国防省附属「星園・癒しの館」
 
外伝・生徒会の夏 5

 特定のプレイの希望をしなかった部隊は、医務室や当直室、応接室などの小さ目の部屋を使って、一対一で慰安を
受けることになった。
 きれいに片づけられた食堂で、隊員たちが酒を飲みながら待っているところに、女生徒たちが迎えに来て、割り当て
になった部隊の次の隊員を部屋まで導く。約40分が一人の持ち時間とされ、女生徒たちがシャワーを浴び、身だしな
みを整えるための準備時間20分を挟んで、1時間1サイクルで交替していく。まるで風俗店のようだが、実のところ、こ
ういう仕組みの方が、アブノーマルな性癖のない隊員の多くが自然に慰安を楽しむことができるのだ。
「第四分隊の竹下さん」
「はい、はいっ!」
 急に名前を呼ばれ、ちびちびとハイボールを飲んでいた竹下一等隊士が上ずった声で返事をした。ちょっと剽軽なと
ころはあるが、まずは常識人と言ってよい隊員だ。就職活動に失敗したことがきっかけで、大学を出てすぐに防衛隊に
入ったが、頑張り過ぎない性格が原因で、幸か不幸か、前線と呼ぶには程遠いこの基地の配属になった。
「こんばんは」
 甘やかな声で挨拶をして、近づいてくる女生徒を見て、竹下は思わず息を呑んだ。目の前に立っていたのは制服に
着替えた平良ミキだった。南国風のはっきりした顔立ち、パッチリした目に、コケティッシュな華やかさを持った彼女は、
基地を訪問した慰安嬢たちの中でもとりわけ目を引く、とびきりの美少女である。
 以前、特に容姿の優れた慰安嬢を確保するために、館が全国規模で人材発掘のための審査会を実施したことがあ
り、その時の沖縄代表になったのがミキだというプロフィールが、事前に隊員たちにも伝えられていた。
(可愛い…)
 ポカンと口を開けたまま、浅沼がミキに見惚れる。制服姿の彼女は清楚で、天使そのものに見えた。
「お待たせしました」
 緊張した面持ちの竹下に、ミキが微笑みながら言った。セーラーカラーの白い半袖ブラウスに、ミススカートから伸び
たすらりとした脚が眩しい。
 ミキは竹下の前で床に正座して、三つ指をついた。
「今夜、第四分隊のみなさんのお相手をさせていただきます、二年生、十七歳の平良ミキです。スリーサイズはバスト8
0、ウエスト55、ヒップ82です。よろしくお願いします」
 優雅な仕草で頭を下げると、ボブにしたサラサラの髪から花のような甘い香りが漂ってきた。慰安の相手としてミキを
狙っていた者は結構多く、周りにいた隊員たちが、羨ましそうな顔で彼女と竹下を交互に見比べている。仲間の視線に
気づき、竹下は少し得意になった。
(すごい、すごいぞっ!オレ、こんな可愛い娘とセックスできるんだ!)
