逃亡
 
第4章−2
 
「新潟港は、朝鮮半島を通って中国大陸に渡るルートなんだ。」
 内藤はしゃがれた声で言った。ごま塩頭で小柄、丸顔の穏やかな顔立ちは、どこにでもいそうな気のいい小父さんと
いった風貌だが、コツコツと積み上げる粘り強い捜査が信条で、数々の凶悪事件を手がけてきたベテラン刑事である。
昨日から、野上の代わって新潟に来て、西岡と一緒に港を回っていた。
「するとやっぱり、緋村は国外逃亡をはかっているんですか。」
「わからないが、その可能性もあると考えておかないとな。」
 二人が歩いていると、「関係者以外立入禁止」と書かれた看板と、通行を遮る黄色と黒の柵が立てられている道に出
た。体格の良いガードマンが数人、警備している。この先には四つの倉庫と二つの桟橋、それに管理事務所があった
はずだ。
 内藤が近づいて警察手帳を示す。
「少し捜しているものがありまして、港の中を全部見せていただいていましてな。ご迷惑はおかけしませんので、ちょっと
通していただけませんかな。」
「捜し物が何かはわかりませんが、ここにはありません。」
 警備責任者らしい大柄な男が取り付く島もなく言い放つ。鋭い目つきが、探るように内藤の顔と警察手帳を見ている。
「まあ、そうおっしゃらずに…」
「ここは、森橋運輸の貨物倉庫だ。警察と言えども、許可なく立ち入ることは禁止されている。」
 西岡が口を挟もうとするのを遮って、二人の刑事を取り囲むようにして集まってきたガードマンの一人が、凄みを効か
せて言う。警備責任者も挑むような目つきのまま、慇懃無礼に尋ねる。
「それとも、令状でもお持ちなんですかな?」
「いや…、それじゃあ、出直すことにしましょう。」
 内藤はそう言うと、くるりと踵を返して歩き出した。その後を西岡が追いかける。
「あいつら、おそらく元警察官だな。」
 内藤が言うのを聞いて、西岡が珍しく憤慨した口調で尋ねた。
「そんなことより、いいんですか?」
「そう言っても、たしかに令状はないんだ。」
 そうつぶやく内藤に、西岡が憤然と食い下がる。
「しかし、このまま引き下がるわけにはいきませんっ!」
「誰が引き下がると言った?少し、張り込んで、チャンスをうかがうぞ。」
 内藤がニヤリと不敵な笑みを浮かべて言った。

