国防省附属「星園・癒しの館」・外伝
 
嘆きのテニス少女 第5章
 
 美奈たちが校舎に入ったところで、チャイムが鳴った。生徒たちが慌てて教室に戻っていく。
「今のは予鈴よ。あと一分で授業が始まるから急がなきゃ…。」
 冴子が言った。
「本当に、学校みたいね…」
 少し掠れた声で美奈が言った。まだ「朝練」のショックから抜け出してはいなかったが、持ち前の精神力で、身も世も
なく泣き叫びたくなるのを、なんとか抑え込んでいる。
「見た目はね…。」
 冴子がクールな表情と声のまま答えた。実際、建物は学校の校舎そのものだし、そこにいる女の子たちも普通の女
子高校生にしか見えない。
「制服も、普通なんやね…」
 千春が冴子の着ている制服を見て、そう言った。
 朝練の後、以前からここにいる冴子たちは更衣室に行って制服に着替えていたが、その制服も「ごく当たり前の」とい
うよりは、むしろ、かなりセンスの良い女子校の制服そのものであった。一方、今日から授業に出席する美奈たちは、
まだ制服を渡されておらず、テニスウエアのままだ。
「有岡さんたちの制服は教室で渡されると思うわ。襟のラインが紺色なのが普通科、グレーが体育科なの。」
 そう説明したのは朋美である。もとから大人っぽい印象の美人だったが、以前に会った時と比べて、どことなく「女」の
匂いをさせる色っぽさを身につけている。冴子があたりを見回し、少し小さな声で言った。
「普段は毎朝、朝練の後に用務員の人から制服を受け取って、着替えるのよ。紙袋に入れて渡されるけど、紙袋の中
は必ずよく確認して…」
「あらあら、お喋りしてて大丈夫なの?」
 突然、美奈たちの背後で声がした。驚いた一同が振り返ると、そこには、30歳ぐらいの、グレーのスーツを着た女が
立っていた。長い黒髪を背中まで伸ばし、背が高く、プロポーションも良い。顔立ちも整っている方なのだが、切れ長の
目が吊り上がっているせいか、美人というより、恐そうな人だという印象しか与えない。
「石堂先生…」
 呟いた冴子の声が緊張を含んでいる。
「那珂さん、3年1組は、次は私の授業よ。私より後で入ったら、遅刻よ。」
 石堂は冴子に鋭い視線を投げた。
「転入生に、校舎内の説明をしていました。」
 探るような石堂の視線を受け止めながら、はきはきした声で冴子が言った。石堂は疑わしげな表情で冴子を睨む。
「3年1組の転入生、有岡さん、井上さん、清水さんは私が引率します。那珂さん、中西さんは、先に教室にお行きなさ
い。」
「はい。」
 冴子は短く返事をし、美奈たちにチラリと視線を投げると、早足で廊下を歩いていった。心配そうにこちらを振り返りな
がら、朋美がその後に続く。
「廊下は走っては駄目よ。歩く姿勢は美しく!」
 石堂が2人の後ろから、声を投げかけた。
「さあ、行きましょう。」
 美奈たちが石堂に引率されるのと同様に、数人の教師が現れて、数人ずつ転入生を連れて行った。
「クラスはランク別編成になっていて、1組が最上位なのよ。」
 石堂は、各学年3クラスずつに分かれていると説明してから、そう言った。3年1組になったのは美奈と千春、それに
清水香奈枝の3人だった。香奈枝は、テニスの腕前はいま一つパッとしないのだが、アイドル・タレントになれそうな可
愛い娘である。ランク別クラス編成の「ランク」というのは、どうやら運動技能とはあまり関係ないようだ。
「みなさん、転入生を紹介します。」
 教室に入ると、石堂が教壇の横に並んだ美奈たちを手で示した。
「この3人は、愛国者法違反の罪を犯して、反省のために当施設に転入してきたのです。皆さんも厳しく指導してあげて
ください。」
 教室も普通の学校と全く変わるところがなかった。席についているのは20人程で、全て女子である。ただ、教室の一
番後ろに、授業参観のように十数人の男が並んで立っているのが、普通とは違う。