「それでは、ご案内します」
 そう言うと、ミキが立ち上がって竹下の手を取った。夢見心地で立ち上がった竹下は、恋人同士のようにミキと手をつ
なぎ、雲の上を歩くような足取りで食堂を出て行った。
 第四分隊に当てられた当直室は、食堂のすぐ近くにある。
 部屋に入り、竹下と並んでベッドに腰をかけると、ミキは寄りかかるように彼の胸に身体を預けた。恥ずかしそうであ
りながら、それでいて誘うような視線をチラリと竹下に投げる。少女の甘い香りと、制服に包まれた柔らかな肉体の感
触が彼の興奮を誘い、竹下が思わず息を飲んだ。
 積極的にアプローチし、相手の心を掴むことで、暴力的に犯されるリスクをできるだけ下げる、自らの美貌を冷静に
自覚しているミキは、自分の身を守るために、館に来てからそうした術を身につけてきたのだ。
「キス…、してください…」
 そう言ってミキは眼を瞑り、少し上を向くように首を伸ばした。赤く染まった頬、白い華奢な首が美しい。竹下は片手で
ミキを抱き、むさぼるように唇にキスをした。もう一方の手を彼女の胸に持っていき、強く揉みしだく。
「お願い…、優しくして…」
 乱暴に揉まれた乳房に痛みを感じてミキがそう言うと、竹下が慌てて謝罪する。それほど酷い慰安にならないだろうと
見通しをつけ、ミキはそっと胸をなでおろした。
 竹下の手で、ミキの制服が脱がされていく。ブラウスを脱がすと、ブラジャーは着けておらず、形の良い乳房が露わに
なった。白い膨らみの頂点を、きれいなピンク色をした小さめの乳暈が彩り、可愛らしい乳首が乗っている。
「あ…あっ、あぁ…」
 乳首を指先で転がされてミキが喘ぎ声を漏らす。
 竹下は、スカートに手を掛けた。慌てて脱がそうとしてスカートがお尻に引っかかると、ミキは腰を浮かしてスカートを
脱がせるのを助けた。
 スカートを脱がされたミキは、白いパンティだけを身に着けた姿でベッドの上に横たわる。竹下が鼻息を荒くして覗き
込むと、薄い生地から淡い翳りが透け、股間の盛り上がりに刻まれた縦裂が食い込みを見せている。溢れ出た愛液
で、小さな染みができていた。
 竹下がミキの腰に手をやり、剥ぎ取るようにパンティを脱がした。
「恥ずかしい…」
 ミキが反射的に膝をきゅっと締め、太腿を擦り合わせる。それは、演技やテクニックではなかった。たとえ数え切れな
いぐらい犯された女性器でも、人前で露わにすることは女の本能として抵抗感があるし、年頃の女の子としては、やは
り恥ずかしいのだ。
 竹下は逸る気持ちを押さえ、とりあえずトランクス一枚の姿になると、彼女の膝に手を掛けて脚を開き、その中に身体
を入れた。目の前には、薄い恥毛に覆われた下腹部の膨らみがある。縦に走る亀裂が少し開き、中のサーモンピンク
の肉肌を覗かせている。誘われるように太腿の付け根を指で撫で、繊毛の感触を楽しんだ後、陰裂をなぞった。グチュ
ッと股間で音がし、愛蜜が溢れ出し、指を濡らしていく。
「びちゃびちゃだ…」
 うれしそうにそう言う竹下の指が、花唇に埋もれていたクリトリスを見つけ、そっと撫でる。
「あ…ああ…、あんん…」
 ミキの身体が小刻みに震える。
 竹下がミキの身体を抱きすくめ、彼女の唇にキスをした。滑らかな少女の素肌に自分の肌が重なる感触が、彼を有
頂天にさせる。夢中になって舌でミキの唇をなぞって味わい、その舌を首へ、鎖骨の窪みへと這わせていく。
 舌が胸の膨らみに達する。竹下は、ミキの乳輪をなぞるように舌先を這わせ、乳首を口に含んだ。
「ああん、そこ…、感じる…」
 ミキがよがり声をあげる。竹下はミキの左右の乳首を交互に咥えては、飴玉をしゃぶるように舌で転がした。
