国防省附属「星園・癒しの館」
 
第6章 魔王の饗宴 2
 
"チェッ、せっかく、いいところだったのに…"
 ウッドがすでに十数回繰り返したその一言をまた漏らした。滝川の介入で茉莉と亜弓を取り逃がしたウッド隊の面々
は、一般兵士の酒場にあてられた家庭科室で、やけ酒を飲んでいた。
"これまでに犯った女と比べても、飛び抜けて良いタマだったのになあ…"
 そう答えたのは、ゲーリーである。
"しかし、あの男は何者だ?"
 プライドの高いマイズナーは、獲物を逃がした以上に、滝川に対する敵愾心でムッとした表情を浮べている。
 しかし、しばらくすると、つまらなそうな顔をした男たちの表情が一変する展開となった。
"さあ、こっちへこい!"
 国防省が用意した高級ウイスキーの瓶を手に持ったシモンズが、一人の少女の手を引いてやってきたのだ。アルメイ
ア人のエキゾチズムを満足させる目的らしく、少女は浴衣を着ていたが、藍色を基調とした清楚な浴衣のよく似合う少
女であった。
"へへっ、逃がした獲物の代わりを連れてきたぜ!"
 シモンズが得意げに言った。少女の髪がほつれ、片方の頬が赤くなっているところをみると、紳士的に連れて来たの
でないことは、明らかだった。少女は足がガクガクと震え、立っているのもやっと、といった状態だった。
「What's you're name?」
「…嶋田…、麻衣…」
 ウッドが尋ねたのに対して、少女は小さな声で答えた。恐怖に震える可憐な声を聞いて、男たちはいっせいに下品な
笑い声をあげる。
 ウッドが手を伸ばして麻衣のほうへ差し出した。麻衣がその手を払いのけた時、シモンズが彼女に足払いをくらわす。
副隊長のマイズナーの手が蛇の舌のように素早く動いて、転んだ麻衣の足首をつかんでいた。
「あっ!」
 麻衣はもがきながら、マイズナーの前に引き寄せられた。浴衣の裾が大きく捲れ、細っそりした白い足が太腿まで露
わになる。
"それっ!"
 マイズナーは軽く麻衣の足首をひねった。麻衣は思わず悲鳴をあげて転がった。男の手は彼女の腕を逆に取るよう
にしめあげる。麻衣は呼吸が止まってしまうのではないかと感じた。上品で透明感のある美貌から、主に政治家の接待
に使われていた彼女は、慰安嬢になってからも、こうした男の剥き出しの暴力に向き合うことがなかった。それは恐ろし
い感覚だった
「ウゴクナ…」
 マイズナーは息も乱さずに言い、戦闘訓練を重ね、人体を自在に扱うに慣れた者の冷静さで、麻衣の浴衣の前をは
だけ、下着を剥ぎ取っていった。
 胸の膨らみは仰向けになっているため、僅かな隆起を見せるにとどまっているが、その頂点にはピンク色の乳輪と乳
首が可愛らしい姿を見せている。ウッドが近寄って来て乳房を撫で回すと、乳頭を口に含み、チュッチュッとキスを注
ぐ。
"けっけっけ、オ××コが剥き出しだぜ。"
 大きく左右に割り裂かれた両肢の中心には、赤い秘肉がヒクヒクと恥ずかしげに蠢いていた。ゲーリーがうれしそう
に、麻衣の鼠蹊部を卑猥な手つきで撫でさする。麻衣は悲鳴をあげて内腿をピーンと突っ張らせた。シモンズは太い指
先をクレヴァスにあてがう、麻衣の腰がブルッと震えた。折り重なった肉門がこじ開けられ、ピンク色の果肉が顔を出
す。
"へへへ、美味そうだ…"
"どれどれ…"
 男たちはかわるがわる少女のその部分を指でまさぐった。
「あ…い、いやあ…」
 畳み込まれた肉襞が抉りだされ、花芯を嬲られる。麻衣は身悶えしてすすり泣いた。
 ウッドがの舌が麻衣の急所をとらえた。下方からゆっくりと花弁をなぞりあげると、少女はサラサラの黒髪を振り乱し
て喘いだ。
「ううぅ…、ダメぇ…」
 ウッドの舌先が肉層を抉ってきたのだ。その間も他の男の指先がクリトリスに微妙な刺激を送り続ける。恐怖と屈辱
の中にあっても、慰安嬢として調教されてきた身体はひとりでに反応してしまう。
"ほう、いい声で泣くじゃないか。"
 マイズナーが嘲笑を浮かべて、麻衣の反応を眺める。
"ほら見ろよ、トロトロに濡らしてやがるぜ。"
 そう言いながら、ウッドが花びらを開いて他の男たちに示す。充血した秘口から愛液が溢れ出し、赤く膨らんだ肉芽が
