国防省附属「星園・癒しの館」・外伝
 
嘆きのテニス少女 第14章

 庶務課の倉庫に入って来た女生徒が、探るように声をかけた。
「よかった…。来てくれたのね。」
 そう言って、積み上げられた荷物の間から冴子が姿を現わした。
「森脇さん、教えて欲しいことがあるの。」
 冴子が呼び出した相手は、生徒会長の森脇亜弓だった。 
「何?」
「諸藤の…、館長のスケジュール、一日の行動パターンを教えて欲しいの。」
「那珂さん…」
 亜弓は一瞬、何か問いたげな視線を冴子に向けたが、口にするのを思い止まった。そして、簡潔に要点を押さえた話
し方で、彼女の把握していることを過不足なく話した。そのクレバーな話しぶりに、冴子はあらためて感心する。
「那珂さん、もし、私に何かできることがあったら…」
 そう言いかけた亜弓の言葉を遮って、冴子が答えた。
「ないわ。」
 ピシャリと言う彼女に対して、さらに何か言おうとする亜弓に、冴子は親しみを込めた笑みを見せて言葉を続けた。い
つものクールな表情から一転して、柔らかで可愛らしい表情になる。これが冴子の魅力なのだ。
「あなたを巻き込んじゃいけない。あなたの役割と私の役割は違うの。これは…、私の仕事だわ。」