「…気持ちいい…」
 吐息混じりのミキの声が聞こえ、竹下が舌と唇を乳房からお臍の窪みへと這わせていく。白い肌が、男の唾液でヌル
ヌルに輝いている。
「ああぁ…」
 身体を舐め回されたミキが喘ぎ声を漏らし、ベッドの上で背筋をくねらせた。竹下がミキの股間に顔を埋め、愛液に
濡れた割れ目を舐めあげる。
「ウ、ウンンン…ウ、ウンンンン」
 竹下の愛撫に合わせ、ミキが腰を揺らす。敏感な粘膜に舌を這わされ、喉の奥でかみ殺した声が漏れ出している。
舐めあげる度に、花びらの内側から銀色の糸を引いて愛液が垂れこぼれ、シーツに淫らな染みを作る。
「はあぁぁ…」
 ベッドの上で身悶えしながら、ミキが竹下の腕をギュっと掴んだ。ハッと顔を上げた竹下の目に、艶っぽく眉根を寄
せ、しどけない表情をした愛らしいミキの顔が飛び込んでくる。
「もうダメ…、竹下さんのオ×ン×ンをください…」
「えっ…、ああ…」
 気づくと、竹下はまだ、トランクスすら脱いでいなかった。ミキの身体を見て、頭に血が上っていたらしい。部屋は冷房
が効いているが、チェック柄の木綿の生地が汗で肌に貼りついて、汗が絞れそうだ。トランクスの中で肉棒がこれ以上
ないくらいに反り、吹きこぼれたガマン汁で前の部分が気持ち悪いほどヌルヌルになっていた。
 慌ててトランクスを脱ぐ竹下の横で、ミキが身体を起した。相手に気づかれぬように、チラリと時計を確認する。
「私が上でさせていただきます…」
 甘く蕩けた表情に、はにかむような笑みを浮かべたミキは、ベッドの上で仰向けになるよう竹下を促した。慰安嬢のセ
ックスは騎上位で、自ら男を体内に導くのが基本なのだ。
 なすがままに、竹下が仰向けになった。股間の勃起は、先端から涎を垂らしながら天井に向かってそそり立ってい
る。男が萎えることのないよう、器用な手つきですばやくコンドームを被せると、竹下の腰を跨ぐようにしてミキが立っ
た。
「私のオ××コ、見えますか…?」
 少し腰を落とすと、ピンク色の肉びらがはみ出た女陰が竹下の前に露わになる。秘唇は愛液で濡れ、結合の時を待
っている。こうして最初に、これから男が味わうことになる性器の様子を見せるのだ。竹下が頷くと、ミキが恥ずかしそう
に微笑んだ。
「…いきます…」
 屹立する肉棒に手を添えると、怒張の先端を秘唇にあてがった。小陰唇の花びらを巻き込みながら、亀頭がぬるりと
柔肉に包まれる。
「あぁ、あぁ、あああぁ…」
 情感たっぷりの喘ぎ声とともに、ミキがゆっくりと腰を下ろしていく。視線を落とした竹下の目に、男根が女陰に埋まっ
ていく様子がつぶさに観察できた。ミキが背筋を伸ばし、最後まで腰を落とすと、極薄のゴムに包まれたペニスは何の
抵抗もなくニュルッと奥まで滑り込んだ。

 厨房では「皿洗い」が続いていた。
 塚本がホースを片手に持って亜弓の身体を弄り回し、亜弓はハアハアと肩で息をしている。その間も身体に冷水を浴
びせられて、体温とともに彼女の体力が奪われ、みるみる疲労していくのがわかる。
「中からきれいにしてやるよ…」
 そう言いながら、塚本は手に持ったホースを亜弓の膣に挿入した。
「きゃあっ!」
 冷たい水を勢いよく体内に流し込まれ、亜弓が思わず悲鳴をあげると、塚本が大きな笑い声を立てた。下腹部がパ
ンパンに張ってくる苦しさと恐怖で、亜弓が激しく身体を揺する。
 次第に常軌を逸していく塚本の様子を、他の隊員たちが遠巻きにし、唖然とした表情で眺めていた。分隊長はここに
はおらず、一等兵で一番の先輩となる塚本を止める者は誰もいない。
「いや…、お願い、もうやめて…苦しい…」
