国防省附属「星園・癒しの館」・外伝
 
嘆きのテニス少女 第7章
 
「さあ、ついていらっしゃい。」
 石堂は午前の授業が終わると、美奈にそう声をかけ、教室を出た。これから反省室に向かうのだ。
 拘束されているわけではなかったが、ここで逃げても、どうなるものでもないことは明らかだ。美奈は、黙ってついて行
くしかなかった。
 廊下には、女生徒にまじって、様々な年格好の男がいる。一般に「訪問客」と呼ばれる彼らは、防衛隊員や国防省関
係者、政財界の有力者で、この館に来て、慰安を受ける客である。
 1年生の教室の前を通った時、そんな訪問客の一人が、前かがみになった女生徒の後ろに体を密着させて立ってい
るのが見えた。
「あっ、あん…、あぁっ!」
 女生徒が喘ぎ声を漏らした。見ると、スカートが捲れ、白い尻が露わになっている。彼女は訪問客の男にバックで犯さ
れているのだ。
「明穂っ!」
 美奈は女生徒の顔を見て、息が止まりそうになった。テニス部の後輩、長畑明穂ではないか。彼女の首には、何かプ
ラカードのような物が吊るされている。そこには、「反省中、どうか私とセックスしてください」と書かれていた。
「先輩、助けて!」
 美奈をみつけて、明穂が必死で叫ぶ。しかし、美奈にはどうすることもできなかった。
「廊下を通る人10人とセックスしないと、許してもらえないんだろ。」
 そう言いながら、男は、いやいやと首を横に振る明穂の腰を掴み、怒張の抜き差しを再開する。
「うっ、い…や…、あっ…」
 明穂は顎を反らし、悲しげな声をあげた。
「何をしているの?行くわよ。」
 石堂が促す。後ろ髪を引かれる思いで、何度も振り返りながら、美奈は彼女の後についていくしかなかった。
 しばらくすると、向こうから、全員水着姿で移動してしてくる一団があった。恵聖学園テニス部の後輩が混っているの
で、2年生だとわかる。次はプールの時間なのだろうが、水着で廊下を歩くというのも、小学生ならともかく、高校生では
珍しい。しかし、それより異常なのが、彼女たちの周りに群がっている男たちだ。
「おおお!オ××コも透けてるぜ!下に何も着けてないのか?」
 野卑な男の声が廊下に響く。
 2年生たちが近づいてくると、美奈にもわかった。薄い生地の水着を、下にサポーターなども着けずに着ているらしく、
体の微妙な線もわかるし、乳首などははっきりと浮き出ている。股間は見事に割れ目に食い込み、大陰唇の膨らみま
で、くっきりと浮き出させていた。
 周りにいる男たちは、鼻息がかかるぐらい近くから乳首の透けた胸を覗き込んだり、一緒に歩くふりをしてお尻や股
間を触ったりしている。
「きゃあ!」
 悲鳴をあげたのは、テニス部の後輩の小倉恭子だ。男が彼女を背後から抱えるようにし、前に回した手が二つの胸
のふくらみを掴んだ。
「せ、先輩…」
 涙を浮かべて、恭子が美奈の方に駆け寄る。すると、美奈を引率していた石堂が手を振り上げ、恭子の頬に平手打
ちをくらわせた。パシーンと大きな音が廊下に響く。
「列を乱さず、早くプールに行きなさい!」
 叱りつけられた恭子を、男が引っぱっていく。恭子は頬を押さえながら、廊下を歩いて遠ざかって行った。

