美鈴の強化合宿

第4章
 
  画面の中では、古河が石原の両足を取って、倒しにかかった。それをかわした石原が胴を狙って、胴タックルする。
「レスリングはタックルが主になるから、この一連の動きの中で技をかける必要がある。見てみろ、ここがポイントだ」
 島田がパソコンの画面を指さしてそう言うとは、選手たちが集まってきてディスプレイを覗き込む。
 画面に石原が映し出された。そのスピードとパワーのある動きは、さすがエースにふさわしい素晴らしいものだった。
美鈴がその技を食い入るように見る。
 しかし、昼の練習で撮影したその動画では、当然ながら彼も全裸である。裸になった下半身には筋肉の塊のようなた
くましい二本の太股があり、その中央に黒々とした陰毛の間から、ぶらりと垂れ下がった太い肉棒が揺れている。そこ
に目がいった美鈴は、思わず耳まで赤くなった。
 一旦意識すると、どうしても気になってしまう。目のやり場に困って、画面をまともに見れずにいると、案の定、島田に
「集中しろ!」と叱られた。
(まただ、やばい…)
 その横では、池下が心の中でそう叫んでいた。ミーティングの時も、もちろん選手たちは一糸まとわぬ姿のままだ。デ
ィスプレイを見るために近くに集まったことで、隣にいる美鈴の腕や肩が自分の身体に触れてくる。滑らかな肌が触れ
合う感触に、池下の肉棒がピクピクと反応し、これ以上ない程反り返る。それに気づいた美鈴が、困惑した表情で視線
を逸らす。
「ここからは、特によく見てるんだぞ…」
 島田が言うと、後ろから画面をのぞき込んでいた相葉が身を乗り出した。下半身で反り返っている怒張が、美鈴の背
中に押し当てられる。それは、すでに、熱く硬くなっている。
「あっ…」
 美鈴がビクッと震えて身を固くした。おそるおそる振り返ると、天を向いた相葉の男根が目に入った。体中の血がそこ
に集結したかのように、真っ赤に充血して、先端には先走り汁がテカテカと光り、青黒い血管がクネクネと走っていた。
思わず悲鳴を上げそうになるのをやっとのことで呑み込み、顔を横にそむける。
 程度の差こそあれ、全裸の女の子がすぐ近くにいては、男の身体に変化をもたらさずにはいられない。ジェントルマン
の古河も、クールな石原ですら、美鈴がいることで、常に男根が半ば勃起した状態になっている。
「よし、ちょっと確認してみよう」
 ビデオ映像で一通りのアドバイスをした島田がそう言うと、美鈴に声をかけた。
「溝口、構えのポーズをとってみろ」
「は、はい…」
 美鈴が立ち上がり、部屋の真ん中に移動すると、おずおずとレスリングの構えの姿勢をとった。それまで、両手で庇
ったり、腕や脚を閉じてできるだけ見えないようにしていた胸や下半身を隠すことができなくなる。
 お椀型の双乳も、陰毛に彩られた下腹部も、キュッとしまったお尻も剥き出しのまま、ポーズをとる美鈴の周りを、3
人の男子選手と十人近くいるスタッフが取り囲んだ。みんなの視線を剥き出しの身体に感じて、美鈴の頬が火のように
熱くなってきた。
「キャッ!」
 フラッシュに驚いた美鈴が、悲鳴に似た声をあげる。見ると、スタッフが手にしたカメラとビデオが自分に向けられてい
る。
「いやっ!うっ、写さないでっ!」
 美鈴は思わず、その場にしゃがみ込んだ。真っ白な、小さな背中を丸めている。そんな美鈴に、スタッフが冷静な顔で
説明する。
「選手のみなさんの筋肉の動きを記録しておく必要があるのです。できるだけ身体を隠さず、私たちが自由に写真や映
像に記録できるようにしておいてください」
 そう言うと、記録班のチーフが美鈴に近づいてきた。
「溝口選手」
「はい?」
「女子選手の場合、乳房の揺れやお尻の動きを見て、記録することが大事になります。恥ずかしくても我慢して、特に
乳房やお尻は隠さず、常に見せておいてください。ここにいる間は、練習の時以外も常にですよ」
「………」
 胸もお尻も露わにしたまま生活することなど、想像しただけで恥ずかしくて黙っていると、途端に島田の叱責が飛ぶ。
「どうした、返事は?」
「…はい…」
 仕方なく返事をして立ち上がると、美鈴は再び構えの姿勢をとった。
「もうちょっと、足を開いて、上体を倒してみろ」
 島田が美鈴の身体を使って説明していく。
「もう少し、上に構えてみろ」
体重を移動させると、太股の筋肉がスッと浮かび上がる。一見すると女の子らしく丸みを帯び、華奢に見えていても、実
際には鍛え抜かれたアスリートの身体だ。無駄な肉はほとんど感じられなかった。
「うん、ここの筋肉の動きがポイントだな、池下、溝口の尻を触ってみろ」
(えっ…?)
