織露府(オルロフ)家の花嫁
 

 
 やがて、千夏は淳哉に抱きかかえられ、大広間の中央に置いてあるベッドの上に下ろされた。マホガニーでできた豪
華なダブルベッドにはまっ白いシーツがかけてあったが、毛布も掛け布団もなく、彼女は全裸のまま身体を丸くして、シ
ーツの上に横たわった。
 そこに、黒縁眼鏡をかけて白衣を着た50歳ぐらいの太った中年男が近寄って来る。
「織露府家の侍医の田所です。」
 男は千夏に向かってそう自己紹介すると、続いて広間に集まった列席者に対して、深く頭を下げた。
「それでは、花嫁の純潔を確かめるため、これより処女検査を実施いたします。」
 ヨーロッパの歴史を見ていると、王侯貴族の結婚成立が問題になった時などに、しばしば処女検査が行われている。
日本に来る前のロシア貴族、オルロフ家では後の紛争をさけるため、結婚式で処女検査を行っていた。この風習が現
在の織露府家でも残っており、花嫁は処女でなければならないと定められ、それを証明するため、結婚式の列席者の
見守る中で処女検査を受けることになっているのだ。
 織露府家の男達はベッドで横たわる千夏の周りに集まった。淳哉の母の真貴子に伴われて、仲人をした大学教授夫
妻と千夏の両親もその横に並ぶ。花嫁を送る父と母、嫁をもらう織露府家、仲介をした仲人が揃って、花嫁が処女であ
ることを確認し合うのだ。
 田所はベッドに横たわる千夏の膝を折り曲げると、まるで当然のことのように声をかける。
「さあ、両脚を開いて、見せてください。」
 そう言われても、千夏は折り曲げた膝をぴったりと閉じたままで、脚を開くことができない。処女検査を受けることも聞
いており、だからこそ、淳哉とどれだけいいムードになっても一線を越えずに今日の日を迎えたのだが、やはり大勢が
見ている前で自ら脚を開いて、陰部を露わにするなど、とてもできそうになかった。
(そんなこと言ったって、恥ずかしいのよぉ…)
 千夏は心の中でそうつぶやく。
「さあ、がんばって、勇気を出して。」
 何度言われても、ベッドの上でもじもじしている千夏を見て、淳哉が耳元で囁いた。愛する男性に急き立てられた千夏
は、恨めしそうな顔で淳哉を見ると、ゆっくりと脚を開き始めた。
 千夏の膝頭が弧を描いて開き、徐々に股間を露わにしていく。
 大陰唇の膨らみには、艶々した恥毛が小判型に茂っている。ピタリと入り口を閉じた秘部は、初々しく少女の物のよう
だった。
 千夏はただ目をつむり、できるだけ何も考えないようにしていた。何も隠すことなく、女の秘所を大勢の前にさらけ出し
ている現実から目を背けたかったのだ。 ところが、考えないようにしても、股間に空気が直接あたる感触は、今の状
況を忘れさせてはくれない。色白の彼女の顔にはまんべんなく赤みが差し、鼻の頭から頬にかけて羞恥の色に染まっ
てくる。
 田所は手袋をはめ、両手で肉の合わせ目をゆっくり押し開いていく。
「ああっ!いやっ!」
 大陰唇の膨らみに触れられて、思わず閉じようとした太股を淳哉と父の旋太郎が左右から掴み、M字型に大きく開か
せた。
「イヤぁっ!」
 千夏の悲鳴が響いた。千夏の叫びなど耳に入らない様子で、田所は千夏の秘所をまじまじと見つめる。
「おお…」
 列席者からも声が洩れる。ピンク色の綺麗な性器だった。さらに奥にかき分けて行くと、膣口の周りに粘膜でできた
襞が確認できた。
「見ないで…、見ないで…」
 千夏はしゃくりあげながら弱々しく哀願している。いくら前もって話は聞いていても、大勢の見ている前で性器を露わに