 亜弓が必死で哀願し、塚本がホースを抜くと、彼女の体内に流し込まれた水が噴水のようにアーチを描いて、亜弓の
性器から迸り出た。
「次は、俺のチ×ポとホース、どっちを入れるか選ばせてやるよ。どっちが欲しい?」
 塚本がニヤニヤ笑いながら尋ねた。一瞬、言葉に詰まった亜弓だったが、実際には選択肢はなかった。狂気の炎を
宿した塚本の目には、求める答えが書いてある。
「オ×ン×ンを…、入れてください…」
「生徒会長はセックスしないって聞いてたんだが…」
 塚本が満足そうに頷いた。どういう経緯か知らないが、生徒会長はどの隊にも割り振られておらず、慰安嬢の中でも
特別扱いになっているようだ。しかし、亜弓こそが塚本の最も好みのタイプなのである。
「仕方ないよなぁ、頼まれちゃあ。それじゃあ、俺のチ×ポ、入れてやるよ」
 塚本が卑猥な笑い声を立てた。亜弓の方から求められれば、セックスしてもよいのだというルールをこっそり彼に耳
打ちしたのは、町田と名乗る引率役の男子生徒だ。
 塚本は、拘束されたままの亜弓の上に覆い被さっていった。氷のように冷たくなり、小刻みに震えている身体を抱き
締めると、紫色がかった唇を奪う。
 大きく膨らんだ肉茎の先端に肉の割れ目を感じた塚本は、亜弓の肩を抱いた腕に力を込め、ぐっと腰を突き出した。
「うっ、ううっ!」
 亜弓が叫び声を上げ、逃れようと身体を捩った。冷水で冷やされた亜弓の膣口は、血行が乏しくなって収縮しており、
男を受け入れられる状態にはなかった。
 それでも、塚本は容赦がなかった。亜弓の身体を骨が軋むほどきつく抱きしめ、割れ目に亀頭をねじこんでいく。縮こ
まった局部をこじ開けられる痛みを感じて、亜弓が呻き声を漏らす。
「うっ…、きつい…」
 亜弓は歯を食いしばり、収縮した肉径を押し開かれる感覚に耐えていた。肉襞が侵入を拒むかのようにエラに絡み
つくのを感じ、塚田はニヤニヤ笑いながら、一気に怒張を突き刺した。
「はうぅっ…」
 亜弓は喉を引き絞って、全身を硬直させたが、肉棹が根元まで収まると、深い深呼吸とともに力を抜いた。
「へへっ、冷たくて気持ちいいぜ…」
 ヒンヤリした膣内の感触を楽しむように、塚本が深々と肉棒を打ち込み、ゆっくりと引き抜く。腰を使って大きくグライ
ンドさせたかと思うと、拘束されたままの亜弓の腰を掴み、たてつづけに揺さぶった。
「あッ、あッ、あッ…」
 亜弓が続けざまにあえいだ。慰安嬢として仕込まれた身体が、男の動きに合わせて反応し、熱と潤いを徐々に取り戻
していく。
 塚本の手が亜弓の胸を鷲づかみにして捏ね回す。掌で膨らみを掬い上げ、せり出した乳首を、指先で弾くように転が
す。その度に亜弓の子宮はキュッ、キュッと収縮する。
「あっ、あぁ…、ああぁ…」
 亜弓が眉根を寄せて、喘ぎ声を漏らした。その途端、塚本の指が亜弓の喉にかかる。
「うぐっ…」
 塚本の指に力がかかり、呼吸ができなくなった。亜弓が恐怖で目を大きく見開く。
「魏国人、呉国人、反日分子…」
 ブツブツと呟く塚田の指に力がかかっていく。もちろん、亜弓と魏や呉の国とは何ら関係はない。
 日本で自由が奪われていくプロセスの中で、極端な愛国主義が幅をきかせ、現実社会でもネットでも近隣国やその国
民に対する過激な攻撃の言葉が渦巻いた。権力者たちは、そうした空気をうまく利用して国民を煽り、近隣国に対する
憎悪をかきたて、国家に対する忠誠心を掠め取ることによって、国家を私物化していった。
 そして、派兵先での「殺し、殺される」苛酷な状況の中で、精神の均衡を保つために防衛隊員たちが縋ったのもまた、
そうした「愛国の気分」だったのだ。
「ぐっ…、ぐううぅ…」
