国防省附属「星園・癒しの館」第2部
 
第4章 慰安嬢たち 3

(たいしたものだ…)
 事務局長の南原は舌を巻いた。来客は准将で、大尉の諸藤より遥かに階級が上である。上意下達の軍の組織にお
いて、階級は絶対のはずであった。ところがである。
「ご承知のことと思いますが、現在、わが国はテロとのたたかいに取り組み、防衛隊は世界の至るところに展開してお
ります」
「承知しております」
 丁寧な口調で熱心に説明する准将に対して、諸藤の態度はそっけなく、尊大にすら見える。席こそ上座を譲っている
ものの、その態度は諸藤の方が上官であるかのようだ。
(いいのかね、うちのボスは、相手は司令部の参謀だぞ…)
 南原がハラハラした視線を向ける。准将は、海外派遣部隊の補給計画の責任者なのだ。最近では、住民が反対する
最新鋭アルメイア基地の受け入れについて、「地元の意見など斟酌する必要はない」と政治家にねじ込んだ剛腕ぶりで
知られている。あからさまに迷惑そうな表情は慎んだ方がよいのではないか。
「…失礼します」
 控えめなノックの音に続いて、涼やかな声がした。3人分のお茶を乗せたお盆を運んできたのは、整った顔立ちの美
少女である。小柄だが、背筋の伸びた姿勢の良さもあって、凜とした雰囲気をたたえている。
「どうぞ…」
 完璧な挙措でお茶を置いた少女に准将の表情が和む。彼はすかさず名札を見て、「工藤」という名を記憶した。
 それを見て、南原は納得した。この「特殊な施設」を掌中に収めたことで、諸藤は絶大な権力を手に入れたらしい。
「しかも、そもそもの発端であるフサインでの作戦は長期戦の様相を呈しており、わが国も長期の派兵が必至の情勢と
なっております」
「そうですな…」
 無愛想な諸藤の顔に、皮肉な笑みが浮かぶ。
 有事を宣言して以来、日本に自主的な判断は何もない。ひたすらアルメイアの戦略に盲従し、出口の見えない泥沼の
たたかいに突入しているのだ。その最大の責任はアルメイアの機嫌をとることが外交であり、安全保障だと思い込んで
いる政治家にあるが、具体的な作戦を立てる司令部の責任も小さくない。
 そんな皮肉な諸藤の思いには気がつかない様子で、准将は言葉を続けた。
「短期的には派兵前と、派兵後の慰安で足りると考えていたのですが、中長期的な作戦を立てるとなると、派兵先での
隊員たちのモラルとモラールの維持についても検討せざるを得ません」
 やや芝居がかった言い方を好む准将は、そう言って一呼吸置いた。諸藤の顔を見つめ、いよいよ本題に入る意気込
みを見せる。
「ズバリ、慰安嬢の従軍です」
 力を込める准将に対して、諸藤は「はあ」と一言、興味がなさそうな相槌を打った。

「ううん…」
 多数の観客が見守る中、由香は、目の前で仁王立ちになった男のペニスに舌を這わせ、ユニフォームのショーツに
手を入れて、自ら陰部を弄っていた。
「うっ…」
 男が呻いた。
 由香の舌が触れる度に、男の怒張がビクンと跳ねる。肉棒は90度から120度へと角度をあげ、反り返った裏側を舌
先で優しく撫でられるうちに全開状態となる。
 それを見ながら由香は、ショーツの中で中指の出し入れを続け、尖り出したクリトリスを親指でクリクリと転がした。
「ううっ…」
 思わず喉の奥から喘ぎ声が漏れる。日頃の訓練の賜物で、すぐに性器がじっとりと潤ってくる。すっかり淫らな身体に
なってしまった自分が哀しい。
 ふと焼け付くような視線を感じた。見物客の中に坂巻の姿があった。由香の相手を外れた彼は、嫉妬の炎をたたえた
目で、由香のわずかなしぐさも捉えようとしている。
 坂巻が「フサインの英雄」と呼ばれたのもわずかの間だった。社会に戻ってみれば、結局、もとのはみ出し者でしかな