 3年1組の他の女生徒たちは、昼食のために構内の食堂にいた。見た目は普通の学生食堂なのだが、訪問客のも
てなしに使うこともあるので、設備は機能的で美しく、料理もなかなかのものだ。しかも、幸いなことに、今は訪問客もお
らず、女生徒だけで食事をしている。
 さすがに少し緊張が緩んだ様子で、千春は朋美に尋ねた。
「なあ、反省室て、どんなとこなん?」
「一言で、反省室と言っても、一部屋じゃなくて、査問室、懲罰室、矯正室の三つの部屋に分かれているの。」
 自分の経験を思い出したためか、それとも美奈のことを案じてか、朋美は憂いを含んだ様子で答えた。どんな時でも
気品を感じさせる話し方は、彼女の育ちの良さを思い起こさせた。
「査問室は、最初に全員が入れられる部屋で、まずそこで、なぜ反省室送りになったのか、その原因を査問し、処罰内
容を決めるの。査問される女の子は、待合室で下着姿で待機していて、名前を呼ばれたら下着を脱いで、全裸で査問
室に入るの。原則として、それから反省が終わるまでは、一切何も身につけてはいけないのよ。」

 査問室に入ると、数人の男が美奈をとり囲んだ。恥かしさから前屈みになる美奈だが、男たちはそれを許さない。寄
ってたかって、美奈の身体を引き起こし、美しい裸身を露わにさせた。
「おおっ、これが有岡美奈の身体かぁ?」
「鍛えられた肉体の美しさだな。」
「オッパイも結構デカイし、腰も張り出して、なかなかエロい体だぜ。」
 男たちは、「テニス界のプリンセス」のヌードをじっくり鑑賞してから、質問を始めた。
「名前は?」
「有岡美奈です。」
「スリー・サイズを言いなさい。」
「…わかりません…」
「じゃあ、測ってやろう。」
 男の一人がメジャーを手に持ち、美奈の背中に回った。
「両手を横に上げろ。」
 美奈が素直に従うと、脇の下から男の手が差し込まれた。しかし、すぐにメジャーが当てられるのではなく、男は両手
で乳房を鷲掴みにした。
「あっ、いやっ…、だめっ…」
 後ろから抱きすくめられ、胸を揉まれる恥辱に、美奈が喘いだ。他の男たちは、その様子をニヤニヤ笑いながら眺め
ている。
「この押し返すような弾力が堪らんな。」
 男は指に吸い付くような肌の感触と、指を押し返す双乳の張りを楽しんでいる。
「おい、早く測れよ。」
 他の男が焦れたように言い、やっと美奈の胸にメジャーが回された。
「80センチ。」
「じゃあ、交替して、俺はウエストだな。」
 最初の男をせかした男だ。男は美奈の前に立ち、正面から抱くようにして腰に手を回した。そして、ゴツゴツした指を
背中から腰、尻と滑らかな肌に這わせて愛撫していく。
「うっ、ううっ…」
 性感帯を刺激されるのか、時折、美奈は体をピクンと震わせて身悶えする。
「54センチだ。」
 やっとウエストを測り終えた男に続いて、3人目がヒップを測る。染み一つない白桃のような双尻を思う存分撫で回し
てから、メジャーを当て、下腹部に目線を合わせて立て膝でしゃがむ。
「どこで測ったらいいかな。」
 わざとらしくそう言いながら、シャリシャリした陰毛の感触を味わい、その奥の縦裂を指先でなぞってくる。
「だっ、だめえ、そこは…」
 陰部に触れられて、美奈が腰を引いて叫んだ。
「『そこ』って、どこだ?」
 美奈の腰を引き寄せて、男が意地悪く尋ねる。
「えっ…、…あっ!」
 美奈が言葉に詰まった、女性器のことは「オ××コ」と呼ぶように、昨日から厳しく何度も指導されているが、その言
葉を口にするのは、どうしても抵抗があった。
「言わないと、こうするぞ…」
 男の指がクリトリスの包皮を捲り、敏感な陰核を指先で転がした。
「ああっ、あっ、あっ…」
 強過ぎる刺激に、美奈は全身をビクンビクンと反応させ、口をパクパクさせて喘ぎ声をあげる。
「‥…お、オ××コ…」
 耐え切れなくなった美奈は、言葉を濁しながら、小さな声で答える。しかし、男は容赦しない。
「何だって?聞こえないぞ?」
「オ××コ…」
「えっ?何ぃ?」
「オ××コですっ!」
 そう叫んで、美奈は屈辱のあまり真っ赤になった。