 亜弓が苦しげに顔を歪め、拘束されたままの両手両足をばたつかせ、身体をくねらせる。塚本の指がふと緩む。
「…ん!げほっ!けほっ!」
 勢いよく気管に空気が流れ込み、亜弓は激しく咳き込んだ。
「そうだ…、この表情だ…」
 目が据わった塚本が、半ば独り言のように呟く。彼は、若い女が首を絞められている時の表情がたまらなく好きだっ
た。戦地に派遣された際、テロリスト掃討作戦に参加して、現地人の少女を犯し、絞殺した時から、その時の興奮が忘
れられなくなっていたのだ。
 亜弓の首に巻き付いた太い指に、再び力がこもる。
「ううっ…うっ…」
 必死でもがく亜弓の意識が遠のいていく。
「そのあたりにしていただきましょう」
 突然、ピシリと鞭打つような甲高い声が背後から聞こえ、塚本の手が緩んだ。その手を後輩の三浦二等隊士が掴
み、塚本を亜弓から引き離す。
「ヤバいですってば…、塚本さん、しっかりしてください」
 言い聞かせるようにそう言う三浦を、塚本がぼんやりした目で見ていた。
「慰安嬢を殺めると、罪に問われますよ」
 亜弓と塚本の間に入った甲高い声の少年が言う。痩せぎすの身体に、妙に尊大な雰囲気を漂わせている男子学生
は、町田だった。
「器物損壊罪ですけどね」
 むしろ、亜弓に聞かせるように町田がつけ加えた。
 慰安嬢になった少女たちは国家の所有物となり、その人権は停止される。したがって、彼女たちを死なせたり、傷つ
けても殺人や傷害ではなく、国有財産を損ねたことのみが罪に問われるのだ。亜弓は、今まさに殺されかけた自分に
対して、わざわざそれを言った町田の意地悪さを感じて、悔しげに唇を噛んだ。
「さあ、生徒会長、一緒に各部屋を回って、女子たちがきちんと慰安しているかどうか、確認しようじゃないか」
 三浦たちの手で拘束を解かれた亜弓に対して、町田が楽しげにそう言った。体操服とブルマに着替えた亜弓は、一
足先に厨房を後にした町田の後を追って行った。
「あの一等隊士は、アルメイアのテロ集団掃討作戦に参加した時、現地の女性を相当数レイプして殺したらしいよ。彼
が所属していた部隊では、赤ん坊を抱いた若い母親を全裸にして連れ回し、欲望を処理させたうえで、最後には赤ん
坊を殺して、母親を自殺させたこともあったらしいね」
 町田の言葉に、亜弓はおぞましさのあまり身体が震え、吐き気を覚えた。
「政府はさすがに彼等を帰国させて、その後、再発防止策を検討していたんだけど、近々、現地に特殊兵站部隊を送
ることを決定したそうだよ」
「特殊兵站部隊?」
 町田の言い方に不吉な胸騒ぎがして、亜弓が尋ねる。
「そう、君の推察どおり、星園・癒しの館の卒業生たちさ。現地人への性的暴力を禁止するかわりに、派遣部隊の性欲
処理を任されるようだね」
 亜弓は軽いめまいを覚えた。自分たちは、いつになったら地獄から解放されるのだろう。
「そうそう、言っておくけど…、あの二等隊士だよ」
 町田がふいに言った。
「えっ…?」
 町田の言っている意味がわからず、亜弓が聞き返す。
「君を助けた恩人だよ。俺が廊下を歩いてたら、君が殺されそうだと言って、慌てて俺を引っ張っていったんだ」
 面白くなさそうな顔でそう言うと、町田はスタスタと先に歩いていった。

「これだけ待たせたんだ、ここで、しゃぶってくれ!」
 正座をして挨拶した樫村舞に向かって、大柄でがっしりした体格の堀越一等隊士が怒鳴るように言った。
「えっ…でも…」
 舞が戸惑いの表情を浮かべた。食堂は待合室になっていて、プレイは部屋に移動してからというのが、事前に決めら
れていた段取りだ。
「いいじゃないか、どうせ、舐めてもらうんだ」
