国防省附属「星園・癒しの館」第2部
 
第1章 それぞれの出発 3
 
 午後3時、アルメイア合衆国フサイン派遣部隊司令部に設置された共同プレスセンター会見室に、各国の記者が集
まっていた。午後の定例記者会見が始まるのだ。
 定刻どおりに、アルメイア軍の報道官が出てきて、軍人というよりはセールスマンのような口調で司令部からの発表を
始めた。
"我が国はテロ国家フサイン共和国に勝利し、フサイン国民は自由を勝ち取りつつあります…"
 泥沼化している実態を美辞麗句で糊塗しようとする発表が始まった途端、ぐーっ、ぐーっと大きな鼾の音が会見室に
響いた。報道官の表情が険しくなる。
 非難を込めた視線が一斉にその男に集まった。そこにいるのは、日本人の記者である。かつては一流のジャーナリ
ストだったと言うのだが、今は見る影もない。近くに座っている記者は、漂ってくる酒の臭いに辟易としていた。
"ミスター、モリワキ…、起きなさい…。"
 隣に座っていたアルメイア人記者が、見るに見かねて肘でつついた。
「う、うーん…」
 小さな呻り声をもらして、森脇哲行が目を覚ました。もっとも、黄色く濁った目で空を見つめている状態が「目を覚まし
た」と呼ぶことができれば、の話である。
"…この戦いは、これまでの戦いと比較して、アルメイア軍兵士の死傷者が格段に少なくなっております。これも、貴重
な成果であります…。"
 森脇をチラッと見てから、報道官がそう言って胸を張った。しかし、多くの記者はそのカラクリを知っており、苦笑いを
している。日本が憲法を改定して、この戦争から防衛隊を正式に派遣し、戦闘行為に加わるようになったからだ。「人
的資源の節約」を意図するアルメイアは、このお人好しの同盟軍を積極的に最前線に送っており、その戦死者は既に
三桁にのぼっていた。
"さて、以上ですが、何かご質問は?"
 報道官が記者達を見渡す。特に大きな動きのなかった今日は、二、三の簡単な質疑応答をしただけで、記者会見は
終わり、記者たちは会見室を早々に後にする。他の記者が全て出ていった部屋で、ボーッとした表情で椅子に座ってい
た森脇は、のろのろと腰を上げ、ポケットの中のICレコーダーのスイッチを切った。
 毎日、報道官の報告を録音して、それを文章に起こし、国民の士気を鼓舞する脚色を加えて母国に送る。それが、今
の森脇の仕事の全てだった。
(これが、記者の仕事かね…)
 自嘲気味に心の中で呟いた後、ふと考える。
 一般の記者の仕事も、これとそう大差がないのではないか。役所の記者クラブに入り、羊頭狗肉が多い政府発表を
そのまま記事にする。そうした報道を積み重ねて、知らず知らずのうちに権力者の世論誘導に加担しているのだ。
 例をあげれば、枚挙にいとまがない。「福祉のため」と称して消費税が導入され、税率が引き上げられた。しかし、そ
れは結局、大企業の法人税減税の財源を生み出したに過ぎない。「規制緩和」は貧乏人を増やす政策だったし、小選
挙区制で政権交代の可能性はかえって少なくなった。「教育改革」は、学校間の格差を拡大し、教育の荒廃を一層、推
し進めたに過ぎない。しかし、事態が進行する間、マスコミは政府が流す情報の土俵の上でしか、記事を書かなかっ
た。
 そして、森脇は憲法改定のことを思い出していた。
 最初に、改憲手続法が作られた。この時はまだ、森脇自身にも、手続き法を作るぐらいならいいのではないか、との
思いがなくはなかった。仲間の記者の中には、新しい人権を書き込むなど、平和原則以外は変えても良いとの意見が
少なからずあった。森脇は憲法改定に反対の立場だったが、むしろ、国民投票で否決した方がスッキリするとも考え
た。
 しかし、それらは、いずれも権力者の用意周到さを知らない者の考えだった。
 3年間の凍結期間中も政府は改憲案を着々と準備し、あっと言う間に発議がされた。すると、政府の意を受けた経済
界は金に物を言わせて、連日のように、人気タレントを使ってイメージCMを流す。すぐに「憲法は変えるのが当たり前」