かった。屈折した思いを抱えながら、彼は定職もないまま、勲章の特権を生かして、館に、由香のもとに通い詰めてい
る。
「30秒前!」
 平沼の声が響く。間もなく200メートル走のスタートだ。その前に、ペアになった男のペニスを口で立たせ、性器を濡
らさなければならない。秘孔に挿入された指の動きが、だんだんと速くなっていく。
「あぁ…」
 由香は喘ぎながら唇をペニスに押しつけ、それを口に含んだ。すでに男の肉棒は下腹部につきそうな程、反り返って
いる。由香の性器もぬめりを帯びはじめた。
「う…ううん、ううん…」
 由香の隣のコースで苦しげな声が聞こえる。最近陸上部に入ってきた1年生が頬を紅潮させ、必死で口唇奉仕してい
た。ピンクの唇を割って、赤黒いグロテスクな肉棒が出入りしている。
(沖縄出身の子だっけ…)
 チラっとそう思った由香は、「平良ミキ」という彼女の名前を思い出した。
 ミキの口の周りは、自分の唾液で濡れていた。たっぷり唾液をまぶしておかないと、後で辛くなるのは自分だ。それが
わかっているということは、だいぶ館に慣れてきた証拠だろう。由香自身も舌を使って、自分の唾液をペニスに絡めて
いた。
「位置について!」
 平沼の声で、選手たちがラインに沿って手をつき、スターティングブロックに足を掛ける。
「ヨーイ!」
 少女たちがクラウチングスタイルになって、高々とお尻を上げた。左右の間隔をあけて置かれたブロックのせいで、太
腿の間に透き間ができる。ペアの男たちは膝立ちになって、その間に腰をねじ込んだ。
 少女たちは自らショーツのクロッチ部分を横に引っ張り、陰部を露出させる。勃起した亀頭がそこにあてがわれた。
 ピストルの音と同時に由香は腰を動かした。肉棒がぬるりと膣に入ってくる。勃起した陰茎をくわえこみ、男を射精さ
せてからでないと、スタートできないのだ。
「…もっと奥まで…」
 由香は腰をクネクネと揺すりながら、怒張を秘孔の奥深くに導こうとする。そうしないと、すぐに抜けてしまう。
「あんっ、あんっ、あんっ…」
 喘ぎ声とともに由香がお尻を前後に揺すり、呑み込んだ肉棒を柔肉で擦り立てた。男の方は一切動かない。あくまで
女生徒が一方的に腰を動かして、精液を絞り取らなければならない。
 クラウチングスタイルをとっているために自由に腰を動かすことができず、引き締まった腰がうねり、ショーツに包まれ
たお尻が前後左右に揺れる。その様子が観客たちを興奮させた。
「すごいね…」
「ああ、見ているだけでムラムラしてくるよ」
 淫らに腰を振る由香を眺める男たちの声が聞こえる。恥辱で由香の頬がカーッと熱くなった。今、自分は、互いに愛し
合うのではなく、自分の身体を道具にして、ただ男を射精させる姿を晒しているのだ。
「いやぁ、逃げないで…」
 隣でミキが悪戦苦闘している様子が見えた。一度挿入した怒張が外にとび出し、なんとか再び繋がろうと、必死で腰
をうねらせている。後から連れて来られた娘たちは、淫らなテクニックでは一歩及ばない。
「あっ、…あ、ああぁ…」
 由香が悩ましく喘いで見せた。そうすることで、男の興奮が高まることを覚えたのだ。由香は腰の振りを速め、一気に
擦り立てた。膣が収縮し、濡れた襞肉が男の肉棒に絡みついてくる。
「いいぞ!すごい締めつけだ!」
 由香の中で膨れ上がった怒張を、肉壁が締め上げた。
「だ、出すぞ、出すぞおっ…」
 雄叫びとともに、男が射精した。体内に男の体液が注がれるのを感じた由香は、それを合図にスタートダッシュした。
 由香は最初にスタートし、一着でゴールした。拍手する観客の中で、坂巻が相変わらずねっとりした視線を注いでい