 テニスウエアのままVIP専用休憩室の前に立った朋美は、強ばった表情で大きくため息をついた。そして、思い切っ
てドアをノックする。
「中西朋美です、失礼します。」
 声をかけて中に入ると、高級ソファに腰掛けていた四人の男が一斉に彼女の方を見た。
「やあやあ、朋美ちゃん、いらっしゃい。」
 声をかけてきた初老の男は日本を代表する重機メーカーの社長、寺山昌久だ。朋美の父とは古くからの知り合いで、
中西産業の主要取引先の一つだった。
「ここに来たからには、やっぱり朋美ちゃんに会っていかないとね。」
 ハンサムな青年実業家としてテレビや雑誌にも登場することが多い三城真司が、笑顔を浮かべて言う。愛妻家でフェ
ミニストだという評判だが、実は館の常連の一人だ。中西家とは家族ぐるみのつきあいがあり、以前は、テニスの試合
の応援にも来てくれたことがある。
「宮田さん、これが、お話ししていた中西産業のお嬢さんですよ。」
 寺山が、一番奥のソファにどっしりと座っている恰幅の良い老人に声をかけた。
「こちらは、財界団体協議会の宮田博胤会長、経済界の長老だよ。」
「初めまして、中西朋美と申します。」
 育ちの良さをうかがわせる優雅な仕草で、朋美があいさつした。
「これは可愛らしいお嬢さんだ。こんなお嬢さんが慰安嬢になっているのかね。」
 宮田が重厚な口調で言うと、寺山が答えた。
「お父さんの罪を償うために、身も心もお国に捧げたいと申しましてね。ホント、親孝行な娘さんだ。」
 そう言う寺山の隣で頷いているのは、中西産業のメインバンクであった帝都銀行の田端頭取だ。彼らは皆、テニス部
壮行会の来賓としてやって来た財界代表の面々である。
「今日は、お忙しい中、私たちの壮行会においでいただいて、ありがとうございました。」
「刑務所にいるお父さんに代わって、保護者のつもりで参加させてもらったよ。」
 寺山がわざとらしく、しんみりした口調で言う。彼も三城も田端も、最初こそ朋美が慰安嬢になっていることに驚いてい
たが、やがて館を頻繁に訪れては、朋美を指名してくるようになった。幼い頃から顔見知りの男たちに体を弄ばれるの
は、朋美にとっては恥辱以外の何物でもない。そんな彼女に、わざと両親の話や朋美の小さい頃の話を聞かせながら
淫らな奉仕をさせ、朋美が哀しげな表情を浮かべるのを楽しんでいるのだ。
「そうだそうだ、君にプレゼントを持って来たんだ。」
 三城がリボンのついた小さな箱を取り出して、朋美に渡す。
「ありがとうございます。」
「開けてみたまえ。きっと、気に入ると思うよ。」
 包装を解き、箱を開ける。そこには、太さも長さも男の反り返った怒張そっくりのゴム製品が入っていた。赤黒く、エラ
が大きく反り返り、サオには真珠大の突起が無数に付いている。
 朋美がそれを手に取った。三城がポケットからリモコンらしきものを取り出し、スイッチを入れる。ブーンと唸りをあ
げ、朋美の手の中でクネクネと卑猥な動きを見せる。三城がニヤニヤ笑いを浮かべ、田端は淫らな玩具と朋美の顔を
見比べて「ヒヒヒ…」と笑い声を立てた。朋美は頬が火照ってくるのを感じた。
「朋美ちゃん、さっそく使ってみてくれよ。」
「はい…」
 三城に言われて朋美はテーブルに腰をかけ、テニスウエアを捲りあげる。真っ白で豊かな乳房が露わになった。朋美
は瞳を閉じて、振動するバイブレーターで胸の膨らみをなぞっていく。
「ううっ、う…、うう…」
 バイブレーターが乳輪をなぞるように円を描き、そして乳頭に到達した。細かい振動が伝わり、クネクネとした動きが
乳首を転がす。「あっ、あっ」という短い声をあげて朋美の身体が大きく波打ち、ビクッ、ビクッと痙攣した。
「おやっ、乳首が立ってきたぞ。」
