聖処女真璃亜1 好色と覚醒のエチュード
 
第4章 罠にかかった真璃亜
 
 大内恵理は、捜査本部が設置された新宿署の一室で、濃いブラックコーヒーを片手に、昨夜の捜査状況を報告書に
まとめていた。
「ふーっ…」
 さすがに疲れの滲んだ顔で、報告書を書き出してから何十回目かのため息をつく。文章にすることで、腹を引き裂か
れたヘルス嬢の、凄惨で、猟奇的な遺体の様子がまざまざと脳裏に浮かぶのだ。同性の身体にくわえられた暴虐の痕
跡に、沸々と怒りがわき上がるとともに、得体の知れない不気味さが重くのしかかってくる。なにやら一筋縄ではいかな
い事件に関わってしまった予感がするのだ。
「警視、聞きましたか?」
 有馬岩雄が部屋に入ってきて、思いに耽る恵理に声をかけた。
「なに?」
「いや、一晩に二件もわけのわからない事件が起きたって、所轄の連中が騒いでましてね。一件は、我々が追っている
ヘルス嬢殺しですがね。」
「他にも何かあったの?」
 自分たちの追っている事件に関係があるのかと、恵理が勢い込んで尋ねる。
「夜明け前に、朝まで営業しているショットバーで、チンピラのヤクザが死ぬ事件があったんですがね。」
「ここでチンピラが死ぬなんて、そう珍しいことでもなさそうだけど。抗争か何か?」
 関連がなさそうな事件だと知って恵理はがっかりした表情を浮かべたが、有馬は興味を持っているらしく、熱心に事
件のあらましを説明する。
「そのヤクザが、店で飲んでいた男と喧嘩をしたらしいんですがね。その途中、急に倒れて死んでしまったんですよ。」
「急に倒れて?」
「しかも、ズボンがグショグショになるぐらいに大量の精液を発射して、本人は干からびて干物のようになっちまってるん
ですな。新種の病気か、何らかの薬物の副作用じゃないかとも言われてますがね。鑑識じゃあ、よく理由がわからな
い。」
「干からびて…」
「腹を割かれたヘルス嬢に、体液を搾り取られたチンピラ、一晩に二つの変死体。なんとも気味の悪い話じゃないです
か。」
 有馬が説明したショットバーの位置は、例のファッションヘルスの店から目と鼻の先にあるが、起きた出来事は大きく
違う。今のところ特に関連性はないと考えるのが普通だ。しかし、例のヘルス嬢もそのチンピラも、どちらも通常では考
えられないような死に様だというのが気になる。そう思った時、恵理は、なんとも言えない不吉な胸騒ぎを覚え、背筋が
寒くなるのを感じた。
 
 純心学院高等学校、天文部部室。
 普通の教室の三分の一ぐらいの、自分の城といってよいこの部屋で、明日茂大は、部屋のまん中に置いたソファに
腰掛け、全裸にした聖羅に欲望で膨らんだ肉棒をくわえさせ、しゃぶらせていた。グチュピチャ…と唾液がはじける音が
して、なんともいやらしい雰囲気が室内に漂っている。
 床に四つん這いになった聖羅性器には白濁した粘液が溜まり、トロリと垂れて、内腿をベタベタに汚している。真璃亜
を誘い出した時間は午後2時からだったが、明日茂は、聖羅を朝から登校させて、とどまるところを知らない性欲の処
理をさせていたのだった。
 明日茂はソファに深く沈みながら、煙草に火をつけると、ニヤニヤ笑いを浮かべて、聖羅のバストを靴の先でいきなり
蹴りつけた。
「ぎゃあっ!」
 聖羅が悲鳴をあげ、胸を押さえて床に丸くなった。今日は朝から、こうした激しい暴力をふるわれ、全身が痣だらけに
なっている。それは、これまで明日茂の性奴隷にされてからも、一度もなかったことだった。
「ううっ!お許しくださいっ!」
 柔らかい乳房を蹴り上げられた苦痛に喘ぎながらも、聖羅は必死に服従の言葉を口にした。そうするしかなかったの
だ。明日茂が意地悪く、淫らで、嫌らしいのはいつものことであったが、今日は人が変わったように残忍で冷酷になって
いる。それだけでなく、恐怖に彩られた不思議な威厳さえ感じさせるのだ。
「そろそろイクぞ。一滴漏らさず飲めよ。」
 男が冷たい口調でそう言うと、聖羅の口の中で肉棒が跳ね、精液を吐き出していく。
「んんっ!んっ、ん!」