というムードが作られてしまった。そうなると、マスコミは驚くほど無力だった。森脇らの書いた批判記事はほとんどがボ
ツになり、改憲することを前提にした記事ばかりが紙面に載るようになった。
 そして、ついに国民投票。投票率は五割に届かなかった。しかし、最低投票率は定められていない。賛否が拮抗する
中で、この国の憲法は、わずか二割の有権者の意見で変わってしまったのだ。
 マスコミが改憲の問題点を指摘する報道をしたのは、全てが終わって、最早引き返すことができなくなった後のことで
ある。それが、今に続く事態の始まりだ。
 そんな思い出が、ボーッとした頭の中での浮かんでは消えた。会見前に飲んだ酒の量がさすがに多かったのだろう。
帰り道を見失った森脇は、酔いが回った状態でフラフラと基地の中を歩き回り、そのまま眠り込んでしまった。

 目を覚ますと、すっかり夜になっていた。窓の外、砂漠の国の三日月が夜空に冴え冴えと架かっている。周囲には大
きな箱や袋が無造作に積み上げられていた。そこは、アルメイア軍の資材を入れている倉庫のようだった。
 フラフラと立ち上がろうとした時、ドアを開ける物音がした。森脇は、慌てて隠れる場所を探す。見ると、部屋の奥に人
一人入れそうなキャビネットがある。森脇は迷わずその中に身を隠した。
 入ってきたのは数人のアルメイア兵だった。大きな男たちに混じって、中にひとり、とびきり小柄な姿があった。帽子を
深々とかぶり、サイズの合わない軍服を着たその姿は、一見すると、少年兵のように見える。
"よーし、ここでいいだろう…"
 一人がそう言うと、兵士たちは小柄な人影を取り囲むように立った。
"さあ、麻衣、俺たちを楽しませてくれよ。"
 男の手が、麻衣と呼んだ相手の帽子をはね除ける。サラサラの黒髪がこぼれ落ちた。それは、アジア人のティーンエ
ージャーらしき少女だった。「麻衣」という名前からすると、日系人なのだろうか。華奢な体つきをした、童顔でキュートな
顔立ちの美少女だ。
"乳房を見せろ!"
 ドスの利いた声が響く。麻衣は観念した表情でボタンを外し、軍服の前を開いた。カーキ色の厚い生地の下には、下
着は着けておらず、白い乳房の谷間が覗く。男たちは麻衣の前に廻り、軍服を開いて、中を覗き込んだ。ぷっくりと張り
のある胸が男たちの目に晒された。隆起の先端には、ピンク色に色づいた乳頭がツンと飛び出している。
「あ…、あんっ…」
 男の指がコリコリと乳首を転がす。瑞々しく形のいい胸に、他の男たちはつばを飲み込んだ。
"ズボンを脱げ。"
 ドスの利いた声が再び命令する。麻衣は腰に手をやり、軍服のズボンを降していく。下の方も何も穿いていないよう
で、すぐに丸い双臀が現れた。麻衣は、片手で股間を隠しながら、片足ずつズボンを抜いていく。
 兵士たちの中でもひときわ大柄なスキンヘッドの男が、麻衣の胸に手を伸ばした。さっきから麻衣に命令している男
だ。男の手の中で、柔らかな胸の膨らみが淫らに形を変える。
"良い揉み心地だ…"
 スキンヘッドがニヤリと笑い、他の男たちの方を向いて言った。五人いる男たちは、興奮を抑え切れない様子で、ギラ
ギラした視線を麻衣に注いでいる。
 スキンヘッドはもう一方の手で麻衣の股間の茂みを擦り、陰裂に指を忍ばせる。麻衣は反射的に太ももを擦り合わ
せ、指の侵入を防ごうとするが、かえって男の指を締め付けるかたちになった。
「ああ…」
 麻衣が喘ぎ声を漏らした。男の指が性器の中に忍び込んでくる。ぴっちりと折り重なった肉門がこじ開けられ、ごつい
指が這いまわり、膣の中をヌチャリヌチャリとかきまわす。すぐに愛液が溢れ、太腿を伝った。
「いやっ、そこはダメ…。だめえ、やめて…」
 男の指が花びらの合わせ目にある敏感な真珠を探ってきた。麻衣がせっぱ詰まった声をあげる。それは、紛れも無
い日本語だった。男はクリトリスの皮を剥いて、指先で突起を揉み込む。男の指先が愛液に濡れていく。
「いやぁ。いやぁ…」
"オ××コ、こんなになっているぞ…、乳首もこんなにしこって、興奮してんだろ?"