 そう言いながら田端が手を伸ばし、朋美の乳首を摘み捻った。
「次は脚を開いて、アソコに当ててごらん。」
 三城の指示どおりM字形に股を広げると、朋美はバイブレーターを持った手を股間に持っていった。振動がアンダー
スコート越しに陰部を刺激する。
「んっ、んっ…」
 朋美はバイブレーターをクリトリスのあたりに押し当て、小刻みに擦り上げていた。声を漏らさないように口を閉じてい
るので、鼻の穴に力が入っている。しばらくすると、股間の薄い布地が濡れて貼りつき、壮行会でつるつるに剃られた
陰部を映し出した。
「おおっ、パンティにいやらしい染みができてきたじゃないか。」
「田端さん、これはアンスコと言うんですよ。」
 濡れたクロッチに指を這わせて、寺山と田端が笑い合う。その横で三城が命令した。
「アンスコを脱いで、アソコに直接当てて、オナニーするんだ。」
 朋美はアンダースコートを脱いで、再び脚を開いた。きれいに剃り上げられた陰部が露わになる。隠すものを失った
割れ目から、肉襞が濡れて光っているのが見えた。朋美はバイブレーターをすぐに秘孔に入れることはせず、恥丘の
周りをゆっくりとなぞっていく。バイブレーターがクネクネと動きながら亀裂をなぞった。ゴム製の怒張に朋美の愛蜜が
塗される。
「ああっ、ああん…」
 包皮を掻き分け、ちょこんと顔を出した真珠色の突起に、愛蜜に濡れたバイブレーターが触れた。ビリビリとした振動
が敏感な部分に伝わる。朋美の爪先がピンッと伸び、太腿がピクピクと痙攣する。
「よし、入れていいぞ。」
「は…、い…、入れさせて…いただきます…」
 喘ぎ声を漏らしながら、朋美は膣にバイブレーターを挿入した。
「んっ、んっ、んっ…、はぁっ…、はぁ…んっ…」
 朋美は悩ましい声を漏らしながら、性器に挿し込んだ淫具をゆっくり動かし、もう一方の手は激しく乳房を揉みしだい
ている。眉間には苦悶のしわがより、乱れてほつれた髪の毛がかかった顔は、ぞくぞくする程色っぽい。秘部から溢れ
た愛液は、テーブルに小さな水溜りを作っていた。
「朋美ちゃん、すっかり女の体になったねぇ。アソコがビチャビチャだよ。」
「自分で恥ずかしい所を弄ってよがっているその姿、お父さん、お母さんにも見せてあげたいよ。」
 朋美の自慰を見つめながら、男たちが嬲るように言う。
「う、うう…、あ、あぁっ…」
 絶頂を迎えた朋美の身体が、テーブルの上で大きく仰け反った。

 「無理はするなよ」と良宏は言った。確かに少し焦っているのかもしれない、そう思いながらも、冴子は自分を抑えるこ
とができなかった。
 明日、慰問試合に出発し、数カ所の基地を訪問すると、しばらくの間、館を離れることになる。もし、その間に諸藤が
鍵の保管場所を変えてしまえば、二度とチャンスは巡って来ないかもしれない。そう思うと、いても立ってもいられなかっ
たのだ。
 亜弓から聞いた諸藤の日々の生活は、時計で計ったように正確なものだった。実際、狙った時間に館長室に忍び込
むと、部屋の奥からシャワーの音が聞こえてきた。24時間、部屋から一歩も出ることなく生活できるよう、館長室にはト
イレとシャワー室が作られているのだ。
 細心の注意を払って扉を開け、脱衣室に忍び込む。諸藤が脱いだ防衛隊の制服が、几帳面に畳まれて棚の上に置
かれていた。
 シャワー室から見られないように気をつけながら、冴子は制服の内ポケットをさぐった。中に小さな堅い物の手触りが
あった。
「これ…?だわ…」
 思わず呟いて取り出してみると、聞いていたとおりの鍵だ。浴室からはシャワーの音が聞こえている。諸藤はまだ出
て来そうにない。あまりにも簡単で拍子抜けしそうなぐらいだ。
 冴子はそっと脱衣室を出た。

