織露府(オルロフ)家の花嫁
 

 
 新郎新婦は再び正常位になって、結婚式の参加者が見守る中で、肉交を続けていた。
「あぅっ!あん…、ああぁ…」
「はっ…、はっ…、は…」
 恥じらいながらも、快楽に翻弄される千夏の悶え声と、淳哉の荒い呼吸が大広間に響く。淳哉の腰が上下する度に、
千夏の陰裂から蜜が流れ、クシュ、クシュと音が洩れる。
「あはっ、ん…、あぁ…」
 千夏が柔らかい足を突っ張らせ、上気した顔で喘いだ。からだ全体が火照っている。ビッとときどき背中に電気が走
り、自分の意志とは関係なく声が洩れ、からだがのけぞってしまう。
「淳哉、そろそろイカせてあげなさい。」
 旋太郎が声をかけると、淳哉は肉棒を小刻みに動かしたり、激しく出し入れしたりして、千夏により強い快楽を与えて
いく。
「んふぅ…、ああっ、ダメぇ…」
 淳哉の腰の動きにあわせて、千夏も悶え声をあげた。ピストンする度に陰裂から蜜が溢れて千夏と淳哉の茂みをベト
ベトに汚していく。
「おお、花嫁は感じてきたようじゃな。」
 イヴァン翁が驚くほどよく通る声で言うのが、千夏の耳にも聞こえた。
 背中に走る電気の様な感覚が、ほとんど間をおかずに千夏の身体を襲うようになってきた。追いつめられて、彼女は
紅潮した身体を左右にのたうたせ、手で両側のシーツを固く握り締めていた。
「花嫁は、そろそろイキそうですよ。」
「いよいよですな。」
「いつ見ても、この瞬間の花嫁が一番色っぽいですなぁ。」
 織露府家の男たちが、千夏の恥態を眺めながら、言い合っている。
「そうだ、いいぞ、もっと感じろ…」
 想像の中で淳哉になりきっている川原が、そう呟きながら、身悶えする千夏の姿をカメラに収めていく。ピクン、ピクン
と快感に反応する千夏のみずみずしい肢体を目のあたりにして、ズボンの中の肉棒が腹につかんばかりに怒張してい
る。
(ああ、どうしよう、みんなに私のイクところを見られちゃう…)
 そう思った瞬間、オルガスムスの波が千夏を襲った。
「ああぁ…、イッちゃうぅ…」
 目の前が真っ白になって、千夏はこれまで以上に手に力を入れ、淳哉の腕にぎゅっとしがみついた。
「うっ、出るっ!」
 同時に淳哉がそう呻く。ぎゅっと抱きしめあいながら、二人は絶頂に達した。千夏の体内で熱く体液が弾け、肉棒が
彼女の中でドクドクと脈打ちながら精液を噴射する。
 愛の営みの余韻を楽しむ間もなく、淳哉はすぐに花嫁の身体から離れ、入れ替わりに織露府家の男達がベッドに寄
って来た。
「それでは、結婚が成ったことを確かめに行いきましょう。」
 抜け殻のように立ちつくしている弘幸の腕を掴んで、旋太郎が声をかけた。シーツについた処女の証を確認し、花嫁
の恥部から精液のしたたりをみとどけることで、最終的に結婚したことが確認されるのだ。
「………。」
 旋太郎に手を腕を引かれるままに、弘幸はフラフラと娘が横たわるベッドに近づいた。
 両家親族の男たちがベッドの周りを取り囲むと、旋太郎が千夏の脚を大きく開かせた。確認作業は、仲人と両家の
男によって行われることになっており、弘幸をはじめ、千夏の伯父や従兄弟など、宮永家の男たちがただ立ちつくす中
で、織露府家の男たちは千夏の股間を覗き込んだり、シーツを調べたりし始めた。
 千夏は、両手で顔を覆った。セックスした後の汚れた秘部を異性に調べられるというのは、花嫁にとっては過酷な試
練だが、男が家を運営する責任を持つというのが織露府家の家訓であり、結婚の成否は家にとっての一大事だから、
この確認作業も男の仕事だと決められているのである。
「おお、紛れもなく婚姻は成ったようですよ。」
 視線を逸らしたままの弘幸の肩を叩きながら、旋太郎がうれしそうな声をあげた。
 男たちが見つめる千夏の秘孔には白い粘液が溜まり、肛門にむかって糸を引いて垂れていた。シーツには純潔の赤
いしるしがついている。
 カメラマンがその様子を撮影する横で、川原が取り憑かれたように、精液にまみれた花嫁の陰部のアップを撮り続け
ていた。何度目かのシャッターを押した時、痛いほど勃起した陰茎がビクビクと痙攣してトランクスを汚し、礼服のズボ
ンにまで沁みを作ったが、それすら気がつかない様子だった。
 証拠写真の撮影が終わると、男達はシーツをベッドから外して大きく広げて見せ、拍手を始めた。それに続いて、
次々と拍手が起きる。
「おめでとうございます!」
「おめでとう!」
 大広間に集まった300人が声を掛け合い、ひときわ大きな拍手が、いつまでも鳴り響いた。
 拍手の音をぼんやりとした意識の中で聞きながら、千夏はピンク色に染まった体をぐったりとベッドに横たえていた。
やっと淳哉が近寄って来て、バラバラになった彼女の髪を優しくかき上げた。
 花嫁は息を弾ませながら目を閉じ、とめどなく涙を流していた。
 


 
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