 最後の一滴まで搾り取ろうと吸い込む聖羅。しかし、とめどなく発射される精液は彼女の口内におさまりきらず、唇の
端から唾液の混ざった男の体液がツーッと糸を引いて、床にこぼれ落ちた。
「こいつ、私の精液を床にもらしたな!」
 明日茂はそう叫ぶと、汚れた靴の裏でドンッと聖羅の裸身を蹴り飛ばした。
 はじき飛ばされ床に転がった美少女は、うう…と呻きながらも、「すみません…、すみません…」と何度も床に額をこす
りつけるように謝り、床に這ったままの姿勢で、精液で汚れた床を舐め始めた。
「剣王、地獄の王、淫らな公子よ…」
 ふと、明日茂の耳にそう囁く声が聞こえた。続けてカラスの鳴き声がする。窓から外を見ると、校舎の近くに立つ樫の
木の枝に大きなカラスが一羽とまっていた。
「ふむ…」
 明日茂はカラスをじっと見た。カラスの方も首を捻って明日茂を見ているような動作をし、しばらくその状態が続いた。
 ふいに明日茂は窓を開け、ポケットから取り出した物を木の枝に向かって投げた。それは錆びた古い鍵だった。カラ
スはそれを嘴にくわえて受け取ると、どこへともなく飛び去った。
「さあ、安倍が来たようだぞ。」
 明日茂はそう言うと、くわえていた煙草を足下にうずくまる聖羅の白い背中でもみ消した。
「ああぁーっ!」
 柔肌に火を押しつけられ泣き叫ぶ聖羅に、嘲笑を浴びせかけて明日茂は椅子から立ち上がった。
 
 校門をくぐった真璃亜は、何も考えられない状態のまま、夢遊病者のようにフラフラした足取りで、聖羅に指定された
天文部の部室にたどり着いた。聖羅が所属する天文部の部室は、正門から入って一番奥まった校舎の3階、理科実
験室などと同じ並びにある。
 部室にはすでに聖羅が来ていて、真璃亜がドアを開けると、駆け寄って来て彼女の腕を掴んだ。その顔には、異常で
ショッキングな体験をしたばかりの真璃亜と負けず劣らずの、不安げで、辛そうな表情が浮かんでいた。
「真璃亜ちゃん…。ごめんね…。」
 真璃亜を部室の中に導きながら、聖羅は悲しそうな表情で謝る。
「ううん…、構わないわよ。」
 休みの日に学校に呼び出したことを謝っているのだと思った真璃亜は、そう答えた。しかし、聖羅の表情はいっそう悲
しげなものになる。
「相談って、何…?」
「それが…」
 怪訝な表情で見つめる真璃亜の視線を逸らし、聖羅がうつむいた時、
「安部!」
と鋭い男の声で呼ばれて、真璃亜は辺りを見回した。
 部室の入口の所に明日茂大が立ち、異様に目をぎらつかせながら、じっと真璃亜を見つめていた。その顔に貼り付
いた凶暴な表情から、男が邪な意思を持っているのは明らかであった。
「聖羅ちゃん、これは…」
 真璃亜はそう言って傍らの聖羅を見た。
「ごめんなさい…」
 聖羅はそれだけを言うと、今にも泣き出しそうな顔で唇をわななかせていた。彼女の腕は、痛いくらいに強く真璃亜の
腕を掴んでいる。真璃亜は罠にはめられたことを悟った。
「この前の授業では、よくも恥をかかせてくれたな。」
 そう言うと、明日茂はまっすぐに真璃亜を指さし、憎しみを込めた粘っこい声でまくしたてた。
「お前のように教師に逆らう奴は、放っておくと今にとんでもない女になってしまうからな。きちんと教育しないといけな
い。」
「そんな身勝手な!」
 思わずそう叫んだ真璃亜に対して、明日茂は憤怒に歪んだ表情で近づき、彼女のブラウスに手をかけて力まかせに
引っ張った。
「あっ!」
 真璃亜が叫ぶ。ブラウスのボタンが弾け飛び、はだけた胸からは白いブラジャーが覗いている。とっさに逃げようとす
る彼女の身体に後ろから抱きつく者があった。
「せ、聖羅ちゃん…、どうして?」
「ごめん、ホントに、ごめん…」
 何度も謝りながら、聖羅は真璃亜にしがみついたまま離れようとしない。
「フフフ、いいぞ聖羅。まず最初に、安部を素っ裸にひん剥いてやるから、逃げられないように、そうして押さえていろ
よ。」
 卑わいな笑みを浮かべて明日茂が近づいてくる。真璃亜の喉が恐怖に震えた。悲鳴を上げようとしたが、声が出な
