川嶋が妙にはしゃいだ声で言う。実行委員が彼らの同僚だということもあって、川
嶋たち、若手士官グループは最前列の席を確保されていた。手を伸ばせば届く程
の距離を、首枷をした慰安嬢が通っていく。実際、中には手を伸ばして、その胸や
お尻、股間にタッチしている者もいる。
「よし、俺も…」
そう言うと、川嶋はちょうど目の前を通った少女の乳房に触れ、その感触を楽しん
だ。驚いて立ち止まった少女の身体に、あちこちから手が伸びてくる。
そんな川嶋の隣で、三沢は慰安嬢たちの隊列をじっと見ていた。岩口基地を衝撃
と興奮に包み込んだ慰問試合のイベントも、これで終わりだと思うと感慨深いもの
があった。
思えば、初日、制服姿の彼女たちが輸送ヘリから降りてきた時、あまりの清楚な
可愛らしさに、淫らなことを想像するどころか、まともに見ることすらはばかるような
印象を受けた。ところが、その少女たちが今は、恥部も露わな性奴隷そのままの姿
で、目の前を歩いていく。
しかし、それは、彼女たちに対する隊員たちのイメージの変化にふさわしい姿と言
えた。今や、基地の誰もが、彼女たちのことを、性欲処理のための「道具」か、良く
ても「奴隷」「ペット」としてしか見ていない。
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