 学生食堂を利用したラウンジで、来賓としてやってきた政治家や官僚がグラスを傾けていた。体操服にブルマという
姿の千春が、トレイに載せた飲み物やおつまみを運んでいる。
「どうぞ。お注ぎします…」
 空になったグラスを見つけ、ビール瓶を手にして千春が言う。真面目な千春は、これまで酒場に足を踏み入れたこと
はもちろん、いたずらでアルコールを口にしたこともない。男に媚を売るようにお酒を注ぐなど、ここに来るまでは想像も
できなかったことだ。
「いいね、ブルマ姿の若い娘に注いでもらえるなんて…」
 そう言いながら、男の手がお尻を伸びた。高田元祐という有名な右翼政治家で、与党自政党の役員を歴任している。
高田がお尻を撫でながら、舐めるように千春の体を見た。下着なしで着ている体操服の胸は、揺れる乳房の形や乳輪
の翳りを映し、ブルマの股間やお尻は見事な食い込みを見せている。
「千春、ちょっとこっちに来なさい。」
 富士は千春を呼び寄せると、いきなり体操服の胸を捲り上げた。お椀型の乳房が露わになる。その先端に、ピンクに
染まった小さ目の乳輪と、少女らしい半分埋まった乳首が乗っていた。
「あっ…」
 千春が思わず声をあげる。固く冷たい器具が乳首に押し当てられる感触があった。親指程のサイズのピンクローター
だ。富士は持っていたテープでそれを固定した。
「これでよし、と…」
 そう言って、富士は手にしたリモコンのスイッチを入れる。
「ああっ!」
 千春が身を捩らせ、思わず胸に手を持っていく。
「外すなっ!」
 途端に富士の叱責が飛んだ。
「そやかて…」
 哀願するような千春の潤んだ目の前で、富士は稲見市長に別のローターを渡す。市長は反対側の乳首に同じ仕掛け
を施した。
「高田先生には、とっておきの場所につけていただきましょう。」
 そう言うと、富士は千春のブルマをずらした。陰毛がきれいに剃られ、脱毛クリームを塗り込まれた股間は幼女のよう
につるつるだ。
「クリトリスにつけてやってください。」
「ほほう、それは楽しそうだ。」
 高田が大喜びで、富士から渡されたローターを性器の上端に押し当てるようにし、テープで留めた。ローターはちょう
ど千春のクリトリスに当たっている。
 高田がローターのスイッチが入れると、敏感な部分は衝撃的な性感を生じた。
「あっ…、はぁんっ!」
 千春が股間を押さえて、体を「く」の字に折り曲げる。
 残る一人が、手にしたローターを千春の秘孔に押し込むと、最後の一人は肛門に当ててテープで固定する。
「いいか、誰に呼ばれたか、感じた部分で判断するんだぞ。」
 富士が言った。
「あっ…」
 右の乳首に振動を感じた千春は、富士にブランデーグラスを渡した。続いて膣内でローターが振動する。振り向くと、
男のグラスが空いていた。ビールを注ぐなり、クリトリスに激しい刺激を感じた。
「あうっ…、な…、何かお入り用ですか?」
「ソーセージの盛り合わせでも持ってきてくれるか。」
 千春が尋ねると、高田がニヤニヤ笑いながら言った。なおも振動を続けるローターのせいで、内股になり、へっぴり腰
で股間を押さえながら、カウンターまでソーセージを取りに行く。
「はぁ、はぁ…、はぁ…」
 千春の唇から荒い吐息が漏れている。敏感な部分をローターでかわるがわる刺激されながら、彼女は来賓たちの接
待を続けていた。
「お前にも一口飲ませてやろう」
 クリトリスを嬲られた合図で高田の所に行くと、男は水割りを口に含み、顔を千春に近づけた。両手で彼女の頭を固
定し、接吻する。
「ううっ…」
 口を強く押し当てて千春の柔らかい唇を味わいながら、高田は水割りを千春の口の中に流し込んだ。そして、舌を千
春の口の中に潜り込ませ、唇の裏の柔らかい感触を楽しむ。
「うぐっ、ぐぐっ…」
 千春がくぐもった声を漏らす。高田は舌で彼女の歯茎から舌まで味わおうとする。左手で千春を抱き寄せ、右手は体
操服の上から胸の隆起を揉みしだいている。
富士と稲見がやってきて、千春の太腿や尻に掌を這わせた。両方の乳首と膣、肛門、クリトリスに仕掛けられたロータ
ーが一斉に蠢き出す。
「うっうっ…うっ…、ううんっ…」
 千春が身悶えした。性感と恥辱、酒の酔いもあって、千春の頭はボーッと靄がかかったようになってきた。