「反省室には、職員もいるんだけど、訪問客も結構いるの。女の子を苛めるのが好きな男たちが…。」
「査問の結果、懲罰が妥当と判断された場合は、懲罰室に送られる。懲罰には、肉体的懲罰と性的懲罰がある。肉体
的懲罰っていうのは、軽い物ならSM、きついものは拷問ね。」
 朋美の説明を引き継いで、さらりとそう言ってのけるのは、冴子だ。
「昨日、朋美は逆さ吊りにされたあと、三角木馬だったわね。朋美はお嬢様だから、きつかったでしょう?」
「中西さん、なんで、懲罰受けたん?」
「………。」
「朋美が昨日反省室に送られたのは、石堂のお気に入りの男の人と仲良くしてたからよ。」
「冴子さん…」
 朋美がはにかんだような、困ったような表情を浮かべた。
「私が受けた最初で最後の懲罰は、性的懲罰。小さい時から、鬼オヤジに鍛えられて、多少の苦痛には耐えられるか
らね。」
 冴子の父はプロテニスプレイヤーで、自ら娘に厳しい英才教育を施したことは、その世界では有名である。
「性的懲罰て、何?」

「お前の査問は、そこにいる娘の査問が終わってからだ。」
 そう言われて、美奈は目を見張った。机に座り、数人の男に取り囲まれ、査問を受けている少女はテニス部の後輩、
1年生の青山千花だった。
「千花!」
 美奈が思わず声をかけると、少女がこちらを向いた。
「おや、お前をここに連れて来た張本人の、有岡美奈がやってきたぞ。」
 千花の前に座っている男が言った。
「有岡先輩!」
 千花が涙まじりの声で叫んだ。その顔は歪み、涙に濡れている。
「千花っ!」
 思わず駆け寄ろうとした美奈を、周りの男たちが押さえた。
 美奈が見ている前で、千花の査問は続く。内容は小学校からの成績やエピソードに始まり、両親の仕事や交友関係
にまで及ぶ。両親の事や中学時代の初恋の人の事まで話題にされて激しく侮辱され、ついに千花は泣きじゃくり、何も
答えられなくなってしまった。
 男たちはしばらく何事か相談していたが、やがて、千花の正面に座った男が重々しい声で言った。
「では、査問の結果を言い渡す。懲罰室で100人連続中出しの刑だ。」
「えっ?」
 千花は、言われたことがよく理解できなかったらしい。
「100人と連続でセックスするんだ。100人終わるまでは、食事も睡眠も許されないぞ。」
「…い、いやあーっ!助けてーっ!」
 泣き叫ぶ千花を、男が二人両脇から抱えるようにして連行していく。
「先輩、助けて!」
 美奈の横を通る時、千花が必死で助けを求める。思わず駆け寄ろうとする美奈の腕を、一人の男が掴んだ。
「短気を起こすな、冴子に言われただろう…」
 男は他の者に聞こえないよう、美奈の耳元で囁いた。
 ハッとして振り向くと、それは石堂から「良宏」と呼ばれていた、あの男だ。