る。
「はあ、はあ、はあ…」
 呼吸を整えながら、由香が思わず顔をしかめる。ショーツが冷たくて、気持ちが悪い。見ると、膣から漏れた精液がシ
ョーツの股間に染みをつくっていた。
 由香は、ショーツの食い込みを直すふりをして、逆に食い込ませていく。股間の染みが広がる。それを確認させるの
が決められたルールだ。小さめのサイズに作られたショーツから、お尻が3分の1程はみ出している。



 由香に続いてゴールしたのは、ミキだった。スタートでの卑猥なルールによる出遅れを一気に挽回したらしい。
「あなた、すごく早いのね!」
 由香が驚きの声をあげた。
「ええ、まあ…」
 ミキがニッコリと微笑んだ。
 由香は少し嬉しくなった。もともと星園にいた彼女たちと、後で連れてこられた娘たちとの間には、なんとなく壁のよう
なものがあり、親しく話をすることがなかった。同じ陸上部にいても、まともに自己紹介をしあうことすらなかったのだ。
「私、2年の柴崎由香よ。改めて、よろしく!」
 笑顔でミキに話しかける由香。「よろしくお願いします」と頭を下げるミキ。
 そんな二人を坂巻がじっと凝視していた。

 工藤真澄とともに寮の視察に向かう准将を見送った諸藤は、物思いにふけりながら、正門から館長室へ戻る道を歩
いていた。
 かつて、西アジアのある国で、生きて戻れない使命を帯びて故郷を離れる戦士は、麻薬を与えられ、美しい乙女の集
う美しい庭園にいざなわれた。そして、彼は目を覚ましたあとにこう告げられた。「お前は楽園を訪れた。そして、使命を
果たした暁には、この楽園がお前のものになるのだ」と…。
 諸藤はこの話に着想を得て館の設置を思い立ち、「楽園」として作り上げてきた。慰安嬢は楽園に住む天女である。
そして、男と一緒に楽園を出た天女たちは、ただの売女に成り下がるしかない。
 しかし、館が国防省附属施設である以上、司令部の要請を撥ね付けるわけにはいかないだろう。ならば、せめて何か
見返りを求めるべきか…。
 歓声を耳にして、諸藤がふとグラウンドを見つめる。陸上部が短距離走を来客に披露している。
 最後にスタートした女生徒が、前を走る者をグイグイと抜き去っていく。
「早いな…」
 髪をなびかせて颯爽と走る少女の姿に視線を注ぎ、そう呟く諸藤に南原が答えた。
「あの娘は、高校体育大会に沖縄代表で出場した選手ですね」
「そうか…。スポーツをする少女というのは、美しいものだな…」
 そう言うと、諸藤は由香に続いてゴールしたミキの姿をじっと見ていた。

 教室の真ん中で、縄で両腕を吊るされ、束縛されているのは茉莉だった。
 天井に滑車が取りつけられ、そこから伸びたロープで、やっと爪先が着くぐらいに、背中をピンと伸ばして吊るされて
いる。緊張した表情は、これからされることへの予感に震えていた。
 公開授業の早抜き実技テストで、男子たちに囃され、7人以上の新記録を目指すことを無理やり宣言させられた茉莉
は、それが達成できなかったということで、居残り「補習」を受けることになったのだ。
 前回同様、6人にとどまったのだが、それとてもクラスで一番の人数である。30分で6人の男とセックスさせられ、そ
れで不十分だから「補習」と言うのは、理不尽のうえにも理不尽と言うしかなかった。惨めさ、怒り、悲しみ…そんなやり
場のない感情が茉莉の胸に渦巻き、思わず涙が込み上げてくる。
 教室の扉を開けて入ってきた教師が、茉莉を見てニヤリと笑う。今日の当番は、サディストで知られる安達だった。茉
莉の表情に絶望の色が浮かぶ。
「では、これから補習を始める」