露わになった。
"そろそろ、入れて欲しいんじゃないか。"
"今回は、俺が最初でいいな。"
 マイズナーはそう言うと、酒臭い舌で麻衣の首筋を舐めた。隊の実力者が確認すると、隊長のウッドも暴れん坊のシ
モンズも異議を唱えなかった。
 麻衣は身動きできない状態で、男の膝で首筋を押さえられたまま、男の手が陰茎を取り出すのを見た。赤黒いそれ
は異様に怒張して突き立っていた。
 麻衣の脚が宙に浮いた。藍色の浴衣の裾がハラリと捲れる。マイズナーが彼女の両脚を掴む手に力を込めると、下
半身が反りかえるくらいに持ち上げたのだ。
「ああっ…」
 麻衣は小さく呻いて、体をよじった。ねじ伏せられた形のまま、麻衣は自分の中に男が押し入ってくるのを感じる。床
の上で精一杯身をずりあがらせようとするが、身動きが取れない。男の肉棒は容赦なく粘膜を突き通してきた。
「いや…、やめて、おねがい…」
 麻衣の哀しげな声が洩れたが、マイズナーは全く気にしなかった。相手が泣き喚こうが関係ない。最後まで剛棒を突
き立て、欲望を満たすだけだ。男は遠慮会釈なく、激しく腰を動かした。

「施設長、あれでよろしかったのですか。」
 自政党本部を後にする官用車の中で、付き添ってきた部下が伊東に話しかける。
「大成功さ。須崎を動かすにはアルメイアのことを持ち出すに限るよ。」
 本人の前では媚びへつらいながら、本音では政治家のことを馬鹿にしている高級官僚そのままに、伊東は須崎の名
前を呼び捨てにする。
「須崎だけじゃなくて、ほとんどの政治家がそうさ。何と言っても、この国は、アルメイアに言われて憲法まで変えちまっ
た国だからな。」
「えっ、憲法を変えたのは、アルメイアが過去に押し付けた憲法を変えて、自分たち自身で憲法を作り直す作業だった
んじゃないんですか?」
「おいおい、政治家が国民を騙すために使っている方便を信じ込む奴があるか。俺たち官僚は全てを知った上で、政
権に深く食い込まないといかんのだぞ。」
「はあ…」
 腑に落ちない顔をする部下に、伊東は講義を始めた。
「確かに、『押し付け憲法論』は昔からあって、自政党はできた時から『改憲』を目標に掲げていた。しかし、どちらかと
言えば、それに熱心だったのは、自政党の中でも右寄りの連中だけだったんだ。ところが、ある時期を境に、寄ってた
かって『改憲』を言い出すようになった。それは、なぜだと思う?」
「さあ、なぜでしょうか?」
「アルメイアが『憲法が同盟関係の障害になっている』という考え方をまとめたからさ。アルメイア軍が世界のあちこちに
出て行く時に、給水や道路工事、補給活動だけではなく、戦闘行為も手伝わせたいと考え始めたからだよ。」
「そうなんですか?」
「そうさ。前の憲法が押し付けだと言うなら、今度の憲法も押し付けなんだよ。そうやって生きてきたんだ、この国は。」
 伊東の言うとおりだとすると、なんとも屈辱的なことのように思える。まだ「主権国家」に対する理想を無くしきっていな
い若い部下は、むっつりと黙って考え込んだ。そんな部下の様子に気づいたふうもなく、伊東は話を「癒しの館」の件に
戻す。
「それはともかく、星園の慰安嬢は62人しかいない。そこに1000人のアル公を送り込んだんだからな。どう考えたって
相手ができるわけないだろう。それに、もし、諸藤たちが緊急に商売女を雇おうとしても、予算はすべてこっちが握って
るんだ。」
「星園の連中は、動きがとれない、というわけですか。」
「そのとおり。今頃は、女に飢えたアル公たちが、十分なサービスが受けられなくて、暴動寸前になっているさ。」
 そう言うと、伊東は楽しそうな声を立てて笑った。
「慰安事業は、これから大きくなる。そこを我々が握れば、我々の影響力はいやがうえにも大きくなるのだ。」

 由香は悔しさに唇を噛みながら、革製の犬の首輪をはめた。全裸の少女たちは、自らの手で首輪を着けることを命じ
られたのだ。それは、人格を否定した隷属の証しだった。
"ここらで、記念写真だ。"
 そう言うと、グローバーが手元のベルを鳴らす。カメラを抱えて入ってきた青年を見て、亜弓はハッと息を飲んだ。
(さ、佐々木さん…?!)