「私の時は、ずらりと並んだ男たちに48時間連続で犯される。48時間耐久の刑だったわ。しかも苦痛を取り除くため
にローションを使って、犯されている嫌悪感が効果的になるよう工夫もされている。これが、性的懲罰よ。潔癖症の子
や貞操観念の強い子を屈服させるのには、一番の手段ね。」
 冴子が顔を引きつらせて言った。その時の恐怖と屈辱を思い出しているのだろう。クールな彼女にしては珍しい。
「もしかして…、みんな、反省室に送られてるん?」
「体育科の子は、一度は送られたことがある子がほとんどじゃないかしら。みんな一流のアスリートで、気が強かった
り、プライドが高いから、それが災いするのよね。」
「でも、本当に恐いのは、公開懲罰よ。」
 朋美が言った。
「公開懲罰というのは、見せしめのために行われるの。執行されるときはグラウンドに特設ステージが設けられ、性的、
肉体的苦痛だけでなく、薬物や電気的ショックも使われるわ。」
 朋美に続いて、冴子も説明をする。
「傷を残さずに、肉体に加えられる苦痛を極限まで追求した罰が工夫されていて、想像を絶するほどの激痛でのた打ち
回ることになるの。」
「そんな、ひどい…、何をしたら、そんなことされるん?」
「脱走を図ったら、間違いなく公開懲罰ね。あと、他の生徒に影響力のある子が、教師に反抗して、反省室でも素直に
反省せず、暴れたりしたら、公開懲罰になる可能性は高いわ。」
「ほんなら、有岡さん、めちゃ、あぶないやん!あの子、すぐ熱うなってしまうとこ、あるんやから…」
「大丈夫よ、今回は…」
 朋美が少し誇らしげな様子でそう言うと、冴子もうなずいた。
「そうね。今回は…」

「さあ、査問を始めるとしよう。今回の主任査問官は、私、岩崎が務める。」
 良宏は机を挟んで美奈と向かい合って座っている。彼女の左右に一人ずつ、後ろに一人、男が座った。彼らも査問
官だと言うが、いずれも訪問客で、美奈を嬲るためにいるのである。
「ここに来たのは、昨日だな?」
「はい…、ああっ!」
 背後にいる男の掌が美奈の乳房を握り締め、整ったバストが形を変えた。飛び出した肉球の先端を指の腹で確かめ
るようにコリコリと転がす。
「乳首が立ってきたぞ。」
「ここも濡れてきたぜ」
 美奈の股間に手を突っ込み、秘孔を指でかき回している男も、ニタニタしながら言った。良宏が尋問する間、他の3人
はひたすら美奈の体をいじっている。
「…自分が、反愛国者だという自覚はあるか。」
「………。」
 悔しさのあまり言葉に詰まった美奈。すると、後ろの男がいきなり乳房を強く揉んだ。
「やめて、い、いたい…」
 女の急所を手荒に責められて、美奈の顔が歪んだ。
「ちゃんと答えるんだ。」
 後ろの男が厳しく言った。彼らも査問のメンバーであることには間違いないのだ。
「なぜ、反省室行きになったか、自分の口で説明してみなさい。」
 良宏が質問する。美奈は警戒しつつも、できるだけ素直に答えようとした。ふと気づくと、良宏もがうまく質問して、答
えをリードしていくように見える。
「…ということは、今回は、矯正室行きが妥当ですな。」
 一通りの質問を終えて、良宏がつまらなそうな顔で言う。
「えっ、そんな…」
「それは甘いんじゃ…」
 他の査問官が異論を挟もうと口を開きかけたが、じろっと見た良宏の視線は意外なぐらい迫力があって、異論をその
まま飲み込まざるをえなかった。