 ニヤニヤ笑いながら堀越が言った。露出プレイや凌辱趣味が強い彼としては、本当は、第二部隊のように慰安嬢を
輪姦したかったのだが、彼の所属する第五分隊は、分隊長の意向で通常のプレイを選択することになった。不満があ
っても、上官の命令には絶対服従が防衛隊の掟である。そうでなければ、憲法が改正されて正式な「軍」としての任務
が追加された防衛隊は立ち行かない。なにしろ「殺せ」と言われれば人殺しをし、「死ね」と言われれば死ななければい
けないのだから。
「さあ、早く!」
 堀越が怒張を剥き出しにして、舞の鼻先に突きつけた。食堂にいた隊員たちが、彼女たちの周りに集まり、卑猥な笑
いを浮かべて成り行きを見守っている。童顔で、癒し系と呼ぶのがピッタリのお淑やかな舞が、野獣のような堀越に責
められている様子は、見ているだけで、男たちの嗜虐心を刺激する。
「さっさと握れよ、オラッ!」
 勃起を剥き出しにした堀越が舞の腕を掴み、股間へと導いた。
「わ、…わかりました…」
 堀越に怒鳴られて、舞は慌てて長い肉棹に指を絡ませる。右手で堀越の陰茎をキュッ、キュッとしごきながら、柔らか
な唇で口づけをする。怒張を横に咥えて舌を這わせ、カリの裏側を、サオを力強く舐めていく。怒張が舞の唾液でヌラヌ
ラになっていった。
「おいおい、樫村、どこでフェラチオしてんだよ」
 揶揄するような若い男の声が食堂に響いた。
 ハッと目を上げると、隊員たちが左右に広がった間に町田と亜弓が立っていた。亜弓が哀しそうな表情を見せている
横で、町田が意地の悪そうな笑いを浮かべている。
「プレイは部屋に入ってからだって、言われてるだろ」
 舞を責めるようにそう言った後、町田は堀越にそっと目配せを送った。趣向を理解した堀越がニヤニヤ笑って頷く。
「そうだよ、この淫乱娘、今すぐ、チ×ポをしゃぶりたいって言うからよ、仕方なく、しゃぶらせてやってたんだ」
 嘲笑を含んだ声でそう言うと、周囲の隊員たちも「そうだ」「そうだ」と口々に言って頷く。あまりの展開に、舞が呆然と
した顔で周りを見回した。
「樫村、お前、そんなに男のチ×ポ、好きなのか?」
 町田の質問に、長い沈黙の後、舞が絞り出すような声で返事をした。
「はい…」
「そうか、部屋に行くのが待ちきれなくて、しゃぶってしまうぐらい好きなんだな?」
「はい…」
「仕方ないなぁ、特別に許可してやるよ、隊員さんにお願いしてしゃぶらせてもらえよ」「オ×ン×ン、しゃぶらせてくださ
い…」
 舞は屈辱に顔を歪めながらそう言うと、白魚のような指を目の前の怒張に絡めていく。
 堀越の怒張が、ビクンビクンと暴れだす。舞は唾液を怒張全体に塗し、唇を滑らせるように咥え込んでいった。
「樫村、お前、確かサッカー部の高城とつきあってたよな」
 町田が急に訊ねてきた。
「えっ…」
 一瞬、何を聞かれたのかわからず、舞が聞き返す。
「サッカー部の高城とつきあってただろ。どうなんだよ、正直に言えよ」
 舞の脳裏に、交際していた男子生徒の顔を浮かぶ。館設立時に防衛隊のボランティアとして砂漠の国に送られた男
子生徒で、一緒に行った町田たちが帰国した今も、帰ってくることができないうちの一人だ。
「…つきあって…ました」
 密かに思いを寄せていた彼から告白された時の、胸のドキドキがよみがえった。
「今しゃぶっているチ×ポ、高城のチ×ポと比べて、どっちが大きい?」
 笑いを含んで町田が尋ねる声に、みるみる舞の顔色が変わり、今にも泣きそうな表情が浮かんだ。
「してません…」
「どういうことだよ?」
「高城君とは、…フェラとか、セックスとか、そんなこと…、してません…」