 安達がそう言うと、訪問客が一斉に拍手をした。この「補習」も「公開授業」の一環であり、教室には二、三十人の男
が詰め掛けている。「ミス星園」の評判が高く、館の看板娘である茉莉だけに、常連客で地位の高い男が多かった。
「まずは、準備からだ」
 痩せた安達の枯れ枝のような指が、茉莉の制服のボタンを一つずつ外して行く。
 胸がすっかりはだけると、安達はブラジャーを乳房の上までずりあげた。両手を吊られ、上半身を伸ばされてはいる
が、露わになった双乳は、なお柔らかな膨らみを見せていた。
 安達が茉莉の背後に立ち、節くれ立った左右の手で乳房を鷲掴みにした。
「うっ!」
 美少女と呼ぶにふさわしい、きれいな顔が歪む。茉莉の乳首を指で転がし、形の良い乳房が変形するくらいに握り潰
しながら、安達はゾクゾクするような喜びを感じた。
 彼が担当する三年生にも可愛い女生徒は多いが、そこに居るだけで人目を惹きつける茉莉の容姿は特別だ。清楚
で可憐な雰囲気も安達の嗜虐心をくすぐる。今日の補習は、そんな彼女をいたぶることができる千載一遇のチャンスで
あった。
 茉莉の両手を吊った滑車の左右に、50センチほど離してフックが取り付けられている。安達は、そのフックの一方に
ロープを引っ掛け、茉莉の右膝にくくりつけた。ロープをグイッと引き下ろすと、テコの原理で右膝がグイとあがった。
「きゃっ…、いやっ…」
 悲鳴をあげ、思わず力を込めようとした茉莉だったが、無駄だった。茉莉の足が徐々に引き上げられ、120度以上
あがったところで安達はロープを固定した。制服のミニスカートが捲れあがって、太腿が付け根まで露わになっている。
白いパンティに包まれた股間が男たちの目に晒された。
「次のテストでは新記録が出せるよう、しっかりオ××コを鍛えてやろう」
 そう言いながら、安達は男根そっくりのバイブレーターを取り出し、茉莉の胸の膨らみをなぞっていく。
「いっ…いやっ!」
 バイブは、徐々に頂点の尖りに近づいていく。吊り下げられて片足立ちになった茉莉が、体を突っ張らせた。
「だっ、だめ、だめえ…」
 やがてバイブが頂点の突起に達した。乳頭の周りをなぞるように円を描いて動き、乳首を潰すように押し当てられる。
「いっ、いやっ、いやぁ…」
 クネクネとした動きが乳首を転がす。電流が走るような感覚が脊髄を伝わり、子宮を刺激した。体を捩ると、地に着い
た左足に体重がかかり、左足と手首の苦痛が倍増する。茉莉は痛みと羞恥に身悶えした。
 安達は、茉莉の両方の乳首を責めた後、視線を彼女の下半身に移した。腰が小刻みに震え、パンティの股間が濡れ
てビショビショになっている。
「濡れてるぞ、安藤。どうしたんだ?」
「ああ…、恥ずかしい…」
「責められて感じるのか、可愛い顔をして、変態だな…」
「ち…、違いますっ…」
「どうかな?見ればわかるだろう…」
 安達はニヤリと笑うと、パンティの股間がハサミでくり抜いていく。できるだけ服を着せたままにするのが、安達の好み
だ。その方が「女子高生」をいたぶっているという実感が出る。
 繊毛に守られた陰部が剥き出しになった。花弁はひくつきながら愛液を止めどなく溢れさせている。安達の指が茉莉
の濡れた肉襞に挿入され、濡れた粘膜に触れる。
「ビチョビチョだぞ。やっぱり、感じてるんだな」
 安達は、茉莉の肉裂から引き抜いた指を鼻の下に持っていき、匂いを嗅ぐと、彼女の頬で指先を拭った。茉莉が顔
を真っ赤にして俯く。
「こんなに濡れていれば、ローションがなくても大丈夫だな」
 安達はそう言うと、茉莉の股間にバイブを押し当てた。
「あ、あぁっ…うっ、ううっ…」
 茉莉が喘ぎ声を上げた。バイブの振動が大陰唇に伝わり、柔らかな肉丘が震える。