 矯正室に入ったのは、美奈と良宏だけだった。
「じゃあ、反省用の映像を見てもらうとしよう。」
 良宏がそう言うと、部屋の壁に埋め込まれたディスプレイに、50歳ぐらいの男がトボトボ歩く姿が映った。汚れた服を
着て疲れ果てた様子の男は、コンビニの前のゴミ箱を漁り始めた。食べかけの弁当を拾い上げた男の顔がアップにな
る。
 美奈は心臓が止まりそうになった。
「…お、とうさん…?」
「そうだ。君が反愛国者になり、テロリストの手先にまでなっていたことがわかって、お父さんは会社をクビになり、ご両
親は財産を全て失って、家を追い出された…」
 いつもなら反論の言葉が口をついて出てくるところだが、目の前の映像の衝撃が大き過ぎて、良宏の言葉も頭に入ら
ない。映像では、ボロボロの服を着た母が、父の持って来た弁当を手づかみで食べている。
「ご両親をこんな目に遭わせて、恥ずかしいと思わないのか?」
 良宏がそう言いながら、壁のボタンを押す。すると、右手の壁が自動的に上がっていき、ガラスの壁が現れた。
「きゃあーっ!いやあっ!」
 スピーカーから女の子の悲鳴が聞こえる。
 ガラスの向こうでは、全裸で両手両足をベッドに縛り付けられた千花の上に男が乗っている。男は服を着たまま千花
を犯しているらしく、ベルトが緩められズボンがずり落ちそうになった腰が激しく前後に動いている。その後ろには、部
屋いっぱいに折れ曲がった列を作って男たちが並んでいた。
「千花っ!」
 美奈が思わずガラスに駆け寄る。いつの間にか、ディスプレイの映像も男に犯される千花の映像に変わっていた。男
の勃起した陰茎が、千花の秘孔に突き刺さり、ピストンのように出入りしている。処女を奪われたばかりの身体に、優し
さのかけらも無く怒張を出し入れされているのだ。
「いやぁ、いやぁ…」
 千花の顔は涙と汗でグショグショだ。
「うっ…」
 男が呻き声をもらし、腰を激しく動かしてから肉棒を引き抜く。とろりと精液が膣から流れ落ちた。
「ああぁーっ!いやぁーッ!」
 千花はうねらせながら絶叫した。しかし、緊迫されながら悶える様子は男を誘う効果をあげるだけだ。露出した体を隠
すことはできず、ヌルヌルの白濁液がヒダ肉に絡み付く様子が、男たちの視線に晒されている。
 休む間もなく、次の男がベッドに上がってきた。ズボンのチャックを下げ、トイレで小便でもするように勃起した陰茎を
摘まみ出すと、千花の秘肉の入口に当てて、一気に肉襞を貫いた。
「いや、いや…、だめぇ!」
 千花が泣き声で言うが、男は容赦なく腰を突き上げる。肉棒が千花の中で暴れまわっている。
「ひぃぃ…、あっ、あっ…、あぁぁ…」
 千花の悲しげな声が、スピーカーから流れてきた。
「昨日まで処女だったのに、気の毒になあ。本来愛の儀式であるはずのセックスなのに、まるで公衆便所で用を足すよ
うに次から次へ男が体に乗ってきて、挿入と射精の繰り返しだ。ここにさえ来なかったら、こんな辛い思いをすることは
なかったのに…」
「………。」
 千花を凝視していた美奈の表情に、次第に怒りが露わになってきた。あまりの理不尽さに耐え切れなくなったのだ。
硬く握り締めた手を振りかざそうとした瞬間、良宏が近づいて来て、その手を押さえた。
 キッと睨みつけた視線を受け止めた良宏は、耳元に唇を寄せて囁いた。それは、今までネチネチと美奈を苛めてい
た口調とは打って変わって、優しく力強い口調だ。
「短気を起こすなと言ってるだろう。まずは、反省室を出ることを考えるんだ。」
 それでも、美奈の憤りは収まらない。なんとか、良宏の手を振りほどこうとする。
「しかたないなぁ…」
 良宏は小声でそう呟くと、美奈の手を掴みながら、突然、大きな声で言った。
「よし、十分反省したようだから、教室に戻ってよろしい!」
 美奈は、キツネにつままれたような表情で良宏を見た。聞き取れるか聞き取れないかの小さな声で、良宏が呟く。
「覚えておきなさい、ここにいるのは、君たちの敵ばかりじゃない…」
 美奈はハッとした表情を浮かべ、次に肩の力がスッと抜けた。それがわかったのか、良宏も彼女の手を離し、目顔で
頷いた。
 次の瞬間、美奈の心に、メラメラと燃える闘志が湧き上がってきた。巻き込んでしまった仲間や両親に対する申し訳
なさ、自分がなんとかしなければという責任感、理不尽な暴力に対する怒り…、あらゆる感情がエネルギーになってい
く。
(わたし、負けない。どんな目に遭っても、負けない!)

 


 
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