 スキンヘッドの男は、ドスの利いた声でそう言いながら、他の男たちに指先を見せる。粘りのある液体が指を濡らし、
糸を引いている。
"ほんとだ。すげぇー、びちゃびちゃだぜ。"
 男たちが囃し立てるような声をあげる。麻衣は目を伏せ、顔を弱々しく横に振った。
"さあ、みんなに触ってもらうんだ。"
 そう言って、スキンヘッドが頷いて見せると、男たちが一歩、麻衣に向かって足を踏み出し、思い思いに、彼女の身体
に手を伸ばした。お尻の丸さを確かめるように擦る手、双乳の柔らかさを味わう手、股間をまさぐる手、10本の手が麻
衣の身体を這いまわっていく。
「もう…、やめて…、お願い…」
 麻衣が喘ぎながら哀願する声が、キャビネットの中の森脇の耳に届いた。 
"よし、品物定めはそのぐらいでいいだろう。"
 しばらくして、スキンヘッドはそう言うと、麻衣に四つん這いになるように命じた。
"顔を床につけて、尻を上げろ!"
"はい…"
 麻衣は唇をギュッと噛み締め、男たちに向けてお尻を高く掲げた。床に擦り付けるようにしている顔が真っ赤に染まっ
ている。
"へへっ、ケツの穴まで丸見えだぞ。"
 スキンヘッドがそう言って肛門を弄り、麻衣の羞恥心を煽る。麻衣は少しでも見えないようにとお尻に力を入れたが、
掲げたお尻では隠すことができず、ピンクの菊座がヒクヒクと蠢くだけだった。
"もっと脚を開け。そんなに太股を閉めてたら、ファックできないだろ!"
"…は、はい…"
 叱り付けられて、麻衣はゆっくりと脚を開いていった。股の角度が45度ほど開かれた時、お尻の膨らみの狭間で閉じ
合わされていた亀裂が開いた。淡い繊毛に縁取られた大陰唇の間から、真っ赤に充血した柔肉が覗く。
 スキンヘッドは、麻衣のお尻を両手で掴み、左右に割った。開かれた花弁の中でピンクの襞肉がヒクヒクと蠢き、愛液
に濡れて輝いている。
"早く、早くって、オ××コが言ってるぞ…"
 スキンヘッドが言うと、他の男たちが卑猥な笑い声をあげた。
"さあ、誰からやる?"
 スキンヘッドが五人の兵士たちを見渡した。
"じゃあ、俺から…"
 背の高い兵士が前に進み出た。兵士はポケットからくしゃくしゃに丸めた紙幣を取り出すと、数を数えてスキンヘッド
に渡す。
 兵士がトランクスを下げると、日本人ではあり得ない大きさの怒張が現れた。麻衣の腕ほどありそうな、太くて長いペ
ニスが、これ以上ないほど膨れ上がり、天井を向いている。
"さあ、入れてやるぞ…"
 兵士は麻衣の腰を左手で支え、右手を猛り狂う一物をあてがう。握った肉棒の亀頭を使って、麻衣の陰裂をなぞっ
た。麻衣の愛液と、男の先走り汁が混ざり合う。
「あ、ああ…」
 麻衣が喘ぎ声を上げた。男が腰をクイッと前に出すと、十分に濡れた秘孔は難なくそれを受け入れていく。
「あ、あ…、ああっ…」
 ハッ、ハッと息を吐きだしながら、男はストロークを叩きこんでゆく。グチュグチュと音をたて、麻衣の性器に怒張が出
入りする。男が一突きするごとに華奢な体がのけ反り、可憐な唇から苦しそうな喘ぎ声がもれる。
 しばらくして、射精を迎えたらしく、男はグッグッと尻を押し込むと動きを止めた。そして、ペニスを麻衣から引き抜く
と、満足したように彼女のお尻をポンポンと叩いた。
"次は俺だ…"
 黒い肌のがっしりした男が、スキンヘッドに金を渡し、素早く軍服のズボンを降ろすと、麻衣の後ろに立った。剥き出し
なっている麻衣のお尻を自分の腰の方に引き寄せ、勃起した肉棒を膣口に挿入する。
「ああっ…」
 麻衣が哀しげな声をあげた。男の尻がひときわ強く押し出され、その後ゆっくりとした前後運動に変わった。

「憲法改定、アルメイアの戦争に加担する有事宣言、そして、徴兵法…。これが、本当に、国民の皆さんが望んだこの
国のかたちなのでしょうか!」
 労働党党首、志村瑞樹は宣伝カーの上で、声を嗄らして訴えた。駅前は、仕事帰りのサラリーマンでごった返してい
るが、足を止めて聞く者はほとんどいない。
 少し離れた所に数人の男が立って、最初からじっと演説を聞いているが、あれは防衛隊情報部だ。こうして志村につ
いて回り、揚げ足を取るチャンスをうかがっているのである。改定された憲法に書き込まれた「国または公共の安全」
や「公の秩序」によって基本的人権を制約できるという条文は、政府に対する批判を弾圧する有力な武器になっている
のだ。
「すぐに政権を取れなくても、すぐに憲法を元に戻せなくても、労働党の支持率を1%でも上げていただくことが、議員を
1人でも増やしていただくことが、政治に大きなインパクトを与えるのです!」
 声を張り上げて通行人を見渡す志村。その中に、友人の姿を見たような気がして、彼女は演説を止めて目を見張る。
(い、岩田さん…?)