 「つきあう」と言っても、彼女の家の近くの駅まで毎日一緒に帰ることぐらいのことしかなかった。恥ずかしそうに袖口
を摘まんだ手をギュッと握られ、手と手が触れ合う感触だけが唯一のスキンシップだった。
「じゃあ、初体験はいつだよ?」
「…館に来てからです」
「なんだ、高城に処女を捧げられなかったのか、それで平気だったのか?」
 町田の言葉が心を深く抉る。デートもまだ数えるほど、キスを交わすこともなかった淡い恋。セックスはおろか、彼の
男性器を見ることなど、想像もしなかった。
「今日も他の男のチ×ポで、イキまくったんだものな、しょうがない淫乱だよな。どうなんだ、チ×ポしゃぶって、うまいの
か?」
 舞の唾液が塗られ、怒張が赤黒く光っている。舞がジュルジュルという淫らな音を立てて、怒張を吸った。
「…はい…」
 閉じたまつ毛の間から、とうとう涙が零れ落ちた、
「ハハハハハ…、ホントにいやらしい女だな。高城が知ったら、悲しむぜ」
 彼氏と手をつなぐだけで胸をときめかせていた初心な少女が今、小便でもするかように男が突き出している陰茎を手
で扱き、亀頭になめまわし、口に含んでいるのだ。
「そうか、わかった、高城がお前に手を出さなかったのは、きっとチ×ポが短くて、皮を被ってたからだぞ」
 高城のことを貶める言葉で、町田が執拗に絡んでくる。
「高城が帰ってきたら、チ×ポの皮を剥いてしゃぶってやれよ、あいつ、きっと驚くぞ!」
「ううっ、うう…う…」
 舞が頬をへこませて強く吸った。舞の唇が、堀越の怒張の根元まで呑み込んでいく。強く柔らかく、肉棒が舞の唇を
出入りしていく。頬をすぼめて怒張を吸い上げる顔が、卑猥に色っぽかった。
「左手が遊んでるぞ。そうだ、マンズリしろよ」
 町田に命令され、舞はスカートを捲ると、パンティの股間に手をもっていく。唾音をたててフェラチオしながら、右手で
陰茎をしごきあげ、もう一方の手で自らの股間を撫でさする。
「いやらしい女だな、樫村は…、何なら、ここでみんなとセックスするか?」
 町田がニヤニヤ笑いながら言うと、周囲の隊員たちが期待に顔を輝かせた。
「ええっ、そんな…、許してください!」
 舞が泣き出しそうな表情になり、慌てて頭を振った。もともと多数の男を相手にするのは苦手なうえ、基地に来る直前
に集団客の相手をさせられ、暴力的に輪姦されたのが、今も心の傷になっているのだ。当然のことながら、町田はその
ことを熟知している。
 舞が必死で抵抗する様子が、かえって男たちの興奮を高めたらしく、ジワリジワリと彼女の周りに隊員たちが集まって
くる。屈強な男たちに寄ってたかって輪姦されることを想像して、舞は恐怖に震えた。
「ダメよ」
 静かだがよく通る声が、部屋中に響く。意外な人物の言葉に、その場にいた全員が集中した。それは、亜弓だった。
「ここは待合室でしょ。司令官にもご報告したルールなんだから、さっさと部屋に行ってやりなさい」
 そう言いながら、舞を追い立てるように立ち上がらせる。堀越が舞について立ち上がり、その場の空気が沈静化して
いく。舞は亜弓に感謝の視線を投げて、堀越とともに食堂を出て行った。
「………」
 町田は露骨に不満そうな表情を浮かべて亜弓を見たが、彼女は動じなかった。ここを待合室にして個室で慰安をす
ることは、基地の司令官である三保中尉にも話を通したルールである。そのルールを盾にとった亜弓の主張には、さす
がの町田も引き下がらざるを得なかった。

「私のオ××コ、いかがですか?」
 ミキが四つん這いになり、竹下がバックから彼女の身体を犯していた。
「暖かくてヌルヌルしていて、中のデコボコに亀頭が擦れる時にすごい気持ちいい…」
「少し動いてみますね…」