 美鈴の顔にも、池下の顔にも驚きの色が浮かんでいる。
「触っていいんですか…」
「何を言っている。レスリングの訓練だ、変なことを考えるんじゃない」
 島田に言われて池下が頭を掻き、美鈴のお尻に手を這わせる。卵のようにつるんとしたお尻は、重力に逆らって、垂
れることなく上に吊り上った美しい形をしていた。そこから下に伸びる太腿は、引き締まった筋肉質で、マネキンのよう
に美しいラインを描いている。
「きゃっ…」
 お尻から太腿にかけて池下に撫で回されて、美鈴が思わず軽い悲鳴をあげた。
「こら、勝手に動くな!」
「はい!」
 島田にそう返事をすると、美鈴は池下の手の感触に耐えながら、指定された姿勢をとりつづけた。
(なんてすべすべの肌なんだ!指に吸いついてくるぞ…)
 一方の池下は、滑らかな肌の感触に有頂天で、もはや筋肉の動きどころではなかった。
「他のみんなも、溝口に触って筋肉の動きを確認してみるんだ」
 島田の指示に、相葉が嬉々として手を伸ばしてきた。古河と石原はしばらく顔を見合わせていたが、やがて無言のま
ま美鈴の身体に触り始めた。
「えっ、ちょ…、ちょっと、ダメです…」
 美鈴の声が震える。石原の手が遠慮がちに太腿に触れると、美鈴の胸がキュンと切なくなった。島田の指示どおりに
石原がお尻を撫でると、背筋に電流が走ったように感じ、身体が熱くなってくる。
「私たちも確認させていただきます」
 島田に声をかけて、スタッフが近づいてきた。
「どうぞ、お願いします」
島田がそう言うと、一斉に男たちの手が、指が、美鈴の肉体を吟味するように全身を這い回る。美鈴は思わず身を捩
り、肌を這う指から逃れようとした。
「溝口、動くな!」
 途端に島田の叱責が飛ぶ。
(もう許して…)
 心の中で呟きながら、閉じた美鈴の目尻に涙が一滴零れ落ちた。
 その間も撮影班のスタッフたちが、カメラのシャッターを切り、美鈴の表情から全身、乳房、臀部、股間へとレンズを
向けた。
(あれ、溝口の乳首、立ってるぞ!)
 池下が美鈴の身体の変化に気づいた。見つめられ、撫でまわされて、感じてしまったのだろう。そう思った途端、再び
彼のペニスが頭をもたげてきた。

 美鈴はトイレットペーパーで陰部に溜まった愛液を拭い取った。それでも、膣中のヌルヌルした感触はなくならない。
(あーん、こんなになっちゃった…)
 男性に見られ、触られて感じてしまった身体の反応が恥ずかしい。それと同時に、さっきのミーティングで見た石原の
ペニスが脳裏に浮かんでくる。そんな淫らな自分に対して、美鈴は自己嫌悪に陥っていた。
(気持ち悪い…、早くお風呂に入ろう)
 美鈴が浴室に向かうと、入口のところで島田が待っていた。そして、女性用に入ろうとする美鈴に声をかける。
「溝口、お前は男風呂に入るんだ。風呂でマッサージをするからな」
「えっ…、でも…」
「特別扱いしないと、何度言ったらわかる。この合宿の間は、男になったつもりで生活するんだ。当然、風呂も男風呂
だ」
 美鈴はしぶしぶ男性用の浴場に入る。いきなり入って来た全裸の美少女に、脱衣場にいた高校野球のメンバーが二
人、驚いて目を見張っている。
「浴室の中でマッサージをしましょう」
 脱衣室で待っていたトレーナーが美奈を促して、浴場に入っていく。浴場の中には、ヤッタル東京の選手が数人い
て、好奇心に満ちた視線を向けていた。
 美鈴は浴室内の椅子に腰かけて、トレーナーのマッサージを受けた。首筋から肩を揉みほぐし、上腕部を揉んでいた
トレーナーの両手が突然、美鈴の双乳にあてがわれた。
「あっ!」
 思わず胸を押さえ、捩った身体が逃げる。
「じっとしていてください!」
 トレーナーの厳しい声が浴室内に響いた。
「女性の場合、乳房へのマッサージには、体調を整える重要な効果があります。これも強化合宿の大事なメニューなん
ですよ!」
「すみません…」
 自分の父親ぐらいの年齢のトレーナーに叱られて、美鈴はすっかりしょげかえっている。
 トレーナーは再び美鈴のバストに手を当てると、人差し指と中指で乳頭を挟むようにして、胸の柔らかさを確かめるよ
うに、ゆっくりとも揉みしだいた。初々しい乳房が男の手によって形を変えていく。
 美鈴は恥ずかしそうに俯いていたが、やがて身体をピクッ、ピクッと動かすようになった。トレーナーが、中指を美鈴
の乳首の上で円を描くように動かしていくのだ。さらには親指と人差し指で乳頭を摘み、コリコリと転がす。
「うっ…、くっ…」
 声が漏れそうになるのを必死で抑えながら、美鈴は乳首がしこってきたのを感じていた。
「乳首が立ってきましたね」
 トレーナーが耳元で囁きながら、乳首の硬さを確かめるようにコリコリと動かした。美鈴は顔を真っ赤にして、イヤイヤ