い。たとえ出たとしても、休日の学校の校舎には誰もいない。いったい誰が助けに来てくれるだろう。
 明日茂はブラウスを完全に剥ぎ取ると、スカートをずりおろしてしまった。
 真璃亜は強く目を閉じ、悪夢ならさめて欲しいと願った。
 ブラジャーに手が伸び、白い布がフワリと床に落ちた瞬間、ふと聖羅の手が緩んだ。真璃亜はその一瞬のチャンスを
逃さず、死にものぐるいでドアを開けて外へ駆け出した。
 パンティ一枚だけを身につけた姿で、裸の胸を両手で抱くようにして、真璃亜は誰もいない廊下を必死で走り、階段を
駆け下りた。
 2階の渡り廊下を渡ると、真璃亜のクラスの教室に行ける。無我夢中で走っていた真璃亜の足は、つい反射的にそち
らに向いた。
 教室に入った途端、足がもつれ、前のめりに倒れ込んでしまった。走り続けたせいで、肺と喉が焼けつくように熱く、
脇腹が刺すように痛い。心臓が狂ったように激しく乱れ打っている。
(もうダメ…、これ以上逃げられない…)
 コツッ、コツッと廊下に響く足音が聞こえた。明日茂はけっして急いで走ってはいないのに、全速力で走った真璃亜の
すぐ後を追ってきているのだ。真璃亜は慌ててドアを閉め、教卓の陰に身を隠した。
(ああ…、神様…)
 真璃亜は心の中で祈り、身体の震えを必死で抑えながら、息を殺して隠れていた。
 ガタン!
 暴力的な音を立ててドアが荒々しく開かれた。真璃亜の心臓は口から飛び出しそうだ。
「出てこい。ここに隠れていることはわかっているぞ。」
(こっちに来ないで!)
 祈るような気持ちで、息を止めた。ともすれば、食いしばった歯がガチガチと鳴り出しそうだった。
「ははあ、そこだな…」
 明日茂は乱暴に教卓を蹴った。真璃亜が胎児のように身体を丸め、膝の間に顔を埋めているのが、明日茂の目に
入った。
「そうら、見つけたぞ!」
 そう言うと、明日茂は、真璃亜に逃げる力がないと判断したらしく、ゆっくりとした足取りで近づいてくる。
「助けて、お願い…」
 真璃亜が哀願する。円らな瞳には恐怖の色が浮かんでいた。
 明日茂はそれに答えることなく、ニヤリとほくそ笑むと、真璃亜の身体を教壇の床に押し倒した。
「キャアッ!いやっ!やめてっ!」
 真璃亜は激しい悲鳴をあげ、なんとかして男から逃れようと、手足をばたつかせ、教卓の脚に身体をぶつかったりし
ながらもがいた。しかし、明日茂はたじろぐどころか、彼女の抵抗を楽しむような薄笑いを浮かべる。そして、細い両手
首を掴み、膝で少女のすんなりと伸びた両脚を押さえ込んだ。
「いやっ、イヤッ、いやーッ!」
 真璃亜はあらんかぎりの力で両手、両足の自由を取り戻そうともがき、叫んだが、両手両脚を鉄の鎖で固定されたか
のように、びくともしない。
 組み敷かれた美少女のたおやかな裸身が震えている。明日茂はニヤニヤ笑いながら、ミルクのように真っ白な柔肌
を撫で回し、指腹を弾き返すような若々しい感触を楽しむように、双乳をゆっくりと揉みしだいた。
「ああ…、やめてぇ…」
 好きでもない男に身体を撫で回される気味悪さのせいで、涙声をあげる真璃亜の肌には、みるみる鳥肌が立ってい
く。
「キャアッ!」
 真璃亜の悲鳴があがる。明日茂は彼女の胸に顔を埋め、剥き出しなった乳房に頬ずりした後、薄桃色の乳首を口に
含んで舌で転がしていく。
「ううっ…、あぁ!や、やめて…」
 泣き叫ぶ真璃亜の目の前に明日茂の顔が迫り、分厚い唇が真璃亜のぷっくりした唇に重ねられた。
「む、むうっ…」
 明日茂がキスをしながら、身体全体でのしかかってくる。真璃亜は唇を離そうとして、もがいた。その間にも、使えるよ
うになった明日茂の指が、柔らかな内腿をくすぐるように撫で、白いパンティの中に滑り込んでいく。
「む、むむ…、むうぅ…」
 生まれて初めて男の指に乙女の秘所を蹂躙され、真璃亜は恥ずかしさと悔しさで気が遠くなりそうだった。さらに男
は、彼女の唇を離し、残る片手で乳房を揉みながら乳首を交互に吸っていく。
「う…、ううっ…」
 しばらく弄られているうちに、身体の奥から微妙な感覚が湧き起こってくるようになった。その感覚が気持ちイイのか