 ミキがゆっくり動き、締まり具合を確かめてもらう。
「ううっ、ううう…、気持ちいいよ…」
 竹下が快感の呻き声を漏らした。ミキは、腰をクネクネと揺すりながら、竹下の怒張を秘孔の奥深くに導いていく。
「ほら…、一番奥まで当たってます、私も…気持ちいいです…」
 そう言うとミキは、背を退け反らしながら喘いだ。
 グチュッ、グチュッ、グチュッ…
 愛液とザーメンが交じり合う音が当直室に響く。
 竹下の動きが激しくなってきた。そのまま射精しそうな様子を察知すると、ミキはスッと身をかわして、竹下の怒張を
抜き取る。
「えっ…、どうして…」
 不満そうな表情を浮かべる竹下の肉棒を、ミキの手が掴んだ。その手が、亀頭の先端を後ろの窄まりにあてがう。
「せっかくですから、…こっちも試してみてくださいませんか?」
「えっ…、お尻の穴?」
「私たち慰安嬢は、こちらでもお客様のお相手をします。慰安を始める前には、必ず浣腸してきれいにしていますので、
心配せずに試してみてください」
「そうか、俺、こっちは初めてなんだよね」
 そう言うと、竹下が腰を突き出した。ミキも腰をくねらせて、肉棒を受け入れる。
「こちらがアナルです、どんな感じですか?」
 尋ねながら、ミキが肛門の括約筋に力を入れた。膣では得られない締め付けが、竹下の肉棒に快楽をもたらす。
「ううっ…、肛門の締め付けが、たまらないよ…」
 バコッ、バコッ、バコッ…
 ミキの双尻を竹下のお腹が叩く。
「ああん、ああん、ああん…」
 ミキは汗で髪が頬に張り付いた顔を揺すりながら喘ぎ声をあげる。彼女の肛門が、竹下の怒張を繰り返し締め付け
てきた。
「オ××コとアナル…、どちらの穴で射精されますか?アナルなら、ナマで中出ししてもいいですよ…」
 息を弾ませながら、ミキがそう尋ねた。少し考えた後、竹下がニヤニヤ笑いながら答えた。
「どちらも魅力的だけど…、ここはやっぱり、オ××コだな」
 返事を受けたミキは、キスをして気を逸らせている間に、竹下に新しいコンドームを装着させた。慰安嬢の身体は重
要な国有財産、衛生問題で万全を期するのが「館」流だ。
 最後はミキが下になって、正常位の体勢になった。様々な体位を試してみても、やはり最終的には女を組み敷いて、
自らの動きでイかせることを望む男が多い。女の方も受け入れやすい体位だ。
「ああん、ああん…」
 秘孔を満たしていく官能に、ミキが喘ぎ声をあげた。慰安嬢のセックスは単なる性欲処理や、まして、演技であること
など許されない。全身の神経を使って男を受け止め、自らも慄えるほどの性感に溺れ、それを相手と共有することが求
められる。
「うッ…、うぅ…、はあん、はあぁぁ」
 切なげな声が、ミキの喉元をついて溢れ出る。
「うっ、あっ、ああ…」
 竹下も声をあげて肉棒を抉り込む。その声に煽られるように、ミキの喘ぎも高まっていった。
「ううっ…、いいっ、イくっ…」
 竹下が覆いかぶさるようにして、律動を速めた、二人の快感が響き合い、全身を充たしていく。ミキが竹下にしがみつ
いた。
「ああ、いいっ、いい…、ど、どうぞ一緒にイってください」
 ミキのおねだりに、我慢の限界を感じていた竹下は、怒張にみなぎった力を解放した。
「いい、いい…。イッ、イク、イクぅぅ…」
「うっ…、ああっ!」
 竹下の身体がブルッと痙攣するのと同時に、膨れ上がったミキの性感が爆ぜ、身体がひとりでに跳ね上がり、脚が突
っ張った。
 時計の針は慰安開始から、ちょうど40分が経過していた。




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