「さあ、自己紹介をしなさい。名前と所属クラブ、どこの学校から転入してきたか、なぜここに来たのかを述べてもらおう
かしら。」
「有岡美奈、テニス部です。恵聖学園から来ました。よろしくお願いします。」
 それだけ言って済まそうとした美奈に、石堂が問いかけた。
「なぜここに来たの?」
「わかりません…」
 俯いて、一旦そう言ってから、美奈はパッと顔を上げ、毅然とした口調で言った。
「私は…、私は、この半年程の間に、スポーツでがんばってる女の子が次々に行方不明になっていることが気になり、
何が起こっているのかみんなに考えてもらおうと…」
「お黙りなさい!」
 石堂がピシリと言った。
「あなたは、援助交際でテログループと知り合い、ドラッグとセックスが目当てでテログループの手伝いをしていたんでし
ょう?」
「ちっ、違います!私は、嵌められたんです。」
「そうね、アソコに男の物を嵌められたのよね。」
 皮肉な調子で石堂が言うと、教室の後ろに並んだ男たちの間から、あざ笑うような声が聞こえた。美奈の頬がカッと
熱くなった。
「ここに来た理由がわかっていない人は、相当厳しく指導しないと駄目ね。しっかり覚悟なさい。じゃあ、次の人…」
「井上千春です。京都女学院にかよてます。テニス部です。」
 千春が、関西弁のイントネーションで自己紹介する。
「あなたは、有岡さんにそそのかされて、テロの準備を手伝ったのね。」
「違うわ、私らそんなことしてへん!」
 決めつけるような石堂の口調に、思わずムッとした千春が言った。
「あら、おっとりしているようで、反抗的なのね。そんなところが、有岡さんにつけいられたんでしょうね。」
「そやから、違います!」
 千春が必死で弁明しようとする。
「お黙りなさい。」
 石堂が厳しい声で言った。千春は気圧されて、黙り込んでしまう。
「清水さんも、有岡さんにそそのかされたのね。ただ、あなたが手伝ったのは、テログループのとの援助交際の方だけ
ど…。」
「ええっ?!」
 まったく身に覚えのないことを言われて、香奈枝が絶句する。
「3人に更生に向けた決意を聞こうと思ったけど、その様子じゃあ、自分できちんと反省している人はいないようね。い
いわ、そんなことだろうと思って宣誓書を用意してきたから、これを読み上げなさい。代表して有岡さん、あなたが読み
上げるのよ。」
 そう言うと、石堂は何か紙を取り出した。
「これを、大きな声で読みなさい。」
 渡された宣誓書を見て、美奈は言葉を失った。それは、あまりに侮辱的な内容だった。
「こんな…、こんなの読めません!」
「いい加減になさい!」
 石堂が美奈を叱りつけた。
「いい加減に、その反抗的な態度をやめないと、今すぐ反省室に行ってもらうわよ。連帯責任で3人一緒にね!」
 最後の一言が効いた。千春たちを巻き込んだ責任を感じている美奈は、そこを突かれると、もはや何も言うことがで
きなくなった。
 美奈は両手で宣誓書を持ち、震える声で読み上げた。
「私は、男の人とセックスしたくてたまらなくなり、悪いことだと知りながらテロを手伝ってしまいました。恥知らずの反愛
国者です。これからは、口もオ××コもお尻の穴も、この汚れた体を全てお国のために差し出し、お国を支えておられ
る皆様をお慰めすることで、罪の償いをさせていただきます。」
 なんとか読み終えると、全員が拍手し、男たちからは冷やかすような声が投げつけられた。美奈は唇を噛み、泣きそ
うになるのを堪えて石堂を睨む。しかし、石堂はまったく意に介する様子もなく、平然として言った。
「いいでしょう。その誓いを忘れないように。じゃあ、制服に着替えてもらうわ。」
 すると、後ろに並んだ男の一人が紙バッグを3つ抱えて教壇のところに出てきた。そして、美奈たちの前の机に中身
を並べて行く。ちょっと見るとセーラー服のように見える制服は、セーラーカラーのブラウスと衿なしブレザーの組み合
