サッカー部マネージャー物語

29

「よし、そこで香川にパスだ!そして、シュート!」
 しかし、香川の蹴ったボールは狙った位置から横に逸れ、ゴールの支柱に弾き返された。
「ううん…」
 春日は腕を組んだまま唸った。チーム全体の仕上がりは悪くないのだが、得点力不足は否めない。川崎瞬がいなくな
ったのは、予想以上に大きかった。
 パスを受けたボールを瞬時にさばき、力強いシュートを決める時の瞬のフォームを思い出して、彼はため息をつい
た。高校生とは思えない華麗なフォームを、春日は驚きと賞賛と嫉妬、そして何故か一抹の不安を感じながら見つめて
いたものだった。
(やはり、あいつは惜しかったな…)
 そんな思いにふける春日が、ふと校舎の方に目をやった時、偶然、彼の視線がその姿をとらえた。
「あいつ…、まさか…」
「先生、どうしたんですか?」
 側に立っていた三芳が、幽霊でも見たような顔で立ちつくす春日の顔をのぞき込む。
「い…、いや、何でもない。今日はこれで練習を終了する。」
 春日はそう言うと、集まってきた部員達にアドバイスもせず、部員達があいさつをするのも待たずに、校舎の方に駆け
ていった。

 騒々しい物音とともに、部員達が部室に戻ってきた。理恵子は一糸まとわぬ姿でそれを出迎え、一人一人にタオルを
渡していく。「サッカー部の秘密」を明かした罰として、放課後のクラブ活動の間、一切の着る物を身に着けることを禁
止されているのだ。
 部員達がタオルを受け取りながら卑猥な笑みを浮かべて、理恵子の羞恥の色に染まった裸身を見つめている中で、
香川が彼女に声をかけた。
「おい理恵子。コンビニに行って、みんなの飲み物を買ってきてくれ。」
「はい、わかりました。」
 男達のからみつくような視線から解放される安堵感をにじませて返事をすると、理恵子は机の上に脱いであった制服
を着ようと手を伸ばした。
 ところが、一瞬早く、三芳がそれを取り上げてしまう。
「ダメだよ。帰る時まで素っ裸でいるよう言われてるだろ。」
「でも…、買い物に…」
 理恵子が抗議するような視線を三芳に向けると、ニヤニヤ笑いながら横から香川が命令する。
「裸のままで買いに行けよ。」
「ええっ…、そんな…、そんなこと、できませんっ!」
 理恵子は泣き出しそうな表情で、激しく頭を振った。
「できなくてもやってもらうさ。」
 香川は部員達に向かって言った。
「おい、みんなで裏門の所まで連れて行ってやれ!」
「離して、お願い!許して…」
 理恵子は部員達に両手を引っ張られ、背中を押されて、部室に近い裏門の所まで連れて行かれた。
「ああっ!いやっ!」
 全裸のまま門の外に放り出された理恵子は、その場にうずくまって身体を丸くし、シクシクと泣き出した。
「ぐずぐずしてると、いつまでも裸のままで、そこにいなきゃあならないぜ。」
 香川が冷たい声でそう言う。他の部員達も口々に「早く行けよ」「のどが渇いたな」などと口々に理恵子を責め立てる。
誰も同情してくれる者はいない。
 幸い裏門が面する通りは人通りが少なく、車もあまり通らない。しかし、こうしているうちにも誰かが通らないとは限ら
ない。このまま通りがかりの人たちに裸を晒すよりは、急いで飲み物を買いに行った方が良いかもしれない。理恵子は
そう覚悟を決めるしかなかった。
「わ…わかりました、行ってきますから、お…、お金をください。」
 理恵子は胸と下腹部を手で隠しながら立ち上がると、涙声でそう言った。しかし、香川はわざととぼけた声を出す。
「今、持ってないなぁ。お前持ってるか?」
「いやぁ、俺も持ってないっすよ。」
 巨漢の橋本が合いの手を入れる。
「ツケにしてもらうしかありませんね。」
 三芳がそう言うと、香川が言葉を継いだ。
「アルバイトの兄ちゃんに、お前のオッパイとかオ××コを触らせてやるんだな。前に、それでツケにしてもらったマネー
ジャーがいるぜ。」
「そ…、そんなこと…」
 理恵子は大きく目を見開き、泣き顔で部員達を見つめた。頬を涙で濡らしたその表情は可憐で、そして同時に男達の
嗜虐心をかき立てるものだった。
「早く行けよ!いつものコンビニでツケにしてくれなかったら、ツケにしてくれる所が見つかるまで、帰ってくるんじゃない
ぞ!」
 そう言うと部員達は、ガラガラと音を立てて鉄製の門扉を閉めてしまった。
 とうとう理恵子は、片手で胸を抱くようにして乳房を隠し、もう一方の手を股間に当てたまま、全力で駆け出した。剥き
出しになった可愛らしいお尻がピョコピョコと揺れながら遠ざかっていくのを、部員達はフェンス越しに眺めていた。