 館長室のドアを後ろ手で閉めた時、冴子は目の前に立っている人影を見た。さすがにギョッとして見上げたその先
に、ニヤニヤ笑いを浮かべた松川の顔があった。
「ここで、何をしていた。」
「慰問試合のことで、館長にお話しがあったものですから。」
 できるだけ落ち着いた表情を作って答える。
「ほう、それはご苦労さまだな。」
 そう言いながら、松川は探るような視線を向けてくる。
「では、失礼します…」
 立ち去ろうとする冴子の手を、松川が掴んだ。
「待て。今の話、本当かどうか確認させてもらおう。」
「館長は入浴中でいらっしゃったので、結局、お話しはできませんでした…」
 平然と答えてかわそうとするが、松川は引かなかった。
「本当かな?何しろ、お前は、昔から油断ができない女だからな。」
 そう言う松川の顔中に、獲物を手にした喜びの色が浮かんでいた。

 来賓のうち防衛隊関係者は、体育科の教室で美奈を取り囲んでいた。
「お前は最近、尻の穴で感じることを覚えたらしいな。」
 そう声をかけて来たのは横木市長の息子、稲見大尉だ。
彼が手に持っているのは、癒しの館が発行し、関係者に配布している広報誌『星の園』である。この雑誌は慰安嬢たち
の活動を紹介するものだが、巷で売られているエロ雑誌よりも遙かに過激な写真と文章が掲載されている。今開いて
いるページには、テニスウエアで四つん這いになり、肛門を露わにした美奈の写真に「お尻の穴が感じちゃう!」と大き
な見出しがついていた。
「…はい…」
 美奈は顔が熱くなっていくのを感じながら、素直に頷いた。「そんなことない!」と叫びたかったが、それは許されない
ことだった。
「慰問試合前に、ちゃんと訓練しておいてやろうじゃないか。」
 星園基地の運営責任者、松林中佐が言った。さすがに将官クラスが来るわけにもいかず、今日来ている防衛隊関係
者の中では、この男が一番上の階級になる。
「それが、来賓として来た者の務めですな。」
 美奈をここに送り込んだ実行犯、情報部の近松少尉が言った。情報部はもっと大物が館に関わっているという噂があ
るが、表に出てくるのは、もっぱらこの近松だ。
「…よろしく…、お願いします…」
 頭を下げて机の上で四つん這いになった美奈のスコートを稲見が捲り、突き出したお尻を包むアンダースコートに手
をかけた。
「アンスコ、下ろすぞ…」
 稲見が美奈に声を掛ける。美奈は顔を赤らめ、かたく目を閉じた。お尻に冷たい外気を感じる。続けて、稲見の声が
響いた。
「ケツを広げろ!」
「えっ?」
「聞こえなかったのか?両手でケツを開いて、穴を見せるんだよ。」
 稲見の命令に、美奈の眉が羞恥に歪む。最も人に見られたくない所を、自分の意志で見せなくてはならないのだ。
 美奈は屈辱に耐えながら上半身を床に倒し、顔を床につけて身体を支えながら、お尻を上げる。そして、両手をお尻
にまわすと、指を柔らかい双臀に食い込ませた。思い切って割れ目を広げると、皺の刻まれた窄まりが曝け出される。
「おおっ、ケツの穴が丸見えだな。」
「へへへ、イイ格好だぞ。」
 男たちがうれしそうな声をあげた。
「これ、何かわかるか?」
 お尻を突き出し、男たちの前に肛門を晒して凌辱を待ち受けている美奈の目の前に、稲見はゴムでできた棒状の器
具を突きつける。
「…いいえ、わかりません。」
「アヌス拡張プラグだよ。これをケツの穴に突っ込んで広げてやる。前の穴でも後ろの穴でも男を受け入れる体にして
やるんだ。」
「いやーっ!」
 叫び声をあげて逃げ出そうとする美奈を、屈強な防衛隊員たちが押さえ込む。
「いやっ、だめっ!そ…、そんなもの、入れないで…」
 剥き出しのお尻をくねらせる美奈を見ながら、稲見はチューブから絞り出したゼリーをまんべんなくプラグに塗ってい
く。恐怖に目を見開いて、美奈はその様子を見ていた。
 プラグが美奈の菊座にあてがわれる。
「いやっ!いやっ!」
 美奈が半泣きの悲鳴をあげる中、アヌスプラグに力が加えられ、丸く加工された先端が皺の刻まれた菊座を押し広
げていく。
「いやあっ!ううっ…」
 美奈は、お尻の穴に異物を入れられるおぞましさに背を仰け反らした。
「うっ、ううっ…」
 異物が中に押し込まれていく。美奈は、眉を苦しげに歪ませ唇を噛んだ。額には玉のような汗が浮かんでいる。
「ほら、ケツの力を抜くんだ!」
 この手の拷問には慣れているらしい近松が言う。美奈自身も、ここまできたら抵抗するより、早く終わらせた方がいい
と思うのだが、力の加減が分からない。早くお尻の中にと思えば思うほど、余計な力が入りプラグを押し出そうとしてし
まう。
「しかたないな…」
 そう言うと、近松は美奈の股間に手を回し、指先でクリトリスを擦った。
「あんっ…」
 いきなりの刺激に、美奈の意識が肛門から逸れた。と同時に、グシュッと小さな音を立てて、アヌスプラグがお尻の中
に埋め込まれた。
「まだ終わりじゃないぞ。」
 そう言いながら稲見は、テニスボールほどのゴムボールのような物を取り出した。アヌスプラグに空気を送り込むため
の簡易ポンプだ。
 稲見は、美奈のお尻の間から端っこを覗かせたプラグにポンプを装着し、空気を送り込む。ゴムでできたプラグがア
ヌスの中で膨らんでいく。
「うっ…、ううっ…」
 排泄器官が押し広げられていく感触に、美奈の呻き声が洩れる。肛門の中で膨れていくプラグが菊座の皺を伸ばし、
内側から肉を押し上げていく。ぷっくりと膨らんだアヌスが男たちの目に映った。
「よし、これで抜けなくなったぞ。」
 そう言うと、稲見はリモコンを取り出し、スイッチを押した。
「きゃあっ、ああっ、あああ…」
 美奈の肛門に衝撃が走る。美奈の菊座を押し広げているプラグが、小刻みに震えだしたのだ。
「ううっ、うっ…、ううっ…」
 美奈は呻き声を漏らす。直腸を揺すぶる振動が、お腹の中全体に広がっていく。
「抜いて…、抜いてくださいっ!」
 必死で叫ぶ美奈に、男たちの哄笑が答えた。
「朝になったら抜いてやる。」
「それまでは、アナル以外の場所で、ゆっくり楽しませてもらおう。」
「抜いて欲しかったら、しっかり奉仕するんだぞ。」
 そう言うと村松は、美奈の前に勃起した男根を突き出した。

 翌日、岩口基地に向けて出発しようとしたテニス部員たちは、人数が一人足りないことに気がついた。
「冴子はどうしたの?」
 美奈が他の部員たちに尋ねた。冴子の姿がない。誰も心当たりがないと言い合っているところに、慰問試合を引率す
る教職員たちがやって来た。
「さあ、出発だ。」
「まだ、冴子が…、那珂さんが来ていません。」
 美奈が顧問の平沼に訴えた。自分でも驚くぐらい狼狽した声だ。
「那珂は、慰問試合には参加しない。」
「えっ?」
 部員たちは一斉に不安げな表情を浮かべた。
「那珂は昨夜、無期限の反省室入りになった。」
 平沼の言葉で、美奈は目の前が真っ暗になった。参謀役の冴子が捕まったことで、自分たちの計画が露見すること
への恐れはあった。しかし、それ以上に、冴子の不在そのものが不安なのだ。この異次元の世界で生き、脱出への希
望をつなぐうえで、自分がどれだけ冴子に頼っていたか、美奈は思い知らされた。
「出発!」
 平沼が号令をかけた。
 いよいよ、慰問試合への出発だ。道しるべを失った心細さの中で、美奈たちの新しい試練が始まろうとしていた。





 
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