わせになっている。ミニスカートにソックス、その上に白いブラジャーとパンティが置かれた。
「さあ、テニスウエアを脱ぎなさい。」
 やはり、みんなの見ている前で裸になって着替えなければならないらしい。教室という日常空間で、大勢に見られなが
ら服を脱ぐのは、非常に恥ずかしかったし、たいへんな屈辱でもあった。しかし、抵抗しても仕方ないことは、これまで
の経験からはっきりしている。覚悟を決めた美奈は、他の2人がもじじもじしている中で、パッとユニフォームを脱いだ。
開き直った時の度胸の良さは、テニスプレイヤー有岡美奈の強みだと言われている。
 スコートを脱いで下着姿になった美奈は、ちょっと手を止めて机の上を見た。ブラジャーとパンティが目に入る。やは
り、下着も着替えさせられるのだろう。
(がんばれ…、がんばれ…)
 苦しい試合の時のように、美奈は自分を励ましながら、左手でブラジャーを胸の前で押さえ、背中に右手を回してホッ
クをはずした。
「おおっ、ブラを取ってるぞっ!」
 男たちの声が美奈の耳に入る。
 ためらいで手が止まったが、再び自分を励まし、目を閉じると、意を決してブラジャーを外した。乳房を見られないよう
片手で抱くようにして隠し、もう一方の手で脱いだブラジャーを机に置く。
「あら、有岡さん、下着まで脱がなくていいのよ。」
 笑いを含んで石堂が言うと、男達の嘲笑が教室に響いた。
「えっ、でも…」
「この下着は、着替え用に渡した物。私はテニスウエアを脱ぐように言っただけよ。」
「あっ…」
 美奈の表情が凍りついた。どうやら、石堂の罠にひっかかってしまったらしい。
 慌ててブラジャーをつけようとする美奈の手を、石堂がピシャリと打った。
「脱ぎたかったんだから、慌ててつけることはないでしょう。気をつけして、自慢のバストをみんなに見てもらえばいいじ
ゃない。」
 美奈のところにやってきた石堂が、有無を言わさず、美奈の手首を掴んで気をつけの姿勢をとらせる。美しい乳房が
プルンと揺れて、曝け出された。
 二つの胸の膨らみは、大き過ぎず小さ過ぎず、ちょうど良い大きさだった。張りがあり、きれいなお椀型をしている。
先端は薄いピンク色で、可憐な蕾をつけていた。
「へえー、さすがテニス界のプリンセス、綺麗なおっぱいしてるわねー。」
 石堂が冷やかすように言った。
「この質感。確かに素晴らしいわね。」
 石堂は美奈の背後に回り、みんなに見えるように胸をユサユサ揺すりながら言った。
「や…、やめてください!」
 セクハラとしか言いようのない石堂のふるまいに、我慢できなくなった美奈が、怒りを含んだ口調で言った。
 とたんに、石堂は乳首を強く摘み上げた。ギュウッと長い爪が食い込む。
「い、痛いっ!」
 石堂が美奈の乳首を引っ張る。可憐なピンクの豆粒が限界までピーンと伸び、激痛が襲った。
「誰に向かって口をきいてるの?」
「う、うぅっ…」
 石堂が乳首に爪をギリリと食い込ませる。女の急所を責められ、あまりの痛みで涙が滲んでくる。
「いいこと?今度私にそんな口をきいたら、承知しないわよ。」
 冷たい声でそう言うと、石堂は指先の力を弱め、今度は転がすように愛撫した。乳首にまだ痛みが残っている中、同
じところを優しく繊細な指使いで責められ、美奈の身体がびくっと震える。
「じっとしてなさい。」
 美奈の耳元で鋭くそう言ってから、石堂は教室にいる全員に向かって言った。
「全員注目!」
 後ろの男たちはもちろん、俯いたり、目をそらしたりしていた女子も、全員が美奈と石堂の方を見た。
「有岡さんは、まだここの教育を受けていません。でも、ここに来るまでいっぱいエッチなことをしてきたから、もう、かな
りいやらしい体になっています。どんなにいやらしいか、よく見ておきなさい。」
 そう言いながら、石堂の両手が美奈の乳房を包んだ。優しく撫でるようにしたかと思うと、急に荒々しく揉みしだく。指