 それは、父の森脇哲行とペアで仕事をしていたカメラマンの佐々木史人だった。父はこの青年を可愛がって、独身の
彼を家に食事に招いたりしていたので、亜弓も彼をよく知っている。彼女にとっては、兄のような存在だった。
「亜弓ちゃん…」
 佐々木が驚きに目を見開いて、思わず亜弓に声をかける。グローバーは二人の顔を見比べて、ニヤリと笑った。
"方針変更だ。お前も裸になれ。セックスの相手をさせなければ、ここの管理者との約束を違えたことには、ならんだろ
う。"
 グローバーに命令されて、亜弓は制服を脱いでいった。
 一個一個上からブラウスのボタンが外れていき、胸元が少しずつ露わになっていった。白いブラジャーが姿を現す。
亜弓の胸は布地を勢いよく押し上げ、くっきりとした谷間を形成していた。
 佐々木は目のやり場に困った様子で、視線を逸らす。彼の方は、妹のような感情を超えて、少女に密かな恋心を抱
いており、彼女のヌードをこういう形で見るのは、冒涜的なことのように感じたのだ。しかし、グローバーは容赦しなかっ
た。
"カメラマン、脱いでいるところを、写真に撮れ。"
 佐々木は少し逡巡する様子を見せたが、やがて思い切ったようにカメラを構えた。
 亜弓がプリーツスカートのジッパーをおろす。ストンと言う感じで、スカートが足元に落ちると、純白のパンティがピッチ
リと亜弓の秘所を覆い隠している。
 佐々木のカメラのストロボが光る。
 下着姿になった亜弓に、強烈な羞恥心がわいてきた。知っている男性の前で裸になるのは、見知らぬ男の前で裸に
なるのとは違った恥ずかしさだった。裸になるのは慣れた、いつももっと恥ずかしいことをしているではないか、と自分
に言い聞かせるが、サッと脱いでしまおうとしていた勢いも意志も、ふいに打ち砕かれてしまったようだ。
"どうした?まだ2枚残っているぞ。"
 グローバーの声が響く。しかし、亜弓の体は固まってしまったように動かない。
"早く脱ぐんだ!"
 そう叫んで、グローバーが床に鞭を打ちつけた。バシッという鋭い音が貴賓室に響く。
「亜弓ちゃん…」
 その時、佐々木が声をかけた。ハッとして見つめた亜弓の目に、優しい男の顔が映る。
「きれいだよ…」
 それは、穏やかで、包み込むような声だった。佐々木が向ける眼差しは、卑猥さも侮蔑も一切含まない、彼女を崇拝
してすらいる者のそれであった。亜弓の目に強さが戻った。
 彼女はゆっくりとブラジャーを、そしてパンティを脱ぎ捨てた。そして、一糸まとわぬ裸身になると、佐々木のカメラの前
に静かに立った。佐々木は亜弓を抱き締めるような気持ちでカメラに収めていった。
 グローバーはつまらなそうな表情を浮べて二人を睨みながら言った。
"グラビア撮影は終わりだ。さあ、これを自分で首につけろ。"
 亜弓は、目の前に放り投げられた赤い革の首輪を拾い上げ、自らの首につけた。佐々木のカメラがその様子を写
す。
"よし、メス犬が4匹揃ったな。じゃあ、そこで四つん這いになれ。"
「みんな、四つん這いになって。」
 4人が床に手をついた時、グローバーがソファから立ち上がった。
「ぐああぁーっ!」
 魔王の足元で、凄まじい叫び声があがった。マットがわりに足を乗せられていた女教師の乳房と下腹部が、固い靴底
で踏み付けられ、グローバーの全体重を受け止める格好になったのだ。苦痛に身をよじる女を気に止める様子もなく、
グローバーは少女たちの方へ寄って行く。
"よし!"