どうかはよくわからないが、思わず引き込まれそうになっしまう。醜悪で無骨な明日茂の舌と指が、想像もできないよう
な微妙なタッチで、思春期の快感の源を的確に責めあげているのだ。
(うぅ…、なんか、へんになりそう…)
 真璃亜は自分の身体の変化にとまどいを覚えた。顔も熱く火照りはじめる。
「どうした、ビショビショになっているぞ。無理やり触られて、感じているのか?淫らな女だな。」
 真璃亜の心の動きを読んだかのように、嘲るように言って、真璃亜の羞恥心を煽る。
「うそっ!うそです…」
 ムキになってそう言う真璃亜を見て、明日茂はニヤリと笑った。
「嘘かホントか、いやらしいオ××コを見ればわかることだ。」
 そう言うと明日茂は真璃亜のパンティを剥ぎ取り、両手で彼女の膝頭を掴むと、すんなりと伸びた白い脚を凄まじい力
で押し開いた。真璃亜はなんとか開かせまいと力を入れたが、男の力にかなうわけもなく、あっという間にM字型に脚を
開いた格好になった。
「ゆるして…、いやあっ!」
 真璃亜がひときわ大きな悲鳴をあげた。股間の初々しい秘花が男の前に露わになる。
「ああっ…」
 明日茂の指がぷっくりした大陰唇を左右に押し開き、柔らかく温かい肉襞のすき間に伸びる。大股開きにされている
ために、真璃亜の性器は今やまったくなすすべもなく、男の指先と淫らな視線になすがままにされていた。
 クチュクチュといやらしい蜜のはじける音がした。
「この音はなんだ?安倍、濡れてクチュクチュいっているのは、何だ?おい、説明してみろよ。」
 
 百合は全力で階段を駆け上がった。さすがに息がきれる。
「はあ、はあ、ほ、ホントに、ふう…、この体、不便なものね…」
 校舎の2階についた彼女は、荒い息の中で独り言を言いながら、廊下を駆けた。
(真璃亜、無事でいてよ…)
 百合は取り返しのつかないことにならないよう祈る。真璃亜が罠にかけられたことを察知して、慌ててやってきたの
だ。すでに彼女の居場所も掴んでいる。自分たち1年C組の教室だ。
 百合が教室にたどりついたちょうどその時、明日茂が真璃亜の股間に顔を埋め、彼女の秘部に吸いついた。
「いやっ!そんなこと、やめてっ!」
 処女の身には恥ずかしすぎる愛撫に、狼狽しきった真璃亜が身悶えする。
「やだ…、やだぁっ、やだぁっ…」
 男の舌が、少女の肉襞の一枚一枚をなぞるように舐めていく。官能的な舌ざわりと秘めやかな匂いを楽しむ明日茂
の耳に、涙ながらに抵抗する真璃亜の声が響く。
「真璃っ…」
 名前を呼んで教室に飛び込もうとした百合が息を飲んで立ち止まった。ピンク色に染まった真璃亜の身体がボーッと
した光を放ち始めたのだ。
「あうん…、あんっ…、だめぇ…」
 恥ずかしい部分を舌で執拗に責められているうちに、真璃亜の喉奥からは確実に快感の高まりをあらわす声が洩れ
てくる。十五歳の性器がヒクヒクッ…と何度もヒクつき、まだ直接舐められていないクリトリスを包皮の中でビンビンに勃
起させていた。
「…もしかして…。」
 百合はドアの陰に身を隠してつぶやいた。男の愛撫に身悶えする真璃亜の身体から放たれるパールピンクの光が
徐々に強さを増していく。
「ああん、いやぁん…」
 唇を尖らせてクリトリスに吸いつきながら、上目づかいにのぞく明日茂の目に、ピンクの頂をした胸の二つの小山が
右へ左へとうねるのが見えた。男は興奮をかきたてられ、少女の身体にさらに強い快感を与えようと、若い太腿を押さ
える手にも、敏感な肉芽を舐める舌にも力がこもる。百合に見えている不思議な光は、彼の目には映っていない。
「ああっ!」
 膣に舌が差し込まれた。真璃亜が快感と絶望の入り混じった声を上げる。その様子を見て明日茂がほくそえむ。
 百合の目に映る光はまばゆく、目を開けていられないほど強くなり、今や教室中を明るく照らし出していた。百合はお
もわずつぶやいた。
「…覚醒?」
 


 
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