笑いながら言った。清香はハッとした顔をして、白石を見た。
(この人も、私が伊吹さんに浣腸されたこと、知ってるんだ!)
 伊吹にお尻を突き出して、浣腸された時のことを思い出して、またもや恥ずかしさで顔が赤くなってくる。
「さあ、足を開いて、もう一度、声を出してみろ。」
 白石は土本にピアノを任せ、清香の背後に立った。
「あっ!」
 清香が思わず声をあげた。白石が片手で清香のスカートのお尻を捲り上げ、もう一方の手を臀部の膨らみに置いた
のだ。純白のパンティが男達の前にモロ出しになっている。
「さあ、続けなさい。」
「アー、アー、キャッ!」
 恥ずかしさを我慢して声を出すが、アヌスをつつかれるとどうしても、悲鳴をあげ太股を閉じてしまう。
「仕方ないな。締めるタイミングが、もっとはっきりわかるようにしよう。」
 そう言うと、アヌスをつついていた白石の手がパンティの縁から力ずくで侵入してきた。
「いやっ、やめてください!」
 恥ずかしい部分に触られたくない、と清香は両手で白石の手を防ごうとする。同時に太股を閉じたが、むしろ白石の
腕を腿で挟み込むような形になった。
「あっ、いやっ…」
 白石の手は完全にパンティの中に入り込み、程よく肉付いているヴィーナスの丘を掌で包むと、指でその周辺をグリ
グリとまさぐっている。
「い、痛い!」
 小陰唇も、敏感なピンクの粒も、いっしょくたにして指が擦りあげ、清香は乱暴な愛撫が与える痛みに顔をしかめた。
「それじゃあ、発声練習の前に、痛くないようにしてあげよう。」
 そう言うと、今度は大陰唇を軽く揉みながら、小陰唇や敏感な肉芽をゆっくり撫でていく。
「やっ…、あ…」
 清香の声のトーンが変わる。
(ああ…、何なの?この感じ…)
 白石の指の動きあわせて、身体の奥からせりあがってくる初めての感覚に、清香は戸惑いを覚えた。しばらくその部
分をいじられているうちに、切なげな息が洩れ始め、股間がヌルヌルした体液で濡れてきた。次の瞬間、
「ひっ!」
 清香はツポッと、どこかの穴に指が入ってきたのを感じた。ピリッという痛みが下半身に走る。
「おや、お前、処女だな。」
 処女膜らしき、ゴムが丸く締めつけてくるような感触を指に感じて、白石は思わず声をあげた。ヴァージンの中に指を
入れた興奮で、声が弾んでいる。
「い、いや…」
 恥ずかしさととまどいの中で、清香が力無くつぶやいた。
「さあ、練習を再開するぞ。」
 土本がピアノを鳴らし始めた。
「アー、アー、あうッ!」
 白石が指を動かした。ピクッと膣が収縮する。おそらく肛門も連動して締まっていることだろう。
「締める方はいいが、ちゃんと発声練習を続けながら、指を動かしたタイミングで、オ××コと肛門を締めるんだ。」
「アー、アー、あふんっ…」
 今度は、白石が指を動した時に清香の背中に電流が走り、清香は発声練習とは似ても似つかない、甘い声をあげて
しまった。恥ずかしさのあまり、清香は真っ赤になって俯いている。
「ダメダメ、よがり声をあげるんじゃなくて、発声練習するんだ。きちんとできるまで続けるぞ。」
 そう言いながら、目を閉じた清香の顔が切なそうに歪んでいるのを見て、白石は心の中で考えた。
(しかし、これじゃあ練習にならないかもしれないな…)
 


 
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