サッカー部マネージャー物語



 五月の青い空の下、いろいろな運動部が練習を始めていた。聖賀高校はクラブ活動が盛んである。なかでもサッカー
部は全国的にかなりの成績を修め、学校の看板になっており、今日もさっそく激しい練習が行われていた。
 この四月に聖賀高校に入学した高橋理恵子は、その様子をじっと見ていた。
 背中まであるサラサラした髪が初夏の風にそよいでいる。
 キラキラしたつぶらな瞳、すっきりとした鼻筋、柔らかくぷっくりしているがあくまで上品な唇、テレビに出ているアイド
ル歌手や女優でもこれだけの美少女はなかなかいない。
 入試の成績は一番だったという噂だが、ガリ勉風の所はまったくない。明るく素直な性格で、異性からはもちろん同性
からも好かれ、彼女は入学して一月余りで学校中のアイドルになった。
「高橋、サッカー部のマネージャーにならないか。」
 理恵子が担任の春日幸孝にそう勧められたのは一週間前である。
「ホントですか。実は私、サッカー大好きなんです。」
 J・リーグのスター・プレイヤーの大ファンであった理恵子は、二つ返事で引き受けた。
 そして、今日は初めてクラブ活動に出席する日なのである。

「一年C組の高橋理恵子さんでしょ。」
 声をかけられて振り返ると、スラッと背の高い少女が立っていた。制服のリボンの色で三年生だとわかる。
「私、森川麻美。サッカー部のチーフマネージャーよ。サッカー部の女子マネージャーは各学年四人ずつで、私がまとめ
役ということになっているの。よろしくね。」
 スラリとした長身で抜群にプロポーションが良くファッション・モデルのようだ。幼く見える理恵子と対象的に、大人っぽ
い美少女で、高校生とは思えないほどの色っぽさを全身から漂わせている。
「あ、よろしくおねがいします。」
 理恵子は笑顔でピョコンとおじぎをして答えた。輝くようなとびっきりの笑顔も彼女の人気の秘密だった。少し子どもっ
ぽい仕草が、抱きしめたくなるくらい可愛い。
「ふふ、春日先生の言ってたとおりの可愛い子ね。きっとみんな喜ぶわ。」
「そんな…」
 理恵子はポッと頬を染めた。

「ここが部室よ。しばらく待っていてね。」
 学校の看板のサッカー部だけあって、別棟に作られた立派な部室である。いくつか部屋があり、みんなサッカー部の
部屋になっているということだった。専用のシャワールームもあるという。
 理恵子が案内されて入った部屋はミーティングルームと書かれていた。中央に大きな机が置いてあり、十脚ほどの椅
子が並べられている。
 麻美は理恵子に椅子に腰を掛けて待つように言って、出て言った。
 部屋を見回すと、壁に沿ってロッカーがずらりと並んでいる。学校からかなりの援助をもらっているためか、女子マネ
ージャーがたくさんいるためか、意外ときれいに片付いていた。
 しばらくしてガチャガチャという騒々しいスパイクの音とともに、ユニフォーム姿の男子生徒が入ってきた。
「キャプテンの香川だ。」
 そう自己紹介したのは、理恵子が憧れているJリーグの選手とは似ても似つかない男だった。
 がっしりしていて精悍ではあるが、ギラギラと脂ぎった感じで、高校生らしいすがすがしさなどかけらもなく、どことなく
猛獣を思わせる。入ってきたのは香川を入れて四人だが、いずれも理恵子の苦手なタイプばかりで、帰りたくなってき
た。
 それでもけなげに、そんなことではいけないと思いなおした理恵子は、笑顔を見せて、明るく自己紹介をした。
「一年C組の高橋理恵子です。よろしくお願いします。」
 しかし、男たちはあいさつを返さずニヤニヤしながら、理恵子の全身をなめるように見まわしている。
 少しして、やっと香川が口を開いた。
「それじゃあ、さっそくマネージャーの仕事について話すからな、よく聞いておけ。試合のスケジュールを組んだり、他校
との打ち合せなどは、ここにいる三芳のような男子マネージャーの仕事だ。」
「三芳です。よろしく。」
 言葉つきは丁寧だが、どことなくずるそうな中性的な感じのする男である。
「女子マネージャーの役割は、ユニフォームを洗ったり、ボールを磨いたり、部室の掃除をしたり、怪我人の介護をした
りといった雑用だ。そして…」
 香川はそこまで言って少し間を置くと、ニヤリと卑猥な笑みを浮かべながら、「なんと言っても一番の仕事は、われわ
れ選手の欲望を処理することだ。」
と言い放った。
「えっ、どういうことですか。」
「男にとって高校生の頃というのは、性的に一番ポテンシャルが高い時期、つまり一番ヤリタイ頃でね。しかし、いつも
そんなことばかり考えていると集中力が鈍るということで、いろいろ妄想するよりは、いっそのこと女の子とセックスして
しまったほうがすっきりしていいという話になった。それで、わがクラブでは女子マネージャーを置いて、選手のセックス
の相手をさせることにしたんだ。」 
 理恵子は自分の耳を疑った。学校のクラブでそんなハレンチな事が行われているとはとうてい信じられず、悪い冗談
だと思った。
「しかも、マネージャーとセックスできる権利を正選手だけに認めているんで、みんな正選手になろうと必死になる。これ
が、うちのクラブの強さに秘密というわけだ。」
 香川の口調から冗談ではないらしいことがわかると、理恵子は、全身の血の気が引いて行くのを感じた。
「わ、私…、帰りますっ!」
 逃げようとする理恵子の腕を二人の男がつかんだ。
「いやっ!離してっ!」
 必死で抵抗する理恵子を一人が背後から羽交い締めにした。
「一旦マネージャーになったら、そんな勝手は許されないんだぞ!」
 そういうと、香川はブラウスに手をかけた。ボタンがはじけ飛び、胸のリボンがちぎれて床に落ちた。

 


 
 「サッカー部マネージャー物語」目次へ
 
 「Novel」へ
 
 「ぷろとこーる・ラボ」トップぺージへ
動画 アダルト動画 ライブチャット