 連れて来られる直前に目隠しをされたのでわからなかったが、潮の匂いがすることから考えて、ここは港の倉庫の中
らしい。
 瑞紀は、裸の上に婦人警官の制服とスカートだけを身につけた格好のまま、後ろ手に手錠をかけられ、倉庫の鉄柱
の一本に縛り付けられていた。
 さっき乱暴された時にボタンがあらかた弾け飛んでしまったため、制服の前はすっかりはだけて、身動きするたびに
豊かな乳房がチラチラとのぞく。すると、彼女を監視している例の巨漢とのっぽの二人組がニヤニヤと卑猥な笑みを浮
かべて、胸元を覗き込むのだ。
 彼らや王を含めて、倉庫の中にいる男達は、瑞紀の見たところ全部で十人ぐらいだった。リーダー格の東條は今は
倉庫にはいない。
「すぐに出航するって話じゃなかったのか?」
 度の強い眼鏡をかけた神経質そうな男が苛立った声をあげた。
「そんなこと、知るもんか。」
 入り口あたりにいたがっしりした体格の男が怒気を含んだ声で応じ、倉庫に殺気だった空気が走る。
「まあまあ、落ち着くあるね。今、東條サン、交渉してるよ。」
 王が立ち上がってなだめた。しかし、眼鏡とがっしりした男は、今にも取っ組み合いをしそうな雰囲気で睨み合ってい
る。
「しかたない。ちょっと、暇つぶしあるね。」
 王はそう言いながら、瑞紀に近づいてきた。
「女。ここで、オナニーショーして、みんなに見せるよ。」
 巨漢とのっぽが拍手をし、口笛を吹いた。それを聞いて、倉庫のあちこちにいた男達が、ゾロゾロと瑞紀の回りに集
まってくる。
「嫌ですっ!」
「それなら、ここにいるみんなとセックスさせるあるよ。」
 瑞紀は無言のまま、恥辱に震える瞳で王を睨んだ。オナニーを見せるか十人の男に輪姦されるか、どちらも選びたく
ない究極の選択であった。
 男達が淫らな視線で瑞紀を突き刺す。このままじっとしていれば、十人に代わる代わる犯されるだろう。それを考える
と、何よりも恐怖心が湧き起こってくる。さっき男達に次々に犯された経験が、瑞紀には心底こたえていた。その思い
が、彼女を決断させた。
「…します…。」
 消え入りそうな声だった。王が自分の耳に手をあてて、意地悪く尋ねる。
「何をするか?」
「オナニー…、します…。」
 今まで真っ青だった瑞紀の顔は、真っ赤に染まっていた。
「そこのコンテナの上に乗って、よく見えるようにするね。」
 王が指差した所に、高さ一メートル程のかさの低いコンテナが置かれていた。瑞紀はあきらめたような表情で、ゆっく
りとコンテナに上がって腰を下ろした。
 王は瑞紀の両膝をコンテナの上で立て膝にさせると、スカートの裾を手でたくしあげた。下腹部に生えた翳りの中か
ら、ピンクの肉の合わせ目がわずかに顔をのぞかせ、回りを取り囲んだ男達の視線が一斉にそこに注がれる。
「ああ…」
 瑞紀は震える声を洩らした。その羞恥に身悶えする姿が、男達の嗜虐欲をさらに煽っていく。
「ぐずぐずすんなよ!」
「早くしないと、輪姦しちまうぞ。」
 男達が囃し立てる。
 瑞紀はそれに耐えるように目を閉じ、はだけた制服の胸に右手を差し入れると、乳房をゆっくりと揉み始めた。
「もっと激しく揉み揉みするね。」
 哀しげな表情を浮かべ、瑞紀は胸の隆起を底から持ち上げて揉みしだいた。制服の下で双乳がタプタプ波打つのが
見える。
「おい、王、乳を揉むばっかりじゃおもしろくないぜ。」
「そうだ。オ××コ見せろよ。」
 命令されて、瑞紀は観念したように脚をひろげはじめた。立てた左右の脚を少しずつ開いていき、恥ずかしそうに股
間を手でおおう。
「隠すな!」
「指で開いて、中まで見せるね。」
 恥辱に下唇を噛みながら、瑞紀が指を花肉に添えてVの字に開いた。ピンク色をした媚肉がさらけ出される。
「そのまま、マンズリするね。」
 股間に当てた手が、ふっくらしたヴィーナスの丘を撫でていく。捲れ上がった濃紺のスカートの下で、下腹部を撫でる
ほっそりした指先に陰毛がからみつく。淡い翳りにしなやかな指が這い、指の間からはピンクの花肉が見えた。
 王が瑞紀の指を秘裂の中へと導いた。
「ここも、いじるね。」
 瑞紀はぎごちなく秘貝に指を這わせていった。赤い肉襞をまさぐる指の動きは、お世辞にも巧みとはいえなかった。
二十三歳のわりにウブな彼女は、ちょっと触ってみたことはあっても、実際のところ、これまで本格的にオナニーをした
経験はなかったのである。
 しかし、婦人警官の制服姿でオナニーをする瑞紀の姿は、社会に背いて生きている男達にとって、このうえなく情欲を
そそる。既に何人かは、自分の一物を取り出して擦っている。
「どうあるか、人前でオナニーする気分?」
「は…、恥ずかしい…。」
 王が卑猥な質問に、瑞紀は喘ぐような声で答えた。そして、哀しげな表情でうつむき、自身の肉体を慰めていく。
「婦警さん、スケベなんだな。」
「いやらしく指を動かしてやがるぜ。」
 男達がいたぶるように言う。粘っこい視線で見つめられながら自分の身体を弄る行為は、たまらなく屈辱的で、身の
置き所もないくらい惨めだった。
 それでも、胸を揉み、割れ目をいじっているうちに、身体の奥からじわっと快感が湧き上がってくる。揉みしだいた乳
首は完全に突き立ち、溢れた自分の粘液で指先がぬらりとすべった。包皮から剥き出たクリトリスの亀頭が、人差し指
の先で急激にふくらんでいく。
「ああン…、ああン、ああぁ…」
 瑞紀は恥ずかしい喘ぎ声をもらしながら、腰をくねらせ、じっとりと潤った花芯を撫でさする。「ピチャ、ピチャ」という猫
がミルクを舐めるような粘膜が擦れる音まで聞こえてくる。
「もう、よがってんじゃないか?」
「もっとオ××コの内側までぱっくり開いて見せろ!」
 そう叫ぶ声に応えて、王が瑞紀の背後に回り、両膝を掴みながら、グッと腰を前に押し出した。サーモンピンクの粘膜
が思いきり露呈する。股間の指はすでにたっぷりと蜜で潤んだ割れ目に没入していた。
「すごいな。ヌルヌルになってるぞ。」
「おお、大洪水だ。」
「へへへ、見られて感じてるんじゃないのか。」
 男達が口々に言う。
「いやっ、言わないで…」
 瑞紀が泣き声で言った。絶対に認めたくなかったが、見られていることで、身体が感じてきているのは明らかだった。
指はそんな気持ちを裏切って、羞恥の源泉を這い回る。
「もっと、ここ気持ち良くしてやる。」
 耳元で王が囁いたかと思うと、火照った陰部にひんやりした感触があった。
「あっ!」
 何かヌルヌルしたものが陰裂にたっぷりと塗り込められた。しばらくすると、秘部にじわっとした熱さと痒みが襲ってく
る。あの恥ずかしいバイクに乗せられた時に塗られた媚薬だった。
「ううっ…」
 瑞紀はたまらず、秘肉を掻きむしった。
「あぁん…」
 とたんに背筋に電気が走るような激しい快感が湧き起こり、瑞紀は思わず腰を前後にグラインドさせて身悶えした。
陰裂からはトロリと愛液が溢れる。
 それで頭が真っ白になってしまった。瑞紀は男達が見つめていることも忘れて、花弁を指先でめくっては肉層に微妙
な刺激を加え、自分の膣奥をしきりに抉り始めた。
「はぁっ、はぁっ…」
 白い喉を反らせ、息を荒くする。片手で激しく乳首を擦り、もう片手の指は絶え間なく肉層を抉っている。つづれ折れ
た肉襞を剥き出しながら、中指でズボズボ抽送する。とめどなく愛液が溢れてきて、指の付け根までぐっしょり濡れてい
た。指先は赤く隆起した肉芽を小刻みに揉みあげる。
「あっ、あっ、いくっ…」
 男達の勝ち誇った嘲笑の中で、瑞紀はとうとう登り詰めてしまった。


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