 4人の首輪にリードをつけると、グローバーは由香の背中に靴を履いたままの左足を乗せて、ポーズをとった。
「ううっ…」
 由香が苦しげな声をもらす。グローバーがぐいぐいと体重をかけてくるのだ。四つん這いの体を支える腕が、ブルブル
震えていた。それでなくても何人もの男とセックスさせられ、体力を消耗している由香にとっては、拷問と言ってもよかっ
た。
 ピシーッ!
 グローバーの手にした鞭が琴美の尻に炸裂した。
「きゃあっ!」
 琴美が体をよじって悲鳴を上げる。
「ああっ!」
 次に悲鳴を上げたのは茉莉だ。グローバーが、俯いていた彼女の艶やかな髪を掴んで力一杯引っ張り上げたのであ
る。
"顔を上げろ、記念撮影だ。"
「佐々木さん、撮影して…」
 佐々木には英語が通じるのだが、あえて亜弓に通訳させる。佐々木は屈辱的な少女たちの姿と、勝ち誇った笑いを
浮べるグローバーをカメラに収めた。
 グローバーは鞭の先端で亜弓の喉元を軽く突付きながらニヤリと笑った。
"よし、ちんちんだ。"
「ち…、ちんちんするのよ。」
「えっ!」
 由香が思わず聞き返す。一瞬何を言われたのか理解できなかった。すぐに、今、自分たちが首輪をして四つん這い
になっていることに思い至り、躾けられた犬がするようなポーズを求められていることは理解したが、全裸のまま、人前
でそのポーズを取ることは、究極の恥辱としか言いようがない行為だ。隣で琴美と茉莉も、どうしていいか途方に暮れ
ている。
「犬がするでしょ…、あのちんちんよ…」
 再びグローバーの命令を通訳しながら、亜弓は自らしゃがんで両手を前に上げ、犬がする「ちんちん」のポーズをとっ
た。しゃがんだ脚の間から、柔らかな丸みを帯びた白い下腹のラインと艶やかな縮れ毛の茂みが見えている。
「あ、亜弓…」
 由香が辛そうな声をもらす。少女たちは、惨めな亜弓の姿を見つめ、顔を見合わせた。まともな神経では到底できな
いそれは、この上ない屈辱のポーズだった。
「仕方ないよ、やろう…」
 迷いをふっ切るように他の2人に言ったのは、茉莉だった。いざとなると、一番度胸がすわっているのは彼女かもしれ
ない。
 茉莉がしゃがむと、他の2人も腰を落とし、一列に並んで「ちんちん」をした。グローバーの前に乳房も股間も晒した格
好で、破廉恥で可愛らしい犬が4匹が揃った。
"ほら、もっと脚を開いて、腰を落とせ。"
 魔王は少女たちに、股間の割れ目が見えるところまで脚を開かせた。黒い翳りの底に、サーモンピンクの花弁の先っ
ぽが顔をのぞかせる。グローバーは彼女たちの正面に座ると、鞭の先端の部分で亜弓の股間をグリグリとこづいてき
た。
「くっ!ううッ…」
 亜弓の顔が痛みに歪む。敏感な部分を乱暴に弄くるそれは愛撫ではなかった。女の器官に対する懲罰にほかならな
い。
 佐々木の手にしたカメラのストロボが光る。グローバーは楽しげな表情を、カメラマンに向けた。
 


 
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