 もう一方の膝にもロープがかけられ、M字に足を開いた姿勢で吊るされる。茉莉の性器は奥まで露出され、お尻の穴
も丸見えになった。
 バイブの振動が割れ目にそって、粘膜を刺激しながら動いていく。その先端がクリトリスを狙った。
「だっ、だめ、止めて…」
 敏感な肉芽をバイブの振動で責められ、茉莉は吊るされた身体を捩る。陰芽にもたらされる快感は圧倒的であっ
た。
 安達がバイブを茉莉の秘孔にあてがった。
「入れるぞ」
 言うと同時に半分ほど押し込まれた。
 茉莉の両足は無残に大きく開かれ、その根元に卑猥な淫具を飲み込んでいる。観客たちは息を飲んで、それを見つ
めていた。
 安達がバイブを前後に揺すった。膣内に溜まっていた愛液がバイブを伝い、安達の手を濡らす。
「動かさないで…あ、ううっ」
「我慢するんだ。オ××コを鍛えるんだから」
 もちろん、そんなことで性器が鍛えられるわけがない。
「ああぁんっ!」
 茉莉の喘ぎ声が響き、肢体を激しく震わせた。卑猥な淫具が茉莉の秘孔を出入りする。安達の目は、異様な熱を帯
びて爛々と輝いていた。
 本当は、白い柔肌に熱く溶けた蝋を垂らし、全身に鞭の雨を降らせたいところであったが、「商品」である慰安嬢の身
体を無断で傷つけることは、安達といえども許されなかった。精神的に追い詰めることが目的なので、怪我をさせては
ならないというのが、この「補習」を任された時の条件だった。
 安達は、彼に「補習」を依頼してきた意外な人物の顔を思い出す。
「ああん、ああん…」
 間断なく押し寄せる快感の波に翻弄されて、茉莉は喘ぎ、身悶えしている。
「相当、気持ちがいいようだな」
 嘲笑を含んだ安達の声が聞こえる。茉莉は目をつぶり、唇を噛んだ。途端に、安達の手の動きが激しくなる。
「あっ、ああっ…、だ、だめ、だめ、だめえ…」
 茉莉の呼吸も荒くなっている。もう絶頂が近いようだ。
「さあ、みんなが見ている前でイクんだ」
 安達が言い放つ。
「おおっ!」
「いくのか…?」
 凌辱ショーを見ていた男たちの興奮が高まった。
「止めて、止めて…、あああ…、いっ、いっちゃう…」
 茉莉の肩が、ガクンッと跳ねた。喉を伸ばし、頭を仰け反らせながら、宙吊りの身体が痙攣するように震えた。
「ああぁ…、いぃぃ…」
 茉莉は声を噛み殺しながら喘ぎ声を漏らし、絶頂を迎えた。しかし、それは「補習」の始まりでしかなかった。
「次は、お客様にも協力していただきましょう。希望される方はございますかな?」
 安達の声に、男たちの手が一斉に上がる。頭の薄くなった中年の男が指名され、電気アンマが渡された。
 男の指で割れ目が押し開かれ、そこに電気アンマが押し当てられる。激しい振動と執拗な責めを受け、茉莉の身体
は再び官能の火を燃えあがらせていった。
「ああ、だ、だめえ…。いい、いい、イク…」
 茉莉が絶頂の声を上げる。恥辱からか、あまりに激しい性感ゆえか、目尻からは涙が一筋流れていた。
「よし、次はこれだ」
 そう言って安達が示したのは、電気ドリルにバイブを取り付けた凶悪な責め具だった。バイブの太さは、茉莉の腕ぐら
いある。
(だっ、だめ、入らない。あんなに太いもの…)
 恐怖を感じた茉莉は、怯えた表情で首を振った。
 ドリルバイブを渡されたのは野党政友党の幹部として、名の売れた議員だった。こうして日頃から飼い馴らしておけ
ば、万が一、選挙で政権が変わったとしても、目先の方針が変わる程度で、政策の根本は大きくは変わらない。マニフ
ェストにいろいろ書いてあっても、理屈をつけ、骨抜きと先送りで、結局は元に戻るだろう。
「いいのか?こんなの入れて…」