され、調べられるというのは、耐え難い屈辱だった。
 千夏の局部をひととおり調べ終えた田所は、列席者たちに向かって恭しく頭を下げて報告した。
「花嫁は間違いなく純潔でございます。織露府家の皆様方、どうぞ、お確かめを。」
「うむ。」
 そううなずくと、一族の長老にあたるイヴァン翁が杖にすがって立ち上がり、全裸の千夏が大きく脚を開いて横たわっ
ているベッドの前に進み出た。そして、無言のまま、花嫁の湿った絹のような茂みに手を滑らせ、親指と人指し指を使っ
て陰唇を大きく開かせた。
 千夏の体が周りから見ていてもわかるぐらい震えている。
 皺だらけの節くれ立った指が、千夏の柔らかな粘膜に触れる。指は柔らかい肉びらをめくって中身を確認すると、包
皮に覆われた肉芽をクルリとむき出し、微妙なタッチでくすぐりはじめた。
「ううっ…」
 最も敏感な部分に触れられて、千夏は思わず腰を浮かせ、背をのけぞらせた。ビクン、ビクンと千夏の太股が痙攣を
はじめる。
 織露府家でのこの検査は、単に花嫁が処女かどうかを調べるために行われるわけではなく、男の愛撫に応えて、女
として喜びを感じる能力がきちんと備わっているかどうかも確認されるのだ。恥ずかしい愛撫から逃れようとしても、淳
哉、旋太郎、田所の三人が両手両脚を掴み、身体を開いた格好で千夏をベッドの上に固定している。
 翁は千夏の秘孔から蜜が溢れるまで、彼女の敏感な部分を弄り続けた。
「うむ、よろしい。」
 そう言って席に戻った翁に続いて、淳哉の叔父にあたる梁次郎が花嫁の性器の具合を確かめた。
「あ…、ああん…。」
 真っ赤に充血した肉芽をいじられて、小さな喘ぎ声が千夏の口から漏れ出した。
「あ…、痛いっ…」
 千夏が小さな叫び声をあげた。梁次郎は手のひらを上に向けて大陰唇を包むようにして愛撫しながら、中指を千夏
の膣に入れてきたのだ。
「おい、梁次郎。あんまり激しくやって花嫁の処女を破ったら、勘当だぞ。」
 旋太郎が厳しく言うと、梁次郎はさすがにばつが悪そうな顔をして、指を抜いた。
 つづいてもう一人の叔父の隆三郎、そして、イヴァン翁の弟の4人の子供達…、織露府家の男達は、代わる代わる千
夏が処女であることを確かめ、思い思いに花嫁の性器を調べ、愛撫した。
 最後に淳哉の父の旋太郎が触り始めた時、激しい息づかいに千夏の胸は大きく上下し、股間は溢れ出た蜜でベトベ
トになって、ベッドにまで大きな染みができていた。
「千夏ちゃん、これからよろしく。」
 そう言いながら旋太郎は、羞恥に喘ぐ千夏の肉芽をくりくりといじっくったり、花びらをぴらぴらと弄ぶ。
「あぁぁ…、イヤぁ…ダメぇ…」
 家族、親戚、友人など大勢の人が見守る中で全裸になり、陰部をいじられるという異常な状況。その中で、何人もの
男に責め続けられた身体は、隅々まで敏感になっており、極限まで感じやすくなっている。喘ぎ声をあげ、身悶えしなが
ら、千夏は旋太郎の愛撫のリズムにあわせて、無意識に腰を動かしてしまっていた。
「よしよし、そろそろイキそうだね。イクところを、みなさんに見ていただきなさい。」
 旋太郎はそう言うと、これまで以上に、千夏の秘部を執拗に責め始めた。親指の腹でクリトリスに緩急のある刺激を
与えながら、中指を粘膜の奥へと差し入れ、ゆっくりとかき回す。
「あっ、あっ、あっ、ああぁっ…」
 とうとう絶頂を迎えた千夏の声が、シーンと静まった大広間に響いた。
 


 
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