 しかし、それは人違いだった。落胆の表情を浮かべた後、志村はため息をついた。彼がいるはずはなかった。なにし
ろ、一週間ほど前に電車に飛び込み、自殺したのだから…。
 高校教師で教職員組合の役員をしていた岩田とは、平和運動の中で知り合い、十数年来の友人だった。真面目で、
教育熱心、リーダーシップもあり、信頼できる人物だった。
 その彼から、重大な情報を提供したいとの連絡があったのが数カ月前。一月程前に人づてに伝えられた伝言では、
かなり深刻な問題に直面しているように感じた。音信が途絶え、そして、突然の訃報。志村は釈然としないものを感じて
いた。
 ふと見ると、情報部員たちが、宣伝カーの周りを写真に撮る姿が目に入った。
(この国の闇は、どんどん深くなっていく…)
 志村は暗澹たる思いに沈み込みそうになる自分を叱咤激励して、演説を続けた。

 五人の男たちは交替で麻衣と性交し、既に二巡目に入っていた。
"口が空いてるな。フェラさせたい奴はいるか?"
 ニヤニヤ笑いながらスキンヘッドが言うと、若い兵士が手をあげた。
"足りない分は、タバコでいいかい?"
 そう言いながら兵士は、小銭と一緒に、ポケットからタバコを一箱取り出す。
"まあ、いいだろう。"
 スキンヘッドが受け取ると、若い兵士は、黒人に犯されている麻衣の前に立った。反りかえった怒張が、麻衣の鼻先
に突き出される。
「あぁ…」
 喘ぎ声をあげる唇に勃起した陰茎を押し当てると、男は麻衣の頭をがっちりと押さえ込み、腰を突き出した。
「うぐっ!」
 麻衣が目を白黒させた。肉棒が口腔に突っ込まれ、喉の奥深くに挿入されたのだ。男の縮れた剛毛が、麻衣の鼻を
くすぐる。奥深くに押し込まれた怒張が喉を刺激し、吐き気を催す。それでも麻衣は、その嘔吐感をじっと耐えながら舌
を動かした。
"もっと舌を使え!唇と舌で舐めまわすんだ。唾液で口の中をベトベトにしろ!"
 若い兵士が夢中で叫ぶ。麻衣は言われた通りに、口の中で舌を使って奉仕した。
 スキンヘッドは、兵士から受け取ったタバコを一本取り出して火をつけ、上下の口を同時に犯される麻衣の姿を眺め
ている。
 四つん這いになった下半身に目をやると、薄桃色の花弁が大きく広げられ、そこへ黒人の特大の剛棒がぴっちり埋
め込まれている。大きなストロークで出し入れするたびに、その砲身全体がねっとりした淫汁にテラついている。
 一方、若い兵士は麻衣の髪を鷲掴みにしたまま、赤黒い肉棒を好き放題に唇から出し入れしている。ズブズブと喉奥
に突き立てられる麻衣の苦悶の表情を眺めながら、憑れたようにピストン運動を繰り返していた。
「うっ…、うぐぐぐっ…」
 前後双方から犯しながら、男たちの手が、美しい乳房をこねまわし、くびれた腰やむっちりした太腿を這い回る。麻衣
の顔は紅潮し、泣き声ともよがり声ともつかない呻き声をもらしていた。
 やがて男たちの口から快楽の唸りが漏れてきた。二人はドスッドスッと下半身全体をぶつけるようにして、前後から麻
衣の体を揺さぶる。麻衣は逃れるすべもなく、追い詰められた泣き声を絞り出した。
"い、いいぞ、麻衣。気持ちいいぞっ!"
 黒人が吼え、大きく腰を突き出した。尻がビクッビクッと痙攣し、そして動きを止める。ペニスが脈動し、麻衣の胎内に
熱いほとばしりを放った。
"出すぞ、全部呑むんだ…"
 若い兵士は呻くように言うと、陰茎をくわえた麻衣の後頭部を掴み、腰を前後に振り立てた。肉棹がビクンビクンと波
打ち、麻衣の口中で白液を噴いた。麻衣の喉がゴクリゴクリと動く。粘り気のある精液が彼女の喉を流れていく。
 若い兵士がペニスを抜き去ると、スキンヘッドの男が顔を麻衣の顔に近付け、タバコの煙を吐きかけた。麻衣が顔を
クシャクシャにして、激しく咳き込む。口に含んだ精液が糸を引いて床に滴り落ちた。
 残忍な笑い声をたてているスキンヘッドの顔が、キャビネットに隠れている森脇の、ちょうど目の高さの位置にきた。
その顔を見て、森脇は息を飲んだ。
(あっ、あいつは…!)