 口ではそう言いながら、凌辱の道具を手にした議員がうれしそうに茉莉の前に立った。濡れた陰唇にバイブの先端が
触れる。
「うっ…!」
 極太バイブの先端が茉莉の秘孔に押し込まれた。茉莉の下腹部が中から押し広げられる。
「…ううっ、許してください。き、きつすぎます…」
「おい、見てみろ」
「すげえ…、あんなに太いバイブが入ったぞ……」
 観客たちが興奮した様子で、驚きの声をあげる。
 議員がスイッチを入れ、ドリルバイブが呻りをあげて動き出した。茉莉の肢体が激しく痙攣する。
「ううっ、だ、だめえ…。そんなにされたら壊れちゃうっ!」
 眉間に苦悩の皺をよせ、茉莉が叫び声をあげる。その表情が、男たちの興奮を煽る。彼女が制服を着たままでいる
ことで、背徳的な喜びが一層増すようだ。
「見ろよ、あの顔!」
「イイ顔してるぜ!」
「あうっ、ひいぃ…、うっ、ううっ、ううう…」
 茉莉は、次から次へ押し寄せてくる性感の波に翻弄された。宙づりの体を激しく揺すって、悶絶する。はだけたブレザ
ーの裾が揺れ、捲れたスカートが翻った。
「壊れちゃううぅ…」
 茉莉の美しい顔が涙でぐしゃぐしゃに濡れ、歪み、悲痛な声をあげる。
「そら、いけ!イくんだ。それ、それ…」
 議員が興奮した声をあげた。闇献金疑惑で追及を受け、このところストレスが溜まっていたのを、一気に発散させて
いるようだ。
「ああ…、いくっ、イッちゃう…」
 茉莉は仰け反り、何度も腰を振って愛液を飛び散らせ、身体を痙攣させた。
 アソコの訓練と称して、茉莉は約一時間、男たちが手にする大小様々なバイブやローターで性器を責められた。それ
は、まぎれもなく連続アクメ拷問だった。
 授業終了のチャイムがなり、茉莉はやっと拘束から解放された。
「すごいね、何回イったんだろ?」
「十回以上イったんじゃないか」
 教室を出て行く男たちの会話が聞こえる。
 拘束を解かれた茉莉は、ゆっくりと膝から崩れていった。それを抱きとめたのは、いつの間にか部屋に入ってきた篠
原美咲だった。
「大丈夫、安藤さん?」
「は…い、ありがとう…ございます…」
 弱々しく頷いて、茉莉は荒い息を吐いていた。もう何度イかされたかわからなかった。
 フラフラになった茉莉の身体を、美咲はギュッと抱き締めた。緊張の糸が途切れたのか、茉莉は美咲の腕の中で意
識を失った。

 館長室に戻った諸藤は、寮にいる准将に電話を架けた。
「もしもし…」
 荒い息とともに准将の声が聞こえた。一息ついた頃を見計らって電話したつもりだったが、二回戦に入っていたらし
い。もしかすると三回戦か…。
「ああン。ううン…」
 電話の向こうから、真澄の喘ぎ声が聞こえてくる。諸藤は意に解することなく、さっそく用件を切り出した。
「3月になれば、3年生を卒業させるつもりです。卒業生であれば、従軍を了解しましょう」
「…いい、もっと…あぁ…」
 真澄の声が高まる。どうやら繋がったまま、電話をしているらしい。受話器から聞こえる准将の呼吸も荒い。
「そうですか、それはありがたい!」
 電話の向こうで准将の声が弾む。相手の反応に満足を覚えながら、諸藤は言葉を続けた。
「そのかわりと言っては何ですが、お願いしたいことがあります」
「どうぞ、何なりと言ってください」
 准将が上機嫌で答える。
「あん、あぁ、あぁ…」
 真澄の声に続いて、男の呻き声が聞こえた。
「4月から体育科を設置したい。そこには、トップアスリートと呼ばれるような、有名な選手も欲しいのですが、協力いた
だけますかな?」
 一瞬の沈黙の後、電話の向こうから、了解の旨が伝えられた。



 
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