の間に乳首をはさみ、クニクニと指先で愛撫する。美奈の胸が様々に形を変えていた。
(あ、ああ、だめ…)
 美奈は狼狽した。乳首が立ってきたのだ。
「あらっ、どうしたの?」
 美奈の反応を見て石堂が尋ねるが、美奈には答えられなかった。
「あらあら、乳首が立ってるんじゃない?」
 石堂が容赦なく指摘してきた。 美奈は血が出るかと思うほど唇を噛んだ。
「こんなに乳首をコリコリにして、感じてるのね、有岡さん。」
 教室の後ろの男たちが、いっせいに卑猥な笑い声を立てた。
 胸を愛撫していた手が脇の下に移っていた。柔肌を撫でながら、そのまま脇腹へと下がっていき、そこで軽く爪を立て
る。思わぬ刺激に美奈はビクンと体を震わせ、「アッ!」と声をあげて身をよじる。
「感度良好ね…。」
 意地の悪い声とともに、石堂の手が腰を撫で回し、パンテイに包まれたヒップへと移る。
「このウエストからヒップへのライン、お尻の張りと形。後ろから犯して、と誘ってるようね。」
 そう言うと、テニスで鍛え上げられた内腿の一帯を指で撫でる。引き締まっているのにムチッと弾力がある。
「それに、ここ…」
 石堂は手を前に回し、美奈の下腹部を撫でた。真っ白な太腿の付け根に清楚な白いパンティがキュッと食い込み、股
間の膨らみがほのかに浮かんでいるのがエロチックだった。石堂は浮かび上がった亀裂に沿って、細くて長い指を走
らせる。
「な、何をするんですか!」
「ここを指でクリクリすると、気持ちいいでしょ?」
 石堂はパンティ越しに敏感な芽に爪をあて、刺激を与えた。
「や…、や、めて…」
 女の感じる部分を知り尽くした繊細な愛撫に翻弄されて、美奈は眉をひそめ、苦しげな表情をしながら、喘ぎ声が漏
れそうになるのに必死で耐えた。
「ほら、もう感じてる…」
 そう言いながら、石堂はパンティの中に強引に手を差し入れた。
「きゃあっ!」
 たまらず悲鳴をあげ、美奈は太腿を閉じて石堂の手を押さえ込もうとした。
「しゃんと立っていなさい!」
 石堂の手はシャリシャリした繊毛の感触を楽しむように動いた後、花唇を割り、割れ目の中に指を潜り込ませた。
「う…、うう…、いや…」
 石堂は膨らんできた肉芽に軽い振動を与え、割れ目を押し広げるようにして肉びらの
縁を撫でた。
「あうッ、あン、ううぅ…」
 噛みしめた唇がほつれ、くぐもった喘ぎが漏れてしまう。巧妙な指先で愛撫されると、すぐにヌルヌルした愛液が内側
からあふれ出て、石堂の指にまとわりつく。
「ほーら、もう濡れてるわよ。指がヌルヌルしてきたわ。」
 石堂はフンと鼻で笑い、ふいに愛撫の手を止めると、美奈が脱いだスコートを手に取った。
「何?これ?」
 スコートのあちこちに、何かの液体がべっとりついたような染みができていた。
「………!」
 美奈はハッと息を飲んだ。半透明の白濁液、その正体は一見して明らかだった。
「男性の精液をつけたスコートを着て、うろうろしてたのね。ホントにいやらしい子!」
 石堂が吐き捨てるように言った。そして、美奈から離れて教卓の前に立ち、女生徒たちをぐるりと見渡した。
「よく聞きなさい、いいですか。」
 石堂が厳しい口調で話し始めた。
「癒しの館の慰安嬢は、売春婦や風俗嬢ではないのです。清純で、羞じらいを持った女の子が、身も心も捧げて慰安し
て差し上げるからこそ、お国のために働いておられる防衛隊やお役所、議員の方々が喜んでくださるのです。有岡さん
のように、平気で裸になって、誰にでも抱かれるような人は慰安嬢として失格です。」
 石堂がイヤミたっぷりに言い、男たちが爆笑する。
 美奈は悔し涙が溢れるのを感じた。それは、ここに連れて来られてから、最大級の恥辱だった。

 


 
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