サッカー部マネージャー物語



 その選手は流れるような線を描いてドリブルで駆けながら、ディフェンスを次々と抜き去っていく。そして、ゴール際で
鋭く蹴られたボールは、キーパーの指先をすり抜け、ゴールに納まっていた。
 他の選手たちの中から、歓声ともため息ともつかない声が漏れる。
「川崎は二年生になって、ますます磨きがかかってきましたね。」
 香川は顧問の春日に声をかける。
「………、そうだな。」
 たしかに高校生とは思えない見事なプレーだ。
「日本代表にでも入れるんじゃないっすか。そういう話もあるって聞きましたけど…」
 こちらは、体格が高校生とは思えない巨漢が春日に聞く。
「だめだぜ、橋本。在学中はそうした外の活動は認めないのが、わが校のきまりだからな。」
 春日の代わりに香川が答える。
「どうしてかなぁ、残念だなぁ…」
 橋本がしきりに繰り返す。
「そのかわり、俺たちには別の楽しみがあるじゃないか。」
 香川がニヤリと笑った。
 生徒たちのやりとりをぼんやり聞きながら、春日は何か心にひっかかるものを感じていた。それが何かは、すぐに思
い出せそうにもなかった。

 授業が終わるやいなや理恵子は、教室を飛び出した。
 むりやり処女を奪われ、男にかわるがわる体をおもちゃにされた悔しさで昨日はほとんど眠れなかった。
 チャイムの音と競争するように夢中で廊下を駆けていく。二度とあんなクラブへは行きたくない。
 いや、それ以上に、今日はまたどんなに恥ずかしく酷い目にあわされるかわかったものではない。理恵子は必死で走
っていた。しかし…
「どこへ行くの?」
 階段にさしかかった所でぐいっと腕を掴まれた。
 振り返ると、そこには麻美が立っていた。
「離して!離してください」
「可愛そうだけど、逃がすわけにはいかないのよ。それに逃げたりしたら、もっとひどいことになるわよ。来てごらんなさ
い。」
 そう言うと、麻美は嫌がる理恵子を引きずるようにして昨日の部屋に連れて行った。
「これを見れば逃げられないことがわかるでしょ。」
 そう言うと、麻美は理恵子の背中を押して部室に入らせた。
「ああっ!こ、これは…。」
 部室の壁という壁に、昨日取られた恥ずかしい写真が、大きく引き伸ばされ、パネルにしてかけてあった。
 解剖される動物のように無惨に体を開かされてしばりつけられた姿、乳房や性器を男たちに弄ばれている姿、三人そ
れぞれと性交している姿、陰部をアップで写されている写真もある。
 そこに写っている理恵子の姿の恥ずかしさといったら昨日のポラロイド写真の比ではなかった。
「わかったでしょ。あなたが逃げようとしたら、校庭でこのパネル展をやってあげることになるのよ。それとも、写真販売
をするのもいいかもね。きっと高く売れるわ。」
 呆然とする理恵子の耳に、クスクスという忍び笑いが聞こえた。部屋には一〇人位の女生徒がいた。
「すごいわね、あなた。可愛い顔していきなり四人とやっちゃったの。」
 理恵子を見て笑った少女が、手に持ったアルバムと理恵子の顔を見比べて言った。顔立ちのはっきりした気の強そう
な美少女である。魅力的な大きい目が子猫を思わせる。
「ほら、こんなことされて結構喜んでたんじゃない。」
 少女が理恵子に向かってアルバムを開いて見せた。
 香川が理恵子の股間に顔を埋め、他の二人が乳房にむしゃぶりついている姿がはっきりと写つされている。
 理恵子の顔は、苦痛に耐えているようにも見えるが、身体の奥からあふれてくる性感の波に耐えているようにも見え
る。
「そんな…。」
 理恵子は真っ赤になって、半べそをかいた。
「聡子。新入生をあんまりいじめちゃだめよ。」
 聡子の向いに座っていたボーイッシュな少女がたしなめた。
「あたし、野村京子よ。このいじわる娘は平島聡子。二人とも二年生よ。」
「いじわる娘はひどいんじゃない!」
 聡子が抗議の声をあげた。
「あなたも酷いロストヴァージンだったみたいね。まあ、最初は死ぬほど恥ずかしいけど、すぐ慣れるわ。女の子として
プライドはズタズタにされちゃうけどね。」
 少しなげやりな様子で京子が言った。 
 そこへ三芳が入ってきた。
「さあ、おしゃべりはそのぐらいにして。選手が練習している間、みんな自分の仕事をしなさい。二年生は掃除、一年生
は洗濯。森川はマネージャー控え室で練習後の奉仕のスケジュールを調整するんですよ。」
 そう言ってから、三芳はいやらしい目つきで理恵子を見た。
「高橋は僕と一緒に隣の部屋に来なさい。」
 理恵子は、三芳にひっぱられるようにして部屋を連れ出された。
 


 
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