 コンビニは裏門から200メートルほど先にある。店に着くまでの間、二、三台の車が横を走っていき、その度に身体
を固くしなければならなかったものの、歩行者に出会わなかったのが、せめてもの救いとだった。
 ガラスの自動ドアが開くと、理恵子は息を切らして、店の中に駆け込んだ。
「いらっしゃ…」
 店員のかけた声は途中で止まり、唖然として理恵子を見ている。いきなり全裸の美少女が入ってきたのだから、当然
と言えば当然の反応だ。
 店員は1人で、ずんぐりした体型で野暮ったい服装をした大学生風の若い男だった。
「あの…、ジュ…、ジュースを、さ…、30本ください…。」
 全力で駆けてきたあとなので、理恵子は肩で息をしながら、言葉を継ぎ継ぎ、やっとそう言った。乳房は腕で覆われて
いるものの、白く眩しい胸元が呼吸に合わせて上下する様子はこのうえなく艶めかしい。
「…な、何が要るの…」
 半ば呆然としながら、店員がたずねると、理恵子は言いつけられた飲み物の銘柄と本数を答えた。
(どうして裸なんだろう?可愛い子だし、ちょっと見ると、頭がおかしいようにも見えないけど…)
 店員はそう思い、理恵子を食い入るように見つめながら、レジカウンターの上にジュースを用意した。
「じゃあ、3600円ね。」
 代金を言われて、理恵子は一層哀しそうな顔をすると、声を震わせて言った。
「今、お金を持っていないんです。後で必ず持ってきますから。」
 途端に店員の表情が曇った。その目は、すっかり理恵子の正気を疑う目になっている。
「ダメだよ、それじゃあ。先にお金を取りに行ってくれ。」
「お願いします。すぐに持ってきます。」
 必死で頼み込む理恵子だったが、店員は厳しい表情をして黙っている。追い詰められた理恵子は、とうとう、口が裂
けても言いたくない言葉を口にした。
「お願いします…、あの…、私の身体を触ってもいいですから…」
 店員の顔つきが変わった。
「ふーん、そこまで言うならしかたないなぁ…」
 そう言いながら店員はニヤニヤと卑猥な笑みを浮かべて、理恵子にレジの横の休憩スペースに入るよう促す。
 理恵子は両手を降ろして「気をつけ」の姿勢で立った。白い肌を紅く染め、きつく下唇を噛んで、可憐な乳房も淡い茂
みも露呈させている。男は理恵子と向かい合って立ち、ハッとするような美少女の裸身にすっかり有頂天になった。
 乳房はちょうど良い大きさの完璧なおわん型で、二つの膨らみの中心にはバランスの取れた乳輪と乳頭が、恥ずか
しげに息づいている。男は両手で包み込むようにして、ゆっくりと乳房を掴んだ。柔らかで張りのある膨らみと、ピンと立
った乳首の感触が掌に伝わってくる。
「はぅ…」
 男の手が乳房を揉みしだき、ピンと尖った乳頭をくりくりとつまみあげた。毎日男に愛撫されて、少しの愛撫でも感じる
身体になっている。どうしても洩れてしまう切なげな喘ぎ声を必死でこらえながら、理恵子はこみ上げてくる性感から逃
れようして天井の方、虚空を見つめていた。
 乳房から腰、尻と撫でてきた手が、太股の間に滑り込んで来た。
「あっ…」
 理恵子が腰を引く。男は片手を彼女の腰にまわして抱き寄せ、もう一方の手で割れ目を撫でていく。
 しばらくその部分を弄り回していると、愛液が滲み出してきた。男は、割れ目の上部に隠された肉芽を探り当て、小刻
みに刺激し始めた。
「ああん…、イヤぁ…」
 理恵子が思わず声を洩らし、秘苑からは愛液が溢れ出してきた。その様子を指先に感じた男は興奮した様子で、中
指をぐいと力強く肉孔に突き刺す。
「ああっ!」
 理恵子は小さな悲鳴をあげた。男が中指でピストン運動を繰り返すと、粘膜はそれに反応してクチュクチュと音を立
て、愛液を溢れさせた。我慢できなくなった男は、彼女の耳元で囁いた。
「ねぇ、セックスしていいだろ。お金あげるから…」
 理恵子の身体がピクッと動く。彼女は思いきり男の身体を突き放して、震える声で言った。
「い、嫌です…、私、そんな…」
 涙で潤んだ目で理恵子は男を睨み付けた。「そんな子じゃない!」と叫びたかったが、全裸で買い物に来て、ジュース
をツケにしてもらうために身体を触らせるようなことまでしておいて、そう叫んでも相手に笑われるだけだろう。そもそも
正気だとも思われていないに違いなかった。屈辱のあまり、後から後から涙が溢れてきて止まらなくなった。
 そんな理恵子の様子に、男はちょっと慌てた様子でレジに戻ると、カウンターの上にあったジュースを、段ボールのケ
ースに入れた。
「ほら、持っていけよ。」
 理恵子がずっしり重いケースを持ち上げると、露わになった乳房がプルンと揺れた。これでは来た時のように手で身
体を隠すことさえできない。
 理恵子はケースを抱えて店を出た。
 店員の愛撫で火照った身体や、濡れた股間に風があたるのを感じる。誰かに見られないよう、できるだけ早く部室に
戻りたいと思うのだが、ジュースをいっぱい詰め込んだケースは、一歩進むごとに重くなっていき、全力で走ることなど
とてもできなかった。
(ああ…、誰も通りませんように…)
 祈るような思いで小走りで道を進み、後少しで裏門までたどり着くと思った時。
「ファイト!ファイト!」
 かけ声とともに、向こうから野球部の一団がランニングをしてきた。隠れようにも隠れるスペースはない。
 理恵子が立ちすくんでいると、野球部員達はすぐに彼女に気がつき、口笛や卑猥な言葉を投げつけてくる。
「おおっ、エッチな理恵子ちゃんだ。」
「今日もすごいサービスだね。」
「やっぱり、オレ、サッカー部に変わろうかな。」
 耳を塞ぎたくなる思いをこらえて、野球部員たちの横を通り抜け、やっと裏門にたどりついた。