 がっしりとした巨体のスキンヘッドの男…。忘れもしない、アルメイア揚陸隊のならず者部隊ジョージ・ウッド隊のリチャ
ード・シモンズだ。
 森脇が記者としてかつて追っていた、アルメイア兵士による少女輪姦事件。その犯人がジョージ・ウッドの率いる第2
大隊K中隊第2小隊の隊員たちであった。
 この事件が起こったのは、日本が有事の宣言をする直前だった。もし、あのタイミングでアルメイア兵士による強姦事
件が明るみに出れば、国民感情が一気に悪化し、アルメイアの戦争に参戦するための有事宣言は、宙に浮いた可能
性があった。だからこそ、森脇は精力的に事件を追ったのだ。
 ところが、記事は握りつぶされ、日本は有事を宣言し、自分たち家族は地獄に堕ちた。
 「癒しの館」で裸体を弄ばれていた亜弓の姿が、そして、いきなり妻から送られてきた離婚届が、森脇の脳裏に浮か
んでは消える。

 男たちは代わる代わる麻衣の体を弄び、思う存分、性欲を満たしていった。ようやく解放された麻衣は、床に伏せて
むせび泣いている。白く小さな背中を丸め、肩を震わせていた。
"あーあ、たっぷり出されて、ザーメンでべとべとだなぁ…。"
 シモンズは麻衣の股間をまさぐった。陰部は男たちが吐き出した精液にまみれており、触れたシモンズの指を汚す。
彼は汚れた手を麻衣の背中になすり付けて拭いた。
"これで洗浄してやろう。"
 そう言うと、シモンズは床に転がっていたバーボンの酒ビンを拾い上げた。兵士の一人が、買春料の足しにと出した
ものだった。
"こいつの脚を開いて、抑えててくれ!"
 シモンズが言うと、兵士たちは好奇心に顔を輝かせて、麻衣を仰向けに床に押し倒した。そして、膝をMの字に大きく
開かせたまま手で押さえ、股間を全開にさせる。
「や、やめて、お、お願い…」
 麻衣は恐怖に目を見開いて、男たちにつかまれた手を暴れさせ、M字に割りひろげられた股間を必死になって閉じよ
うと抵抗していた。
"それっ!"
 シモンズが、掛け声とともに、酒ビンの口を麻衣の膣に突っ込んだ。ビンの中の安酒が、麻衣の胎内に注ぎ込まれて
いく。
「あっ…、ああっ…」
 麻衣が悲鳴とも喘ぎ声ともつかない声を上げた。冷たい液体が入ってくる感触があり、続いて、アルコールで膣内が
ピリピリした。そして、しだいに熱くなってくる。
"せっかくだ。全部入れてやるよ。"
 シモンズはそう言いながら、ビンを上下に降った。
「いやっ、いやあ…、もう…やめてぇ…」
 泣き叫ぶ麻衣だったが、ビン中の液体は確実に麻衣の子宮に入っていく。1.8リットル入りのビンの中身を全て注ぎ
込んで、麻衣の体はやっと解放された。
"さあ、早く出さないと、オ××コの粘膜がアルコールを吸収して、急性アルコール中毒になっちまうぜ!"
 慌てて床にしゃがみ込む麻衣の股間から、琥珀色の液体がチョロチョロとこぼれ出し、周囲にアルコールの臭いが漂
う。
"お漏らししてるみたいだなぁ!"
 男たちの笑い声が倉庫に響く中、麻衣は屈辱に身を震わせながら、胎内からアルコールを出してしまおうと、必死で
下腹部に力をいれた。
 バーボンをすべて出したのを見極めて、シモンズが麻衣の体を抱き抱える。
"そろそろ、お楽しみの時間は終わりだ。あまり長い時間、麻衣を連れ出していると、隊長にお目玉を食らうからな。"
 そう言うと、シモンズは麻衣を抱えて倉庫を出て行った。他のアルメイア兵たちも、急いでその後に続く。
 それを見た森脇は、身を潜めていたキャビネットを飛び出し、驚くほど確かな足取りで兵士たちの後を追った。
 


 
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