するように首を横に振った。
 トレーナーの手がお腹に下りてきた。腹筋に沿ってゆっくりと撫でた後、背中に周り、脇腹から腰のあたりをマッサー
ジする。乳房のマッサージはセクハラだとしか思えなかったが、確かにマッサージの腕前は素晴らしく、その手で撫でた
り揉んだりされると、筋肉がほぐれた感じがし、コリや痛みがとれて楽になる。
 つま先から脹脛、太腿へと手が上がっていき、太腿や臀部を揉みほぐした後、トレーナーは揃えた指先で美鈴の身体
を撫で始めた。
「う…、うぅ…」
 最初はくすぐったかったが、しだいに電気を流されたような感触が背筋を走り、全身が火照って呼吸が荒くなってき
た。乳首がこれ以上ない程に勃起し、陰部にぬめりを感じた。
「あうっ…くうぅ…」
 美鈴は、手の甲を口に押し当て、声が漏れないように必死で堪えた。男の手が、指が美鈴の身体中を這っていく。ト
レーナーは彼女の性感帯を探り当て、あえてその部分を刺激して愛撫しているのだが、美鈴は、これも必要なマッサー
ジだと信じて、黙って耐えていた。
(ああ…、へんな感じ、でも、我慢しなきゃ…)
 そう思ってじっとしていると、トレーナーの指先が股間に滑り込んできた。
「きゃっ!」
 美鈴が飛び上がるように立ち上がった。
「座ってください。これも必要なマッサージです」
 美鈴がしぶしぶ椅子に座ると、男の手が太腿の間に押し入ってきた。
 反射的に太股を擦り合わせ、トレーナーの指の侵入を防ごうとするが、軽く叱られて脚を開かされる。
 トレーナーの手が美鈴の土手の形を確かめるように滑っていき、指先で何度も割れ目をなぞりあげた。敏感な芽を探
り当てた瞬間、美鈴の背筋から首がピーンと伸び、溢れ出た愛液が男の指を濡らす。
「あっ…、くうぅ…」
「感じましたか、気持ちよかったですか?」
 美鈴は慌てて首を横に振った。浴室内には、ヤッタル東京の選手や野球部員たちが、にやけた顔で彼女の方を見つ
めている。年頃の女の子としては、彼らが見ている前で、身体を弄られて淫らに感じる姿を晒したくなかった。
「そうですか?」
「…はい、な…、なんでもありません…」
 そう答える美鈴だが、顔がすっかり上気し、目も心なしかトロンとなって潤んでいる。性感に翻弄され始めていることは
あきらかだ。とっさに否定したのは、感じてしまったことを見抜かれたことが恥かしかったのだ。
「マッサージ中の反応を把握することも必要ですから、感じたら、正直に言ってくださいよ」
 そう言うと、トレーナーの片手が胸を揉む。もう一方の手は股間の茂みを擦り、縦裂に指を潜り込ませた。
「うん…、あはぁん…」
 途端に、美鈴は悩ましげな声をあげて身をくねらせる。
「ほら、感じてるじゃないですか」
「…、すみません」
 美鈴は恥ずかしさのあまり、半べそをかいた様子で答えた。
「最後に全身をマッサージしますから、気持ちよかったら、声を出してもいいですよ」
 持参したマットの上に美奈を横たわらせると、トレーナーは美鈴の身体を撫で始めた。
「ああ、ああぁ…、だっ、だめ、だめえ…」
 マットの上の美鈴は、肩で大きな息をしている。今や身体中から汗が噴き出し、肌が汗で光っていた。トレーナーの手
が濡れた柔肌を這い回っている。一本一本の指が軟体動物のように身体中を舐めてくる。
「んんっ…、くうぅん…」
 それでも必死で声をあげまいとする美鈴を見て、トレーナーは両手の指をぷっくり膨らんだ大陰唇に押し当てた。広げ
られた割れ目の上部に三角帽子があり、その下にピンクの肉真珠が顔を出している。そこから左右二枚の薄い肉びら
が少し波打つようによれて伸びていた。
 トレーナーはニヤリと笑うと、お湯で濡らした指先で敏感な芽を捉え、ぐるぐる円を描いて優しく摩擦する。
「あ、ああっ…あんんんっ!」
 その一撃がとどめだった。まるで堰を切ったかのように、美鈴が何度も喘ぎ声をあげて、身を捩らせた。もはや、とど
まることを知らず、体中が性感帯になったかのように、どこを触られてもよがり声をあげ、身悶えする。
「ああんっ、ああっ!」
 美鈴が喉を伸ばし、頭を仰け反らせながら、痙攣するように震えた。マッサージによる刺激は、乳頭を押し上げ、秘孔
の中に疼きとして集まってくる。
「あうぅぅ…い、い、ぃぃぃ…」
 羞恥心で声を噛み殺しながらも、耐えきれない喘ぎ声を上げ、美鈴は絶頂を迎えた。
 開いた視線の先に、野球部員の少年たちが自らの怒張を擦っている姿が見える。再び閉じた美鈴の瞳に涙が滲ん
だ。



 
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