 校長室に入り込んだ池辺は、応接テーブルに置かれたタバコを、許可も求めずに勝手に取って火を点け、ソファにふ
んぞりかえって煙を吐き出した。とてもではないが、まっとうな仕事をしている男には見えない。
 向かい合って座っている校長は、池辺から渡された写真を手に、顔面蒼白になっている。
「いくら、いくら欲しいんだ…」
「見くびってもろたら困るなあ。儂は金のためにやっとんのとちゃうんや。」
 ドスの効いた関西弁で、池辺は脅しをかける。
「まず、2年B組の川崎瞬の退学処分を取り消してもらおか。」
 意外な要求に、校長は一瞬あっけにとられた顔をしたが、すぐに頷いた。
「わかった。おやすいご用だ。」
 池辺は凄みのある笑みを浮かべると、さらに言葉を続けた。
「次に、あんたが校長をやめることや。」
「ええっ!そ、それは…」
 何か言おうとする校長の言葉を遮って、池辺が怒鳴りつける。
「名誉校長でも何でもなったらええやないか!この写真の使い方によったら、無理からでもやめさせることができるん
や!」
 校長がブルブル震えて首をすくめた。その様子を見て愉快そうに笑うと、池辺は言った。
「ただな。その前に、いくつかやってもらわなあかんことがあるけどな。」



 
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